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普通の子猫とボブキャットの子ネコの見分け方

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photo by iStock

 オオヤマネコ属の中型獣、ボブキャットは成長すればイエネコとは違った貫禄がぱっきりと現れるのだが、子猫時代にはその見分け方が難しいと言われている。

 北米全域に生息しているボブキャットは、「あっ!可愛い子猫ちゃん」。なんて、イエネコと間違ってうっかり手を出すと、指を舐められるどころか、指をはぎ取られてしまうレベルの違いはある。

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大人のボブキャットの主な特徴 まずは大人のボブキャットの主な特徴をあげてみよう。個体差の大きいボブキャットは小さいオスは、6.4キログラム程度と、大きめな普通の猫とそれほど変わらない。

 だが、これまで捕獲された中で最も大きいボブキャットは 25キログラムに達し、クーガーや他の大型の猫科の動物とほぼ同じ大きさである。

 ほとんどのボブキャットは毛皮に斑点があるが生息地によって色は異なる。なかには黄褐色のものもあり、マウンテン・ライオンと混同することもある。

 しかし耳と尾を見れば、ボブキャットを他の動物と確実に区別できる。8週から10 週の月齢になるとすべてのボブキャットは、黒い尖った三角形の耳を持ち、その下に白い斑点を持つ。

 またほとんどのボブキャットの耳の一番尖った部分には黒い毛房がある。クーガーや普通の猫は25 ~ 31 センチメートルくらいの尾を持つが、ボブキャットの尾はかなり短く太いので区別がつけやすい。

Bobcat Hunting in Winter | Planet Earth II | BBC Earth

ボブキャットの子ネコの特徴

 ボブキャットの子ネコの特徴だが、これが実にイエネコの子猫に似ていて区別するのが難しい。

 生後4週間目未満のボブキャットの子ネコは明るい青い目を持ち、4週から5週間目までに緑またはハシバミ色に変わる。

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 白い斑点を持つ黒い尖った耳は分かりやすいが、ボブキャットの特徴である斑点のある毛皮をいつも持っているとは限らない。

 その場合は頭と目の形を見よう。普通の猫は卵型の頭とアーモンド形の眼を持つが、ボブキャットは丸い目と丸みのある頭を持つ。

 ボブキャットと普通の猫の交配は可能ではないらしい。しかし、ボブキャットをペットとする人もいる。ボブキャットは普通の猫に似通った性質を持つが、犬のようにつないで訓練する事も可能と言われている。

 ボブキャットをペットにする場合、ツメを抜くことと去勢が強く勧められると言う。そうすれば、飼い主がペットに殺されて食べられることはないだろう。

BOBCAT KITTENS! “Play Time”

カリフォルニアで行われているボブキャットの生態調査

 カリフォルニア州の国立公園では1996年よりボブキャットの生態調査を行っている。彼らは300 頭以上のボブキャットを捕らえ、鎮静剤を与えて発信器付き首輪を装着し、記録をつけ、分析のため血液や組織のサンプルを採取する。

 ボブキャットの子ネコは発信器付き首輪をつけるのにまだ小さすぎるので、代わりに耳に小さな札を付けられる。

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 生物学者はボブキャットの子ネコの歯と頭囲、脚および尾の長さを測定、また簡単な診察をして血液や組織のサンプルを取り、巣に戻す。

 子ネコがGPS 付きの首輪を装着した母親と一緒にいる間は、子ネコたちを山に設置したカメラで識別することができる。

 また研究者達は遠隔操作のカメラや糞を収集する調査法を行うことによってボブキャットのストレスやケガの可能性を最小限に抑えようとしている。

 研究されている300 頭のボブキャットのほとんどは、サウザンド・オークス、ウェストレイク・ビレッジ、アグーラ・ヒルズ地域で捕獲された。

 この調査によってボブキャットは野生地域のみに生息し、そこに多いウサギ、ホリネズミ、リスおよびネズミのような動物を食物としていることが分かった。

 もしボブキャットが人間の居住地近くを通ったとしたら、それは別の野生地域への通り道だという事も分かった。

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 ボブキャットが人間の居住地の近くでネズミ類を食べると、ある問題が発生する。人間がネズミ駆除の為に使用した殺鼠剤を体内に取り込んでしまうため、病気に対する免疫機能が低下してしまうのだ。

 2001 年にはボブキャットの間に疥癬の感染症が見つけられた。ここ10 年間で GPSを付けた30 匹のボブキャットが疥癬によって死んだことを確認したと言う。

 一時期は個体数が70 % に減ってしまったが、保護活動のおかげで、ボブキャットの頭数は徐々にもとに戻りつつあるらしい。しかし研究者は引き続き、殺鼠剤と疥癬の相関関係を探り続けている。

Two Bobcats Having Heated Argument/Fight

via:indefinitelywild / written by coco

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この記事へのコメント、64件

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  1. パルモたんはボブキャット好きだなぁ(*´∇`*)
    もちろん僕も大型猫科動物大好きだよ!

  2. 爪抜いてって・・・そうまでして飼わんでもって気がするけど結局人間の身勝手に歯止めは掛けられないですかね。

  3. くっそちまいのもでかいのもかわいい
    あの巨体にすりすりされたい
    …命がけだなぁw

  4. 可愛い(*゚∀゚)
    でも爪抜いたりするぐらいなら飼わない方がいいかも

  5. ああああかわいい
    指の五本や十本持ってっていいからもふもふさせてくだされおなしゃす!!!

  6. 普通のイエネコでも爪を抜いたりするって聞いた。想像するだけで痛いわ。

  7. なんか爪とかが全然違うな。
    中二的に言えば命を刈り取る形をしてる。

    1. ※10
      ツメを抜くのって、要はツメが生えないように指先をカットすることなんだ
      肉球なくなっちゃうんだぜ
      ホント最悪、意味分からない処置だよ

      1. 動画で見ると、子猫の時から骨太でずんぐりしてる印象があるね。
        ※22
        満腹なら大人しい、攻撃性がないって言うのは間違い。
        満腹でも本能で獲物をとってきたりなぶり殺したりするし、じゃれていて力が入りする場合だってある。
        甘噛みできる子猫でも、興奮してスリッパとか木切れとか噛んでるときに「やめなさい」って、手を出したら指に穴が開く。

  8. みんなボブキャットと普通の猫の子猫を見分ける需要については突っ込まないのだな…

  9. ジャパニーズ・ボブテイルのボブってボブキャットのボブなんだなあと写真を見て分かりました。可愛いなあ(´ω`*)
    メインクーンやサイベリアンやノルウェジアン・フォレストキャットが好みなので、ボブさんもドンピシャリです。
    それで記事を辿っていくつかボブさんのを読んで、スポーツハンティングの対象になっている事を知りました。
    生後二週間足らず?の赤ちゃんが保護されたけど、その後三匹共に死んでた事も知り、色々考えさせられます。
    とりあえず、こんな大きさ(メインクーン位だよね)も見た目も普通のモフモフ猫そのものの生き物を良く撃てるよなあ…。
    養鶏場とかを襲った個体を撃つんじゃなく、わざわざ山の中まで入って行ってでしょう?理解出来ない。
    それにしてもボブキャット可愛い。

    1. ※12
      需要はあるんじゃないかな?
      中国ではユキヒョウの子をただの子ネコだと思って飼った例もあるし…w

  10. んー、ちょっとまだ分からないから、追加画像が欲しいです。

  11. 4枚目の写真の子、多指症なのかな?
    爪が6本あるよ。
    この子も幸運を運んで来てくれるんだね♡

  12. 見た目は見分けが付かなくても前足だけは誤魔化しきれないようで

  13. ニャンコスキーですが、野生で自生する能力を備えた、これら山猫を個人的なペットとして飼育はしたく無いですね。
    怪我や病気、親とはぐれた子供を一時的保護で飼育するならまだしも、最初から飼育目的で爪の切除までして飼うのは如何な物かと。
    他人に迷惑が掛かるおそれが高い動物ですしね、虎ですよ、小さいけど。
    アビシニアンやベンガルだって本気出されたら人間だって降参ですからね(笑)

  14. いつも思うんだけど、猛獣を飼育する場合ってさ、
    子供のころから動物を
    肉や魚、自然由来のものは一切食べさせない
    食事は人口フードのみ
    常に満腹~腹八分目を維持させる
    これをしっかり守って飼育すれば人間を襲う(食べる)ことってないんじゃないの?
    人間だって虫を食べようと思えば食べられるけど食べる必要やその発想がないから食べないでしょ。流石に空腹で7日も何も食ってないみたいな生命の危機的状況なら食べるかもしれないが。
    それと同じで(少し可哀そうだか)猛獣にも人口フードのみを与えてこれ以外は食べ物ではないって覚えこませれば、空腹状態にさせない限りは大丈夫なんじゃないか?

    1. ※24
      爪を生えないように指先をカットというのは、オブラートを1万枚くらい重ねた表現だよ。
      本当は、指の第一関節を切り落とすんだよ。
      想像してごらん。
      自分の手足の第一関節すべてが、切り落とされることを。

  15. 家猫の子供と野生の猫科の子供って、腕の太さ(ガッシリ感)がそもそも違うからね。

    1. ※27
      でも動物園の飼育員って猛獣の檻に入るときは必ず生体に食事を与えて大人しくさせるじゃん。私も色々飼ったり、見学したことあるけど、飯食ったらだいたい動かなくなって休んだり寝たりしてるぞ。
      あと家猫が(本来取れるよう品種改良されたのに)ネズミを捕らないのは、日常的にネズミを食わせないからでしょ。肉食獣のイエイヌが同居してる小動物を食べないのは普段から普段から生餌を与えないからでしょ。
      ある程度知能があって躾を徹底させて品種改良させていけば4,5世代くらいで飼いならせると思う。

    1. ※30
      24は、去勢手術するのも爪を生えてこないように取っちゃうのも
      人間の都合でしかないわけだから同じくらい酷いことだと言いたいんじゃないかな?
      しかしボブキャットって子猫でも目つきが鋭いな!自立してる感じがする…

  16. お手々がぶっといから、この子は大きくなるなぁ~♪
    と、今までの経験から想定内の範疇だから…見付けたら飼っちゃうなぁ~。
    25kgとかまでなるのは想定外だ!ww
    けど赤ちゃんの頃から育てたら手離せなくなるな…。

  17. 窓のそばにいる写真と、その下の葉っぱに乗ってるのはイエネコだよね?

    1. ※33
      ボブキャットの爪を除去してまでペット化するのは反対です。
      けれど、去勢と比較するのは少々違うのでは? 長くなるのでそこは割愛するが、爪除去と比較するならイヌの断耳や断尾でしょうね。犬文化は各国ごとに違うので一概にはいえませんが、垂れ耳のイヌでは断耳するほうが衛生的で耳の病気になりづらいというケースはあるようです。

      1. ※45
        一概にそうはいえないのでは?
        ニワトリやブタ、ウシなども確かにルーツをたどれば野生種だったけれど、太古の昔に家畜化したからこそ、現在のヒトは狩猟だけに頼らず生活できるんですよ。イヌやイエネコにおいても今はほぼ共存状態でしょう。
        21世紀の現代においても、以前ほどはその需要はないけれど、また野生種を家畜やペットとして取り入れなければならない事態も出てくるかもしれない。無理や無駄がある場合は否定されてもよいが、完全否定はどうかと思います。

  18. 自然のものは自然のままに、その方が美しいだろうに‥
    イエネコなら飼うのは当たり前だけど、無分別に自然の動物を個人が飼うべきじゃないよ

  19. 丸い目とは瞳孔が丸いってことかな?
    虎とかマヌル猫さんみたく。

  20. ちなみにボブ・サップが飼っていたネコはサーバルキャットなので
    縮めるとボブキャット

    1. ※37
      ネズミ食わせなくともそこいらの鳥を獲ったりするようになるのはなぜだ?
      野生動物とくに捕食動物を人が利用するのって
      長い間に選択されたんじゃないかな
      一般的に扱えるサイズや性格として今の猫という種類に落ち着いたんじゃないの
      ビックキャットとしては扱いやすいんだろうチータを狩猟に使ったりもするけど
      一般的には持て余すだろ

    2. ※37
      ネズミを捕るかどうかは、そのネコの個性にもよるし飼育スタイルにもよります。ネズミ肉を与えなくても、獲るネコは勝手にネズミやスズメ、昆虫、金魚やメダカなどを獲るよ。また、最近多い室内外では、いくら獲りたくても獲れないだろうし。

  21. ま、野生動物は遠くから愛でるのが一番って事だね。
    自然環境で飼えるなら猫でも地域猫って方法もあるし。
    しかし大型猫科は可愛いのに危険という禁断の果実感がたまらん

  22. コイツも超長生きすると尻尾が割れるのか?
    ボブキャット又は長すぎるしボブ又と呼ぼうか

  23. そもそも動物は全部野生だろ
    それを捕まえてきてペットだの家畜だの見せ物だのにしてるだけだ

  24. 怪我したボブキャットを保護して買うとかならともかく
    金出して指カットしてまで買うのはエゴが過ぎる行いだと思う。
    猛獣飼うなら殺されてもいいぐらいの覚悟するべきだし
    ないなら飼うべきじゃない

    1. ※50
      ボブキャット様は”鹿”も倒すって事を知ってて言ってますか?

  25. 保護ってなんだろうか?
    偽善でも純粋な善でも大いに結構だが、それをしている自分たちは偉いっていう愛誤者や団体が本当に増えてきた。
    野生動物の保護なんかは国単位だからそういう事は少ないだろうが、
    趣味でやってるような団体は信用できん。(良い団体も多数あるのはしってるけどさ)
    何にせよ保護も害獣認定も人間様の気分次第。動物は大変だ。

  26. まあ・・・ライオン、クマを飼ってる国にもあるのだから
    ボブキャットならまだ可愛い方かもね。

  27. ブタは野生に戻して4~5代たつとイノシシに戻るらしいけど、イエネコって野生で育っても決してヤマネコには戻らないらしい

  28. 野生の猫は小さいうちから迫力ありますね!
    でも子猫の見分け方の例の写真に挙がってるのはほとんどがイエネコに見えるんですが・・・。
    「この記事が気に入ったら」の写真はイエネコではないですか?

    1. ※57
      同じこと思った…。
      2、3枚目と最後の青い布にくるまれた子は、顔の模様が濃いからボブキャットか?って
      分かるけど、正直なところ子供だけでフラフラされたら、捨て猫だと思って保護してしまう気がする。ってかねイエネコに似た感じの子がいるよ……。
      野生と知らず家で飼っちゃった例はありそうだよね。

  29. 手足の大きさみればイエネコと見分けるのなんて楽勝だろっ
    って思って開いたけど
    子猫の写真みると自信なくした…

  30. 交配できないのか?
    イエネコ科どうしだからできるのではないかと思うのだが。
    メスがボブちゃんならできるのでは?、逆は厳しいけど。

  31. ボブキャットはオオヤマネコ属でリンクス
    イエネコはネコ属でフェリス
    属も違うし難しいんじゃない
    むしろピューマならフェリスに分類されることもあるから出来そうな気もするけど

  32. 殺鼠剤でなく鼠の肉の味良くする薬開発して撒いたら、猫科にヘビに鳥ががんばってくれるんでないかなあ…と思っちゃう

  33. 野生のネコ科かどうか、耳の後ろに白い斑点があるか否かでわかると思っていたのですが、間違ってますか??
    今回の動画や写真を見ていても、ボブキャットの子供は耳の後ろに白い斑点があると思うのですが。

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