仕上げの変化を受け止めてご説明できるような設計者でありたい

家づくりで使用しています仕上げ材を自然素材でつくること、職人の手仕事でつくることをご提案させて頂く理由として、住むお客様、使う方々にとって気持ちが良いなと感じて貰えると信じているからです。

左官やさんの手仕事による土間の仕上げ方にモルタル塗りがあります。最近は玄関をモルタルで仕上げてプレーンなデザインとする設計をいくつか行って来ています。

ビンテージモデルハウスの入り口は灰墨入りモルタルで仕上げていることもあり、お客様が実際に見て頂いた上で気に入ってご採用に至るケースも度々で、とても嬉しく有難いことです。

モルタルはツルっとした表面がシームレスで仕上がるため、ひびが入ると目立ってしまう難点があります。以前研修会でお会いした他県の工務店社長から「モルタルのひびはどう対処していますか」と質問を受けていました。

実際にひびが入った場合は症状を見て判断しています。下地コンクリートと剥離しているモルタルならば斫り撤去して塗り直しいたしますが、ほとんどはひびが起きていても下地と剥離はしていません。そのような場合ですと対処することはなくそのままお使い頂いています。

建物は風で揺れ、車両の振動、落雪による衝撃を受けて家や地面が動くことで追従性の無いモルタルにひびが入ることはたまにあります。下地と浮いていれば問題のある性能ですが、ひびのみであれば性能の問題ではなく仕上げとして見た目の状態の良し悪しとなってきます。

性能に問題がなくとも仕上げの良し悪しで悪いのであれば即手直しかどうか。そこを見極められる設計者でなければ職人の手仕事をお客様へご提案するのは無理があるかもしれません。

職人の手仕事でつくるモルタル仕上げにひびが入るのを良いわけではありませんが、しっかりと症状を受け止めお客様へご説明できるような設計者でありたいなと質問を受けたときに感じていました。

▼表面にひびが入ることの予測は難しい


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