アキネ会の日常

ライトノベルコミュニティー「ラノベdeアキネイター」の参加メンバーが“共同運営”するライトノベルレビューブログ

桜ノ杜ぶんこ

4
その響きのいい素敵なタイトルと、当ブログでもタイツ姫が評価していることもあり、前々から気になっている作品でした。

作品紹介はタイツ姫に任せるとして―
率直な感想としては、すごく丁寧で優しい作品だな、ということ。
1つ1つの描写が非常に丁寧に書かれており、とても読みやすい。
さらに、(一部のキャラが怪しい動きを見せてはいるものの)人間側はみな嫌味がなく優しいキャラたち。
私の好きな某日常系ラノベで、あるキャラが
「『らき☆すた』や『けいおん!』が流行ったのはその世界が優しいから」
と言っていたけれど、この作品にも似たような空気を感じます。
また、主人公のアルは後に英雄になると語られており、作品のジャンルは「英雄譚」といっていいでしょう。
総じて、ラノベを読み始めたばかりの小中学生にぴったりな作品と言えます。
是非ともそんな人たちに読んでもらいたいな。

惜しむらくは、桜ノ杜ぶんこというマイナーレーベルである故、その手の層には届かなそうなことか。
自分が小学生くらいの頃に読んでいたら間違いなく大好きになっていたであろうだけに、ほんともったいないなぁ。
小学校の図書館に置いてもらえれば最高なんだけど。

もちろん、低年齢向けだからといって大人が読んで楽しめないというわけではありません。
癖の強いキャラクターが多い近年のラノベ界においては、この癖のなさによって逆にキャラ立ちしているとも言えるし。
物語としてはまだまだ始まったばかり。
このあとアルがどういう道のりを経て英雄の座にたどり着くのか。
楽しみです。


レビュー:しゅん


 
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4
2巻の感想はこちら
http://blog.livedoor.jp/akinator/archives/28950819.html
1巻感想は2巻リンク先にありますので省略。

3巻は割と出るのが早かったですね。
1→2が5か月、2→3が4か月…普通のラノベペースになってます。

3巻のテーマの一つは主人公ズでもなく魔王軍でもなく、地上にいる周りの国々の動向です。
フレイスラインは魔王復活により窮地になっていますがどのタイミングでこの事件に介入していくかで、解決後の自分たちの国の立場が決まってくる部分もあるので牽制しあっているという形ですね。
序盤でここには触れてくれるのですが、意外と描写が少ないので今後も継続的に続いていくのだと思います。

今回もう一つのテーマは、最適解がない状況での選択。
今まではピンチの状況でも最適解を出して困難を乗り越えてきたアル達ですが、
どの選択にしろ犠牲が出てしまうという状況下に置かれ、どうやって切り抜けて行くかという部分です。
魔王軍との戦争なのでこの「犠牲」というものは少なからず出てしまうのでついにこの壁にぶつかる形になりました。

今回のメインテーマはこの二つでどちらもすっぱり進むような部分でもなく、もやもやした気分が残ったりもします。
なのでちょっと1、2巻に比べてテーマのせいがあるとはいえ勢いが落ちたかな…。
溜めの期間ともとれるので次巻以降この晴れない気分を吹っ飛ばしてくれるといいんですが…暗躍していく部分は今後増えていきそうですね。
すっきりするようなパートがないわけでもなく、2巻でも活躍したクラスメイトの少女達の成長していく姿は見ていて清々しかったりもしますし、うまくつり合いが取れてくると良いのかもしれません。

レビュー:翹揺@毒舌タイツ姫




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4
1巻の記事はこちら
http://blog.livedoor.jp/akinator/archives/22091481.html

続刊するかという懸念があった「風とリュートの調べにのせて」無事に2巻が出てくれて何よりでした。

1巻では魔王復活による事件と主人公アルの英雄譚の幕開け(には程遠いかな?)。
今回は魔王復活により、地下世界に閉じ込められてしまった主人公たちが地上への脱出を試みる話。

2巻はどこに焦点が当たるのかというと、冒頭より引用。
マリー達はさ、今でこそ鷹の目だのフレイスラインの盾だの言われてるけど、最初はアル以上に普通の子ども達だったんだ。だから何かがあったら、みんなで逃げ惑うばかり。戦争に巻き込まれたんだってことを頭では分かっていても、きちんと心で分かっていた訳じゃなかったんだ
主人公たちと一緒に行動しているクラスメイトの少女達です。
前回の記事でも触れた通りこの作品は吟遊詩人が語っていることになっていますので、
個人的にはこの今回どこに焦点が当たっていくのかが分かるこの前置きは期待感を程よく持ち上げてくれました。
今までは戦いにはほとんど無縁の少女達5人が、この魔王復活による戦争に対して自分たちがどうしてすればいいのかを考え、戦争に対して立ち向かっていくまでがこの巻です。
この辺りはあらすじを見ると一目瞭然ではあるものの、1巻同様丁寧に描かれているため自分たちが置かれている状況や戦争に対する不安やどうしたら一番安全であるかなど細かく描かれているので、
10章「少女達の覚悟」での決断が見事に映えてきます。

その少女たちのセリフではないですが、彼女たちの覚悟の強さや現状の危うさが見えてくるこのセリフが印象的でした。

「みんな分かっているんですよ。今勉強していることが、直接今後の結果に結び付くって」
「学院の勉強だってそうなのよ?」
「学院では、落第点を取っても補習がありますから」
「そうね………これには補習なんて、ないものね………」




個人的な見解にはなりますが、一般的なレーベルだと割と展開が早い作品が多く、多分それは目新しさや飽きさせない工夫の一環という意味もあると思います。
メインになるターゲット層がコア層ではなくライト層という部分も踏まえての結果だと思います。
桜ノ杜から出ている本作ですが、もとよりマイナーレーベルはライト層に見向きもされず基本的にはコア層がメインになります。
コア層ならば即物的な面白さだけを追わないと思うので、そこにターゲットを絞ってここまでスローな話の展開をして丁寧に進めてくことが可能になっているんじゃないかなと思っているわけです。

ホントにこの辺意識してやっているんだったら嬉しいですし、今後の桜ノ杜ぶんこ作品にも期待できるんですけどね。

あとがき見るにちゃんと続刊していくらしいので続きを楽しみに待っています。
最近は富士見やMFJ、一迅社でもハイファンタジーの作品が増えていていくつか追って読んでいますが、この作品が一番続きを楽しみにしていますね。

レビュー:翹揺@毒舌タイツ姫

風とリュートの調べにのせて2(桜ノ杜ぶんこ)風とリュートの調べにのせて2(桜ノ杜ぶんこ) [文庫]
著者:健速
出版:一二三書房
(2013-06-05)

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4

「理由は一つだよ。貴方は、諦めろ、と言ったんだ」

桜ノ杜文庫より刊行された18禁PCゲームのノベライズです。
普段ノベライズとか滅多に読まないんですが、これに関してはシナリオ・絵とともに原作そのまま+書き下ろしのオリジナルストーリーということで原作ファンとしては読まずにはいられませんでして。
ファン大歓喜な上に重大なネタバレは避けてるから原作ノータッチの方にも薦められるいい1冊でした。
ゲームからしてキャラの魅力溢れる作品でしたが、ノベライズでもそれは一切損なわれておらず。
正々堂々と卑怯な智ちんはみんなに愛される主人公にしてメインヒロインだし、その他同盟の面々も好き勝手やってるし、設定的に出てこないだろうなーと思ってたあの娘らも登場するしで大満足。
インパクトあった場面としてはるいVSフランシスの戦闘シーン。
呪いの代償の力で常人を遥かに上回る身体能力を持ったるいと、特別な力を持たない人間ながら磨き続けられた技量でそれに並ぶステージに立ったフランシス。
ここまで熱いバトルシーン久々に読みましたよー。
レーベルもマイナーだしエロゲに触れてない層の方が触れる可能性が少ないのが残念ですが、読んで損はしないと言い切れる良作でした。
布教活動でもしようかな・・・?

るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ)るいは智を呼ぶPLUS -魔女たちと太平洋の星-(桜ノ杜ぶんこ) [文庫]
著者:日野 亘
出版:一二三書房
(2013-05-05)

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4
今年最初に読んだ作品がこの桜ノ杜ぶんこから出ている「風とリュートの調べにのせて」
著者はシナリオライター健速先生で、ラノベでもHJ文庫「六畳間の侵略者!?」が有名でしょう。

本作はいわゆるファンタジーもので主人公である宮廷魔術師アレックスの英雄譚。

物語は本編の10年後から始まり、とある吟遊詩人の語りから導入。
そこから吟遊詩人の詩として本編に入る…ロマサガ2のプロローグのようなスタートです。
過去に魔王大戦という魔王軍との大きな戦いがあり、その大戦終結から200年目が舞台。
200年という節目で行われる記念式典でとある事件が起きて…というあらすじ。

主人公の英雄譚はここから始まった、という部分を書いたのが本作。

序章と言っても問題ないような内容なので、語るべきことは少ないが
過去の大戦を終結に導いた英雄や、魔法の実力は随一の隣国の王子の存在で英雄とは一体何を為すのか?というのが作中内でも掘り下げられており
英雄としての素質があるわけでもなく魔法の実力も別段すごいわけでもない、ごく普通の主人公が一体何を為して英雄となるのか?健速先生の描く英雄像がどういったものなのかが今から楽しみな作品。

もし読まれる場合はあとがきの後にキャラクター紹介があるのでそこに目を通してから読むと本編のキャラも把握しやすくなるのでおススメです。

400Pオーバーとページ数は多めですが、全体的に丁寧にゆっくり書いてるので増えてしまったという印象。

最後に
作中の吟遊詩人がこの作品を書いたみたいなネタになっている著者近影があるのですが
(*以下反転)本作が劇作家としてのデビュー作だが、飽きっぽい性格ゆえに最終作ではないかとも噂されている。
と書かれているのが知名度が低く続刊が出ないのでは?と相成って不安な要素ではあります。

レビュー:翹揺@毒舌タイツ姫

風とリュートの調べにのせて(桜ノ杜ぶんこ)風とリュートの調べにのせて(桜ノ杜ぶんこ)
著者:健速
販売元:一二三書房
(2013-01-05)
販売元:Amazon.co.jp
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