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連続テレビ小説「おむすび」 (第8週・土曜日版・2024/11/23) 感想 ※今週の「土曜日版」は格段に違う仕上がり!

連続テレビ小説「おむすび」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『おむすび』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)Instagram

第8週『さよなら糸島 ただいま神戸』「土曜日版」の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


高校を卒業し栄養の専門学校に入ることになった結は、両親とともに幼い頃住んでいた神戸に行くため糸島を旅立つ。阪神淡路大震災で家が半壊した場所はマンションになっていて、結は被災の事を思い出すものの、当時親しくしていた商店街のご近所さんたちに温かく迎えられて、気分が落ち着く。それから、専門学校へ意気揚々とギャルの格好で入学。しかし、周りの生徒たちに奇異に見られたり、先生からネイルで怒られたりと前途多難な日々が始まる。
------上記のあらすじは、公式サイトより引用------

感想の趣旨について
  当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
  作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。



原作:なし
脚本:根本ノンジ(過去作/正直不動産シリーズ,相棒シリーズ,フルーツ宅配便,ハコヅメ)
演出:野田雄介(過去作/スカーレット,マッサン,六畳間のピアノマン,舞いあがれ!) 第1,3,7
   小野見知(過去作/マチ工場のオンナ,トクサツガガガ,転・コウ・生) 第4,6
   松木健祐(過去作/ひよっこ,いだてん,晴天を衝け,舞いあがれ!) 第2,5
   盆子原誠(過去作/カーネーション,ごちそうさん,おちょやん,ブギウギ) 8
   大野陽平(過去作/「ちむどんどん」第9週のみ,「舞いあがれ!」第25週のみ)
   工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」第20週のみ)
   原田氷詩(過去作/「おちょやん」 第17週のみ,「舞いあがれ!」第16週のみ)
音楽:堤博明(隣の家族は青く見える,ベビーシッター・ギン!)
主題歌:B'z「イルミネーション」
語り(本編):リリー・フランキー(過去作/「なつぞら」本編語り)
語り(土曜日版):高瀬耕造アナウンサー(過去作/「ブギウギ」本編語り)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼)
制作統括:宇佐川隆史宇(過去作/岸辺露伴は動かないシリーズ,正直不動産シリーズ)
   真鍋斎(過去作/まんぷく,正義の天秤,拾われた男)
※敬称略
※他のスタッフ表は、当記事の最下部へ移動



「好きなこと貫くの むずっ」

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
お仕事や学校の休憩時間や移動中の方、就職活動中の方、病気療養、子育て、介護など、それぞれの生活を送る読者の皆様…
私のブログをご訪問いただき、心から感謝申し上げます。
―――ここまで、ごあいさつ―――

常連の読者様は、ご存じだと思います。
ここ数日間 連続で Web拍手が 30未満(投稿時)になりましたので…
読者様に向けて、どうしたら今作が巻き返せるのか考える感想にもしたいと思います。

よって今週も、通常モードより、本気で歯に衣着せぬ感想を書きます。
※しばらくテンプレです…

前回の内容なのか、前回の私の感想が辛辣すぎたのか、いつもより反応が少なかったです。

まあ、私が、内容でなく、視聴者に対する苦言を書いたら反発が多かったと思ますけど(汗)

でも、気にしません。

それこそ、「好きなこと貫くの むずっ」ですから(笑)


今週の「土曜日版」は、過去7本とは格段に違う仕上がり!

前回の感想の「あとがき」に、次のように書いた。

もう、あれこれ盛り込まないで、「ギャルの掟」と「米田家の呪い」だけに絞り込んで、結の口癖のようにしちゃったほうが良いと思います。

とにかく、何かあったら「うち、ギャルやけん! ○○しかできんけん!!」、「うちには米田家の呪いがあるけん! ○○はできん!!」で(笑)。

これくらい強調して繰り返せば、まだ、好意的に見てくれている視聴者なら洗脳されてくれると思います(笑)

この手法を取り入れれば、「まだ見捨てない!」「右上がりになると信じてる!!」な視聴者を満足させることができると信じるからだ。

また、今週の演出担当が、今作は今週が初担当の盆子原誠氏の割に、「本編」の演出は物足りなかったのだ。

過去には、阪神淡路大震災から20年を迎える年に放送された、菅田将暉主演ドラマ『二十歳と一匹』(NHK/2015)の監督を務め。 他にも、朝ドラ『カーネーション』『おちょやん』『ブギウギ』も担当しており。

私が大いに評価している演出作品は、NHK夜ドラ『あなたのブツが、ここに』(NHK/2022)のチーフ監督の仕事だ。

そんな私は大いに評価している監督ですら、あの程度の「本編」にしか仕上げられない脚本だ… とも書いた。

しかし、今週の「土曜日版」は、過去7本とは格段に違う仕上がりになっていた。

簡単に言うなら、「本編」では見てもこなかったし感じなかった “主人公のドラマ” に見えたのだ。

そこを掘り下げてみる。


結のセンシティブさ、エモさ、頑張りが、今までより見えた

編集の骨格は、過去の「土曜日版」と大差はない。

主人公の出番を良さ集めて、違和感のある描写は削って、分かりにくい部分にはナレーションを加えて、強引に “主人公の物語” に見せる… をやっただけだ。

しかし、具体的に文字で書くのは難しいが、ざっくり説明すると。

● “主人公の物語” に見せるために、強調する場面が最適化(特にセリフの切り取り方と尺の長さ)されている

●分かりにくい部分に、適切なタイミングでナレーションが入っている

●サブキャラクターの放送尺を短くし、主人公の表情や体の動きを強調している

この三つがうまく行われているために、少なくとも、今までよりは。

主人公の心のセンシティブさ(敏感さ、傷つきやすさ)や、エモさ(感情が揺さぶられたり、切なく懐かしい気持ち)が、今までより見えたし。

主人公が戸惑いながら悩み考えたり、彼氏や班員のために頑張ろうとしたり、震災や糸島を含めた経験があるからこそ、今踏ん張れる… みたいな部分まで、感じることができた。


主人公が能動的、主導的であるようにも見せる巧みな編集

恐らく、下記の部分が印象に残るように、巧みな編集になっていたからだ。

結「神戸の人たちも この景色にするために
 必死に力を合わせてきたんやろうね」
翔也「俺 糸島も好きだったけど
 神戸も好きになった」

結「彼氏が野球をやっていて
 プロを目指しているので
 彼のことを支えるため
 栄養のことを学びに来ました」

鈴音(回想)「他人の目は気にしない。
 好きなことは貫け」
結「好きなこと貫くの むずっ」

結「同じ班やし 何か ほっておけんくて」
菜摘「フフフ お人よしやな」
結「これ 米田家の呪いやけん もう諦めとう」

例えば、より最適化された編集の好例が、スーパーで野菜を探すくだりで、「本編」にはあった次のセリフがカットされていたのだ。

結「だって うち 農家の娘やもん
 うちの畑で とれる野菜以外でも」

そして、次の部分だけ残した。

佳純「何で そんなこと知っとん?」
結「糸島では いっぱい 野菜とれるけん。
 やけん このスーパーに売っとう野菜なら
 全部 分かる」

この編集だけで、今作がお得意の “ずっとやっていた” とは思えない農家の孫としての手伝いや家事を感じさせなくしていたのだ。

さらに、「時間ないけん 急ごう」「任せて」を強調して、主人公が能動的、主導的であるようにも見せた。


編集者が「自分はこういう内容にしたかった!」を具現化

これを見て、思ったのだ。

今週の編集担当が誰か分からないが。

「本編」を担当した盆子原誠氏だとするなら、「自分は、本当は、こういう内容にしたかった!」を具現化したのでは? と。

もっと深読みするなら、脚本が本来描きたいことを想像し再構築して、映像化したのが「土曜日版」だということだ。

もちろん、たまたまこうなった可能性はある。

しかし、これの放送が許可されたということは、この方向性は否定されるものではないとのことでもある。

したがって、このような演出、演出担当が増えれば、脚本は変わらなくても、内容は右上がりになる可能性が出てきたと思うのだ。


あとがき

この感じ、悪くないです。

もちろん、まだまだ安心はできませんが。

それでも、「私が見たい朝ドラ」になる可能性が残っただけでも良かったです。

あとは「本編」も… ってことだと思います。


『おむすび』を召し上がった後の ≪お口直し≫ に下記の感想をおすすめ!
朝ドラ「カーネーション」全151回分の感想リンク 新窓で開きます
朝ドラ「カムカムエヴリバディ」全112回分の感想リンク 新窓で開きます


すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”


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※上記のスタッフ表の続き

主人公のモデルの1人:松丸奨
   ※1983年千葉県生まれの栄養教諭・管理栄養士
   (過去作/「Chef~三ッ星の給食~」給食監修指導)
   ※人物像作成のための取材を受けた複数名の1人であると判明(2024/10/9)
   ネタ元:松丸奨@men's管理栄養士 [@matsumarurecipe] (2024年9月30日) 新窓で開きます
タイトルロゴ制作:大島慶一郎(Keiichiro Oshima 新窓で開きます
タイトル映像:田向潤(過去作/きゃりーぱみゅぱみゅ,くるり,緑黄色社会MV)
イラスト:サンレモ(ILLUSTRATOR サンレモ 新窓で開きます
振付:TAKAHIRO(欅坂46,日向坂46,櫻坂46,ゆず,SEKAI NO OWARI,藤井風)
栄養学考証:中村丁次(神奈川県立保健福祉大学教員)
福岡ことは指導:坪内陽子(元MRT宮崎放送アナウンサー)
栃木ことは指:猪瀬光博(栃木県出身の俳優)
神戸ことは指導:辻葉子(兵庫県出身の俳優)
ギャルことば指導:Rumi(美容・ギャル評論家,今作パラパラ指導)
医事指導:矢木崇善(過去作/スカーレット,舞いあがれ!,ブギウギ,)
料理指導:広里貴子(過去作/ごちそうさん,まんぷく,カムカムエブリバディ,舞いあがれ!,ブギウギ)
書道指導:津吾井香奈(「書道パフォーマンス甲子園」指導など)
農業指導:德安出雲
理容指導:宮城丈二(兵庫県理容組合理事長)
警察指導:板東正敏子(過去作/まんぷく,スカーレット,おちょやん,ブギウギ)
美術:西村薫(過去作/トクサツガガガ,ハムラアキラ,舞いあがれ!)
技術・増田徹
音響効果:林恵太郎
助監督:藤玲衣,影浦安希子,山田陽介,畑本健太
   小峰陸矢,亀井優成,長澤康貴,佐伯木乃実
   竹原朋加,林祐香,増田愛海,野曽原明香,福崎功真
スケジューラー:南野彩子(NHK BSドラマ「パーセント」プロデューサー)
リサーチ:有川奈々絵(NPO法人 かごしまフィルムオフィス)
撮影:竹内北斗(過去作/ブギウギ)
   源拓哉(過去作/カムカムエブリバディ)
照明:岡元昌弘(過去作/軍師官兵衛)
   橋村祐哉(過去作/べっぴんさんSP「恋する百貨店」)
音声: 渡辺暁雄
映像技術:山下健
カラーグレーティング:中井高人
VFX :佐久間正泰
美術進行:鴫原広起
装置:内田健
裝飾:野崎次郎
衣装:早藤博
メイク:西口富美子
制作:原田潔,岡本剛毅,中津琢,扇谷愛理,杉山遥人,高田寛之
プロデューサー:菅原弘(過去作/天国にいちばん近い島,二代目はクリスチャン,ぼくらの七日間戦争)
※敬称略




【これまでの感想】

第1週『おむすびとギャル』
1 2 3 4 5

拍手コメント返信(2024/10/2):「おむすび」(第3回) ※“ギャル文化”には、圧倒的な“ポジティブパワー”がある 新窓で開きます

拍手コメント返信(2024/10/3):「おむすび」(第4回) ※「虎に翼」の総括、「おむすび」結のモデルと脚本家について深掘り解説します(更新) 新窓で開きます

朝ドラ「おむすび」未だに“姉と妹の子ども時代の初期物語”がないのは…ある事情で追って“伝説のギャルのスピンオフ”をやるから!? 新窓で開きます

第2週『ギャルって何なん?』
6 7 8 9 10 

第3週『夢って何なん?』
11 12 13 14 15 

第4週『うちとお姉ちゃん』
16 17 18 19 20  

朝ドラ「おむすび」:提灯記事に加え,ついに注意喚起までやる必死さ!でも,その前にやることがあると思う 新窓で開きます

第5週『あの日のこと』
21 22 23 24 25 

NHK連続テレビ小説「おむすび」:朝ドラが“リアルな大災害”を扱うたびに思うこと 新窓で開きます

第6週『うち、ギャル、やめるけん』
26 27 28 29 30 

第7週『おむすび、恋をする』
31 32 33 34 35 

第8週『さよなら糸島 ただいま神戸』
36 37 38 39 40 

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連続テレビ小説『おむすび』土曜版第8週

完全にテンプレであるが。 本編が本編なので、ダイジェストが納得出来るわけが無い。のが。。。いつものこと。。。。だったのだが。。。。さて、今回の“土曜版”相変わらず 主人公を残しまくって、 “主人公の物語”に強引に仕立てようという意図は感じられる。そこは、いつもどおり。そして、 残した部分から、違和感を覚える部分を可能な限り削除。これは、いつもよりも多め。いつもは、不自然な部分も残している。そ...
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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