グレタ・トゥーンベリ氏のU.N. Climate Action Summit 2019におけるスピーチが話題になってるわね。
ブコメとかに言いたいこともあるけれど、それよりNHKの全訳(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190924/k10012095931000.html)がなんかしっくりこないので、自分で訳してみたわ。
ごめん嘘。バズると思って訳し始めたらNHKの方がずっと早かったの(よくもそんなことができますね!)。せっかくだから書き上げたわ。でもしっくりこないのは本当よ。
私のメッセージ(※1)はこうです。”私たちはあなた方を見ています”
My message is that we'll be watching you.
これは何もかも間違っています。私はここにいるべきではありません。私は海の向こうの学校に帰るべきです。しかし、あなた方はみんな、私たち若者に希望を求めてやってきます。よくもそんなことができますね!
This is all wrong. I shouldn't be up here. I should be back in school on the other side of the ocean. Yet you all come to us young people for hope. How dare you!
あなた方は私の夢を、私の子供時代を、その空虚な言葉によって奪い去りました。それでも私は幸運な方です。人々は傷ついています。人々は死んでいます。生態系は完膚なきまでに崩壊しつつあります。我々は大量絶滅の始まりにいるのです。なのにあなた方が話すことと言えばお金のことや永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。よくもそんなことが言えますね!
You have stolen my dreams and my childhood with your empty words. And yet I'm one of the lucky ones. People are suffering. People are dying. Entire ecosystems are collapsing. We are in the beginning of a mass extinction. And all you can talk about is money and fairy tales of eternal economic growth. How dare you!
過去30年以上、科学的事実はずっと明確なままでした。よくも目をそらし続けられたものですね。よくもここに来て、”私は十分にやった”などと言えたものですね。必要な政策も解決策もいまだに見えてこないというのに。
For more than 30 years, the science has been crystal clear. How dare you continue to look away and come here saying that you're doing enough, when the politics and solutions needed are still nowhere in sight.
あなた方は言います。私たちの言葉を聞いていると。緊急性は理解していると。しかし、どれだけ私が悲しみ、怒っていたとしても、私はその言葉を信じたくはありません。なぜならば、もしもあなた方が本当に状況を理解しており、それにもかかわらず行動を起こしていないとすれば、あなた方は邪悪な人々ということになってしまうからです。だからこそ、私はそう信じることを拒絶します。
You say you hear us and that you understand the urgency. But no matter how sad and angry I am, I do not want to believe that. Because if you really understood the situation and still kept on failing to act, then you would be evil. And that I refuse to believe.
一般的な考えとして、世界の(二酸化炭素)排出量を10年間で半分にするというものがあります。これによって気温上昇を1.5℃に抑えられる確率はわずか50%に過ぎず、人類の手に負えない不可逆的な連鎖反応が始まるリスクは依然としてあります。
The popular idea of cutting our emissions in half in 10 years only gives us a 50% chance of staying below 1.5 degrees [Celsius], and the risk of setting off irreversible chain reactions beyond human control.
50%という数字はあなた方にとっては許容できるものかもしれません。しかし、この数字は転換点(※2)の存在や、多くのフィードバックループ、大気汚染に隠れたさらなる温暖化、公平性や気候正義(※3)の観点を含んでいません。それらはまた私たちの世代が、あなた方の出した数千億トンの二酸化炭素を、ほとんど実現すらしていない技術で以て大気から取り除くことをあてにしているのです。
Fifty percent may be acceptable to you. But those numbers do not include tipping points, most feedback loops, additional warming hidden by toxic air pollution or the aspects of equity and climate justice. They also rely on my generation sucking hundreds of billions of tons of your CO2 out of the air with technologies that barely exist.
50%のリスクは私たちにとって到底受け入れられるものではないのです。私たちはその結果と共に生きていかなければならないのですから。
So a 50% risk is simply not acceptable to us — we who have to live with the consequences.
[気候変動に関する政府間パネル]による最も分のよい試算では、67%の確率で気温上昇を1.5℃以下にするために、世界全体で許される二酸化炭素排出量は2018年1月1日以降で420ギガトンまでです。今日(2019年9月24日)、既にその数字は350ギガトンを割っています。
To have a 67% chance of staying below a 1.5 degrees global temperature rise – the best odds given by the [Intergovernmental Panel on Climate Change] – the world had 420 gigatons of CO2 left to emit back on Jan. 1st, 2018. Today that figure is already down to less than 350 gigatons.
よくも”今まで通りのやり方”や何かしらの技術で解決できるなどと嘯けますね。今の排出レベルでは、残りの350ギガトンの猶予も8年半以内で使い切ることになります。
How dare you pretend that this can be solved with just 'business as usual' and some technical solutions? With today's emissions levels, that remaining CO2 budget will be entirely gone within less than 8 1/2 years.
今日ここにいたるまで、これらのデータに沿った解決法も計画もまったくありません。なぜなら、これらの数字は非常に不愉快であり、あなた方はそのことをありのままに伝えられるほど成熟していないからです。
There will not be any solutions or plans presented in line with these figures here today, because these numbers are too uncomfortable. And you are still not mature enough to tell it like it is.
あなた方は私たちを裏切り続けています。そして若者たちはあなた方の裏切りに気付き始めています。未来の世代の目はすべて、あなた方に注がれています。そして、もしあなた方が私たちを裏切ることを選ぶのなら、私は言います。”私たちはあなた方を許さないでしょう”
You are failing us. But the young people are starting to understand your betrayal. The eyes of all future generations are upon you. And if you choose to fail us, I say: We will never forgive you.
私たちはあなた方を逃がしません。今この場所、今この時から、私たちは線を引きます。世界は目覚めつつあります。そして、あなた方の好むと好まざるとにかかわらず、変化もまた訪れるのです。
We will not let you get away with this. Right here, right now is where we draw the line. The world is waking up. And change is coming, whether you like it or not.
ありがとうございました。
Thank you.
※1 これは「世界の指導者たちへ向けてのメッセージはありますか?」という司会からの質問を受けて始まるスピーチなので、話の相手方は大人たち全般ではないことに注意が必要よ。
※2 Tipping point:NHKの方にも注釈があるけれど、気候変動が急転するポイントのことよ。具体的には正のフィードバックループが止められなくなったりする気温だったりするわね。例えば、気温が上がれば水蒸気が増える、水蒸気が増えれば温室効果がアップ、そしてさらに……、といった具合。演説中で触れられていた1.5℃の温度上昇もtipping pointの一つよ。
※3 Climate justice:「先進国が出した二酸化炭素のせいで温暖化してるのに、途上国にしわ寄せが来すぎるのはおかしいだろう。」的な話。先進国(や富裕層)は途上国(や貧困層)に対して温暖化被害の点で責任があるし、対策はそれを踏まえて両者に公平な形で進められるべきであるという考え方よ。多少人権周りの話も絡んでくるので詳細はもっと複雑ね。こっちにも注釈付けた方が良かったんでないのNHKさん。
内容の重要性についてはまったくもって異論はないけども この人個人に対しては みんなが二酸化炭素排出しまくって経済活動してるおかげで お前みたいなガキでもこんなスピーチでき...
ネカマなんだろ
でもこういう話し方ってトランプさんとか自分の気に食わない連中がやってたら「感情に訴える手法」とか非難してきたわけじゃん 自分の嫌いな奴ならバカにして、肩入れしてる党派が...