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大好きなおばあさんはどこに行ったの?おばあさんを探し回りついに介護施設へたどり着いた猫

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 犬は人につき、猫は家につくという言葉がある。猫には帰巣本能があり、何キロも歩き、前に暮らしていた場所に戻ってくるという話は良く聞くが、猫の中には一度も訪れたことのない場所でも、飼い主に会いたい一心で探し当てることができる子もいるのだ。

 今回紹介するのは、猫のクレオとおばあさんのストーリーだ。

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野良猫を拾いかわいがったおばあさん、介護施設へ

 当時イギリス、リッチモンドに住んでいたナンシー・コーエンさんはグレーとホワイトの毛がフワフワなかわいらしい野良猫を見つけた。ナンシーさんはその猫にクレオという名前をつけて一緒に暮らし始めた。そして、8年前にクレオと一緒にウェストコットへと引越してきた。

 ところがナンシーさん、最近は自力で生活することが難しくなり、介護施設に入ることになってしまった。クレオを施設に連れていくことはできなかったため、近所の人に引き取ってもらったが、クレオと離れ離れになるのはとてもつらかったとナンシーさんは語っている。

 こうしてナンシーさんはクレオと別れることになってしまった。

クレオ、おばあさんを探し回りついに施設へ

 そんなこんなでナンシーさんが施設に入って2週間ほど経った頃、スタッフたちは施設の周辺に野良猫がうろつきだしたことに気が付いた。

 その猫は昼間は建物の周りを歩き回り時々窓から中をのぞくような素振りを見せ、夜になると外のベンチでお腹を見せて寝ているという。最初は、スタッフの人たちも施設から離れようとしないこの猫を、きっと餌をねだりに来ている野良猫に違いないと思っていたが、毎日触れ合っていくうちにみんなこの人懐っこい猫のことが好きになり、施設の新しい住居人として認められるまでになった。

 しかし、なぜ猫が突然施設の周りに現れてうろつき始めたのか?その理由は2週間経っても不明のままだった。

 ある日、スタッフの一人が例の猫を抱えていると、ナンシーさんは懐かしそうに目を細めこう言った。「私が飼っていた猫ととてもよく似ているわ。でも、私の猫は交通事故でしっぽの一部がなかったのよ」

 それを聞いたスタッフが何気なく抱いている猫のしっぽを見ると、なんとその猫のしっぽも欠けていたのだ。

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 これにはナンシーさんもスタッフたちも驚いたという。クレオは引き取られた家を抜け出し、ナンシーさんを捜しにここまでやって来たのだ。猫には帰巣本能があるというが、ナンシーさんとクレオが住んでいた家はまったく別の場所だし、クレオはこの施設に来たことは一度もない。

 ナンシーさんの妹もやって来て、この猫はクレオに間違いないと断言したそうだ。

 どうやって捜し当てたのかは謎だが、とにかくクレオは愛しのナンシーさんに無事再会することができ、ナンシーさんも突然のクレオの登場にとても喜んだ。

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 ペットフレンドリーなこの介護施設はもう二人を引き離すことはできないと思ったらしく、クレオがナンシーさんとずっと一緒に暮らすことを許可してくれた。

 スタッフの一人フィオナ・コリンはこう付け加えている。「クレオがどうやってナンシーの居所を突き止めたのか分かりませんが、とにかく奇跡を見ているみたいです」

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 ナンシーさんと再会したクレオは、もうナンシーさんの傍から離れようとしない。

 スタッフのトーマスさんは「私たちはとても喜んでいます。なんて感動的な話なんでしょう。暗いニュースが多い世の中ですが、クレオは希望を運んでくれました」と話してくれた。

via:dorkingandleatherheadadvertiserthedodoなど/ translated melondeau / edited by parumo

 それにしてもクレオはどうやっておばあさんを探し出したのだろう?猫は犬ほど嗅覚が良くない。なのでニオイで探し当てるというのは至難の業だろう。前にも子猫たちを探し出して動物病院にたどり着いた母猫の話をしたが、ニオイ以外で追跡する方法が何かあるのだろうか?深い愛情と絆で結ばれると発動する能力のようなものがあるのだろうか?逆に聴覚は犬より猫が良いと言われているが・・・

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この記事へのコメント、62件

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  1. 犬ほどじゃないにしても、人間をはるかに超える嗅覚はあるからなぁ
    何かを差し出すと必ず匂い嗅ぐし
    でも、会話を聞いていた方に1票

  2. きっと猫には「自分の仔」とか「自分のひと」を探し当てる猫の勘があるんだよ。

  3. これ自体はいい話だけど、引き取ったという近所の人はいなくなった後に探したり、このおばあさんなりその家族なりに連絡しなかったんだろうか…

    1. ※7
      いなくなったと言ったら年老いたおばあさんが心配するだうから
      探してても言わなかったのかもね

    2. ※7
      ニャーニャー騒いでしょうがなかったからそのご近所さんが介護施設につれていってたんじゃないのか

    3. ※7
      まさか施設に行ってるとは思わないでしょ
      探すには探したと思うよ、わざわざ引き取ったんだし

  4. 意地悪な発想すると、預けた人がこっそり置いて行ったなんて考える事もできるけど、それはそれで不自然だし、やっぱり自力で探したんだろうね。動物の能力は人間が思ってるよりすごそうだし。

  5. 預けられた家から介護施設は
    どのくらい離れていたんだろう。
    猫も結構行動範囲広いけど、
    お婆さん会いたさ一心でトコトコ探して歩いた
    クレオの気持ちを考えると目頭が…

    1. ※11
      意地悪じゃなくってむしろ猫が可哀想とか愛しいと思ってそうしたのかも
      しれないと思った
      前に住んでた場所でも無いところに猫が行くことは難しいし
      引き取った後、猫があまりに元の飼い主を恋しがって悲しんだ。でも施設に
      正攻法では猫をもらってはもらえない、じゃあ…ってんで様子見て置いてきた
      んかなー、とか

  6. 人間が亡くなる時とか介護で移動とか状況とかどういう行動するとかを理解してるんじゃないの?
    人間は言語を持って会話してるだけで動物と変わらない ねこわんを赤ちゃん扱いしてるのがすでに間違いだと私は思います。

    1. ※12
      それでも見るたび可愛いでちゅねなどと言ってしまう
      すまんな

  7. テレパシーだったりして・・。
    おばあさんがクレオの事を想っているのが伝わった!と思いたい

  8. 不思議…同じ様に愛されてる猫もたくさんいるだろうに探し当てたりする動物と飼い主さんって。
    やっぱり相性と個性なのかな。

  9. 泣けた
    管理人に一言物申~す
    昼間から泣かさないでくれよ (´;ω;`)

  10. ばあちゃんの手がすごい
    受け入れてくれた施設もすごい 人情だねぇ

  11. 猫は犬ほど鼻はよくないが耳はめちゃめちゃいいからなあ
    音や声かな?

  12. そこまで近くに来ていながら、というか目の前まで来ていながら、おばあさんが気付ぬまで猫もそれ以上近寄ってなかったみたいに読めるんだけど…

  13. 外国の猫が猫の集会を開くかわからないが、猫の情報網を駆使したのかな?

  14. 犬より耳もいいし髭のセンサーが空気中のおばあちゃん電磁波をキャッチしたのかも
    ちゃんと探し出せたけどおばあちゃんの部屋がわからなくて窓から覗いてたんだな
    ええこやねぇ

    1. ※25
      施設内に入れたのは施設の人が入れたからでしょ
      それまでは自力で近づけなかったってこと
      気づいたからずっとうろついてたんだし

  15. ウェストコットの場所がわからんぞい
    施設から離れなかったのは確信があったて事だよな。
    猫が本気だすと声の周波数でも聞き当ててしまうんじゃろか?

  16. こんな感動的な話は、
    ”ファインディングナンシー”ってタイトルでピクサーが実写映画化してほしいな。
    何かそんな映画あったような気もするけど、、、

  17. うちの母が子供の頃に似たような話が。(犬だけど)
    家が建って、それまで住んでたアパートを引越したとき
    大家さんちで生まれた子犬の1匹貰ってったんだって。
    新居に着いた翌日の明け方、雨戸をガリガリ引っ掻く音がして
    「?」って戸を開けたら、そこには母犬が居たと。
    大家さんの家から車で30分はかかる離れた場所な上に
    別れたとき母犬は庭に繋がれてたから、行く方向すら見てなかった筈。
    なのにあの時、どうやってうちまで辿り着いたのかと今でも語り草です。
    やっぱ、テレパシーってやつなんだろか?

  18. この話とは直接は結びつかないけど…
    猫って床にいるのに、ごちゃごちゃ物が載ってる机の上の
    どこらへんにちょうど良いスペースがあるか、
    まるで上から俯瞰して見えてるみたいに物を避けて
    うまい隙間にひょいっと飛び乗ってくるってことがしょっちゅうある。
    人間が把握してないセンサーを絶対持ってるだろうって思うんだよな…

  19. 犬は人に、猫は家に つく
    というけれど、そうではないことが 証明されました

  20. 頭のいい猫は会話を聞いてたりするけど、まさか探し出すとは
    それだけ飼い主を好いていたということに、胸が熱くなる

  21. 「しっぽの一部がなかった」というのは、途中からちょん切れて短かったってことでいいかな?!

  22. ※昼はベンチでお腹を見せて寝ている
    のとこで猫ってマイペースやなぁと改めて思った。悲壮感が無いところがいいね。

  23. ネコネットワークがあって、それでおばあさんの居所をつきとめたんじゃないかな。
    猫集会にでるとその地域のこまごました情報がゲットできるんだよ。

  24. 縄張りを追い出されて行き着いた先にたまたまおばあさんがいました
    おばあさんを見かけても特に駆け寄ったりもしませんでした

  25. 猫に関して不思議な経験を何度もしてる。
    道で目が合っただけの猫が数時間後私の家の庭に訪ねてきたり、
    知らない家の飼い猫と窓越しに目が合ったらこれまたうちの庭に訪ねてきたり…
    引っ越して一人暮らしになった後も近所の猫が何度も家に訪ねてきた。
    興奮しがちな犬を飼っていたため
    追い返すことしかできなかったけど…
    実家時代から代々犬を飼っていて犬好きではあるけど、猫も好きな私に
    「おいお前は猫の方を飼うべきなんだよ」と言われているようだ…

  26. 野良猫に聞いたんだろう。
    「やあ、俺の婆さんがいなくなっちまった。どこかで見かけなかったか」
    「むこうの街に老人の住む家があるぜ、パン屋のサビネコに聞いてみな」
    みたいな

  27. 何かこのネコのクールな顔を見ると、
    ”俺は寂しかないぜ。ただ、ばーさんが寂しがってるだろうから、
    会いに来てやっただけさ”って言うてるみやいや。
    でも、本音は会いたくて、会いたくて、
    しかたなかったんやろね。
    素直になれない男心やな(笑)

  28. お利口な猫だね。
    飼い主さんの事を愛していたしきっと心配してたんだろうな。

  29. 勘だね
    なんとなく気になる方へ行ったら、正解だったんだろう
    人間の私でも、結構こういう勘あるから、動物なら尚更だろう
    でも会話を聞いていた説は捨てがたいw

  30. 母が子供の頃にもそんなことがあったと聞いてます。
    祖父の転勤で引っ越さなくてはならなくなって、近所の方に猫の里親になってもらったけど、そのお家からいなくなったと連絡が着たと。心配していたら、その半月後に転勤先の住まいに目に涙をためて駆け込んできたそうです。だから、転勤先の社宅を出て家を借りて一緒に暮らしたんだとかで。

  31. 大昔、幼馴染の家の猫は外出自由だったけど
    幼馴染のお父さんが帰宅する時はいつも家の前で待ってた
    待機しはじめる時間が、ちょうどお父さんが最寄り駅を降りたぐらいの時間なんだって
    最寄り駅と家の距離は徒歩10分ぐらい
    駅は大通り沿いにあるからさすがに足音や匂いはわからないと思うんだけどね

    たまに夕方ぐらいに幼馴染の家の前で遊んでると、猫が歩いてきて
    玄関のところにお手手そろえてシャコンとお座りして置物みたいになってた
    それで少しすると向うから幼馴染のお父さんが珍しく早く帰ってきて
    「○○(幼馴染)ただいま、やぁ私ちゃん、はいミケ(仮名)もただいま」って言うの
    ちゃんと記憶に残ってる

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