秋の夜散歩2020。
都内にも六義園など有名な紅葉スポットは多々あるが、撮影意欲を唆るほどの場所は見当たらなかったため、広大な日本庭園や銀杏並木のある昭和記念公園へ赴いた。この公園では『秋の夜散歩2020』と銘打った紅葉イベントが開催されており、秋の夜を彩るライトアップは幻想的或いは神秘的とも呼べる異空間の扉が訪問者の視覚と心を捉えて離す事はない。
コロナ禍での開催だったため、人手は少なく時間を掛けて充分撮影を楽しむ事が出来た。この公園は元々米軍の立川飛行場だったため、とにかく面積が広い。公園内の全てを周るとすれば丸一日は掛かるだろうと思われる。だからこの場所に訪れる時は「2万歩コース」と私は呼んでいる。
黄金の銀杏並木にはかなり期待していたのだが、残念ながら想定より落葉が進んでおり枯れ葉と裸木のみであったが、短い間隔で色とりどりの光がファンタジーの世界へと導いてくれた。
私自身はただ只管ファインダー越しの世界をカメラに収める事に専念していたので、自分の眼で紅葉を楽しむ余裕などなかったのが本音である。日本庭園のラストに色取り取りの和傘が異空間と非現実の世界へと誘っており、やはりここへ撮影に来て良かったと満足感を味わう事が出来た。
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