表題はMLB World Seriesを前にしてNew York YankeesのGM Brian Cashmanがマスコミ取材に答えて言った台詞です。YankeesがWorld Seriesに登場するのは2009年シーズン以来。その年はPhiladelphia Philliesを相手に4勝2敗でWorld Championsに。当時の監督はJoe Girardi。レギュラーシーズンでも103勝を挙げて文句なしの優勝であったと言えましょう。

辛口のマスコミとファンに囲まれた難しいマーケットであるNew York。そのスポーツシーンの最大の人気チームであるNew York Yankeesが14年ぶりにWorld Seriesに到達。この14年間という長い期間を待ち望んだファンに一言みたいな質問に答えてのものです。そんなに時期は開いていない。途中でチートしたチームに1度出場機会を不当に奪われているからそういう計算になっているだけだとCashmanは質問自体を否定していました。Houstonとは名指しでは言いませんでしたが。
そっかーまだその件は意識の上の方にあるんだなと。

2017年がそのCashman GMの言うところのYankeesがWorld Seriesに出場したはずだった年です。その年に出ていたら今年は7年ぶりのWorld Series進出だったはずという計算になります。2017年のALCSは第7戦までもつれてHouston Astrosが4勝3敗でYankeesを下してWorld Series進出。Astrosによるサイン盗みが行われたというのが事後的にMLBから認定されたシーズン。ALCSの決着最後の第7戦はAstrosのホームでだったのであれは確実に盗まれたという恨みがまだNew York界隈には残っているってわけです。
あの年はALのMVPもAaron JudgeとJose Altuveの間で争われてAltuveが獲ってます。Judge個人も被害者ということでもあります。

その年のWorld SeriesはAstros対Los Angeles Dodgers。これも第7戦まで行ってAstrosの勝利。但しWorld Seriesの方は最終第7戦は@Dodgersでの試合だったので、MLBの調査で明らかにされていない他のアウェイでのサイン盗みの手法があったのでなければ決着第7戦はAstrosはサイン盗みで勝ったわけではないのかもしれませんが、とにかくそういう年でした。選手が身体にレシーバーを貼っていたという疑惑もありましたからアウェイでもチートがなかったとは言い切れません。

つまり今年は2017年のAstrosのサイン盗みの被害者の会のYankeesとDodgersがここで対戦するというめぐり合わせでもあります。

2017年のYankeesのロースターを見ると残ってるのってAaron Judgeぐらいしかいないんですね。Judgeは2016年にメジャーデビュー。Dodgersの方もKike Hernandez、Chris TaylorとAustin Barnesぐらいか。投手で稼働できていないClayton Kershaw。たった7年でこんなに誰もいなくなっちゃうんですね。Yasiel Puigなんがまだいた年です。
MLBはメンバーが良く入れ替わって自分の贔屓チームでもないとちょっと見ないと誰がどこにいるかさっぱりわからなくなるという感覚は私も体感的には知ってますが、実際にロースターを改めて眺めてもそうなんですね。