アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Female Sport/女子スポーツ

WNBAがストをするかもという話

Dodgers関連でチャーター機の話が出たときに思い出したのですが、女子バスケのWNBAが先日終了したばかりのシーズンの途中から全チームがチャーター機で移動することになったという話がありました。選手たちがチャーター機内でご満悦みたいな写真も多数ネット上に流れていました。

ということはそれ以前、今季序盤までは一般客と同じように移動していたってことですよね。直行便がある都市間ならともかく全ての移動が直行便でまかなえていなかったとしたらビジターチームは相当に不利な気がします。そういう接続の悪い移動だけはチャーターがあったかもしれませんが。バスケは少人数なのでチャーター機と言っても小型機。カレッジバスケでも有力校はどこもチャーター機で移動している。WNBAも例のCaitlin Clark効果で潤ってカレッジ上位に追いついて全チームが快適な移動ができるようになったってことです。

シーズン中にも何回か触れましたが今年のルーキークラス、特にCaitlin Clarkに対しての嫉妬らしきごちゃごちゃした状況が何度か発生したりもしましたが、とにかくWNBAとしては過去27シーズンで売上TV視聴者数その他で最高のシーズンになったことは間違いないわけです。それで移動の待遇が向上したって話なわけですが、それだけでは満足せずWNBA選手会が現行の労使協定から離脱を画策、サラリーアップを目指して来季ストライキをするかもという話が出てます。
WNBAのシーズンは基本的に男子NBAのシーズンの行われていない5月から9月がシーズンとなります。

コート上では目立ったルーキー選手たちに嫉妬丸出しのような行動も多かったのにそのルーキーたちの露出力で儲かったとなったらそれを皆に回せとストを企画、という風に表現するとちゃっかりしてんなとか負のイメージにもなりかねない。

以前にも解説してますがWNBAのサラリーは安い。ルーキーは最高額が$64,154、3年目以降だと$76,535が最低保証額。普通にオフィスワークしていても稼げる金額です。シーズンは短いので多くの選手はオフシーズンに海外リーグでプレーしたりしてますがその席も限られるので関係ない仕事をオフシーズンにしている末端の選手も多いんでしょう。カレッジではNIL制度が開始されたためカレッジのスター選手の方がWNBA選手のサラリーより稼げているはずです。

WNBAが過去単体赤字(詳細非公表ですが)潰れずに存続できたのは経営母体を同じとする男子NBA側が稼ぐカネからの補填があったからなのは事実。2024年のリーグ創設四半世紀を経てのブレイクで収入増だからと言ってそれを即選手への分配に回せるのかというのは経営側も言いたいことはあるはずです。


前例としては男子サッカーのMLSが創設以来赤字続きでもオーナーが赤字をかぶりリーグ活動を継続してほぼ20年を経てやっと単年赤字から脱出したと推定されています。しかし長年多額の累積赤字があることを理由にMLSは経営環境が改善した時期の選手会からの大幅な賃上げ要求を突っぱねたということがありました。MLS選手会も労働争議には踏み切れず。

MLSの場合は経営環境が大きく好転したのはリーグ拡張がブームとなり後から参入したオーナー(及びそれを後援した都市)が支払った加盟金が高騰したことが大きい。なのでそれでMLS全体は潤ったのは確かですが一時的な収入であることも事実。現行29チーム、2025年にSan Diegoが参入して30チーム化予定。拡張は限界にそろそろ近くなってきています。

その後AppleTV+が後発で放映に参入したのでこれも収入増としては大きかったですが、加盟金もAppleTV+の放映権料もビジネス主導、ファンが増加しているかとかTV視聴者が増えているかという部分だとあまり増えていないのが特徴となります。つまり消費者主導での黒字転換ではないという脆弱さがあります。
そんなこんながあってMLSの若手の最低保証額は今も$89,716。25歳以上なら$71,401。年齢が行くと最低保証額が低くなるというのはなかなかエグいです。MLSはレギュラーシーズンが2月から10月、プレーオフは12月まで。拘束期間がレギュラーシーズンだけで9ヶ月以上と長い(アメスポ最長)ことを勘案すると安い安いと言われる女子バスケWNBAより安いとも言えます。

バスケはチームの人数が少ないので経営効率が良くサラリーを上げやすいという構造上の差はあり、男子でもNBA選手のサラリーは他のメジャースポーツより高くなりがち。ほぼ30人を抱えるサッカーMLS。サラリーキャップもあり、MLS自体が1つの会社という仕組みもあってオーナー側の結束は構造上これ以上ないほど固くMLSの選手会は賃上げ闘争で強気に出られないままになっていると言えます。

そういう先例があるところで出てきたWNBAの待遇改善要求問題。風向きはどうでしょうか。外部環境で言うとまた女性大統領候補が敗退するという事態が発生して女性の権利向上という面では風向きは良くない時期でもあります。たった1年のブレイクでいきなりストかよというのは2024年に急にWNBAを見るようになった層には興ざめでもありましょう。ただでさえシーズンが短いWNBAがストなんてやっていて良いのかという事情もあります。

MLSの先例に倣うなら労働争議でごちゃごちゃやってるよりも今の勢いをWNBAのリーグ拡張の好機と捉えてより強固なネットワークを築いたほうが得には見えますがどうなりますか。

政治の季節故の問題が女子バレーボールで発生

カレッジ女子バレーでトランプ大統領候補の発言を期に試合のボイコットが起こっているようです。報道はそうとは明確に言ってませんがSan Jose Stateの女子バレーボール部に性転換した元男性の選手がいるようで、その選手が対San Diego State戦で打ったボールがSan Diego Stateの選手に顔に当たった。これはトランプ候補が主張するところによれば危険行為で敵対する民主党の極左政策のせいで女子バレーボール選手たちが危険にさらされているということを最近の遊説で言ったようです。

性転換元男子の女子スポーツへの参加問題は党派を問わず否定的な意見が圧倒的に多いことが世論調査で明らかになっているので共和党から見ると民主党の支持者の切り崩しには使える札ということで、接戦の大統領選挙戦の最終盤で再び持ち出したということなのでしょう。
San Jose Stateからは「当たったのは顔ではなく肩」「当該選手はその後も1プレーも退場せずプレーし続けて重大なケガがあった危険な状態にさらされたというのは事実ではない」という、弱々しい反論コメントが出てます。

それを受けてBoise State、Utah State、Southern Utah、Wyomingの4校が「選手主導で」San Jose Stateとの対戦を拒否。Boise State、Utah State、Wyomingは今季はMountain West所属の学校でルール上対戦拒否は試合放棄でリーグ戦での敗戦扱いとなります。San Jose Stateはその名の通りカリフォルニア州San Joseにある学校でトランプ支持者からは悪の巣窟のように言われるリベラル色の強いSan Francisco Bay Area内の学校です。対戦拒否を表明した4校の地元アイダホ州ユタ州ワイオミング州は共和党の鉄板州ばかり。

ああ政治の季節だからなぁという感じですが、こういう局地戦をMountain Westを舞台にして展開するのは戦略的な感じもします。例えばもしBig Tenでこんなことをやったら問題が大きくなりますがマイナーカンファレンスのMountain Westならまあいいや的な。

Mountain Westは今季後にはメンバー校が大量にPac-12(今季2校のみ所属)に移籍の模様で半壊となる予定です。現時点ではBoise State、Fresno State、Colorado State、Utah State、San Diego StateはPac-12行きの方向。この5校を加えてもPac-12は7校、FBSカンファレンスとしての地位を維持できないためさらにMemphis、Southern Florida, Texas San Antonio、Tulaneをフットボールのみのメンバーとして加えるべく動いているとか。超遠隔地となるSouthern FloridaにPac-12に加入するメリットなんてあるんでしょうか。

Pac-12-Mountain Westの間でごたごたしているのは知っていましたがどこを加えてもいまさらPac-12がFBSの上位の地位を維持することはほぼ困難であろうと思えたため細かくどこが移籍予定か気にしていなかったのですが、いまこうやって見直すと今回対戦拒否に遭ったSan Jose StateはPac-12移籍の予定がないんですね。なのでBoise State辺りから見ると別離直前、リベラルの巣窟の学校をこの問題でバッシングするのに気兼ねがいらないタイミングだったとも言えそうです。
そういう政治的に意図された炎上状態なのでよしんば現在対戦を拒否している学校が試合を受け入れてもアウェイだとSan Jose Stateは罵声その他大変な混乱の中で試合をせざるを得ない可能性があります。警備も厳重にすることになる。よってここまで炎上したなら対戦拒否は受け入れて選手の安全を確保、それらの学校の地元へは乗り込まない方が良いだろうなあと思えます。対戦拒否が続くならMountain Westのカンファレンストーナメント(6校出場)でも不戦敗が発生するかも。

Mountain West側から見ると現時点で今季のメンバー校で来季もMountain Westに残るのはSan Jose State、Wyomingという今回の騒動の当事者校以外にはAir Force、UNLV、New Mexico、Nevadaの6校。これにHawaiiとUTEPが加入予定で計8校というのが現時点での見込みです。


性転換元男子の女子スポーツへの参加問題は五輪でもモメていたりしましたしその是非はここでは問いません。例えば競泳や陸上といった種目で元男子選手が上回ってしまうのは記録の問題で参加女子選手に大きな被害は及ばない。事後的にも記録除外で済む部分もある。
それがコンタクトスポーツとなると話が大きく異なる。危険だと考える人が多く慎重な対応がとられているのだと理解しています。で今回は大統領選挙のタイミングを考えて現在シーズンが進行中のカレッジの秋スポーツである女子バレーボールをコンタクトスポーツだと再定義して炎上化させたというそういう話であろうということですね。

日曜日に女子バレー→女子バスケの地上波放送

NFLの第3週となる今日の日曜日。あまり好カードが多くない。特に1PMキックオフのカードがひどい。4PMからのBaltimore Ravens@Dallas Cowboys戦がFOXのGame of the Weekで事前の予定として今週の看板カードだったんだと思うんですがRavensが開幕2戦2敗、Cowboysが1勝1敗で迎えているので最初にスケジュールが発表されたときの期待感はない。
また今週末はMonday Night Footballに2試合が振り分けられているので今日日曜日に登場する人気チームの数が足りていない感じでもあります。

そんなイマイチ週となっているNFL放送の裏で女子バスケのWNBAのプレーオフが今日から開始。8チーム進出で4試合すべてがこの日に初戦。でCaitlin ClarkのIndian Feverの登場するFever@Connecticut Sunだけが地上波ABCで、あとの3試合はESPNでの放送となってます。注目度からして放映枠の配分はそれで妥当なのでしょうが、NFLの真裏の地上波放送でどれぐらい視聴率が取れるものなのか。女子スポーツファンっていうのは特殊枠で最強NFLの裏でも良い数が集まるのか。イマイチカードであってもNFLとの格差はたっぷりあるのでニッチな層にアピールするしかないんですけど。

そのFever@Sunのプレーオフ第1戦の前のABCの時間に放送していたのがカレッジ女子バレーボールでした。No. 5 Nebraska@No. 4 Louisvilleというカード。Nebraska女子バレーの特殊な人気については当ブログでは何度か触れてます。
今季のNebraskaは9勝1敗で例年通りコンテンダー。Louisvilleのアリーナは人気チームが来るという理由なのかけっこう入ってます。結果はNebraskaの3−0でしたがLouisvilleのお客さんも第3セットまでけっこう声が出ていてなかなか楽しそうな会場でした。先日来書いてますが今季になって急に女子バレーボールの露出があがっている。

これ、女子スポーツファンをFever@Sunに導入するのにNebraskaバレーボールの人気を使ったってことですよね。WNBAの他のプレーオフの試合も同じ時刻にはやっていたわけですからWNBAの試合を2試合並べても良かったのにそうはせずバレーボールをCaitlin Clarkの前座に使うのが幅を広げるのに効果的だと考えたか、または今後の女子バレーボールのプロモーションを考えてここはWNBAとのカップリングを優先したか。

いずれにせよ私個人的には以前から注目しているNebraskaバレーボールが見られてイマイチ週のNFLの1PM枠の退屈から救って貰って大変結構な状態です。普段、私はNFLがあまりおもしろくない展開のときはNASCARを見るんですが、今週末はNASCARのトップカテゴリのCup Seriesが昨日土曜日の開催だったので今日はない。
WNBAの試合の方はずいぶんと当たりの激しくその面では良かったのでしょうが中盤から大差がついて、その頃にはNFLの4PMの部のキックオフ時刻になったのでそちらへ。

女子バレーを推す機運

ちょっと前にも書いたのですがどうも女子の室内バレー=6人制バレーを推す機運が高まっているようです。ESPNがカレッジ女子バレーボールを今夜水曜夜に放送している。カレッジでは女子バレーは秋スポーツで従来から水曜日によく試合が開催されていました。週末にも試合があるんですけど秋シーズンの週末はカレッジフットボールというアメスポ全体でNFLに次ぐNo. 2の人気ジャンルがあるためバレーボールどころではない。よってバレーボールにとっては水曜日がある意味本番と言えます。

以前私がよく見ていた頃はESPNUというカレッジスポーツ専門局での水曜夜の定時放送がされていました。当時はケーブルTVの全盛期で各プロバイダーが契約に含まれるチャンネル数を競っていて、そのせいもあって大手のESPNも多チャンネル化に邁進。その中でESPNUも同系列内3位か4位ぐらいの地位でちょっと高めのケーブル契約以上だと見られるような状態でした。

それが時代が動いてcable cuttingでその手の150チャンネルだ180チャンネルだだのいう契約がムダとみなされて一気に衰退。チャンネル数の多さで競争していたプロバイダーから消費者が実際に見る少数の有力チャンネルのみの映る契約にどんどん移行。その過程でマイナーチャンネルが次々と切り落とされていきました。スポーツ放送最大手のESPNとてその波に抗えず、ESPNとESPN2はさすがにチャンネル数の少ないプロバイダでも含まれていることが多いと思いますが、それ以下のESPNU辺りはざっくり配信家庭数が減ってるのではないかと想像できます。

そんなことで秋の水曜日の女子バレーっていうのが見られるご家庭が減っていたのではないか。それがなんとESPN系列の本局であるESPNでの放送に昇格しています。
シーズン冒頭に地上波FOXが女子バレーの放送をしていたことは先日書きました。FOXとESPNが連携したわけでもないとは思いますが現実としては女子バレーが推される状態になっているのが今季ということになります。長年観戦スポーツとしては不遇だった室内6人制バレーボールにとっては事件と言える事態です。


それとは微妙に関係ないですが昨日のニュースで女子プロバスケのWNBAが2026年から参入するPortlandのチームを承認したというのがありました。Caitlin Clark効果で視聴率3倍増で爆上げのこのタイミングで来季から向こう3シーズン毎年新チームが増えて今季の12チームから15チームまで増えるんだとか。好機を逃さず一気にリーグ拡張に走るんですね。こういうビジネス機会に動きが早いのはアメリカの良いところでしょう。

長年赤字だったWNBAが突如11年$2.2 Billionという巨大TV契約を結んでいる。今季途中から全チームがアウェイへの移動はチャーター機になったとか。つまり今までは一般客と同じように移動していたってことです。カレッジ以下。それが大型契約が付いて黒字化の目処がついた。
それで次の女子スポーツを探すという方向に目が行っているって感じかなあと。


カレッジバレーボールを地上波FOXが放送

先週末Labor Day Weekendのスポーツ放送でこんなことがありました。

アメリカNCAAではバレーボールは女子は秋シーズン、男子は春シーズンと決まっています。NCAAの秋シーズンはフットボールを中心に回るのですが、その裏でほそぼそと女子バレーボールもやっている。マイナースポーツ専門局で週中(主に水曜日)に女子バレーボールは放送されてきていました。昨今はcable cuttingが進んだせいもあってマイナースポーツ局という存在自体が淘汰の波に飲み込まれているせいもあってカレッジ女子バレーを見られる契約になっている家庭数はかなり落ちているのではないかと想像できます。

そういう中、大手保険会社のState Farmがイベントスポンサーとなって「State Farm Women's College Volleyball Showcase」と称される2日間のカレッジバレーシーズンの開幕イベントがありました。これが地上波FOXで放送になってます。FOXでの放映カードは全米ランクNo. 1のTexasがNo. 3 Wisconsinと9月1日日曜日に。イベント自体はTexas, Stanford, Wisconsin, Minnesotaの4校が登場。Texasは過去2シーズン連覇してます。場所がウィスコンシン州MilwaukeeなのでWisconsinが地元。ディフェンディングチャンピオンのTexas対地元のWisconsinということです。隣州のMinnesotaも車でファンが行ける範囲内。地上波では上記の1試合が、残りは同系列のFS1で放送されています。
Texasは翌9月2日祝日はMinnesotaと対戦。StanfordはMinnesotaとWisconsinの順で対戦。バレーボールは連戦が効くのでこういう形での2日連続興行が可能。

Texas x Wisconsin戦は前半のみですが視聴。激戦の第1セットを逆転で獲ったNo. 1 Texasが3−1で勝利。しかし翌日はNo. 18 Minnesotaが3-2フルセットでディフェンディングチャンピオンTexasを下すアップセットという結果だったようです。Minnesotaから遠来のファンにはたまらない結果だったでしょう。

どうなんでしょうか。カレッジ女子バレーが地上波放送というのは私は過去気付いたことがありません。初の試みなんでしょうか。バレーボール自体の観戦スポーツとしての人気は高いとは言えないアメリカですが、次のコンテンツとして女子バレーはアリなのかどうかの観測気球的な放送なのか。

昨今のアメスポはストリーミングサービスの間でのコンテンツの取り合いで従来一定以上の人気のあるジャンルはどこも契約で縛られている。一昔前ならスポーツ放送はケーブル局間での取り合いだったのですがそれに加えてストリーミングの大手が次々とスポーツコンテンツに手を出してきているため争奪戦の参加者が増えて需要が高い。さらに女子スポーツへの投資はある種の社会的要請があるという面も無視できない。それで女子バレーなのかなと。
私個人としては歓迎です。バレーボールおもしろいので。

昨年報告済みのバレーボールの動員最強のNebraska女子が9万人以上を集めた特別試合で注目を浴びたおかげかバレーボールのNCAAトーナメントの視聴率も過去最高だったというのも今回の開幕イベントにつながってるのであろうと思います。
元々高校レベルでの競技者数ではバレーボールは多いので諸々の環境が重なって遂にバレーボールをプッシュしようという機運が出てきたってことなのか。

WNBA All-Star x 米女子代表

五輪年なのでWNBAのオールスター戦の形式がWNBA All-Star x 米女子代表戦となってます。2021年の東京五輪前も同じ形式で開催されています。代表の壮行試合・実戦練習ですね。WNBAのレギュラーシーズンは今週までずっと続いていたので代表側も合流しての試合は初。シーズンオフに合宿などしてますし過去代表に出場したベテラン重視の代表選出がなされたので五輪前の合流は短くても大きな問題ではないはず。五輪8連覇を目指す試運転です。

2021年のときはWNBA All-Starが勝利している。今回は例のCaitlin Clarkを代表選出しなかったこともあってClarkはWNBA All-Star側で出場。同じくルーキーでダブルダブルを連発しているAngel ReeseもAll-Star側初選出で出場。カレッジ時代からのライバル関係のClarkとReeseはユース代表などでも一度も同じチームになったことがないそうで今回のオールスター戦が初めてチームメイトとしてプレーすることに。よってもうスポーツマスコミは試合が始まる前からCaitlin Clarkから華麗なパスがAngel Reeseに通ってスコアというシーンを報道することは決めてかかってたはず。
プロスポーツなんですからそういう具合にマスコミにちゃんとファンが見たいアングルを提供できる興行というのは健全です。

問題があるとすれば米女子代表が悪役化してしまう可能性があることですか。WNBAの視聴率を前年比3倍増、動員もClark所属のIndiana Feverの試合は3倍増。Feverがビジターとして訪れる各都市では普段の小会場から特別にNBAが使う大型アリーナに会場を移して試合を開催してことごとくsold out。そのClarkをパージしてしまったんで一時点では米女子代表の選考への批判がスポーツトークショーなどで大量に語られる。それに便乗したのか以前から女子バスケ全体の改革派傾向を快く思っていなかった層が批判をネット上で展開するという流れとなっていました。

米女子代表が悪役化というとサッカーの女子代表がいわゆる政治の保守派からバッシングを受けて女子代表が負けることを期待されるという歪んだ事態が発生したのが前回のサッカー女子W杯でした。
そのターゲットだったMegan Rapinoeは現役を引退したのでパリ五輪には出場しない。Rapinoeは同性愛者であるのでその面で宗教保守派から目の敵にされるという構造もありました。性指向でストレートなのでRapinoeほど憎悪の対象にはされませんでしたが、女子代表の報酬を男子と同額にという運動・法廷闘争をしていた頃にRapinoeとともに顔だったAlex Morganが今回は落選。調子が悪かったのでパフォーマンスの理由での落選と言って良いんですが、よって当時の顔が2人とも消えて法廷闘争時のイメージリーダーはほぼ消えて、保守派からのバッシングはW杯のときのようには受けないはず。ただしサッカー米女子代表のFIFAランキングは史上最低の5位まで落ちてますからパリ五輪で好成績が出せるかはわからない。

サッカー米女子代表に憎悪を向けていたターゲットだった世代が消えたことでその憎悪の層が急に注目が上がった女子バスケに移動してCaitlin Clarkをパージしたバスケ米女子代表の負けを期待する、みたいはことはありそうです。ヘイトが習慣になってる人というのはいるものですから。

いままでは注目もされていなかったのでヘイトを集めることもなかったのですが、今回は白人で性指向がストレートのCaitlin Clarkをわざわざ落選させている。で眺めてみるとバスケ女子代表は黒人ばかりで同性愛者ばっかりじゃないかとそういう過去にマイナーなWNBAに興味のなかった層に気づかせてしまってます。

試合の方はWNBA All-Starが快勝、117-109。米女子代表は東京五輪前のときに続いてWNBA All-Starに連敗となりました。Dallas WingsのArike OgunbowaleがWNBA All-Star記録の34得点でMVP。外国人ぽい名前ですが米国籍の選手です。外国籍の選手たちもAll-Star側には入れますが五輪出場国の選手たちは既にそれぞれの代表キャンプへ向かっているのでAll-Starに入っておらず概ね代表漏れしたアメリカ人選手たちで構成。前回に続いて代表漏れした選手たちの意気が勝ったことになるでしょうか。

Clarkは3ポインターが全部外れて4得点と期待はずれ。10アシストでチームの勝利とOgunbowaleのMVPに貢献したことに。Angelの方は18分出場で11リバウンド12得点でダブルダブル。ここのスタッツに自身の価値を見出しているかのような。

この試合はMLBの地上波FOXでの裏番組として放送されています。全米の大半の地域では人気球団同士のBoston Red Sox@Los Angeles Dodgers戦が放送されていたはずです。

米女子バスケ代表選考で考えるDream Teamの編成再訪

今年は米大統領選挙年。4年に一度の政治の季節のせいもあってことあるごとに政治的な主張に時事の話題が結び付けられるという傾向がある年です。4年前はCOVID-19が公衆衛生の問題から離れて政治問題化。他でも市民の暴動と銃保有の正当性が先鋭化して大モメにモメた。あれが4年前。あれはひどい年でした。
同じ4年周期なので米大統領選挙年と五輪夏季大会は同じ年になる。4年前は国内アメスポが大騒動のスクランブル状態。五輪どころじゃなくなって実際に東京五輪も翌年に延期。

そういうわけでこの夏のパリ五輪も米大統領選挙年に開催されるわけです。4年前は荒れ放題だったのに比較すれば現時点で米国内の争いはまあまあ。とにかく4年前でこりてるので政治問題をジョークにしたり世間話的にも絶対しないようにして避けておくという知恵は多くの人についている。各社の有名AIだってちょっとでも政治に触れる話題だと回答を拒否して貝になる。(ぜひ試してみてください)

でも他方そういう議論というか騒ぎをやりたくてしかたがない政治的なマニアみたいな人もいるわけです。そういうひとたちは日夜ネタを探して炎上化にもっていきたがる。まんまとそのオイシイ餌になってしまったのが米五輪代表女子バスケの選考問題だったという感があります。


カレッジでNCAA通算記録を更新したCaitlin Clarkの人気が米国内で爆発。ロゴスリーという異名をもつロングレンジの3ポイントシュートを次々とかませて2年連続でNCAAの全米優勝戦に進出、2年連続準優勝。通算得点の記録は女子の記録を塗り替えただけでなく、男子の方の通算記録も超えた辺りではフェミニスト方面にも大きくアピールしたのか報道が加熱。2年連続で全米制覇には届きませんでしたが名前は完全にスポーツの外にも知られる存在となってその勢いのまま女子プロWNBAドラフトへ。

カレッジでもホームは常に満員、アウェイに行けば当地の動員記録を更新、女子版March MadnessでもTV視聴率記録を次々と更新。その勢いでWNBAのドラフト放送の視聴者数も当然のように新記録。WNBAが開幕して1ヶ月でWNBAの試合中継の視聴率が前年比3倍増という大変な状態となっていました。WNBAでも所属のIndiana Fever戦はホームもアウェイも満員の連続。

そういうポジティブな流れが来ていたところで米バスケ協会はCaitlin Clarkを五輪代表に選ばないという決定をしたため困惑と批判が渦巻く事態へ。そこに付け入ったのが政治化が大好きな層で事態はあらぬ方向へ流れていっています。

前回のこの問題を書いたときのコメント欄にも書いたのですが、Clarkが落選させられたのは白人逆差別がバスケ界に(ひいては世間一般に)はびこっているからだという主張が当然出てくるだろうなあというのは容易に想像ができました。現在トランプ支持者を多く含めて、マジョリティが抑圧される形のマイノリティ優遇は行き過ぎで再是正が必要だという主張は広く行われています。

コメント欄ではもう1点、同性愛者というマイノリティによる異性愛者というマジョリティへの逆差別という問題の可能性も指摘したんですが、それは話が錯綜するのでまた別の機会に。


それで表題の件。1992年のバルセロナ五輪に出場した米男子バスケ代表=通称Dream Teamの選考と人種という問題を振り返って論じておいてみたいと思います。
当時のロースターは12名。看板となった3名はMichael Jordan, Larry Bird, Magic Johnson。Charles Barkely, Patrick Ewingまでが先発5人の扱い。以下Karl Malone, John Stockton, David Robinson, Chris Mullin, Scottie Pippen。以上10名に加えて遅れてロースター入りが発表されたのがClyde Drexler。そして唯一の非NBA選手のChristian Laettnerという12名。

私は当時この選考の様子を眺めていて選考する側は相当苦労しているんだなと感心しました。12名中白人選手は4名(Bird, Stockton, Mullin, Laettner)12人中4名だからかなり多めです。その後のDream Team IIと呼ばれた代表チーム以降はこういう人種バランスに強く気を使った選考はされなくなってます。

当時Birdは背中を痛めていてもう引退する意向で本人も乗り気ではなかったのを協会がオールUSAにするためにはどうしてもキミが必要だと口説いて首を縦に振らせたとされます。唯一のカレッジからの選出となったChristian Laettnerはカレッジで優勝したDukeの選手でカレッジの最優秀選手賞も獲得していたので言い訳はつくんですけど、カレッジから一人選ぶなら圧倒的なプレーをしていたShaquelle O'Nealの方がDream Teamにはふさわしかった。実際Dream Teamの中ではLaettnerは小僧みたいな扱いになってしまっていましたが、これも白人度を高めるための努力なんだろうなあと当時も思いました。そもそもカレッジから1人呼ばなくてはいけないという縛りなどなかったんですから、白人度を高めるための工夫でひねり出してLaettnerは呼ばれたと思います。
Chris Mullinは11名のNBA選手の中では最弱かつ意外。白人であることが重要だったからかなと思わせた。4名の白人選手の中であの時点で一番実力が高かったのがアシスト王だったJohn Stocktonでしょうが、それも当時の人気知名度からしたらPGのポジションにはDetroit Pistonsで2連覇をしていたIsiah Thomasがいましたから、ThomasとStockton、白人の分でStocktonだったかなと感じられました。
(後年になってJordanがThomasを真剣に嫌っていたのでThomasは落選したという情報が出たりもしましたが)

その協会の努力のかいもあってかDream Teamは国内外で爆発的な人気を得て成功を収めています。別の記事でも話題にしましたがGallup調査の世論調査を見るとバスケットボールはファン層が狭いという結果が過去示されていた。その理由までは世論調査だけではわかりませんが、実質的に黒人選手が大半を占めるため一部の層からはバスケットボールの観戦に拒否感があった可能性は推測できる。
それでオールUSAのDream Teamを演出したかった米バスケ協会がその点を緩和するために苦心してDream Teamの白人度を高めた結果があのDream Teamのロースターだったのではないかというのが私の推測です。


それと比較すると今回の女子五輪代表チームの選考であっさりCaitlin Clarkを落選としたバスケ協会の判断は30年以上前の1992年とはまるで違うんだなということを思わされます。人種融和に苦心惨憺して組んだバルセロナDream Teamは大成功して、あっさりClarkをパージした女子代表は集合する前から紛糾。故事から学んでない。逆行してすらいるかも。世の中を広く見られていない人がリーダーだとこういうことが起こっちゃうのかなという感想でも良いと思います。

女の嫉妬が原因と糾弾されそうな米女子バスケ五輪代表問題

私があまり気にしていなかったうちに事態は大変な方向へ向かっているようです。今日、パリ五輪に向けて米バスケットボール協会から正式に女子米代表のメンバーが発表になってます。きっと元々はNBAもNHLもFinalsの試合のない今日を選んでスポーツマスコミに話題を提供するという意図でわざわざ今日発表の段取りだったんでしょう。通常年なら男子の方のメンバーの顔ぶれはニュースになっても女子の方は話題にもならない。しかし今回は違う。女子の方が話題がでかいというところからして前代未聞の事態です。

問題の核はもちろんCaitlin Clarkが代表に選出されなかったこと。そしてその理由についてです。いろんな方がいろんなことを言ってますが一番説得力のあったのがChiristine Brennanさんの解説です。Brennanさんは夏季冬季合わせて20大会で取材をしてきた五輪報道の大ベテラン女性記者で、五輪女子バスケの取材では毎大会取材してきた自他ともに認める最長不倒取材者です。

この方は喋りもうまい。この問題の多岐にわたる問題点を様々な視点で解説されていました。通常当ブログでは英語の記事をそのまま日本語訳しただけの記事になることを避けています。そういうマスコミ記事が日本でまかり通っている(そして参照した元記事には触れない)のは存じてますが、個人的な善意(いい言葉が浮かびませんが)としては私がなにも付け加えることがない話題なら書かなくて良いと考えてます。
しかしながら今回はBrennanさんの指摘は完璧回答と言うべきもので私などには付け加えるべきことがなにもない素晴らしい解説が長年の取材の裏付けとともに語られいます。よって概ね日本語訳になってしまうことをあらかじめお知らせしておきます。

まず最初に嘆かれていたのは米バスケットボール協会のビジネスセンスのなさです。米代表の22番(Clarkの背番号)のユニフォームがこの夏アメリカ国内だけでなく、開催国や周辺各国海外でも大変な数売れたはずその売上を丸々フイにした協会の経済感覚のなさは悲劇的だと。

BrennanさんのところにはClarkの落選が発表後に海外マスコミからコメント依頼が殺到しているそうで、「この番組の次はニュージーランドのマスコミで喋る予定になってます」だそうです。ニュージーランド?なぜ?って感じなんですが、実際にそういう取材依頼が来てしまうんですね。海外でもClarkのユニフォームが売れたであろうというコメントの裏打ちになっている。

Brennanさんは男子のバルセロナ五輪でのDream Teamを引き合いに、今回のWNBA・米バスケ協会はあのDream Teamに匹敵しうる女子スポーツ史上最大の世界宣伝のチャンスを自ら放棄したと嘆かれています。
えー比較対象がDream Team!そんなかよ!Dream Teamは圧勝に次ぐ圧勝でNBAを世界ブランドにした一大エポックメイキングなイベントだったんですが、WNBAにとってはもう二度とないその機会が巡ってきたのにそれを掴み取るセンスがなかったと言われるんですね。
1992年にDream Teamがいたから欧州リーグが盛んになり、欧州と時差のないアフリカ各国からそれまでなら埋もれていた才能がバスケへ取り込まれて行ったわけです。その結果今GiannisやDoncicやJokicがNBAの最高の選手として活躍し、我々はそれを堪能し、世界中で試合が放映される。それはすべてあのDream Teamが起点だったんだと。もし今回女子米代表がClarkも込みでパリ五輪に登場して注目を浴びれば同じ効果が欧州やアフリカ各国へも広がり得たのだと。

Brennanさんの嘆きはさらに続きます。過去の女子五輪バスケの取材現場はいつも閑散としていて、アメリカから来た男性記者たちはめったに女子代表の方の取材にはこなかったそうです。それは毎回そうだったと。Brennanさんはtumbleweedと表現されていました。あの西部劇で枯れ草が丸まって荒野をどこまでもころがり飛んでいくアレです。
たぶんそれは事実でしょう。米女子代表は圧倒的な強さで毎回のように優勝。しかしアメリカのスポーツニュースでも話題にはならなかったのは私も見知ってます。アメリカの取材がそれで他国の取材が上回るわけもなし。強すぎて面白くないというのもそうなんでしょうが、Brennanさんが言うには同じ日に陸上や水泳や体操やらが大量のメダルのかかった試合をしているのでそれに霞んでしまうのだと。だから女子バスケの試合はほぼ毎試合tumbleweedですよと。

それが今回はCaitlin Clark効果で米国内スポーツマスコミが盛り上がり男性記者も女子の試合にも行くつもり満々だったのに今になってClark落選とか、過去のあのtumbleweedをまた繰り返すつもりか協会は、と残念そう。

協会の方からはなぜClarkを落選させたかについて「経験不足だから」という説明がメンバー発表時になされています。ふーんというところです。今回選出された最年長の42歳Diana Taurasiは今回が6度目の五輪出場となります。初回選出時は今のClarkと同年齢の22歳のとき。Taurasiは当時最強だったUConnのエースで当時では過去最高に知名度の上がったカレッジ女子選手だったと思います。最強校だったので毎年Final Fourにはたどりついていたはずですが、Clarkも過去2年連続で全米優勝戦まで進出しているんでカレッジでの経験値には遜色があるとは思えず。Clarkはアンダーでの代表ではプレーしているので国際ルールは経験済み。シニア代表でのプレー歴はありません。では2004年当時にTaurasiにシニア代表経験があったかというと確認しきれません。あったとしてもさほど経験に差があるかは微妙です。


では経済的な損失、世界へのブランド宣伝の機会の逸失、米国内での失望が目に見えていてもなおかつClarkを選出しないという判断はどこから来たのかという重大問題にさしかかるわけです。
Brennanさんは言葉を選んで「いま私もこれは嫉妬なのか敵意なのかもっとほかの言葉がふさわしいのか取材を続けてなんと表現すべきか考慮中」としていました。でもやっぱり嫉妬や敵意の可能性があるのねということなんですね。

確かにDiana Taurasiとか現在ナンバーワン選手のBreanna StewartはCaitlin Clarkについて好意的な発言をした試しがない。StewartなんかだとまったくClarkの話題にはコメントしない感じです。Taurasiだと「WNBAはカレッジとはレベルが違うから、苦労するでしょ」ぐらいの発言をしていたのはドラフトの日でしたっけ。それは私がテレビで見ていたときに言っていました。
あと誰が発言したのか不明ですが有名選手が「WNBAの『W』は(複数形のWomenであって)一人の選手の意味ではない」と発言して暗にCaitlin Clark効果に不快感を隠さなかったとか、拾っていくといくつもいやらしい発言はあちこちに散らばっているようです。


で一方Clarkは見た目通りの人で発言にはトゲのない選手です。カレッジでは2023年の全米優勝戦でAngel ReeseにYou Can't See Meポーズで挑発されたのにも「男子はもっとひどいことを言ったりやったりしているのに問題にされない。女子だからってだけでこんなことぐらいで彼女が批判されるのはおかしい」と擁護に回るなどひとの良さが目立ちます。
プロ入り前後の発言も穏当なものが多く、敵を作るような尊大な発言などはない。それにはBrennanさんも強く同意。「Clarkはまだ22歳なんですよ皆さん!それであんなにきちんと喋れる。女子スポーツを一段も二段も引き上げてくれる類まれな存在」と賞賛擁護。

じゃあどこからClarkへの敵意のようなモノは出てきているのか、それはいま取材を続けていますからと結論は避けてました。
先週末のWNBA放送のスタジオ解説者は「国際ルールはフィジカルだからClarkは外されたかなというのが第一印象です」と第一印象を強調。なんか歯にモノが挟まったような言い方だったんですが、つまりあの解説者にも以上Brennanさんが述べたようなことが頭をかすめたけれど元の同僚選手たちを悪く言えないからそういう理由と言ったってことでしょうか。

Brennanさんの経歴から言って落選を決めた現在協会の幹部となっている人々とも個人的に知り合いであることは確実でこの人がもっと取材を続けて問題の根本を知りたいと言ってるのは信頼がおけます。将来の報告に期待したいです。逆にフィジカルだからとか経験不足がとか言ってた人たちがこれからどう答えていくのかも見ものです。

Caitlin Clarkプロ初勝利

Caitlin Clark効果でWNBAの注目度が上がっている。加入したIndiana FeverはClark加入後シーズン開幕から5連敗の後に今夜@Los Angeles Sparksに勝って初勝利。Clarks自身は前半からシュートが全然当たっていなかったのですがリバウンド・アシストで貢献してチーム自体はほぼ快勝と言って良い内容でした。Clarksは終盤にやっと2本3ポインターを決めて試合の流れを決定付けています。
NBA Lakersもホームとするcrypto.com Arenaは19,103人動員の盛況。WNBAのシーズンは短いのでこの試合が唯一ClarksがLos Angelesに登場する試合ということもあっての盛況でしょう。

デビュー戦もその前のWNBAドラフトも200万人超の視聴者を集めていたしCaitlin Clark効果は継続中。Indiana Feverのレギュラーシーズンの40試合のうち36試合が全国放送予定という異常な状態。でまあそれで強く見たいと思っていなくても見られる機会が多い。サイズのあるプロ相手でカレッジ時代は通せていたアシストのパスが通らずターンオーバーの数字が膨らんだり、売り物の3ポインターを打つ機会も相手ガードがベタ付きでオープンになることは僅か。プロの洗礼を受けていた開幕5連敗だったわけです。特に最初の2試合はきつかった。
それがこなれてきてここ2試合はチームとしての勝機もあってチームとして馴染んできていて、その上での今日の初勝利。良い感じなのではないでしょうか。

Sparksの方には今年のドラフト2位でStanfordから入ったCameron Brinkも先発出場中。こちらも開幕からすぐはスタッツ面で苦戦していたんですが、今日は実際のプレーぶりを見る機会があって良かったです。カレッジではサイズで大きなアドバンテージを得ていたBrinkですが今日の様子(15得点9リバウンド)なら順応していけそうです。
Brinkは長身ブロンドモデル体型ってこともあってよく映像では見かける。日本向けだと最近Shohei Ohtaniとのツーショットが出回ってました。Dodgers Stadiumで始球式に出たときの写真だと思います。あとはBrinkはNew Balanceと契約しているのでその面でもOhtaniとはつながりアリ。

Brinkl自身もSNSでいろいろ披露していて喋りもこなれていて、場所も運良くLos Angeles。スター要素は十分な素材でしょう。Caitlin Clark効果でWNBAの試合を見てみようかという人が多いこのタイミングで、えあのブロンド選手誰?という露出で恩恵はうけてそうです。
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