夏目友人帳 参 第2話 「浮春の郷(さと)」2011-07-12 Tue 23:25
■夏目友人帳 参 第2話 「浮春の郷(さと)」
脚本:村井さだゆき 絵コンテ:寺東克己 演出:中村里美 作画監督:川添政和 総作画監督:田晃、山田起生 前回書くのを忘れていたエンディングの話をちょっと。3期である今回のエンディング、描かれているのは貴志とニャンコ先生・・・それと家族なんですよね。なんとなくではありますが、3期エンディングで家族が花火をしているところが描かれている・・・というのは、距離感が近付いていることを表していると思うんですよね。3期では、これまでガッツリとは描かれてこなかった“貴志と家族の関係”というものが、それなりにしっかりと描かれるんじゃないかな・・・と期待してしまうのです。このエンディングでは、そんな距離感が縮むであろう夏目家が描かれている・・・そんな気がしてならないのです。 それにしても、1期・2期・3期・・・どれもエンディングにはホロリとさせられてしまいます。岸田隆宏さんによる一人原画が、どれも素敵ですよね。繊細さを感じる線と色彩と・・・。今作の、癒されながらもどこか切さを感じるお話に、これらのエンディングがラストで上手く引き立てているのです。うーん・・・素晴らしい。 さて、今回は田沼とのお話。今回も、上手い具合に彼を紹介しながらもいい話に持って行ってますよね。妖怪が見えることを知っていながらも、だからこそ、お互いがお互いを巻き込みたくないと遠慮してしまう・・・。二人の何とも言い難い関係が上手く描かれていました。知ってるからこそ、何でも言い合える仲・・・というものになってもいい気がするわけですが、そうはならないのが貴志の性格ですし、そもそもの彼なりの生き方なのかもしれませんね。適度な距離を保ちながら生きていく・・・という。ただ、その中で、適度に保っていた田沼との距離が、少し縮まったのが今回のお話だったのでしょう。そうやって、不器用ながらも、彼なりの距離感というものが徐々に縮んでいく・・・というのが、一人の人間の成長を見ているようで、何とも微笑ましくなってしまうのです。様々な妖怪が出てくる物語ではありますが、やっぱり中心に描かれてるのは「人」なわけで。やっぱり、夏目貴志という人間の感情の変化には、しっかりと注目しておきたいものですね。 今回の、最後に拳と拳を合わせるカットが、手が非常に丁寧に描かれてて良かったです。何と言いますか、説得力のある芝居だなぁ・・・って。そんなことを思ったのでした。 〔↓気に入ってもらえたら、一押ししてくれると感謝です〕 |
夏目友人帳 参 第1話 「妖しきものの名」2011-07-05 Tue 18:57
■夏目友人帳 参 第1話 「妖しきものの名」
脚本:村井さだゆき 絵コンテ:篠原俊哉 演出:大森貴弘 作画監督:田中織枝、山田起生 総作画監督:田晃 変わらないこの作品らしい空気感に、どこかホッとさせられるのでした。同時に、3期から見始める人にも優しいお話の作りになっていましたね。 1期OP・EDでは春・夏を、2期OP・EDでは秋・冬を映像にしていた・・・ような気がするのですが、では3期はどうなるのだろう?と思っていましたが、OPでは雨上がりの晴れた貴志の心情なんてものが描かれていました。気づけば、彼の周りには多くの人や多くの妖怪がいるんですよね。屋根の上にいる貴志を見てあたふたする塔子さんのカットがすごく良かった!季節的には春~夏あたりって考えるのがいいのでしょうか(無理矢理)? で、EDは夏の花火。線香花火というのがこの作品らしい気がします(笑)。お馴染み、岸田隆宏さんの一人原画。 個人的に3期で注目していきたいのは、貴志とその家族の関係性なんですよね。1期・2期と2クール分放送されてきていますが、この家族の関係というのは、あまり変化していないような気がするのです。今回の塔子さんとの会話でも顕著に示されていましたが、家族の前ではとにかく他人行儀。2期の「仮家」のような話もありましたが、貴志自身はいつまでも遠慮してしまっているような。迷惑をかけまいと思っているわけなのですが、いつまでも壁を作られている(ように思ってしまう)塔子さんたちも気の毒だよなぁ・・・と思ってしまうのです。この第3期では、そんな関係が良くなることを願いたいものであります。 〔↓気に入ってもらえたら、一押ししてくれると感謝です〕 |
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