首都直下型地震までのカウントダウン。
GWも終盤に差し掛かった5月5日、早朝5時を少し回った頃、伊豆大島近海を震源とするM6の地震が発生。都心の千代田区では最大震度5弱を観測し、東日本大震災が発生した3年前の3.11以来の強い地震となった。
地震が発生したその時間、私は珍しく少し早めの朝食を摂っていた。最初に揺れを感じた時は震度2程度の軽いものであったが、揺れが収まったその数十秒後に下からドスンと突き上げるような揺れがあり、棚から物が落ちて来るのではないかと思うほどの強い横揺れに変わった為、「うわぁ、ヤバイ!」と小声で呟きつつ咄嗟にベッドから降り、直ぐ横にあるデスクトップPCを両手で押さえた。
3.11の時はそんな行動をとる暇もないほど強烈な揺れの中で呆然としていたが、気が付いた時は部屋中に物が散乱し、パソコンもラックから飛び出して倒れかかっていた。そんな3年前の経験があった為、大切なデータ類がぎっしり詰まっているPCを、自分の身体よりも優先して保護しようという咄嗟の判断だった。
幸い今回の地震による被害は殆どなかったようで、首都圏も平穏無事にその一日を迎えていた。然しながら未曾有の3.11大震災発生以来、日本列島を取り巻く地震環境は大きく変化し、列島の何処で巨大地震が発生しても何ら不思議ではない「リスク列島」へと日本は姿を変えてしまった。
気象庁の発表によれば、今回の地震が想定されている「首都直下地震」とは震源域も異なるため関連性は低いものと説明されておりむやみに心配するほどの事はないと思われる。然し、直下型地震の引き金になる可能性も0ではないため、何れその時が来るであろう「東京直下型巨大地震」への心構えと防災を徹底し、被害を最小限に抑えるための訓練を、個々の人々が実践してこそ「心と身体の防災」へと繋がって行くものである。
私のように病気を抱え、毎日大量の薬を服用している者にとっては、二重のリスクを背負う事となる為、障害を持つ人たちは優先して援助の手が差し伸べられるシステムが整ってはいるものの、緊急事態の場合は何が起こるか分からない想定外のリスク発生も十分に考えられる。
援助の手を待つだけではなく、自分で出来る範囲の事は自己責任で解決しておきたいものである。家の外に逃げる状況になった時の為に、私の場合はまず最低でも一週間分の薬と新鮮な水を常備し、持ち出せる状態にしておく事だろう。
「備えあれば憂いなし」の言葉通りで、災害に対する意識の向上と日頃の心構えこそが、自分或いは他者の命を守る結果へと結び付いて行くのではないだろうか。