2012/12/04
リューヴィユの業績
微積分名作ギャラリーを読み終えました。最後のルベーグについては、業績の偉大さに比べて解説があっさりしていました。まあこの本を手にする人の多くは、ルベーグ積分の予備知識があるでしょうし、そういう人には"屋上屋を架す”説明になってしまうので、著者が省略したのかもしれません。それよりも普通は紹介されることの少ない、それまでの数学者の業績を詳しく述べることに重点をおいたのでしょう。
リューヴィユの業績もその一つ。リューヴィユというと思いつくのは、代数学の基本定理の証明でよく紹介される、複素関数論の"リューヴィユの定理"ですが、それ以外の業績については実は知りませんでした。「微積分名作ギャラリー」を読むと、リューヴィユの偉大な業績は、「超越数の発見」とのこと。超越数というと、eやπが有名で、これらが超越数であることを証明したのは、それぞれエルミートとリンデマン。リューヴィユの名前は出てきません。しかし「世界で最初に超越数を発見した」のはリューヴィユ。彼が発見した超越数は、
というもの。あまり知られていません。
超越数の概念はライプニッツに遡るらしく、「取り扱いが難しくない代数的な数とそうでない数がある」と考えていました。オイラーもその考えを持っていて、例えばは超越数であろうとの予想はしていたようです。しかしオイラーでさえも証明に到達するには至りませんでした。ある数が超越数であることを証明するのは、非常に大変なことなのです。
リューヴィユが超越数の発見をしたことで数学界は大きく変化したと思います。まずエルミートやリンデマンの証明はリューヴィユの業績がなければおそらくなかったでしょうし、ガロア理論の初歩で学ぶ「超越拡大」は机上の空論になってしまったことでしょう。
ともあれ、「微積分名作ギャラリー」は面白い本でした。またこのような面白い本が見つかればいいのですが。
というもの。あまり知られていません。
超越数の概念はライプニッツに遡るらしく、「取り扱いが難しくない代数的な数とそうでない数がある」と考えていました。オイラーもその考えを持っていて、例えばは超越数であろうとの予想はしていたようです。しかしオイラーでさえも証明に到達するには至りませんでした。ある数が超越数であることを証明するのは、非常に大変なことなのです。
リューヴィユが超越数の発見をしたことで数学界は大きく変化したと思います。まずエルミートやリンデマンの証明はリューヴィユの業績がなければおそらくなかったでしょうし、ガロア理論の初歩で学ぶ「超越拡大」は机上の空論になってしまったことでしょう。
ともあれ、「微積分名作ギャラリー」は面白い本でした。またこのような面白い本が見つかればいいのですが。
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