紅葉狩りin九品仏浄真寺。
九品仏浄真寺の訪問はこれが3回めとなるが、この場所が都内で2番めに人気のある紅葉スポットだと始めて知った。2023年の紅葉は夏が長かった影響もあるのか紅く色付くのが例年よりも遅い気がした。11月中旬過ぎにそろそろ色付き始めているだろうと思い、増上寺へ行ってみたのだが紅く色付いたもみじの姿を見る事は出来ず緑一色と言う、ちょっと残念な結果だったが、撮り方次第で青もみじもまた味わい深い趣のあるphotoに変身する。
花・植物の撮影時に使うレンズはほぼ決まっていて、中望遠マクロのZ-MC105mmで撮影するのが殆ど。花壇に囲まれ中に入れず近づいての撮影が困難な時はタムロンの望遠レンズが活躍する。使う機会はあまりないけれどイザという時には頼もしいレンズとなる。単焦点レンズで撮るのがオススメではあるが、レンズにはそれぞれ特性がある。人間の性格の様なもので、テキパキと歯切れの良い写真を撮るなら単焦点レンズ、出来るだけ明るく理想はf/1.4辺りだろうか…。背景を美しくぼかした写真であれば絞り羽根が9以上あれば正円に近い玉ボケを作る事が出来る。
花など植物を撮る時はほぼマニュアル撮影となる。絞りリングを少しづつ回して行くと背景のボケ感を掴みやすくなり、後は自分の感性でここだ!という時シャッターを切る。橋の写真で話した通り阿吽の呼吸である。青い空と木々の隙間から溢れて来る陽射しを計算しつつ、あらゆる角度からの撮影に全力を注ぐ。だから風景写真より花などを撮る時の方が遥かに神経をすり減らし尚且つ体力も相当必要になるため、目的を達成した後はヘトヘトになるほど疲れているのだが、達成感がそれを遥かに上回っているため、さほどの疲れを感じる事はない。ただ、翌日は身体中のあちこちが筋肉痛やら関節通で、日頃の運動不足を実感している。
寺院特有の静寂と都会では味わう事の出来ない異空間が広がる『小さな京都』に迷い込んだ様な錯覚を覚えつつ、黙々とシャッターを切り続けた。木漏れ日の中、もみじたちの囁き合う声を聞きながら心の中で仏様に手を合わせていた。