足の指骨
別名:趾骨,Phalanx/Phalanges of foot
【英】:Ossa digitorum,Phalanges
片足には通常14個の趾骨がある。第2~5趾はそれぞれ3個の趾骨からなり、中足骨の遠位にある骨で、数・配列・形は手の指骨と同様であるが、手に比較して非常に短い。第1趾(母趾)は最も太く、第2趾骨がふつう最も長い。趾骨は、近位側から基節骨・中節骨・末節骨の順で存在するが、第1趾骨には中節骨がない。また第2~第5趾骨でも中節骨の発達が悪い。基節骨・中節骨・末節骨のおのおので近位端の底、中央部の体、遠位端の頭を区別する。基節骨底の近位端は中足骨頭に対する凹面の関節面をなす。基節骨と中節骨の頭は滑車上の凸面の関節面をなし、それぞれ中節骨底および末節骨底(第1基節骨頭は直接末節骨底)の凹面の関節面と連結する。また底および頭の足底面の内側および外側には小隆起がある。体は左右に圧平された形をし、長軸方向で背側に凸弯している。末節骨の尖端足底面にある粗面が末節骨粗面である。母趾の基節骨と末節骨は扁平で太く大きいが、その絶対的および他の趾に対する相対的な大きさは女子より男子で大きい。
指骨
骨: 指骨 趾骨 | |
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ヒトの手の骨。赤・青・緑で着色された部分が指骨にあたる。 | |
名称 | |
日本語 | 指骨 趾骨 |
英語 | phalanx bones |
ラテン語 | ossa digitorum manus ossa digitorum pedis |
関連情報 |
指骨(しこつ、phalanx bonesまたはphalanges)は、四肢動物の前肢・後肢の先端部にある、手および足の指を構成する骨の集合。
手(前肢)の指骨と足(後肢)の指骨を区別して呼ぶ場合は、足のものを趾骨(しこつ)と呼ぶ。欧米圏では指骨・趾骨ともに、古代ヨーロッパの密集陣形になぞらえてファランクス(ファランジ)、またはそれに近い名称で呼ばれる[要検証 ][1]。
基節骨・中節骨・末節骨の三本で構成される骨の集合で、動物の手足において、指に相当する部分を構成している。手足の中心部分を構成する中手骨・中足骨とは基節骨が接し、中節骨、末節骨の順に繋がっている。それぞれの骨や関節に種子骨が付くものもある。
固有の名称を持っていない骨で、中手骨などと同様に指の番号を付けて呼ばれる。例えばヒトの中指(第3指)の指骨であれば、根元から順に第3指基節骨・第3指中節骨・第3指末節骨となる。
ヒト・チンパンジーの親指・小指の中節骨
霊長類のうち、ヒト・チンパンジーなどは、癒合の結果、親指の中節骨を手足ともに失い、基節骨と末節骨との2本のみで構成される。これは進化により、指を柔軟に曲げて物を掴む役割が他の指に比べて薄れたためである(代わりに親指は力を入れる際の基点の役割が発達した)。
さらに同様の癒合は、ヒトの足の小指において進みつつあり、また足の薬指でも起こっている。なお日本人は、これらの進度が高い。
ウマの指骨
ウマの指は第3指のみで、指骨は第3指の基節骨・中節骨・末節骨および近位種子骨・遠位種子骨の種子骨2つによって構成されている。ウマの場合、基節骨・中節骨・末節骨それぞれの骨に繋骨・冠骨・蹄骨の名称が使われ、また遠位種子骨は舠骨とも呼ばれる[2]。
脚注
- ^ Definition of Phalanx - Medicine.com(英語)[リンク切れ]
- ^ “骨格の名称(競走馬・馬体の仕組み):サラブレッド講座 ”. 日本中央競馬会. 2021年2月1日閲覧。
関連項目
「趾骨」の例文・使い方・用例・文例
趾骨と同じ種類の言葉
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