絶望的な希望
この記事は、『ばっちゃん ~子どもたちが立ち直る居場所~』 からの続きです。
そんでもって、とりあえず、最後の記事。
先の記事で敢えて伏せたところ。
『こんなに大変で、感謝されない事もあるのに、なぜ続けられるのですか?』
『子どもから面と向かって「助けて」と言われたことがない人には分からないんじゃないの?』
取材している時に一番衝撃を受けた言葉を、番組のラストコメントにしました。
〈しあわせ〉に〈生きる〉にはどうしたらいいか
一旦閉じることになるのか、少し休んでまた再開することになるのかは、まだ迷っています。
迷っているというより、流れがまだ見えないという方がいいかな。
理由は2つあって、ひとつは、ブログ執筆に費やす時間。
キーボードに向かっている時間もさることながら、そのための準備の時間がぼくが自由にできる時間のかなりを占めています。いくらなんでも、もういい加減、受験勉強に切り替えないと(^_^;)
受験と言っても冷やかし半分ですが、でも、やると決めたからには、やってみたい。
結果は、それはそれです。
もうひとつは、こちらの方が本質的な理由ですが、ぼくにとってのこのブログの役割は終わったかな、と思うから。
最初は『はてなブログ』でした。
今でもそうですが、ぼくの基本は「考えたい」です。
その「考える」も、後に「思考」と「思索」とにセパレートされて、「思索」の方を追究することをメインにしてきたつもりですが、いずれにしたって言葉を使って何ごとかをしようということには変わりはない。
ブログを始めた時の最初のテーマは「人間の都合と自然のルール」というものでした。
最初のテーマは、今でも生き続けているテーマです。
それに一定の結論が出た。
キッチリとした「形」に整形できているわけではないけれど、ぼくがぼくのために「考える・思索をする」ということにおいては、結論は出たと思っています。
然るべき時期に然るべき理由が見つかる。
こういうのは「流れ」だと思っています。
だったら、次の展開ということになるのが自然というものでしょう。
「言葉を使っての何ごとか」はもちろん続けるつもりではいますが、今の「形」とは違うものを目指してみたいと思っています。
『サピエンス全史』その26~文明は人類に何をもたらしたか
ゲーテ『ファウスト』第2部 第1幕
でも、ここは敢えて語っておきたいと思います。
この文章は、先の2つの文章の続編(のつもり)です。
(^o^)っ 『サピエンス全史』その25~進撃の信用
(^o^)っ 『経済はディープラーニングである』
皇帝の居城
王座の間
(前略)
皇帝(しばらく考えたあと、メフィストフェレスに) どうだ、道化、言ってみろ、おまえにも何か苦情はあるか?
メフィスト わたくしには、何もございません。こうして陛下やみなさまのご威光を拝ししていられれば!――陛下が絶対の力でご命令をおくだしになり、敵対する者を用意万端のかまえで打ち砕かれるのに、それに、知力できたえられた立派なご意志や、多方面の働きがお手もとにそなわっているのに、なんの不安がありましょう? 綺羅星のように輝くご一同が控えておられるのに、何か、禍や不幸の種になるようなことが起こるのでしょうか?
経済はディープラーニングである
結論はタイトルに書きました。
〔経済〕そのものがディープラーニングと同じ構造をしてます。
〔貨幣〕は、〔経済〕というディープラーニングによって出力された「特徴値」。
〔経済〕はさまざまなモノやサービスなど、〔人間〕が〔価値〕があると考えるものの「やりとり」です。
さまざまな〔価値〕はラーニング回路に入力されます。
サピエンスは生体的ラーニングマシンですから、
モノやサービスに〔価値〕を見出すこと、
〔価値〕をラーニング回路に入力することを、
無意識下で全自動でやってのけます。
そして、しばらく時間をおいて、一定の「特徴値」を出す。
「特徴値」はシニフィエ、愚慫の言葉でいうと〈霊〉です。
それがなんらかの「記号(シニフィアン)」と結びつけば〔言葉〕として完成する。
歴史的に見て、ユーラシア大陸では金銀がその「記号」として最も適していた。
そうして誕生した〔言葉〕が〔貨幣〕です。
『サピエンス全史』その25~進撃の信用
年月が経つうちに、西ヨーロッパでは高度な金融制度が発達し、短期間で多額の信用供与を募り、それを民間の起業家や政府が自由に使えるようになった。この制度はどんな王国や帝国よりもはるかに効率的に、探検や征服に資金を提供できた。新たに発見された、信用制度がもつこの力は、スペインとオランダの激しい争いにも見て取れる。16世紀には、スペインはヨーロッパ一の強国で、グローバルな巨大帝国に君臨していた。ヨーロッパの大部分、南北アメリカのかなりの領域、フィリピン諸島、アフリカやアジアの沿岸部の一連の軍事拠点がその支配下にあった。アメリカやアジアの財宝を満載した艦隊が、毎年セビリアやカディスの港に帰ってきた。一方、オランダは強い風の吹きすさぶ小さな低湿地で、天然資源に恵まれず、スペイン国王が支配する帝国の片隅を占めるに過ぎなかった。
ピッコマ
有料記事です。
『「待てば0円」モデルで見えた、人々の「課金の実態」を全て明かそう』
まあ、でも、有料の中身は特に読まないでいいかと (^_^;)
「ピッコマ」という漫画アプリが紹介されています。
『サピエンス全史』その24~科学が先か、帝国主義が先か
事業を始めようとする現代の起業家のように、コロンブスは諦めなかった。イタリア、フランス、イングランド、そして再度ポルトガルを訪ねては、投資をしてくれそうな人に自分の考えを売り込んだ。だが、そのたびに拒否された。そこで、統一されたばかりのスペインを治めるフェルナンドとイサベルに賭けてみることにした。コロンブスは経験豊かなロビイストを数人雇い、彼らの助けで、どうにかイサベルを説得して投資を承諾させた。小学生でも知っているように、イサベルの投資は大当たりした。コロンブスの発見に導かれてアメリカ大陸を征服したスペイン人は、その地で金銀の鉱山を開発し、サトウキビやタバコのプランテーションを建設した。そのおかげでスペイン国王、銀行家、商人たちは思いもよらないような富を手にした。
100年後、君主や銀行家たちは、コロンブスの後継者たちに対してはるかに多くの信用供与を行うことを厭わなかったし、アメリカ大陸から得た財宝のおかげで、彼らの手元には自由にできる資金が前よりも多くあった。同じく重要だったのは、君主や銀行たちが探検の将来性にはるかに大きな信頼を寄せるようになり、進んでお金を手放す傾向が強まったことだ。これが帝国資本主義の魔法の循環だった。すなわち、信用に基づいた融資が新たな地理上の発見をもたらし、発見が植民地につながり、植民地が利益を生み、利益が信頼を生み、信頼がさらなる信用供与を実現させたのだ。ヌルハチやナーディル・シャーは数千キロメートル進軍したところで燃料を使い果たしてしまった。資本主義の起業家は、征服のたびに融資を受ける額が増えるだけだった。
『ばっちゃん ~子どもたちが立ち直る居場所~』
1月17日に放送されたらしいですが、知りませんでした。
昨日(11月3日)に再放送があったのを観ました。
いつもは、画像をクリックするとリンク先にジャンプするようにするのですが、今回は敢えてしていません。
リンクは記事の末尾に貼っておくことにします。
番組のページある紹介分です。
去年、刑法犯罪で検挙された少年・少女は3万8921人。このうち再犯者の割合は36.4%と18年連続で増え、過去最高を記録した。格差の拡大や深刻化する貧困に伴い、子ども達が過ちを犯すリスクは高まる一方だが、ひとたび道を踏み外せば、ネット上に実名や写真がさらされ集中砲火を浴びるなど、つまずいた子ども達を支え、見守り、立ち直らせる社会の力は、以前にも増して脆弱になっている。こうした中、そんな子ども達に寄り添い、その立ち直りを支えてきた女性が広島にいる。“ばっちゃん”こと、元保護司の中本忠子(チカコ)さん82歳。6年前に保護司を引退した後も、自宅を開放し、親身になって相談にのっている。集まってくるのは、貧しさのあまり家で食事をとれない少年や、母親から虐待され続ける少女など様々。直面する問題は、現代社会が抱えるゆがみやひずみそのものだが、どんな絶望的な状況にある子ども達も、中本さんと触れあううちになぜか立ち直りの機会を見いだしていく。番組では、子ども達が中本さんとの交流を通して人生を取り戻していく過程をドキュメントする。
【教育】が阻害するもの
前編はこちら (^o^)っ 『霊性とディープラーニング(前編)』
(^o^)っ 『霊性とディープラーニング(後編)』
【教育】が阻害するもの。
結論から先に行きましょう。
それは霊性です。
そして〔自分の言葉〕。
〔自分の言葉〕を抑圧された〔人間〕は、欲望が他者の欲望になってしまう。
ジャック・ラカンが言ったように。