メタスパイラル
メタ論を論ずるSTSの平川氏や春日氏の言ってる事が全く参考にならず、同じく科学をメタに論ずる分野である所の科学哲学の伊勢田さんの論が大いに勉強になる、という違いはどこから来るのか、などと考えた。
多分、伊勢田さんが徹底的にベタな議論に乗ってくれるから、だと思う。具体的な専門分野からの批判を覚悟して発言しているからなのかな、と。だから論点が明確になりやすい。どこが誤っていてどこが妥当なのか、というのを絞って議論しやすいから、建設的なやり取りが出来る。
分野云々じゃ無くて、個別の論者の姿勢なんだと思う。
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コメント
一般論はあくまで一般論でしか無くて、一般論を持って個別の論を評価しようとするのは、大変困難な試みなんですよね。
それは「ニセ科学批判」でも同じ事で、
「一般論的にニセ科学はあんまり良くないよね」と言う事は出来るけど、
個々のニセ科学に対する批判を「それがニセ科学だから」で終わらせる事は出来ない。
一口にニセ科学と言っても個別の事情ごとに似てるところもあれば全く異なるところもある。
それを批判しようと思えば、個々の具体的に細かい話に踏み込まないと話にならない。
それを避けて「○○はニセ科学だから駄目だ」「ニセ科学と呼ばれるだけの理由があるのだから仕方ない」などとしたり顔で語ったところで、「何言ってるんだこいつ」って顔されるだけなわけですし。
どんなジャンルにせよ、一般論に終始して個別の具体論に踏み込んでくれない人とは、実りのある議論はしづらいのかなと思います。
投稿: ゆんゆん探偵 | 2011年12月15日 (木) 00:44
ゆんゆん探偵さん、今晩は。
あの人達が言ってるのでよく解らないのは、「分野」の話に持ち込んでいる所ですね。
STSが必ずしもコミュニケーションの実践を包含する分野では無い、というのは多分、外の人も解っているはずですね。問題はそこじゃ無くて、「今コミュニケーションしてるじゃん」て所で。普段は市民と科学者とのコミュニケーションが云々と言っているのに、今やってる自分のコミュニケーションの仕方は省みられないの?という、かなりシンプルな話なのだと思います。
じゃあ逆に、「コミュニケーションの実践を伴わない分野だからと言って、実際のコミュニケーションを蔑ろにするのか」と訊いてみたい気もします(私には蔑ろにしているようにしか見えない)。それを言うのだったら、科学者自体がコミュニケーションの専門家では無いのだし、科学者へもその観点からの批判が出来なくならないか? みたいな。
投稿: TAKESAN | 2011年12月15日 (木) 02:01