アキネ会の日常

ライトノベルコミュニティー「ラノベdeアキネイター」の参加メンバーが“共同運営”するライトノベルレビューブログ

新潮文庫nex

4
大学生くらいを中心に売れてるらしいですね、これ。

気取ったタイトルといい、鳥越さんのイラストといい、哲学めいた言い回しの散りばめられた文章といい、いかにも「頭の良い人が読んでそう」なオーラが出てますもんね。

「階段島」にまつわる秘密そのものが主題だった前巻ですが、今回は「ここはそういう島である」という前提のもと、閉鎖空間でのちょっと不思議な出来事にまつわるミステリです。自分自身に捨てられた、端的に言えば欠点そのものである階段島の住人たちの織りなす、時間にすれば1週間にも満たない物語。

1ページ、1シーンたりとも無駄がない。作中のちょっとした言動、さりげない人物描写、それら全てに必ず意味があるのです。作者の前作等を知っていれば、それを分かっているから自然と読み方も慎重になるし、初めて河野作品に触れる読者であれば、終盤であれやこれやが繋がった瞬間の静かな感動を噛みしめることができるでしょう。

起こった出来事の中には本当に偶然なものもあるし、「魔女」の仕業で仕方のないものもあるし、誰かが故意に仕掛けたものもある。それらに対して、七草をはじめとした登場人物たちが思い思いの行動をとる。
それらが最後に一つに繋がるわけだけど、それは全ての発端が同じであったという始点の話であって、決してどこか一つの終点に収束するという意味ではないのね。

まあそんな感じで、読んでいる間も読み終わった後の余韻も素晴らしいものではありました。スニーカー文庫の河野作品や、「いなくなれ、群青」が好きな人には引き続きお勧めできます。

感想:tartarous



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4
―たった一秒知らない誰かを笑わせるために、百時間でも千時間でも悩みぬく。それが、エンターテインメントってもんでしょ

事情があって2年生になってから部活を始めた美咲が、いろいろあって演劇部の「舞台監督」を任されるところからお話が始まります。それなりに実力者ぞろい、けれどそれ以上に個性的すぎる部員を取りまとめようとして、あんまりまとめられずに奔走する話です。最初から最後までノンストップで走り抜けます。

とにもかくにも、テンポがいい。特に「続きが気になる!」とか「目が離せない展開!」なんてのはないのですが、どうしてどうしてページをめくる手が止まりませんでした。章ごとに起承転結がハッキリしているからでしょうか。

キャラクターを通して語られる演劇論、エンタメ論はもちろん熱い。高校生ならではの青臭かったり甘酸っぱかったりするやりとりには思わず頬が緩んじゃいますし、ちょっとした謎解き要素や「病気の親友」というイレギュラー要素もあって退屈することがない。それでいて、終盤は「設備や予算の問題で苦しむ弱小部活」というお約束展開も忘れない。
あとは、演劇初心者の美咲が学ぶ形で紹介される「演劇」に関する薀蓄が、自然に語られているのが読んでいていい感じです。私が本を読むときに期待している「知るは楽しみなり」がここにあります。

こんな感じでいろいろ詰め込まれていて、もう少しどれか一つを掘り下げても良かったかな……とは思わなくもないです。けど、この話はこの「ごちゃ」っとしたところが魅力なので、これはこれでいいのかなと。

ぜひ、2巻を。

感想:tartarous
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2
バリ3っって単語は久々に目にしましたね。実際、私のスマホの電波表示も4段階だし。

あらすじ。

生身の人間と会話するのが苦手。でもネットがなくて誰とも繋がれなくなる孤独はもっと苦しい。電波がバリ3 表示の場所でだけ生きてゆける、ひきこもりの緑子。しかしひとたびオンライン掲示板を開けば、ハンドルネーム「圏内ちゃん」はカリスマ的存在だ。驚くべき 情報収集力と推理力で、“炎上”した匿名アカウントの本人を特定する。ある日、連続女性殺人事件に巻き込まれて……。

今回、☆2つという低評価をつけてしまいましたが、その理由の一つは、作中において「かっこいい正義」とされる行為が私個人の思想信条とそりが合わず、とっても不快な気分になったからです。

最近よく話題になるバカ発見器ツイッターやフェイスブックの炎上騒ぎ。もちろん炎上しちゃうのは自業自得だしバカだなーとは思うのですが、個人情報特定して晒して吊し上げて人生崩壊させるのはやりすぎだし、やってはならんでしょうというのが私の考えです。

なので、その炎上祭りが面白おかしく楽しげに描写されているのは、読んでいて気分が悪かったです。逆に言えば、こういうのがアリだと思っている人はすごく楽しめるんじゃないかとは思います。

で、物語はまさしくそこからスタートするのですが、この炎上→本人特定→人生崩壊の流れはあくまで序章。「圏内ちゃん」の実力を読者に知らせるだけのエピソードにすぎません。本題は、ある日圏内ちゃんが巻き込まれる連続殺人事件にあります。

やってることは、基本的にはネットでの情報収集と頭脳労働。外に出なければならない聞き込みや現場検証は助手役のパートナーにお任せし、どうしても自分が外に出なければならないときは病的なまでに万全の防御を備えます。あと、妙な飲み物を愛飲。思いっきり、電撃文庫のニート探偵ですよねこれ……。

殺人事件を扱ってるだけあって、事件の真相を追っていくのが本筋なのですが、これがどうにもチープでいけない。作中のヒントから読者が正解が導けるようにはなっていないんですが、それなのに「どうせこいつが犯人だろう」というのが予想できてしまう程度の薄っぺらさ。「名前の出ている」キャラで「明らかに犯人ではない」キャラって一人しかいないし……。ちょっとした叙述トリックもありますが、これも既存の作品で手垢のつくほど使われてきたものなので、驚きには値しないです。

とまあ、第一印象がよくなくて、そのままの気分で読み進めたので、散々な感想になってしまいました。

感想:tartarous







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4
> 枇杷にとって、友達というのは、清瀬朝野のことだった。

予想以上にゆゆこな一冊でした。
日常生活のディテールを重視したつくりに、出てくる地名も実名。そこで生活しているどこにでもいそうな女の子のお話……ではなかった!いつものゆゆこ作品に出てくる痛い女の子と痛い男の子のお話でした。
この点は賛否両論あるかもしれない。ラノベらしくない舞台でラノベっぽいキャラが繰り広げる狂騒劇はちょっとズレているところがあるのかもしれない。

しかしまあ端的に言えば、私が『新潮文庫nex』のゆゆこに期待してたものはこれなんです。
近著のゴールデンタイムでは終盤の展開にちょっと無理した感があっただけに、これだけのびのびと痛々しいキャラを書いているゆゆこの文章を読むのは久しぶりかもしれない。
そんな懐かしささえ感じた一冊でした。

ただ恐らく取り込みを意識しているであろう一般層にこれがどれだけ受け入れられるのか……?
キャラや展開はラノベだけどテーマやディテールはラノベじゃないというこの謎なギャップを、田村くんやとらドラを読んでいない初見の読者が果たしてどこまで受け入れられるのか……?

いろいろと心配はつきないですが、とにかくやりやすかったであろう単巻でとにかく楽しそうなゆゆこ先生の文章を読めただけで私は幸せな気分になれました。
ゆゆこスキーは読むべし。

レビュー:yuu_be

※『みんなで読もう!新潮文庫nex』特集ページはこちら。

 
知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫)知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫)
竹宮 ゆゆこ

新潮社 2014-08-28
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2
新潮文庫nex、創刊ラインナップの一つです。

思うに、創刊6作品の中でこれが一番ハードルが高い気がします。もっと言えば一番売れない気がします。そもそもタイトルがちょっと古臭いというかセンスが無いというか。表紙もオッサン。作者は実績のある方らしいですが、河野裕や竹宮ゆゆこの名に惹かれる読者層とはターゲットが違うでしょう。しかも「第Ⅰ部」とついているとおり、続編前提の1巻。さらに巻末の広告によると続きは半年後くらいになりそうです。

さて、出だしから躓いた感のある本作ですが、肝心の内容。

震災だのなんだので滅茶苦茶になって、そして復興を果たした近未来の日本が舞台。そこは生まれたときに判定されたDNAのランクで全てが決まる格差社会。主人公は当然最低ランクで虐げられた人生を送ってきたわけですが、ある日そういうのに対抗するレジスタンス的な組織に拾われて、いざ社会の闇との壮大な戦いへ……というところで続きは次回へ。
どうしようもない格差社会に抗いつつも絶望していた主人公が、はっきりと「こんな社会は間違っている」と勇気づけられて、立ち上がるまでを描いた1巻という感じでしょうか。

主人公サイドの「低ランク組」が正義で、支配層・富裕層である「高ランク組」が悪役という、分かりやすすぎる構図です。そしてヒロインの一人は自身は高ランクだけど、こんな社会に疑問を持っているという、これまた分かりやすいキャラ設定。
奇を衒ってややこしくなるよりはシンプルでいいのかもしれませんが、あまりに直球すぎて盛り上がるところが全くありませんでした。

それと、主人公が直情的でバカすぎて読んでいてイライラします。貧困層の出身で満足に教育を受けていないからバカなのだ、ということらしいですが……。「無茶と分かっていても男には進まないといけないときがある」という展開ならまだマシですが、この主人公は自分の行動が無茶であることすら理解できないのです。

敵側も……まあ現段階では誰が本当の敵になるのかはっきりしていませんが、要するに高いDNAランクを持つ権力者の皆様は、全員が全員器の小さいクズ。DNA判定によるランク付けにも何かしらの正当性があって今日まで続いているはずなのですが、誰もそんな大義名分を持つこともなく、自分の立場に胡坐をかいているのみです。

そんな感じで、残念ながらあまり面白いとは言い難い。この厚さのわりにはスラスラ読めたので、文章は悪くないのだとは思いますが。3カ月連続刊行、とかで出してくれるなら良いですが、次巻が出る頃には間違いなく内容を忘れていそうです。

感想:tartarous
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3
河野裕先生の新作ですってよ!
新潮文庫nexという新創刊の面々に入るとは…。

失くしたものは、何か。心を穿つ青春ミステリ。

11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凜々しい少女、真辺由宇。 あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎……。僕はどうして、ここにいるのか。彼 女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。


いつものあらすじです。
階段島シリーズと銘打ってあり、当たり前のようにこの階段島が舞台です。
この階段島に来た人は全員どうやってきたのかの記憶が一切なく、まことしやかに捨てられた人々が集う島であり、そしてこの島から出るには自分が失くしたものを見つけなくてはいけないと言われています。

階段島での日常生活を描きつつ、この階段島とはどういった場所なのか、どうやってきたのか、失くしてしまったものは何なのか、そして島を管理していると言われる魔女の存在とは?というのが話の中心になっていきます。
島に来る前から知り合いであった主人公とヒロインの過去や関係も読みどころになっていて、この二人の過去と関係性、島に存在する色々な謎がうまく絡みあいミステリを作っている作品です。若干のファンタジー成分も含んでいますが…

捨てられた人々が集まる島というキーワードに話が触れる際少し冷たい印象を受けてしまいますが、全て読むと河野先生らしい優しい世界観は垣間見得ると思います。
ただ、その優しさの度合いであったり話のオチに関して言うと今までの作品に比べて物足りなさが残りました。

登場人物たちは相変わらず物語を語るべくして生まれてきたのかのような人物像になっているので、人間味がないと切ってしまえばそれまでなのですが、
それをうまく動かして楽しませてくれる作品を毎回書いている作者なので好みがはっきり分かれるかと思います。今までも苦手な人は多分合わないかと。
この作品はそういう主人公とヒロインにスポットが当たりっぱなしってのもありますが。
つれづれ~なんかはこの辺りが苦手な人も比較的読みやすいと思います。

しかし、階段島の謎に関しても解き明かされる部分があり、これをシリーズものとしてどう続けていくのかが非常に気になりますね。
青春ミステリと銘打ってなければ続けやすいと思うのですが…この巻だけミステリという可能性もあり得るのかな?
続けるとしたらこの二人なのか別の人にスポットを当てていくのか、それとも魔女の掘り下げをするのか…まぁ話のネタは尽きないので続刊を楽しみにしたいと思います。
サクラダリセットのように全てが繋がるような作品だとかなり化けてくると思いますが…はてさて。

レビュー:翹揺@毒舌タイツ姫
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3

アキネ会の特別企画「みんなで読もう! 新潮文庫nex」です。

本当は発売日に感想をあげたかったのですが、予想以上に読むのに時間がかかってしまいました。

まず、最初に断っておきたいのは、公式でも明言されていますが、ライトノベルではありませんでした。

ラノベ作家が軒を連ねているので、勘違いされがちかもしれませんが、そういうのを期待して読み始めるとちょっとつらいかもしれません。

この作品は彩雲国物語の作者の2作目。
僕は彩雲国物語は原作も読んでいなければアニメも見ていないので、きっとファンタジーが得意な作家さんなんだろうな。という程度の認識でした。

で、蓋を開けてみれば、予想以上に正統派な異世界戦記譚でした。

中世風の世界で、呪術や魔術といったものも存在こそしますが、あくまでまじない程度の扱いで、1巻ではほとんど戦闘シーンもなく、淡々と物語が進んでいった印象があります。
たぶん、今後も戦争や争いそのものを書くのではなく、戦争へと向かう流れの中で、主人公のミアが何を感じ、何を動かしていくのか、そういう所に焦点が当てられて行くんだろうと思います。

読んでいて気になったのは、とにかく序盤が辛い。
世界観が掴めないうちに、次から次へと人名地名が現れて、しかも人名に至っては愛称まで出てくるから、序盤は巻頭の人物紹介ページを行ったり来たりしてました。
また、文章の量も多いので、普段からライトノベルのテンポ重視の文章に慣れていると辛いかもしれません。

文章量に関しては、もちろんプラスにも働いていて、異世界ものにも関わらず、場面が目に浮かぶようでした。


話自体は、まだスタートラインに立ったばかり、という感が否めませんが、大人たちが壊した世界で、少女たちが何を考え、何を感じ、何を動かしていくのか。楽しみですね。


レビュー:ぼくだ

レアリアI (新潮文庫)
雪乃 紗衣
新潮社
2014-08-28


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2
アキネ会の日常合同企画「みんなで読もう!新潮文庫nex」。
私はこの竹宮ゆゆこ著「知らない映画のサントラを聴く」を読んでみました。


これまでそれなりの数のラノベを読んできましたが、その中でも間違いなくベスト10に入る作品の一つに、「とらドラ!」があります。
読んだのはもう数年前だけど、後半の怒涛の展開は今でも鮮明に思い出せますね。
いつか、また最初からじっくりと読み返したい作品の一つです。

そんな「とらドラ!」好きの私ですが、じゃあ作者の竹宮ゆゆこが好きかと言われると、それはまた別問題。
手を出してはいるものの、「わたしたちの田村くん」も「ゴールデンタイム」もキャラのノリが合わずに途中で読むのをやめてしまった。
そんな私が、大きな不安と若干の期待を持ってこの「知らない映画のサントラを聴く」を読んでみましたが、結果としては、やはりまた合いませんでした。。。

なんだろう。やはり一番合わなかったのはゆゆこ作品特有のキャラのノリ。
会話ももちろんだし、主人公の枇杷の言動もゆゆこ作品のそれだから、合わないとどうしても辛くって。 
序盤からゆゆこ節炸裂で、正直何度も読む手を止めてしまった。
中盤の朝野とのファミレスでの会話や昴との会話も、こいつらこれの何が楽しいんだろうなと一歩引いた目線で見てしまってました。

「登場人物のことが理解できない」

読み進めるにあたり、これがかなりのディスアドバンテージでしたね。


もちろん、そうはいってもさすがは竹宮ゆゆこ、所々に目を見張る部分はあった。
特に枇杷が家を出ていくシーンは、彼女の葛藤が読み取れてこちらまで辛くなってきましたね。
朝野の話じゃなくてこっちのニートの話をメインにしてくれればよかったのに。


女性作家特有…というよりゆゆこ特有の感覚で書いている部分が非常に大きい作品なので、合う合わないがはっきり分かれそうです。
手を出そうかと思っている人は、とりあえず書店で30ページほどを試し読みしてからがお勧めです。


レビュー:しゅん


 
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みんなで読もう新潮文庫nex企画。
です。

この部屋で君と

誰かと一緒に暮らすのはきっとすごく楽しくて、すごく面倒だ。
気鋭の作家8名がさまざまなシチュエーションを詰め込んだひとつ屋根の下アンソロジー。

恋人や友達、家族だったりと一緒に暮らす、ということを色々な角度から描いた一冊。
そのなかにある出会いと別れ、そしてそれによって生まれる心の変化が優しかったり切なかったりと、読んでてむずむずする作品でした。
短編なので、少しずつ読んでも良いですし、一気に読むも良いですし。
また、引っ越しだとか、環境の変化だとかのタイミングに、読むのも良いかもですね。

どれか一つくらいは、気に入ったものがあるんではないでしょうか。
他の作品の作者があれなので一応いっておくと、ラノベを期待して読むのはおすすめしないです。
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4
今月創刊、新潮文庫nexより、記念すべき第1回大賞受賞作。
大賞と銘打たれていますが、「小説家になろう」出身だそうです。

他の創刊ラインナップも、当ブログのメンバーが率先して感想をあげていきます(予定)ので、こちらもよろしくお願いします。もちろん私個人も創刊6冊は全部読むつもりです。

本書にはいわゆる「あとがき」がないのですが(というか新潮文庫には基本的にはない)、もし多くのライトノベルのようなあとがきがあったら、きっと本文よりあとがきの方が面白いタイプの作家さんかなと思いました。トリッキーな文章にセンスを感じます。

坂東蛍子が過ごす波乱万丈の日常。あらすじにもあるように、「タクシーに乗れば誘拐事件、出歩けば十重二十重のストーカー包囲網、恋に落ちようものなら世界が震撼」。当の本人に全くそんな自覚は無く、本人にとっては「ごく普通の」青春を謳歌する。その裏側でヤクザやら宇宙人やら人形の国やらがあっちこっちに奔走します。

とにかくもう、このしっちゃかめっちゃか感が読んでいて爽快です。これだけ雑多なものを詰め込んでおきながら、一つひとつは話としてしっかり成り立っていて、最後は全部が綺麗に収束していく完成度は、お見事という他ないです。それ本編に関係ないだろって部分も多いのだけど、そこもまたイイ感じのアクセント。

宇宙人とか、幽霊とか、そんなのいるわけないじゃない!

と、明るく笑い飛ばす蛍子だけど、宇宙人も幽霊もいるし、ついでに人形の国の紳士(広義での異世界人)もいるし、これで未来人でも出て来てくれれば役満ですね。次巻があるなら未来人に期待。

ということで。創刊ラインナップの中で、本作以外の5作は有名作家が名を連ねています。そこに混ざっての新人作家のデビュー作ですが、それだけの実力はありそうな感じです。

感想:tartarous



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