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連続テレビ小説「おむすび」 (第6回・2024/10/7) 感想

連続テレビ小説「おむすび」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『おむすび』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)Instagram

第6回第2週『ギャルって何なん?』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


困っている人を放っておけない米田家の性格でギャルを助けたのを機に、結(橋本環奈)は、姉・歩(仲里依紗)が昔結成した博多ギャル連合(ハギャレン)のギャルたちと家族に内緒で交流を始める。平日は憧れの風見先輩(松本怜生)がいる書道部で活動し、土日はギャルと過ごす二重生活。一方、結の父・聖人(北村有起哉)は、栄吉(松平健)から農業に向き合う姿勢について言われた言葉を反芻する。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------

感想の趣旨について
  当ブログの感想は、僭越ながら 「もっと こうしたらよいのに…」を追究 することで、広く映像作品を楽しめるようになることを目的としています。
  作品の 粗探しや重箱の隅を楊枝でほじくる こと、スタッフの人格否定や俳優の個人攻撃 が 目的ではない ことをご理解ください。



原作:なし
主人公のモデル松丸奨 ※1983年千葉県生まれの栄養教諭・管理栄養士
   (過去作/「Chef~三ッ星の給食~」給食監修指導)
   朝ドラ「おむすび」主人公の人物像のモデルをしています 新窓で開きます
   『松丸管理栄養士の超簡単 給食レシピ』 新窓で開きます
   『小学校栄養士 松丸 奨のブログ』 新窓で開きます
   公式X(旧Twitter) 新窓で開きます
   公式Instagram 新窓で開きます
脚本:根本ノンジ(過去作/正直不動産シリーズ,相棒シリーズ,フルーツ宅配便,ハコヅメ)
演出:野田雄介(過去作/スカーレット,マッサン,六畳間のピアノマン,舞いあがれ!) 第1
   小野見知(過去作/マチ工場のオンナ,トクサツガガガ,転・コウ・生)
   松木健祐(過去作/ひよっこ,いだてん,晴天を衝け,舞いあがれ!) 2
   盆子原誠(過去作/カーネーション,とと姉ちゃん,おちょやん,ブギウギ)
   大野陽平(過去作/「ちむどんどん」第9週のみ,「舞いあがれ!」第25週のみ)
   工藤隆史(過去作/「舞いあがれ!」第20週のみ)
   原田氷詩(過去作/「おちょやん」 第17週のみ,「舞いあがれ!」第16週のみ)
音楽:堤博明(隣の家族は青く見える,ベビーシッター・ギン!)
主題歌:B'z「イルミネーション」
語り(本編):リリー・フランキー(過去作/55歳からのハローライフ,洞窟おじさん,なつぞら)
語り(土曜日版):高瀬耕造アナウンサー(過去作/朝ドラ「ブギウギ」本編語り)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼)
タイトルロゴ制作:大島慶一郎(Keiichiro Oshima 新窓で開きます
タイトル映像:田向潤(過去作/きゃりーぱみゅぱみゅ,くるり,緑黄色社会MV)
イラスト:サンレモ(ILLUSTRATOR サンレモ 新窓で開きます
振付:TAKAHIRO(欅坂46,日向坂46,櫻坂46,ゆず,SEKAI NO OWARI,藤井風)
栄養学考証:中村丁次(神奈川県立保健福祉大学教員)
福岡ことは指導:坪内陽子(元MRT宮崎放送アナウンサー)
栃木ことは指:猪瀬光博(栃木県出身の俳優)
神戸ことは指導:辻葉子(兵庫県出身の俳優)
ギャルことば指導:Rumi(美容・ギャル評論家,今作パラパラ指導)
医事指導:矢木崇善(過去作/スカーレット,舞いあがれ!,ブギウギ,)
料理指導:広里貴子(過去作/ごちそうさん,まんぷく,カムカムエブリバディ,舞いあがれ!,ブギウギ)
書道指導:津吾井香奈(「書道パフォーマンス甲子園」指導など)
農業指導:德安出雲
理容指導:宮城丈二(兵庫県理容組合理事長)
警察指導:板東正敏子(過去作/まんぷく,スカーレット,おちょやん,ブギウギ)
美術:西村薫(過去作/トクサツガガガ,ハムラアキラ,舞いあがれ!)
技術・増田徹
音響効果:林恵太郎
助監督;藤玲衣,影浦安希子,山田陽介,畑本健太
   小峰陸矢,亀井優成,長澤康貴,佐伯木乃実
   竹原朋加,林祐香,増田愛海,野曽原明香,福崎功真
スケジューラー:南野彩子(NHK BSドラマ「パーセント」プロデューサー)
リサーチ:有川奈々絵(NPO法人 かごしまフィルムオフィス)
撮影:竹内北斗(過去作/ブギウギ)
照明:岡元昌弘(過去作/軍師官兵衛)
音声: 渡辺暁雄
映像技術:山下健
カラーグレーティング:中井高人
VFX :佐久間正泰
美術進行:鴫原広起
装置:内田健
裝飾:野崎次郎
衣装:早藤博
メイク:西口富美子
制作統括:宇佐川隆史宇(過去作/岸辺露伴は動かないシリーズ,正直不動産シリーズ)
   真鍋斎(過去作/まんぷく,正義の天秤,拾われた男)
制作:原田潔,岡本剛毅,中津琢,扇谷愛理,杉山遥人,高田寛之
プロデューサー:菅原弘(過去作/天国にいちばん近い島,二代目はクリスチャン,ぼくらの七日間戦争)
※敬称略



土曜日版より今回のアバン冒頭の約52秒間のほうが…

「初めまして」の皆様も、ご常連の皆様も、管理人のみっきーです!
当ブログに来てくださり、ありがとうございます。

リリー・フランキーさんの声を久しぶりに聞いた朝… から始まった第2週だ(苦笑)

まず、驚いたのは。

先週末に放送された「土曜日版」より、今回のアバンタイトル冒頭の約52秒間の “先週の振り返り” のほうが、圧倒的に無駄がなく、何よりも主人公がどんな設定の登場人物なのか分かりやすくまとめられていたこと。

以前にも書いたが、優秀な脚本家や演出家は「ひと言でまとめると…」が、やたらと上手だ。

理由は、その脚本や映像が “そもそも伝えようとしている本質” をきちんと理解できているからだ。

理解できているから「引き算」を活用して、「そもそも、この作品が伝えたいのは…」が、できるのだ。

ということで、まだまだ今作の脚本家も、今週が今作初担当の演出家も、優秀だということ(に、しておこう)

場面転換の最初の「情景カット」の作り方が、先週と違う

先週から演出担当が交代したのは、“先週の振り返り” の直後で分かる。

先週のチーフ演出の野田雄介氏は、場面転換の最初のカットを「情景カット」にする機会が少ない人だ。

主人公を入れ込んだ情景カットや、引きの情景なしに、物語を動かすタイプというべきか。

しかし、今週の演出は、ちゃんと結(橋本環奈)が画面にいない高校の全景カットから始まった。

さらに、部活が始まっている時間であることに加えて、学校チャイムも鳴らして、「平成16年4月」の新学期の初月の放課後であることを約5秒間のワンカットで見せた。

これが、「演出の基本」なのだ。

今作のチーフ演出の野田氏が、今週の松木氏の先輩だろう…

少しだけ脱線してみる。

実は、第1週はあまりにも脚本が○○だったから、演出まで言及する気にならなかった。

しかし、当ブログとしては演出に言及しないのは、「グリーンピースが入っていない崎陽軒のシウマイ」のようだからやってみる(笑)

今作のチーフ演出の野田雄介氏と、今週の演出担当の松木健祐氏は、朝ドラ『舞いあがれ!』で共作(凶作?)している。

野田氏は「第2,8,10,17,18,24週」を担当し。
松木氏は野田氏に前後を挟まれる感じで「第9,11週」を担当した。

このことから分かるのは、野田氏が先輩で、まだ経験値が少ない松木氏を間に入れたということだ。

チーフ演出より、今週の演出のほうが今作に合ってる!?

ここからが、本格的な脱線だ。

『舞いあがれ!』は決して評判が良い作品ではなかった(と、私は思っている)

その原因の一つが、野田氏の演出だったのだ。

私がダラダラと書くよりも、興味がある人は下記を読んでみると分かると思う。

「脚本はもちろんだけど演出でもこんなに変わるんだと勉強になりました」
「お祝いお好み焼き出されたときの3分割、自己紹介の6分割 必要ですか?」
「あのzoom画面みたいな演出とか、変なテロップとか、今週の演出はどうにも好きになれない」
「柏木をどういうキャラにしたいの?こうすればみんな喜ぶだろう的な演出のせいでキャラがブレてるし」
「テイストが変わっちゃったなー。端的にいうと演出がダサい」
「また画面分割でてきた 朝ドラ長いからどうしても、主人公以外の人生にスポットあてる時期あるけど、今はそれなんだろうか お母さんとお父さんもなんか変わっちゃった」

出典:『ちむどんどん』の悪夢再来か…『舞いあがれ!』でも「反省会」が盛り上がっている理由(木村 隆志) | マネー現代 | 講談社 新窓で開きます

一方で、私は松木氏の演出について、『舞いあがれ!』の第41回の感想で、次のように書いている。

とにかく演出が基本に忠実。

脚本に書かれた筋書きを丁寧に映像化し、今作風に言うなら予定飛行ルートからわき見操縦も逸脱運転もせず、ひたすら着地点まで運行した感じ

さらに、第52回の感想では。

ラストの、2機の飛行機をバックに立つ舞と大河内教官の引きの2ショットは、朝ドラにしては感動的なワンカット

フライト訓練の途中、急な天候の悪化により帯広ではなく釧路空港への着陸を指示された舞(福原遥)が、大河内教官(吉川晃司)の並走飛行によるサポートを受け、一路釧路空港へ向かい、無事に着陸するくだりだ。

あえて書くなら、野田氏のような奇をてらった演出はやらずに、松木氏は映像だけで伝えることを重視していたのだ。

というわけで。

朝ドラでは、第1週と2週の演出はチーフ監督が連続して務めるケースが比較的多いが、そうでない理由も、演出から “見えてくる” という解説だ。

結が"人でなし"に見えないように、補完するのは良いこと

演出が変わったから、脚本も内容を早くも軌道修正してきたとは思わないが。

まず、冒頭で、先週金曜日に描かれた、日曜日に憧れの書道部の先輩・風見(松本怜生)と展覧会に行った結(橋本環奈)が風見を放置して、ハギャレンのギャル‘スズリン’こと鈴音(岡本夏美)の介抱に向かったことを謝罪した。

さらに、熱発して展覧会に行けなかった恵美(中村守里)が。

恵美「その時 先輩に言ったらよかったのに」
結「あ… いや まあ。言えん。
 ギャルを助けに行ったとか 絶対 言えん」

きっと金曜日の結の言動に違和感を覚えた視聴者の多くが、この二つで納得がいったと思うし。

何よりも、結が “人でなし” にならないように補完するのは、“ドラマ” としても良いことだ。

相変わらず “結の心の声” が多いのは気になるが。

その心の声のおかげもあって、結が、人に説明すべきことと、そうすべきでないことが判断できる人であることや。

「米田家の呪い」とされる “困っている人を見かけたら放っておけない” が、実は結の生まれながらの性質や性格であることまで、見えたし伝わったといってよいと思う。

恐らく、これが博多ギャル連合(通称:ハギャレン)を助けることにつながる… という解釈でよさそうだ。

そして、結が風見を放置した理由を弁明する際に、鈴音の家庭の事情まで話さないことが。

アバンの最後の、「お友達になるのはいいんですけど」にリンクしている… というわけだ。

欲を言うなら

「緊急招集」のメールが届くところまで金曜日に含めて。

結がチャリンコを立ち漕ぎして激走するところで「つづく」が最適解だったような。

本当の意味での「結の物語のイントロ」を描き始めた…か?

月曜日は「ほぼ状況説明」であることが多いが。

さすがに、先週でやり尽くしたのか、今週は意外に説明は少なく
※鈴音の体調が万全になっている説明がないのは解せなくもないが、

それよりも意外だったのが、簡単に、番宣でやたらと映像を流していた「糸島フェスティバル2004」のパラパラダンスの展開に進んだことだ。

だって、先日も紹介したが、橋本環奈さんのパラパラは第4週で、だいぶ先の話だからだ。

第4週で、結が高校時代に、ひょんなことから出会った“ギャル軍団”を助けるため、糸島のイベントで超ド派手なギャルメークをして、パラパラを披露する場面があるという。

出典:橋本環奈:朝ドラ「おむすび」撮影でギャルメーク&パラパラ 父親にも気付かれず「自分じゃないみたい」 - MANTANWEB(まんたんウェブ) 新窓で開きます

したがって、少しだけ好意的に見れば。

第1週を状況説明のてんこ盛りにした分を、第2週を「結の人物紹介」と、本当の意味での「結の物語のイントロ」を描き始めた… とも受け取れる。

意外と「騒動」や「トラブル」には見えていない理由は…

もちろん、少々思わせぶりなネタも多く。

「騒動至上主義」改め、トラブル依存症候群(人間描写が蔑ろにしてまで、物語の構築を騒動ばかりに依存するドラマづくりのこと)が発病し始めている感じはなくもない。

しかし、意外と「騒動」や「トラブル」には見えていない

その理由も簡単で。

書道部への入部も、ハギャレンに目を付けられるのも、鈴音のケアも、部長の放置も、パラショーに勧誘されるのも。

結が先に起こるであろうことを含めて承知の上でかかわり、仲間入りしていると、今作がきちんと描いているからだ。

だから、これは「主人公の物語」であり、「結の物語」に見えるというわけだ。

もちろん、回を重ねるごとに、好みが分かれる作風になるのが一番気になるが(苦笑)

あとがき(その1)

前述のとおり、結のパラパラショーは第4週までお預けです。

したがって、練習場面はあっても、あと2週は引っ張る必要があります。

きっと、今回でちらっと匂わせた父・聖人(北村有起哉)と母・愛子(麻生久美子)絡みで一波乱やって、時間つなぎをやるのでしょうね。

あとがき(その2)

今回で印象的だったのが「ギャルの掟」。

❤︎ その1 仲間が呼んだら すぐ駆けつける
❤︎ その2 他人の目は気にしない 自分が好きなことは貫け
❤︎ その3 ダサいことは死んでもするな

まっ、解釈次第では突っ込みどころはありますけれど。

米田家の呪いである“困っている人を見かけたら放っておけない” に通じる部分は多いですね。

この辺も、うまく描けば、多くの視聴者の大好物「伏線と回収」になるかもしれません。

もう少し、離脱しないで様子見できそうです(汗)

‘ルーリー’こと瑠梨(みりちゃむ)の「ムスビン チョーおもろ!」ではないですけど。

一体、あと何か月待つと「朝ドラおむすび チョーおもろ!」と書ける日が来るのか?

すべての読者様に愛と感謝の “ありがっとう!!”


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【これまでの感想】

第1週『おむすびとギャル』
1 2 3 4 5土曜日版

拍手コメント返信(2024/10/2):「おむすび」(第3回) ※“ギャル文化”には、圧倒的な“ポジティブパワー”がある 新窓で開きます

拍手コメント返信(2024/10/3):「おむすび」(第4回) ※「虎に翼」の総括、「おむすび」結のモデルと脚本家について深掘り解説します(更新) 新窓で開きます

第2週『ギャルって何なん?』

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連続テレビ小説『おむすび』第6回

内容平成16年4月困っている人を放っておけない性格が災いし、ギャルを助けた結(橋本環奈)結局、姉が結成したハギャレンのギャル達と関わるハメになってしまう。だがそのことは、家族には話すことが出来ず。書道部とハギャレンの二重生活を送り始めるのだった。敬称略作、根本ノンジさん演出、松木健祐さん第1週は、作品全体および“起承転結”の“起”ということもあり、状況説明を盛り込みすぎて、物語らしい物語では...
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Author : みっきー

★管理人:みっきー

★職業:宴会/映像ディレクター(フリーランス)

★略歴:東京下町生まれ千葉県在住。ホテル音響照明映像オペレータ会社を経て、2001年独立。ホテルでイベント、パーティー、映像コンテンツ等の演出を手掛ける。活動拠点は都内と舞浜の有名ホテル等。

★ブログについて:フリーの宴席/映像ディレクターが、テレビ,映画,CM,ディズニー,音楽,仕事等を綴ります。記事により毒を吐きますのでご勘弁を。

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