カテゴリー「血液型性格判断」の記事

2009年4月28日 (火)

色々説明

血液型性格判断がニセ科学だなんてニセ科学だぜ - 日記

「血液型性格診断」に科学的根拠がないことは、すでに心理学の実験で証明されている」

ホントか?ソース出せよ。

→正確には、「心理学の実験で証明」、では無い(普通は、質問紙調査を「実験」とは言わない)。血液型性格判断は、大規模な社会心理学的研究などにより、反証されている。ソースは、大規模な研究では、松井や山崎・坂元 等。その他、多くの小規模な研究がある。参考資料⇒■(シリーズ)「血液型と性格」論文レビューをするにあたって|ほたるいかの書きつけ ■(シリーズ)忘却からの帰還: "Blood type and personality" に手を出したことがある研究者(1) Cattell ~ 忘却からの帰還: "Blood type and personality" に言及したことがある研究者 (4) Kosaku Yoshino

「性格」なんてものが科学で定量的に扱えるわけないだろ。

→それは性格心理学そのものの否定。質問紙調査等により性格特性を把握する事をも否定する。その立場自体はあって良いが、「仮に性格が科学的定量的に研究出来なくとも」、それは、「ニセ科学という評価が出来なくなる」条件では無い。

こんなものを科学的に反証できると考えている人間こそニセ科学の側だ。

→性格心理学や社会心理学のパラダイムに則れば、科学的に反証出来る。仮に、上の理由により、性格を定量化出来ず、従って反証出来なくとも、それは、「ニセ科学という評価が出来なくなる」条件では無い。

「血液型は単に抗原の違いを示しているに過ぎないのだから、性格とは何の関係もない」って批判は意味がない。

→それは、血液型性格判断に対する筋の悪い批判なので、そのような想定はあまり意味が無い。

そもそも科学でないことを「ニセ科学」だとか「科学的根拠がない」とか言い出すのを止めろと。

→科学で無いとして、それを「科学的根拠が無い」と評価するのは、全くおかしく無い。そして「ニセ科学」は、科学的根拠が無いにも拘らず、それが成り立っているかのように主張もしくは認識されるものである。

頭の悪い人はAが「科学的に」否定されてると思っちゃうから、警戒しないと。

→血液型性格判断は、心理学的に反証されている。繰り返し研究され、その結果強い関連が見出されなければ、反証されたと見て構わない。ごく慎重な態度を採り、それでも反証なされていない、と主張しても良いが、それは、「ニセ科学という評価が出来なくなる」条件では無い。

仮に、今までの全ての心理学における、血液型―性格 関連説の研究に不備があったとして、数十年後にそれが明らかになり、「実は血液型と性格に強い連関があった」事が解った、とする。その場合でも、「現在における、血液型性格判断を”ニセ科学”とする評価」は変わらない。確かめられていないにも拘らず、「確かめたかのように」主張してはならない。

血液型性格判断の否定と、「血液型と性格に関係が無い」、という論は必ずしも同じでは無い(文脈にもよる)。

20年前は加熱した牛からヤコブ病が感染する「科学的根拠はない」、

30年前は注射器の使い回しで病気が感染する「科学的根拠はない」って言ってましたよ。

→「科学的根拠は無い」、と、「科学的に考えてあり得ない」、は別である。現象が実証的に確認されていないなら、それは一般に「科学的根拠は無い」、と評価される。そしてそれは、必ずしも、「これまでの科学の体系から見て、原理的に成り立たない」というのを意味しない。現象が確認されていないのに「確認された」と言えば、それは批判される。「仮に成り立っているとしても」、である。成り立っている事と、それが「確かめられる」事は同じでは無い。

血液型性格判断がニセ科学だなんてニセ科学だぜ

→この文は、血液型性格判断をニセ科学と評価する事そのものが「ニセ科学」だと言っている。という事は、ニセ科学という概念を理解した上で、それに当てはまると考えた、のを意味する。では、ニセ科学概念の意味を説明出来るはずである。単なる揶揄で、特に深く考えずに使ったので無ければ。

<追記>こちらもどうぞ⇒血液型性格判断・ニセ科学・差別、あるいは「科学」と「価値」|ほたるいかの書きつけ<追記終わり>

資料

リンク集:

書籍(私が未読のもの含む):

不思議現象 なぜ信じるのか―こころの科学入門 Book 不思議現象 なぜ信じるのか―こころの科学入門

著者:菊池 聡,宮元 博章,谷口 高士
販売元:北大路書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「モード性格」論―心理学のかしこい使い方 Book 「モード性格」論―心理学のかしこい使い方

著者:サトウ タツヤ,渡邊 芳之
販売元:紀伊國屋書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

心理学 (図解雑学) Book 心理学 (図解雑学)

著者:大村 政男
販売元:ナツメ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Book 血液型と性格

著者:大村 政男
販売元:福村出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2009年4月22日 (水)

よく出てくる

私は毎週、アニメ関連のWEBラジオをいくつか聴いているのですが、ほぼ確実と言っていいくらい、血液型の話をしているのを、週に一度以上耳にします。ちょっとびっくりする頻度です。

いわゆる「コミュニケーションの潤滑油」的な捉えられ方なのでしょうね。もう、「当たり前」な感じになっているようです。極めてライトで、かなり信じている、という。

インターネットラジオ・TVの番組表

↑ここから面白そうなのをチョイスして聴いているのですが、せいぜい週に10本前後かな。それでも、結構血液型性格判断の話を耳にします。少なくない人達に聞かれるものだから、その影響力は、馬鹿に出来ないでしょうね。

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2009年4月19日 (日)

そろそろ…

掲示板のあのスレが再始動するやも知れません。

一部の皆さん、準備はよろしいですか?

準備って言っても、いわゆる心の準備ですが。

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2009年3月13日 (金)

良いエントリー。フォルダ開放。自分の話

とてもいい記事だから、じっくり読んでいってね!!!⇒「血液型性格判断」批判 前編:ニセ科学批判の練習問題  - みつどん曇天日記

ちょうどいい機会なので、私の血液型性格判断関連サイトフォルダを開放。あまり知られていないサイトもあると思います。※必ずしも、内容が信頼出来て適切、というものではありませんので、よろしく

中猫さんの所から、ちょっと引用してみます。血液型性格判断のこと再び - 油小路ニュー中猫屋

 ABO式血液型によって人々の性格を分類し、判断の基準にしようという試みを批判する者は多いのです。しかしながら、その批判のなかには「駄目な」批判が含まれています。「たった四つの型に人間を分類できない」というのがそれです。四つもあれば十分に分類できるからなのです。ある分類の基準を決めさえすれば、比較的少数のカテゴリーを想定して、そのうちのどのカテゴリーにその人の性格であるとか行動パターンであるとかが含まれるのかを検討すること自体は、それほど不合理なことではないのです。「人間が四種類に分けられてたまるか、みんなひとりひとり違うんだ」のような意見は、妄信的な個性崇拝のあらわれでしょう。

私はこちらを読んでいたのですね。で、kikulogも読んだ。そして、きくちさん経由で菊池聡氏の書かれたものも読んだ。要するに、色々な方の影響がある訳で、それまでは、自分自身がダメな批判をしていたんですね。友人に対して血液型性格判断を否定する意見を言った時も、とにかく無いんだよ、的な物言いをしましたし。

そういう経験もあってか、私は、筋が悪い批判をしていたりするのを見て、ただちに強く批判したりしないんですね。必ず、「自分もしでかしている可能性がある」と考える。尤も、批判の態度というのは、対象のものの言い方や、書いた内容によって変わってはくる訳ですけれども。

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2009年1月16日 (金)

テレ朝で血液型性格判断(一応否定的)

kikulogの「血液型と性格3」で、先日(テレビ朝日の)医学系の番組で血液型性格判断が採り上げられていた事が話題になっていました。

皆さん、ゲストの女性の反応が印象に残ったようです。私もそうでした。

で、録画してましたので、ちょこっと文字起こしをば。※詳細な流れは書きませんので、先にkikulogを読んで下さい⇒血液型と性格3(785辺りから)

司会(アナウンサー):まあ、医学的にはもう関係が無いんだと。
 
女性:えー、やだあ……ショック…。

※司会の発した「もう」の部分は、「既に」の意味というよりは、単に次の言葉につなぐために発したような感じ。

途中飛ばして、コーナーの締めのナレーション。

ナレーション:とはいえ、日本では大流行の血液型性格判断。遊び感覚で楽しむ程度がいいようです。

これはひどい。「抜け抜けと」と言うのがぴったりでしょう。
 
観直してたら、太田さん、いや、根拠はあります、的な事も言ってますね。全体的に茶化している印象ではありますけれども。

でもあれですね。医師の方で、じゃあ、骨髄移植したら性格が変わるのか云々、という、ある意味定番な反論を言っている方がおられました。まあ、血液型と性格に強い関連があるのならば、というのが仰りたいのでしょうけれども。

医学の番組でしたけど、血液型と性格の問題は、多分に心理学的なものでもあるんですよね。そこら辺を総合的に扱う番組なんかがあればいいんですけど、今のテレビがそこまでは踏み込まないでしょうね。

ナレーションで、どうやら医学的には、血液型と性格に関係は無いようです、というのがあって、危ういっちゃあ危ういなあ、とも感じました。

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2008年12月31日 (水)

無理解

掲示板でABO FANさんとやり取りしていて、統計学理解のレベルが想像以上の低さだ、というのが判明して、なんだかなあ、です。

kikulogとかでは、多分理解していないだろうなあ、と思わせながらも肝心な所は はぐらかして(読解が不能になるような詭弁を弄して)いたから、もしかしてわざとやってるのかなあ、と感じていたんですが、掲示板では、面白いほどに無理解を無防備にさらけ出していますよね。なぜ? 油断しているのかな。

FSMさんの嘆きもご尤もなのであります。

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2008年12月16日 (火)

にわかにホット

dankogai氏の所とか はてブ界隈とかで、血液型性格判断関連の話題がちょこちょこ出てますね。

で、眺めていて思ったのが、これはこうなのかも、と思ったのをコメントとかで書いているけど、その先を考えていないのがあるなあ、と。

□型はどういう性格で……という知識を持っていたらそういう性格に近づくかもしれない、的な推測とかですね。

実際、心理学者は物凄く調べている訳ですよね。ちょっとググれば、WEBでも結構情報が手に入る。多分その疑問への答えは既に出ているよ、というような疑問が見られました。

私自身は、kikulogの「血液型と性格」シリーズを追っていたら、いつの間にか色々な知識を得ていたようです(それまでにも色々考えてはいましたが)。あそこは、約一名(たまにゲストが登場)による凄まじいノイズがあるけれども、血液型性格判断にまつわる様々な論に関して議論がされているので、一見の価値はあると思います。

上に書いた、多分その疑問への答えは云々、というのは、きくちさんが書かれている事でもある訳ですが。

ああ、やっぱり、血液型―性格 の連関はどのくらいか、というのと、血液型性格判断を分けて考えられていない方も散見されますね。これは非常に重要な論点なんだけどなあ。

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2008年12月 4日 (木)

信じて無いのにネタにする人ってホントにいるの?

はてなブックマーク - 10位までに血液型本4冊…書籍の年間ベストセラー(読売新聞) - Yahoo!ニュース

umaaaa これマジにとって「血液型なんて嘘っぱちだってば!」とか怒る人を見ると、皆わかってるから大丈夫だよーって慰めてあげたくなる。本気で信じてる人見たことないや/いるとこにはいるのですね、決め付けて申し訳ない 2008/12/03

このコメントを読んで、いつも考えている事を書いてみようと思いました。

umaaaaさんは、本気で信じている人を見た事が無い、と最初仰った訳ですね(ブクマコメントで指摘があって、後で後半部が追加されました)。

私はそれとは全く逆で、血液型性格判断をネタにしている人で、信じていない人を見た事が無いです。十数人はいたかな。もっといたかも。

ちょっと考えてみて、こういうネタを、間違いと完全に解りつつ使うなんてあり得るのか? と感じる訳ですね。

間違いだと解ってても場の雰囲気を壊したく無いから仕方無く乗っかる、というのはあり得ると思うのです。が、それは、間違いだと解っててネタにする、というのとは、ちと違いますよね?

ネタにするって事は、少なからず信じている、自分の経験から「ありそうだ」と思っている、という事なんじゃないのかなあ、と。たとえ言葉の上では「間違いだと解ってるよ」的な言い方をしたとしても、実は信じているんじゃないの、とか。

間違いと解りつつ積極的に用いるって事は、端的に言って嘘つきな訳で。仮に、皆が間違いと解っててネタにしてるんだとしたら、それはそれでどうなのよ、とも思いますね。

よーく考えてみて下さい。

他人とコミュニケーションをとる際に、「間違いだと解りつつも、やり取りが円滑に進むからネタにする」、なんて事、普通します? 無いですよね。せいぜい、後でネタばらしをして驚かせる、という時にやるくらいでは?

なのに、血液型性格判断に関しては、時折そういう意見が見られます。なんででしょうね。

あー、占いとか、自分は信じていないけど信じている人を喜ばせる、とかありそうだな…。

どっちにしても、間違いだと解ってて使う、という人は嫌ですね。もちろん、本当だと信じて使う人も嫌ですが。

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2008年11月20日 (木)

血液型性格判断関連2つ

いずれ劣らぬ強烈なものをば。

B型の人は英語が得意って本当?! - [英語の学びなおし]All About

[決着]なるべく回答して下さい。血液型と性格に決着をつけましょう。 Q1.血液型... - Yahoo!知恵袋

いかがですか。前者はギャグレベルの根拠でものを言っていて、後者は、結局自分の直感に合う回答に共感する、というもの。

「直感は必ずしも事実を反映しない」という「実感」を得るのが、すごく重要だと思います。その実感は、「数字を読む」事を意識したりしないと、なかなか得られないものですが…。

思えば、少年犯罪が激増していると思い込んでいた所に、それが間違いだというのをデータを示されて説明されているのを見た時には、愕然としたものです。

それから、色んな分野で、直感を相対化して「事実」を調べる事にどれだけ工夫しているか、というのを知りました。ああ、なるほどなあ、と。

それにしても、前者の記事、推定も検定も、誤差も、何も考えていないですね。このレベルのものは、さすがにそうは見かけない。どんなにダメなのでも、かたちだけ独立性の検定をしてみせたりするものですが、これは群を抜いています。

後者は、「決着」と言っているのに、自分はこういう意見を受け付けませんよ、というのを初めから書いていて、ほとんど意味が無いですよね、質問として。一体何がしたいのだか…。質の高い回答がいくつかあるのがせめてもの救い、でしょうか。

不思議現象 なぜ信じるのか―こころの科学入門 Book 不思議現象 なぜ信じるのか―こころの科学入門

著者:菊池 聡,宮元 博章,谷口 高士
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統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス 120) Book 統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス 120)

著者:ダレル・ハフ
販売元:講談社
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↑大村さんの『数字のトリック』が貼れなかったので、評判の良いロングセラーを。恥ずかしながら、読んでません。参考文献として色々な所で紹介されるので、載せます(大村さんの本でも紹介されていました)。

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2008年11月12日 (水)

今はもう大丈夫だろう的な雰囲気

『AERA』11/19:血液型性格判断を肯定|ほたるいかの書きつけ

雑誌の意見としては中立……と言えば聞こえはいいけれど、要するに、これまでの知見を無視している、という話。

これは、はてブ経由で⇒Business Media 誠:血液型で見る、歯ブラシ1本の交換期間 (1/2)

ジョンソン・エンド・ジョンソンのプレスリリース⇒プレスリリース | ジョンソン・エンド・ジョンソン

血液型別の歯ブラシの交換時期を調べたそうです。何じゃそりゃ。

なんか、今はもう、強い関連があると断言しなければ適当な事言っていい、と思ってるんじゃないですかね。かなりひどいんですが。後者は別に、性格云々と直接言っている訳ではありませんけれど、医療に関わる企業が、

歯ブラシの交換時期の目安と言われている1ヶ月以内に歯ブラシを変えているのはB型が一番で29.9%。

◆歯ブラシの交換時期は?
  1ヵ月以内に交換している割合が多いのは、B型、A型、AB型、O型の順。
  1週間以内に交換している割合が多いのは、AB型。

◆もてるためには、「白い歯」が重要?
  「重要」と感じているのは、O型女性(重要度71.0%)。
  「重要でない」と感じているのは、A型男性(重要度49.6%)。

こんなものをプレスリリースに載せてどうするんですか。誰も何も言わなかったのかな。少なからず、株を下げるでしょう。医療従事者はどう思うでしょうね。

サンプルは信頼出来るのか、というのは、いつもの通りです。

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