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「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 第12話(最終回)『蒼穹ニ響ケ』

 第12話(最終回)「蒼穹ニ響ケ」

敵国の兵士を匿ったことで、反逆の罪に問われたカナタたち。
しかしそれでもカナタたちは、自分たちが正しいと信じる道へと進みます。

両軍が睨みあい、開戦間近の緊張した空気が漂う国境付近。

開戦を阻止するため、小隊メンバーが取った行動とは――!

~公式HPより~

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 銃に撃たれ、倒れこむアーイシャ。
 そして、第1、第3師団に合流しようとするホプキンスに銃を向けるフィリシア。
 
 「その女は開戦の為の生贄になる予定だからな・・・死なれては価値が下がる。
 アーイシャが一命を取り留めた事を知りホプキンスは言う。
 ローマ軍が背後にまわりこもうとする行為は、講和の為の動きだろうと。
 そして、大公殿下もまた手を出すなと弱腰で、ローマ軍から手を出させる必要があると、
ホプキンス。
 「例えば、目の前で捕虜が泣き叫びながら銃殺されるような、押しがな。
 「講和など茶番だ! ローマは滅ぼされなければならない・・・そうだろ寒凪乃絵留・・・
いや、我が盟友、ヘルベチアの魔女よ。

 アカデミーで100年に1人の天才と呼ばれ、見えない死神・・・旧時代の生物兵器プラントを
蘇らせた張本人
だとホプキンス。
 ノーマンズランドは、生物兵器によるものだったようです。
 そして、ホプキンスは街を3つ滅ぼしたと言っていたし、あの大地は、そうとう広大な土地なので
しょう。 
   
 クレハと見張りの交代にやってきた、カナタ。
 「炎の乙女は命を守る・・・きっと、本当は、そうだったかもって。
 ユミナが言っていた、そんなローマの伝説に納得できると、そして急に黙り込む、カナタ。
 「聞こえる・・・
 リオ キタ――(゚∀゚)――!!
 姿は見えないけど、リオに間違いありませんね。
 
 停戦信号が聞こえたと、フィリシアに報告する、カナタ。
 この事をホプキンスに連絡しようとするが、逃げ出した事を知り、試しても無駄じゃない
白旗をかかげる。
 「彼は殺す・・・誰も居なくなるまで、戦う・・・でも、ボクはそれに手を貸して、ボクのせいで・・・
 「そう思うなら、奪った以上の命を救ってください。
 ホプキンスは、人が死んでいくところを見て笑ってたと、だから無駄だというクレハに語りかける
ユミナ。
 
 「わたしは取り戻したいのだよ、かつての人類の栄光を。
 戦争は文明と科学を推し進めると、白旗をあげるナオミを拘束する、ホプキンス。
 そして、ナオミは、拘束され、ローマ軍は明日の朝、攻撃を開始するとユミナの報告を受ける
フィリシアたち。
 「でも、わたし・・・この世界が好きです・・・この街が好きです・・・ここにいるみんなが大好きです。
諦めるなんて・・・出来ません。

 誰かが、世界は終わったというけど、この世界が好きだと、カナタ。
 そして、十分苦しんだと苦悩する、ノエルを許すアーイシャ。
 「八百万の神々よ・・・炎の乙女たちに祝福を・・・
 ホプキンスを、そして戦争を止めるため、出撃を決意する。

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 「訓練どおりやれば、問題ないわ。
 フィリシアの命により、攻撃開始のカナタのラッパが鳴り響き、タケミカヅチが動き出す。
 動き出すタケミカヅチを見て、ホプキンスは、タケミカヅチを阻止しようと指令を出すが、民衆の
反対に諦め迂回し背後の部隊と合流をする。
 「炎の乙女は命を守る・・・後はお任せします。
 
 ずっと昔、世界がいまみたいなる前の事・・・世界に罰を与える為に、神様が使わされた
天使は、傷つき、石の果ての街で翼を休めていました。
 そんな天使を助けたのは、果ての街の砦に住んでいた、乙女たちでした。
 自分達を滅ぼすはずの者・・・けれど、傷ついたその姿を哀れに思った、乙女たちは、
巨大なクモの力を借りて、天使を谷の底へかくまいます。
 乙女たちは、あふれ出る血を抑える為に、順番に天使の首を抱き続けました。
 そして、天使はそのお礼に、乙女に金の角笛を授けます。
 けれど、やがて街の人々は、天使の存在に気付き、谷底に火を放ちます。
 乙女たちは炎にまかれ、天使は首を落とされて、息絶えてしまいました・・・。
 そんな時、ついに天使の軍勢が現れ、街の空を覆いつくします。
 けれど、どうした事でしょう・・・。
 突然、高らかな空の音が響くと、天使たちが去っていきます。
 人々の命を救ったのは、最後の乙女が自分の命と引き換えに鳴らした金の角笛の音
だったのでした。
 この伝説の天使とシュコの翼がタブって見えます。
 シュコは天使の生まれ変わりであり、助けてくれた炎の乙女を代々見守ってきたのかも
しれません。
 そして、角笛の音は当然、アメージンググレイスですねw

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 進軍ラッパが鳴り、突撃する、ヘルベチア軍。
 そこへ、現れた第1121小隊・・・そして、カナタの停戦信号のラッパを鳴らす。
 しかし、ローマ軍、ヘルベチア軍の進行は止まらない。
 そして、意を決したような、カナタのアメージンググレイスが朝焼けの中、鳴り響く。
 進軍が止まる両軍・・・。

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 「双方、銃を下ろせ!
 「我はヘルベチア共和国大公家継承権第2位にして、正統ローマ
帝国皇帝の婚約者! リオ・カズミヤ・アルカディア!!

 「双方、速やかに陣を解け、これは勅命である!!
 講和は成立したと宣言するリオ。   
 その言葉を聞いて、戦わなくていいと喜ぶ兵士たち。
 そして、カナタたち。
 
 「あ~あ、ローマからの手紙は来るのに、首都からの手紙は来ないわね。
 リオはお姫様で忙しいからだとクレハに言う、カナタ。
 そんな時、クラウスのバイクの音が聞こえ、新米兵士がやって来た。
 「本日付けで第1121小隊への編入を命じられた、リオ・カズミヤ・アルカディア少尉です。
 ローマ皇帝が戦争を止めた褒美に、何でも願いを1つ聞くと言うからと、照れながら話すリオ。
 「おかえり・・・リオ。」 
 そんなリオに抱きつく、カナタたち、そして、やさしく語りかけるフィリシアだった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 わたしのラッパを聴け~~!!
 フィリシア・・・じゃなかった、カナタのアメージンググレイスで終戦です。
 ヘルベチアの王家として、ローマ皇帝の婚約者として、やって来たリオですが、カナタに
合わせて、リオのラッパが鳴り響き、重なり合うのか?
と、期待したのですがそれは
ありませんでした。
 でもほぼ、予想通りの展開で、そういった意味では安心して見ることが出来ましたw

 自分にしか出来ない事とは、リオならばもしかしたら、ローマ皇帝の妃となるのではなく、
別の方法を考えるのか?とも思ったのですが、それは過大評価だったみたいでしたw
 でも、平和の褒美として砦に戻ってくる事を許すなんて、寛大な皇帝ですよね。
 妃となるのは、事実上の人質だし、それを開放するなんて、ローマは強大な国で、ヘルベチア
なんて潰す気になれば、いつでも潰せるだけの国力があるという事なのでしょうね。
 それとも、リオに女性の魅力が無かったとか?!w
 
 そして、皇帝も無駄に戦火を広げ、領土を拡大する野心家ではなく、平和主義だったのでしょう。 
 でも、これなら、別にリオじゃなくても、他の王家の者や、軍の上層部などが、交渉に出向いても
別に構わなかったような気もしますが・・・。
 平和交渉が長引いていたみたいですし、何があったのでしょうか?
 もしかしたら、ホプキンスが大公殿下を弱虫とか言っている所をみると、彼のような好戦的な派閥が
ありイリア皇女殿下が亡き今、軍を統一することが出来ず、自由も利かない、傀儡と国王はなって
しまったのでしょうか?
 だから、リオをローマ皇帝に嫁がせ、妃にとなってもらい、強引に平和を作ろうとしたのでしょうか?

 それに、いくつか、疑問が残ります。
 ノエルが蘇らせた生物兵器で、おそらくノーマンズランドが出来たのでしょうが、遠足の時にその
景色を見ても、特にそれっぽいショックとか無かったのは何故なんでしょう? 
 遠足の時に見た、監視装置は結局、何の監視で、カナタが触った時に見た漢字の意味は?
 アーイシャが世界を滅ぼした黙示録の天使を見たかったと言って、カナタが思い出した化石は、
本物の天使の化石だったのか?とか・・・ね。
 それに、終戦の最大の鍵となるアメージンググレイスが両国に伝わっていた訳は?
 アーイシャの祖母が伝えたとかなのでしょうか?

 いまいち、展開が強引で、釈然としない所もありますが、このソ・ラ・ノ・ヲ・トに、こんな、疑問を
投げかけるのは、野暮な事なのかもしれません。
 描きたかったのは、戦時下(休戦中ですが)という、非日常の中にも、人々は笑ったり、悲しんだりと
戦いだけじゃない、日常生活があり、そんな普通の世界なのでしょうから。
 そして、例外を除き、本当は戦いたくない兵士たち。
 命令だからと、戦おうとしますが、講和がなり、戦わなくてすむんだと喜び、叫ぶ兵士たち。
 これが、本当の姿であり、そういった意味ではリアリティがあると思います。
 舞台はヨーロッパだけど、世界大戦中の日本のテイストを作品に入れたのは、自分も含め戦争を
知らない人へ向けた平和へのメッセージだったのかな?・・・と。
 そして、リオ・カズミヤ(和宮)・アルカディアのカズミヤは、仁考天皇第8皇女であった、和宮親子
内新王
をモチーフにしたものなのでしょう。
 このあたりに早く気がつけば、リオの正体にもっと早く分かったのでしょうけどねw

 色々と、大げさに考えたりしましたが、そういった疑問さえ除けば、辛い話しもありましたが、全体に
楽しく見る事が出来ましたし、お勧め作品の部類に入ると思います。
 この最終話で、伝説にある通り、タケミカヅチの蜘蛛のような不気味な動きも見れたしねw
 
 これで「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」は終わりですが、アニメチカラ第2弾「閃光のナイトレイド」の感想も引き続き
書いていきたいと思います。  

「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 第11話『来訪者・燃ユル雪原』

 第11話「来訪者・燃ユル雪原」

砦に届いたのは、東部国境の敵軍が移動を開始したという
不穏な噂。

カナタたちは不安に揺れながら、
それでも明るく日々を過ごしていました。

そんなある日、カナタとクレハは雪原で傷ついた一人の少女を見つけます。

しかしその少女の正体は、
敵国ローマの兵士だったのです――!

~公式HPより~

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 雪原にパトロールに出かける、カナタとクレハは、倒れている少女を見つけ出す。
 「この子・・・
 「ローマ兵?!
 その少女の腕章を見て、驚く2人。

 「これで、我々は勝てる、全ては君のおかげだ、寒凪乃絵留くん。
 アカデミー史上、屈指の天才少女と呼ばれた頃の事を思い出すノエル。
 「ボクに任せて!
 ノエルは、カナタたちが連れて来た、怪我をした少女の姿を見て、傷ついたローマ兵の姿を
思い出し、看病を買って出る。
  
 「みんな敵だって言うじゃないですか? だからもっと、その・・・鬼みたいな人たちかなぁとか。
 「ローマからは、わたしたちが、そう思われているのかもしれないけどね。
 ローマ兵を始めて見たと言うカナタに、そう言うフィリシア。
 「でも、思ったんです。 あの子を見て、ローマの人も変わらないんだなぁって。
 カナタに、反論しようとしたクレハを遮るように、課業終了の合図の時間だとフィリシア。

 「忘れないで下さい、隊長・・・わたしたちは兵隊なんです。
 講和会議は長引き、少女の事を連絡すれば中央で尋問にかけられる事を心配するフィリシアは
処遇について考える時間が欲しいと言うと、尋問と聞いて不安げな表情を浮かべるが、自分に
言い聞かせるように話す、クレハ。
 「ねえ、リオ・・・あなたなら、どうする?
 クレハが立ち去り、1人で悩むフィリシア。 

 「ローマ語、分からない。
 少女が目を覚まし、ノエルを襲い、何かを言うが分からないとノエル。
 そして、ノエルは少女の胸をもみ、ピンチを脱出する。
 一方的にローマ語を話すが全然理解できない、カナタたち。
 認識番号とアーイシャという名前しか理解出来ないとフィリシアに報告する、クレハ。
 「あなた、とても、いいオッパイしてるわね? わたし好みよ。吸ったり、もんだりしても、いいかしら?
身体じゅう、いじり回してもいい?

 フィリシアの言葉に真っ赤になる、カナタたち。
 反応がない、アーイシャに言葉が本当に通じてない事を確信するフィリシア。

 「ちょっとね、賭けてみようと思って。
 「時告げ砦へ、ようこそ♪
 尋問が可能になり一次報告書を作成できるまで保護すると言う、フィリシアに、どうなっても
知らないと言うクレハ、一方で喜ぶ、カナタとノエル。

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 「きっと、美味しいって言ってるんだよ。
 アーイシャを看病する、カナタとノエル。
 そして、2人の気持ちが伝わったのか?食事を食べる、アーイシャ。
 「罪滅ぼし・・・なのかもね。
 ノエルのなつきようを見て、不思議がるカナタに答えるフィリシア。

 アーイシャを連れ、外でリオから託された、ラッパを吹くカナタ。
 そして、そのラッパを渡されたアーイシャはアメージンググレイスを吹き始める。
 「凄い! これって、もの凄く素適だよ!!
 音は響くんだよね? ローマもヘルベチアもおんなじに!!
 空を見上げるカナタ・・・。
 
 ローマ兵の噂を聞いて、砦へやって来たナオミとユミナ。 
 そして、ナオミに大規模な、ヘルベチア軍が、この地方に向かって来ている事を聞かされ、
この事と、ローマ兵が、ここまで来ている事が関係あるなら、おおごと
だと言う。
 とにかく、聞いてみないとと、ローマ語が分かる人を知らないか?と、フィリシアはナオミに聞くと
アーイシャと話をし始める、ユミナ。

 「この方は天使の化石をご覧になる為だと・・・・
 ユミナの通訳を聞いて、谷底に落ちた時に見た化石を思い出す、カナタ。
 「わたしの、祖母は時告げ砦の兵士だった・・・
 東部戦線で捕虜になり祖父と出会い、祖母の話しを聞いて育ったと・・・。
 「それは、間違った教えです!! 世界を滅ぼしたのは悪魔です!!
 世界を滅ぼした、黙示録の天使を見たかったと、来た理由を聞いて、否定するユミナ。
 
 近衛第一師団第九独立機動部隊・・・・ミネンラントの鬼神、そう呼ばれたホプキンス大佐
部隊到着のラッパがなり、驚くフィリシアに、頭を抱え怖がるノエル
 旧時代の兵器を復活させ、3つの街を一夜にして全滅させたと言う人物である。

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 賭けは負けだと・・・間に合わなかったと、フィリシア。
 「みんな、同じなのに! みんな、一緒なのに!!
 自分の出来る事を、そして、みんなを不幸にしたくないと出て行った、リオを思い出し、嫌だとカナタ。
 「この命令は、わたしの独断であり、全責任は、わたしが負うものである事を宣言して
おきます。

 フィリシアは決断を下す。

 ローマ兵の斥候を捕獲し尋問途中に事故があり、このセーズでの目撃情報もあり、心当たりは?と
フィリシアに問いかけるホプキンス。
 「ありません大佐殿。」
 分かったと一言言うと、第1125要塞を接収すると宣言し、ニヤリと笑うホプキンス。
 
 「変なんです、彼女が言うには・・・
 炎の乙女の伝説をアーイシャに聞かされ、驚く、ユミナ。
 その時、隠れているローマ兵を探そうとする兵士の声が聞こえ、黙るユミナ。

 名前を聞いてなかったと、アーイシャに言われ、ユミナはノエルの事を紹介する。
 「ノエル・・・カンナギ?
 「見えない死神って?!
 表情が険しくなる、アーイシャ。
 そして、過去を思い出し震えだし、悲鳴をあげ、部屋の外へ逃げ出すノエル。
 
 「セーズ国境のノーマンズランドに、ローマの大群が現れた?!
 電話が鳴り、話を聞く、カナタは驚く。

 ノエルを追いかける、アーイシャ。
 そして、兵士の、銃声の音が鳴り響く。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~    

  ホプキンス大佐はヤバすぎます。
 戦争大好き、人殺し大好きって顔ですよ、絶対。((´д`)) 

 最後に来て、カナタの過去も明らかになり、幼き頃、 旧時代の兵器を蘇らせ、ホプキンスを
ミネンラントの鬼神と呼ばれるようになった陰の立役者のようです。
 7話での、「ボクはあそこを直接しっている」と苦悩するフィリシアを追いかける時に言った言葉は
直接、戦場で戦っては無かったけど、こういう意味だったのですね。
 天才と呼ばれ、笑顔を見せていた幼い頃のノエルは、褒められること、そして機械が動く事に喜びを
みつけ、自分の蘇らせた兵器で、人が死に苦しむ姿をなんて、考えてなかったのでしょう。
 もしかしたら、カナタが、初めてローマ人を見て、言っていたように「鬼みたいな人」だと教えられて
いたのかもしれません。
 しかし、実際に見た光景は、同じ人間であり、苦しむ少女たち。
 ローマの人も同じ人間だと感じ、そんな同じ人が死んでいく姿にショックを受けたのでしょう。
 ノエルから表情が消え、感情の起伏が少なくなったのは、そんな惨劇を作り出してしまったと、
子供ながらにも感じた後悔からなのかな?と感じました。
 鬼畜米英という言葉があったように、その他にも大戦期を思わせる描写があったりとソラノヲトは、
間違いなく世界大戦をイメージしたものなのでしょう。
 ローマ軍の公用語にドイツ語にしたのも、それの表れであり、ドイツと言えば、第二次世界大戦に
おいての日本の同盟国であり、そんなドイツ語を使用する国を敵国とするなんて、皮肉と言うか、
色々と考えさせてくれますね。

 そして、ついにと言うか、やっと、炎の乙女の話しや、悪魔(天使)の化石の話しが、出てき
ました。
 ただ、それは、セーズの街に伝わる、それとは少し違うようで、アーイシャたちローマ人の聞いて
いた伝説は、詳しくは語られてませんが違いがあるようです。
 これもまた、戦時中にも行われていた、各国の思惑による情報操作によるものでしょうか?
 それとも、自然と伝わり方が変わっていったのでしょうか?
 いずれにしても、1話に長々と語られた伝説が、終戦へのキーワードになるのは間違いないようで、
お互いの誤解が解けた時、講和が結ばれ終戦となるのでしょう。

 忘れてならないのが、アメージンググレイス
 この曲は、カナタとイリア皇女、そしてリオを結びつけた、響きあった音だけじゃなく、敵ローマ軍とも
響きあう、平和への曲・・・。
 カナタの言う「音は響くんだよね? ローマもヘルベチアもおんなじに!!」です。

 そして、不毛の大地と言いつつ、ノーマンズランドを普通に越える事が出来るんですね^^;
 それに、せっかく点検に行ったのに、監視装置の意味がまったく無いのですがw
 それとも、工作部隊?が監視装置に近づいたら、模様が光ったので、解除でもしたのでしょうか?
 これじゃあ、へき地とは言わず、重要な防衛ラインであり、砦の乙女たち数名で守るような場所
じゃないと、思うのでしょうが・・・。
 ノーマンズランドを越える事は絶対に無い、不可能だと、国や軍上層部が勝手に思い込んでいたと
いう事なのでしょうかね?
 もし、そうなら、完全に上層部の失態であり、軍法会議ものだと思うのですがw

 ともかく、次回『蒼穹ニ響ケ』で最終回です。
 リオは?カナタは?そして、タケミカヅチは?どのように決着をつけるのか楽しみですね♪
 アメージンググレイスは、世界を救う? 合言葉は、デカルチャーw 

今回のナイスショット 鼻水ノエルちゃん♪
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「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 第10話『旅立チ・初雪ノ頃』

 第10話「旅立チ・初雪ノ頃」

軍事年鑑のあるページを開き、
どこか塞ぎ込んだ様子のリオは、ずっと悩み続けていました。
自分のすべきこと、
自分にできることとは一体なんなのか……。

そんなリオを心配するカナタでしたが、
うまく言葉を伝えられません。

それぞれがもどかしい気持ちを抱きながら過ごす冬の始めに出会った、一人の老婆。
彼女の生き様は、リオに大きな影響を与えることになるのです――。

~公式HPより~

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 1枚の手紙?を見ていたリオはそれを焚き火に破り捨てる。
 「カナタも砦に来て半年か・・・随分、聞けるようになったな・・・
 夕焼けの中、カナタのラッパが鳴り響く。

 探してきた、タケミカヅチの部品を取り付ける、ノエル。
 そして、それを見上げるカナタは、熱があった時のリオとの事を思い出し、軍事年間、そしてイリア
皇女殿下を見たいとクレハにお願いするが、見つからず、ナオミの所ならあるかもと言う。

 イリア皇女殿下・・・アルカディア太閤殿下の長女で戦車乗りとして有名で、2年ぐらい前に川で
溺れそうになっていた子供を助けようとして
・・・とカナタに話すクレハ。
 「でも、わたしは少しホッとしたの・・・これは、あくまで噂なんだけどね・・・
 何かをいい続ける、クレハ。
 そして、その頃、何かに悩んでいるようなリオが、軍事年間を眺めていた。
 9話での、リオの怒り(八つ当たり)は、これが原因だったのですね。
 それにしても、イリア皇女殿下の存在はリオにとって、限りなく大きい存在のようです。

 「イリア・・・
 そう書かれた楽譜を見つめるカナタの元へユミナとユウコが訪れる。
 そして意を決したかの様に、リオの部屋の前に立ち話しだすカナタ。
 山に1人住んでる、ジャコットおばあさんが、姿を見せないし体も悪くしていると、しどろもどろに
話すカナタに話は聞くとリオ。

 イリア皇女殿下は正統ローマとの関係を改善する為に皇帝に輿入れする噂があり、それが
実現したら第3皇妃としての人質となるはずだったが、亡くなってしまい休戦になるまで戦争を
続けていた・・・クレハの言葉を思い出しながら、リオとジャコットおばあさんの所に向かうカナタ。
 クレハがホッとしたのは、イリア皇女殿下が、良くも悪くも亡くなってしまい、人質として輿入れ
しなくて良くなったからなのですね?
 そして、ここで初めて、敵の名前が明かされました。

 「いつ帰ってきても、いいように・・・
 今は遠い街にいるけど、息子の為にと、家を造っているとジャコット。
 そして、そんな言葉をじっと聞き続けるリオ。
 「その息子とやらは、いつ帰ってくるんです?
 過去を思い出し、冬が来る前に山を降りたほうがいいと言うが、家を完成させるまでは降りないと
ジャコット。

 「ねえ、あの手紙・・・わたしに見せてくれたのは何故?
 「実はね、東部国境のローマ軍が移動を開始したらしいの。
 ジャコットの為に、薪を割るリオに頑固で似たもの同士だと、からかうフィリシアだったが、そう
伝えると、動きが止まるリオ。
 8話の父親からの「国を救って欲しい。」その言葉が脳裏をよぎったのかもしれません。

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 ジャコットばあさんの為に食料を集める、カナタとリオ。
 「イリア様には妹がいなかったっけか?
 和平会談はどうなってる?と聞かれ良く分からないと言うカナタに、太閤がよそで、作った子供で
継承権が3位で公には、されていない
と店の中で噂話をする。

 「なあ、カナタ、お前が生まれた村はどんな所だった?
 普通の田舎で、畑があって牛がいて、人は少なかったとカナタ。
 自分は、首都から少し離れた、森と湖のある小さな村で、母と退屈で何も起こらない日々を過ご
していたとリオ。 
 「唯一の慰めは、わたしを気にかけて姉さまが・・・
 腹違いの姉が、時々遊びに来てくれる事 だけだった。
 彼女はわたしの憧れだった、凛々しくて、優しくて、自分の運命を粛々と受け入れて・・・。
 わたしがトランペットを習ったのは、彼女からだ。
 でも、あの人は優しすぎた・・・優しすぎて、そのせいで命を落とした・・・

 1話でも、ちらっと写った剣を持った女性の像(人形)がなんとなく、リオに似ているなとは思っていた
のですが、モチーフとなったのはイリア皇女殿下だったみたいですね。 

 始めてきた時は、この街は迷路で、ここがゴールだと思ったとリオ。
 「でも、後で気がついたんだ・・・ここは単なる行き止まりだって・・・な。
 「そんな事ありません!わたし・・・よく道に迷います。 でも、迷うのは好きです。
 いいじゃないですか迷っても! 行き止まりでも!!
 だからわたしは先輩と出会えたんです!!

 「わたしも、お前くらい素直になれたら・・・
 カナタがうらやましいと思うとリオ・・・そして、リオに女性兵士の面影を見るカナタ。
 感動的な場面でなんだけど、素直なのが・・・と言っても、迷うのを自慢するのはおかしいぞw  
 
 「許されない恋をして、わたしが生まれて・・・あの人は、ずっと待っていた。
 年に1度来るかも分からない男を待つ不幸の暮らしの中で母は死んでいったとリオ。
 そして、そんな姿がジャコットばあさんと似ていると。
 「それが、どうして不幸だと決めなさるかね?
 いつか帰ると約束した・・・迎えに来てくれると約束してくれただけで幸せだとジャコット。 
 「あの人を愛した記憶があるから・・・あの人との思い出があって、いつかまた会える希望が
あるから・・・それで十分・・・十分なんだよ。

 それでいいのか?と反論するリオに語りかける。

 雪が降りしきる中、あの人と出会った時の事を思い出す、ジャコット。
 ある商人の若様と恋に落ち、子供も授かったけど、若様には既に家庭があり、本妻の方には子供が
出来ずに引き取られ、故郷に帰っていった・・・。
 ジャコットおばあさんが居なくなり、探しに向かうカナタとリオ。
 
 「人生ってね・・・失うことの繰り返しさ・・・でも失うにはまず、得なければならない・・・。
 その時、得た幸せが大きいほど、失った後の悲しみは大きくなるけれど・・・

 「でも、その幸せだった時の思い出があれば・・・
 思い出があるから、人は生きていけるんですね?

 イリア皇女の写真が見つかったとナオミ。
 それに慌てるフィリシアに、いいんだと止めるリオ。
 写真を見て驚くカナタ。
 そしてそれを、やさしい笑顔で見つめるリオ。
 「リオ先輩っ!!
 全てを、悟ったかの様な、清々しいリオの姿で、自分のやるべき事が分かったような感じです。

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 砦にリオとカナタ・・・2人のアメージンググレースが、こだまする。
 本当はお婿さんを貰って家を継いでくれる事を両親は望んでいたと思うとカナタ。
 「でも、わたしはあのトランペットの音に魅せられて・・・どうしても忘れられなくて・・・
 あの人が・・・イリアさんだったんですね?

 「やっぱり、お前も出会っていたんだな? あの人に。
 なんて素適なんでしょう・・・イリアさんの音がわたしに響いて・・・
 そして・・・お前とわたしが出会った・・・
 この街に逃げてきたと、思っていたとリオ。
 いつか去る場所だから、どうでもいいと思っていたと・・・。
 「でも、今は・・・真剣に、ここを離れたくないと思う・・・
 
だからこそ、わたしは行かなきゃならないんだろう・・・
わたしなら出来る・・・
 わたしにしか、出来ない事があるから。

 さよならを言うつもりはない・・・例え、どんなに遠くに離れて
いても・・・

 カナタにトランペットを託す、リオ。
 音は・・・響く・・・
 音は響いて・・・
 そして伝わる・・・から。
 カナタ・・・わたしはお前のいい先輩でいられただろうか?
 はいっ!
 涙を流し答えるカナタ。
 そして、リオは去る・・・。
 カナタの胸の中で響き続ける、とっても・・・とっても素適なソラノヲトを残して。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 泣ける・・・もう、これで最終回でいいですw
 最後の、カナタとリオが2人にとっての思い出の曲である、アメージンググレイスを演奏しながら
2人の会話が流れ、背景にはこれまた、秀逸とも言える、カットにより、その効果をよりいっそう
高めていると思えます。

 自分の運命に悩み、そして迷う、リオの道標として登場したジャコットおばあさん。
 ジャコットもまた、母や自分と、同じ境遇を生きてきた事を知るリオ。
 来るはずも無い人を待っている事が不幸だと決め付けていたけど、そうではなく、人の
想いは、それぞれあり、待っている事だけでも幸せだと思う人もいる・・・
 最後は、その待ち人の幻影?を見て、姿を消してしまう悲しきキャラ(本人は、幻影とは言え、
出会えて幸せだったのでしょうが・・・)となってしまいましたが、その姿や生き様を見て、憎む
相手であった父だけど、母はそう思っていなかったのかもしれない・・・幸せだったのかもと。
 そう考え、わだかまりが完全に解けた訳じゃないでしょうが、自分の生い立ちの運命から逃げる
のではなく、自分の運命を素直に受け止めたのでしょう・・・。
 立ち向かう決心をしたような、リオがカナタに向ける清々しい笑顔が、印象的です。

 ただ、それは、自分にしか出来ないこと・・・つまり、イリア皇女殿下が受け入れるはずだった、
正統ローマへの人質としての輿入れの事でしょうし、リオにとっては、正直に言えば不本意な
事には違いありません。
 でも、カナタたちと過ごした、この時間は幻でもウソでもない・・・
 ジャコットおばあさんが、語った「あの人を愛した記憶・・・また、いつか会える希望があれば
十分
」そんな言葉を思い出し、例え正統ローマへ行ったとしても、また、いつか会える希望が
ある・・
・。
 戦争になり、カナタが・・・仲間が死んでしまったら、もう2度と、会える事も出来なくなる
訳なのだから・・・

 なんて、言いつつも、ローマ皇帝?のエロさには呆れてしまいます。
 こいつは、嫁集めに戦争をしているのかと?そんなやつは成敗ですw
 リオにはこんな形での自分の出来る事ではなく、新たな打開策に期待です。 

 「音は響く」・・・これは確か、1話で小さい頃にカナタが出会ったイリア皇女殿下から言われた言葉
だったはずで、たぶん、イリア皇女殿下の口癖だったのでしょう・・・2人を結び合わせてくれた、
イリア皇女殿下の言葉を引用したセリフであり、「そして伝わる」これは、谷底にカナタが落ちた
時に思ったセリフであり、その時に吹いたラッパの音を聞いて、リオに助けられた・・・。
 数奇な運命により出会った、お互いの結びつきを強調した会話だと思えます。
 まさか、こんなセリフまでも伏線となってくるなんて思わなかったですけどねw

 そして、リオの父親(国王だよね?)なら、人事もある程度、自由が利くはずで、以前、クレハが
確か砲手が欲しいと言っていたのに、通信兵のカナタを配備したのは、リオが砦から居なくなることを
計算しての事だったのかもしれません。
 となると「国を救って欲しい」と言いつつも、悪い方に考えるなら、娘も利用してしまう、策士なの
かな?と勘ぐってしまいます。 
  たぶん、国王ともなれば、他にも子供がいてもおかしくないはずで、公にはなってない、リオを
いわば、スケープゴートに仕立てあげよとしているのかと・・・まあ、ここまで複雑にしてしまうと
ストーリー的に尺が足りないし、それ以前に、回収されていない伏線が、まだまだあるし、こんな
事はないとは思いますけどね。

 ともかく、そんな感動的な展開で終わり、残り2話?がどうなってしまうのかと不安にもなりますが、
見えなかった敵がローマ軍という国家で、もしかしたら人以外の敵なのか?と想像していましたが、
人でした^^;
 となると、1話で語られた、伏線のように語られた伝説・・・炎の乙女水かけ祭
 悪魔が敵じゃないとしたら、悪魔=ローマ軍であり、それを救った英雄が炎の乙女=砦の乙女
であり、今を生きるカナタたちの事を暗示しているのでしょうか?
 休戦状態であったけど、進行してくる動きがあり、冒頭でタケミカヅチもかなりの完成に近づいて
いるみたいですし、今回のリオとの別れでも効果的に使われたアメージンググレイスはタケミカヅチ
でも演奏出来るので、ラストの戦闘?でも、この曲が、リオと共に終戦の鍵を握りそうな気がします。
 まさか、あんな、いい歌を聴きながら、戦闘もでないでしょうし、だって、ソラノヲトですからね。
 あれ?でも音楽(歌)が平和をもたらす・・・どこかであったような設定・・・。
 マクロスじゃ・・・w
 シリーズ構成の吉野弘幸氏が、マクロスFで出来なかった事をソラノヲトでやろうとしてたりしてる
だけだったり・・・なんてねw 

「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 第9話『台風一過・虚像ト実像』

 第8話「台風一過・虚像ト実像」

クレハの憧れの人・クラウス。
彼はかつて「砂漠の狼」と呼ばれた伝説的な戦車乗りだったそうです。

台風で立ち往生し、砦に留まることになったクラウスとの会話に胸を弾ませるクレハでしたが、
そこに飛び込んできたのは、教会の孤児・セイヤが行方不明になったという知らせでした。

大荒れの天気のなかセイヤを捜すために立ち上がった小隊メンバーたち。
はたして、無事セイヤを見つけ出すことができるのでしょうか……。

~公式HPより~

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 父は戦車乗りで、完全包囲されたワーデンブルグから、たった6両で、1000人以上もの
市民と兵士を脱出させた、伝説的撤退戦の英雄だったと自慢げに語る、クレハ。
 そして、負傷した父は入院先で衛生兵だった、母とであったという。

 「あ~、つん♪
 カナタたちが、話しで盛り上がってるのに1人でダンゴムシが丸まった姿に感動している
ノエルの姿に萌えますw

 「リオ先輩・・・
 「こういうのも、出来るんだ。 さすがリオ先輩ね。
 ジャズを一心不乱で吹くリオのトランペットの音を聞いて、心配そうにする、カナタに感動する
クレハ。
 このジャズもイリア皇女殿下から習ったのでしょうか?
 同じ音を聞いても、カナタとクレハの感覚の違いが面白いですね。

 クレハとノエルにリオ先輩が、おかしいと相談するカナタだけど、いつも通りだと、クレハ。
 「ピーマン、むしゃむしゃ食べてたんだよ!
 「それは、一大事かも・・・
 どんなに、小さく刻んだピーマンも、食べないリオが、食べていた事をしって、事態の
深刻さに気がつく
クレハ。
 どの世界でも、ピーマンは嫌いな人が多いのねw
 ていうか、判断基準はそこですか?!

 「これ、クラウスさん?!
 「かっこいいでしょ? あげないかんねぇ。
 飾ってあった写真盾を手に取るカナタ。
 砂漠の狼、ミラクルクラウス・・・左胸にある第481小隊の結束と栄光を示すウルフヘッドの
タトゥー
、カッコいいと嬉しそうに語るクレハ。
 そして、リオ先輩は、気にしなくても大丈夫、ピーマンも克服したと前向きに思う。
 「ノエルちゃん、もう、おねむだ。
 ノエルはどう思う?とカナタは聞くけど、椅子から倒れこむように寝てしまう。
 寝ぼけて、カナタの指をしゃぶる姿が、みょ~にかわいいw
 
 「後悔してるの? お父様からの電話を切った事。
 決めているようで、どこか抜けてるのがリオのチャームポイントだけど、最近、多すぎと、
鈴を手に取り、ぼ~っとする、リオを心配するフィリシア。
 せめて、あの子たちの前では、カッコいい先輩でいてあげて。
 フィリシアはやっぱり、いいお母さんですねw

 雨が降る中、一号特別とリオに届け物を持ってきたクラウス。
 そして、その筒を見て、驚きの表情を見せるリオ。
 リオには、その中身が何か分かっているみたいですね?
 たぶん、父親からの新書なのでしょう。

 クラウスが持ってきた新聞を見て休戦協定が難航していることを知るフィリシアたち。
 「イリア皇女が、ご存命だったら、また話しが違ったんだろうがなぁ。
 「イリア・・・皇女・・・?
 「あんた、知らないの? あのビネンラントの英雄、アルカディア太閤殿下の第一皇女
だった方よ。

 イリア皇女を知らないカナタに呆れるクレハは勝利の女神であり、クラウスと並ぶ戦車乗りの
神様
だと、力説しクラウスを見つめるが、とまどうクラウス。
 なるほど、イリア皇女は戦車乗りだったから、前線まで出てきていたのですね?
 そして、にぶいカナタも、何となくイリア皇女の名前に聞き覚えがある感じで疑問に思ってきま
したねw

 部屋にこもり、筒を見つめ、決心したかのように開けようとしたリオ。
 丁度その瞬間、ユミナの所のセイヤが居なくなり探して欲しいとやってきたナオミ。

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 セイヤを探す、カナタたち。
 「万一、落ちたら・・・
 水かさが増え、勢いを増す川を見て、イリア皇女を思い浮かべるリオ

 ユミナの好きな、ナス畑を守ろうとするセイヤ
 そして、ここに居るだろうというミシオの言葉を聞いて、助けに来たクレハとクラウス。
 「親が居ない子供は普通の子より、しっかしてないといけないの・・・みんなに迷惑掛けたら
やっぱりって言われるの。

 自分も孤児だから、分かるとセイヤを諭すように語る、クレハ。
 そして、小さいながらも食べられると育ったナスを収穫し、セイヤに手渡す、クラウス。
 セイヤの思いや、クラウスのさり気ない大人の対応が渋いですね。 

 川沿いから、セイヤは助かったが、崖崩れが起き、孤立するクレハとクラウス。
 「状況は、悪くなりましたけど、でも、少佐が一緒ですもんね。
 「違うんだ・・・
 そんな、クレハの言葉を聞きつつ、手が震え、困った表情をするクラウス。
 いいか、怯えるな! お前は今、ミラクルクラウスと一緒にいるんだ。
 
何を言いかけるが、クレハの笑顔を見て、元気付ける、クラウス。
 あ~あ・・・クラウス言っちゃったよw

 クソ、これだから子供は嫌いなんだ! 言う事を聞かない、ガキ
なんか縛り付けて 閉じ込めておけばいいものを!!

 「リオ! 動揺させてどうするの? あの子達はいつでも、あなたを見てるのよ。
 地盤が崩れ始め、危険になる2人を見て、そう言い放つリオに驚くカナタたち。
 そして、フィリシアの言葉を聞いて、我に返る。
 増える水かさを見てイリア皇女を思い出したり、こんな動揺するリオを見ると、過去に水害で何か
あったようですね。

 「でも、きっと何とかなりますよね? クラウスさん奇跡の人って言うし。
 そう言うカナタに、名前が同じで背格好も似ていただけの別人で、クレハが勝手に思い
込んでいるだけ
だとフィリシアとリオ。
 そして、口下手なクラウスも否定する事も出来ずに、来てしまったと言う。
 
 「ロープをあそこまで渡す方法なら・・・ある。
 2人を助ける方法を考えようと言う、リオにロープを渡そうと提案するノエル。

 「クラウスさんに初めて会ったとき、父さんが生きてたら、きっと、こんな風だったろう
なぁって。

 みんなには、父の事を良く知っていると言ってるけど、本当は良く知らないと言うクレハ。
 その時、家が崩れ、クラウスにしがみつき、胸にタトゥーが無いのに、驚く。
 いつもは、強がりなクレハが、こんなに弱気というか素直な気持ちを打ち明けるなんて、
本当にクラウスの事を信頼、そして憧れであり父親の影をみているみたいですね。

 街人たちも協力し、移動してきたタケミカヅチのコクピットで照準を定める、ノエル。
 死んだ親父さんの代わりに、俺がしっかり守ってやる!!
 カナタのラッパが鳴り響き、対岸に向かってアンカーを打ち出すノエル。
 そして、それに捕まる、クラウス。
 「やっぱり、あなたは、わたしの憧れの人です。
 アンカーを巻き上げ、無事だった2人。
 そして、自分の正体を言いかけたクラウスを遮り、そう涙を浮かべ顔を赤くするクレハ。

 こいつは、俺の人生の中で、最高の名誉の負傷になった
ってなぁ。

 頬の怪我を指差し、寝ているクレハに伝えてくれとクラウス。
 演じきったのは、死ぬよりも、クレハの夢を壊すのが怖かったから出来ただけで、結局は
臆病だというクラウスだった。 
 
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

 渋い・・・渋いぞ! クラウス!! 最後の言葉に惚れたw
 クラウスが偽者だと、知った、クレハはどうなるかと思いましたが、爽やかな上手いまとめ方で
ホッとしました。
 クレハにとって、大切なのは本物の砂漠の英雄では無く、父であり、いざという時に頼りになる
身近な存在のクラウス。
 タトゥーが無く、偽者だと知っても「わたしの憧れの人です。」と言い、写真を抱きかかえて
眠る姿が、幸せそうで心和みますね。

 
 そういう、感動を味わいつつも、あいかわらず、のんびりした進み方です。
 それでも、電話の相手がやっぱり、リオの父親だと分かったりと、カナタがとりあえずの
主役ではありますが、物語の主軸はリオにシフトしていて、本当の主役はリオで、リオが
国の為に皇女として立ち上がる?までの苦悩や、それを後押しする仲間たちの成長物語で
終了するような気がしてきました。

 イリア皇女が死んだ原因はリオなのでしょうか?!
 リオが子供の頃、イリア皇女の言う事を聞かずに、水の流れが速い川とかで、遊んで溺れて
しまい、それを助けたイリア皇女が身代わりとなって死んでしまい、その事と今回のセイヤを
ダブらせている・・・そんな感じでしょうか?

 その、イリア皇女は、勝利の女神と呼ばれるほどの軍神で、その圧倒的なカリスマ性がある
ゆえに、リオはイリア皇女に対し、好きで憧れがありつつも、劣等感や嫉妬心が心のどこかで
芽生え、離れて(逃げて)いったのかな?なんて思えてきます。
 だからこそ、父親からの電話を切った事を、このままじゃ、また昔の自分のままだという
思いや、後悔・・・・そして、自分が皇女として立ち上がっても、イリア皇女のようなカリスマ性が
あるのか?と思い悩んでいるのでは?・・・と。
 でも、そうなるとリオに父が言っていた「許していないのだな?わしを。」という言葉の意味が
分からないし・・・。
 う~ん・・・謎ですね。
 とにかく、 次回9話の予告を見る限り、リオに何かしらの決断のようなものがありそうで、物語も
終わりに向け、一気に進んで行きそうな感じがします。
 というか、本当にそろそろ、進展させていかないと、収拾つかないしね^^;

 収拾と言えば、休戦協定が難航しているみたいですが、未だにその敵の姿が見えてこないの
ですよね・・・。
 7話でのフィリシアの回想で「世界は終わってしまった。」とか「あいつらに」とか、人類では
無い敵と戦っているニュアンスにもとれるのですが、休戦協定と言っている以上、言葉が通じる訳で
やっぱり、異国と戦っているのでしょうか?
 その他にも、境界線にある監視装置、そしてそれをカナタが触ったときに見た漢字の謎や、
炎の乙女に、カナタが見た悪魔の化石?などなど、もうそろそろ、いい加減にまきちらした
布石を回収して欲しいものですw

「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」 第8話『電話番・緊急事態ヲ宣言ス』

 第8話「電話番・緊急事態ヲ宣言ス」

その時、カナタは椅子に座り、じっと堪えつづけていました。

割れたビン、濡れた洗濯物。
荒れた食堂の様子は、カナタに反省と後悔の気持ちだけを植えつけます。

あの時ああしていれば、この時我慢していたら――。

涙目のカナタの前には、未だ鳴らない一台の黒電話。
空深カナタ二等兵。彼女は今、本営直通高度緊急非常事態用指令伝達回線保守確認任務中
だったのです。

~公式HPより~

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 もれちゃう・・・
 椅子に座り、目の前に電話を見つめるカナタは、ソワソワ、そして冷や汗が・・・。
 もれちゃう・・・って、いきなりなんていうセリフw

 本営直通高度緊急非常事態用指令伝達回線保守確認任務
 重要な任務で、失敗すると小隊全員が懲罰を受けると、脅かすフィリシアたち。
 「それはね・・・
 「電話番。
 首都の本営と繋がっている、この電話。
 鳴ったら困るけど、いざという時、鳴らないのはもっと困ると半年に1度ある確認作業だという。
 「わたしにやらせてください! その任務!!
 遠くの人と話せるなんて素適と、張り切る、カナタ。
 
 「ジリリリリン♪ こちらヘルベチア陸軍第1121号要塞、空深カナタ二等兵であります!
 電話の練習をするカナタ。

 電話を睨み続けるカナタ。
 司令部に急いで送る書類があると、駅に向かうフィリシアとクレハ。

 「おい!
 「寝てません! ぜんぜっん、寝てませんから!!
 電話が鳴らず、うとうとと眠り始めるカナタを起こすリオに慌てるカナタ。
 そんなカナタを笑うリオは昼食を作ろうと言うと、慌てるカナタ。
 「クレハもお前も、ど~して、わたしが食事当番になると何もさせようとしないんだ?
 「まあ、たしかに味は、見てくれほどには・・・
 「味がハッキリして素適です!
 それを聞いて、張り切るリオ。
 「まな板入りのサンドウィッチは、もう食べたくないもんね・・・
 ちょうど、そこへ、ウィンミドルのナオミがやって来て、電話番で席を外せないというカナタに代わって
リオが迎えに行きホッとする。
 まな板入りって・・・^^;
 見てくれなんて、いうレベルじゃないと思うのですがw  

 「じゃあ、これうちのカルバロスさんの親戚さんなんですね?
 アップルサイダーを持ってきてくれた、ウィンミドルの店主ナオミにそう言う、カナタ。
 その言葉に驚くナオミに驚く、ナオミにバレたというリオ。
 どうしてバレたか気になるナオミに機会があれば・・・と、顔を赤くするカナタ。
 ここで、運命の差し入れアップルサイダー登場w
 なんか、知らない間に、6話密造?があっさりバレてしまったみたいで、顔を赤くしている所を
みると、カナタの事ですし、何かドジな事をやって偶然見たとかでしょうね。
 さてさて、このエピソードが描かれるのか気になります。

 休戦協定の会議が長引いていると言う軍の正式の話しを聞きたいと、リオにギルドに出て欲しいと
ナオミは言うが、親父たちの本音は水かけ祭りの炎の乙女をやったリオに会いたいだけだろう
と言うが、観念したように、出席するという。
 ここで、再び水かけ祭りの話題が出てきたという事は、ラストに向けての布石になるのでしょうか?

 出かけに随分ラッパが上手くなったからと楽譜をプレゼントするリオ。
 そして喜ぶカナタを見て、それがあれば居眠りしないだろうと言う。

 イリア?
 楽譜にそう、書かれていた名前を読むカナタ。
 「飲みすぎちゃったかな??
 そして、突然、にわか雨が降り出し、中庭は作戦行動範囲と洗濯物を取り込もうと慌てていると、
ミシオたちが、遊びに来て助けを求めるカナタ。

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 お礼を言うカナタに、トレーズに戻るので挨拶に来たと司祭。
 「出来れば一目・・・あ、この本は?
 「なるほど、やはり・・・
 みんなは留守だと聞かされガッカリするが、楽譜に書かれている名前を見て納得する司祭。

 任務の話を聞いて、緊張するカナタに練習をしましょうと司祭は、糸電話を作り出す。
 「も、もしもし
 セイヤの声が聞こえ、驚くカナタは、練習を始める。
 糸電話なんて、懐かしいですね。
 今でも、作ったりするのかな?

 「待って! 鳥さん!!
 フクロウのシュコに興味津々のミシオは、捕まえようと近づくと逃げ出す、シュコ。
 「ああ・・・八百万の神々よ。
 ギルドが終わり、ユミナがやって来ると、皿が割れたり散らかった惨劇を目の前にし、天を
見上げる。
 「今までの御礼とお詫びに来たはずなのに、遊んでご迷惑をおかけするなんて。
 掃除をしながら、説教をするユミナ。
 往年のドリフのコントですねw
 しかし、司祭、偶然とは言え、うらやましすぎw

 服が濡れ、着替えようとするカナタだったが、洗濯物も濡れてしまい名案があるとユミナ。
 「これ・・・恥かしいよ・・・
 カナタのかわいさにきらびやかと感動し、プレゼントするとユミナ。
 なるほど!
 ここで、冒頭で、この服を着ている謎が解けました。
 カナタかわいい・・・(´∀`*)
 でも、こんな時代にも、こういう服はあるのね^^;

 「うう・・・忘れてた・・・おトイレ。
 ユミナたちが帰り、トイレに行こうとするが、任務が気になり引き返す。

 「うう・・・もれちゃう・・・
 電話を持っていこうとするが、電話線はトイレまで程遠く、あきらめ、部屋に置いてあるバケツ
見つめるが・・・
 「誰か・・・早く・・・早くぅ・・・
 我慢するカナタ。
 すると、足音が聞こえ、リオがやってくる。
 「先輩・・・お願いです・・・わたしを助けてください・・・
 カナタの姿を見て、顔を赤くするリオ。
 もれちゃいそうなんですぅ!!
 カナタの、言っちゃってる顔がエロすぎです。(´∀`*)
 それに、真剣にバケツを見つめ理性と葛藤する?カナタがいいですねw 

 慌てて、トイレに向かうと、出てきたノエルに驚き倒れるカナタ。
 そして電話が鳴り出しカナタを呼ぶリオに、もう1歩も動けないと返事する。
 「久しいな。
 タイミングの悪い奴と思いつつ、電話に出るリオは、聞こえてきた男の声に表情が変わる
 「逃げるのか?
 「分かっている・・・許していないだけだな? わしを。
 電話を置こうとするリオは逃げてはいないと話を聞く。
 「頼む、国を、ヘルベチアを救って欲しい。

 「ノエルちゃん・・・まさか、ずっと、朝から?
 「うん、トイレは良く眠れる。
 おはようというノエル、そしてフィリシアたちも帰り、しゃがんでいるカナタを心配し起こそうとする。
 だめ~!!
 必死に抵抗するカナタ。
 あ~あ・・・カナタやっちゃいましたね・・・(-∧-;)
 苦悩するカナタにトイレで寝ていたノエル、この2人の対比が、面白いですね。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 カナタの、「誰か・・・早くぅ・・・」の顔がエロ過ぎますw 

 おしっこ・・・なんて、おバカな展開なんでしょう・・・。

 前回のシリアス展開は何処にやら?
 残りも、もう4話ぐらいしかないのに、こんなバカな話しに1話を費やして良いのでしょうか?
 なんか、収拾がつかなくなってくるような気がします。
 とは言え、鬱な展開で、暗くなるより、電話番だけで、これだけ楽しめる事が出来て、好きな話
ではありますけどねw

 でも、こんな展開の中でも、しっかりと気になる展開があるわけで、この絶妙なバランスが
この作品の持ち味です。

 今までは、形見らしい鈴やトランペット、そして思い出の中で登場していたイリア皇女殿下
ですが、リオが持っていた楽譜に Iliya Arkadia(イリア アルカディア?)と書かれてあり、明確に
イリアの持っていた物
だと分かり、それがリオからカナタの手に渡り、カナタも漠然とながら、その
名前が気になったみたいで、線と線が平行線だった2人の思い出が初めてクロスして、点で繋
がったように思います。
 そして、その楽譜を見て、司祭が確信を持ち、リオも皇族の一族なのは間違いなさそうです。 

 最後でリオの電話の相手・・・いったい誰なのでしょう?
 許していないとかいうセリフを考えると、イリア皇女殿下に関わる事が想像出来ます。
 考えられるのは父親ですが、そうなると皇帝(日本的な文化から考えると天皇かな?)になる
可能性が有る訳ですが、その皇帝自らが、普通なら電話をするとも思えないのですが、皇女自ら
前線に出てくる、この国の体制
を考えれば、皇帝が電話をしてもおかしくないのかな?w

 とにかく、この電話の相手が誰だったとしても、国を救って欲しいと言う言葉から、イリア皇女が
いなくなり(もしかしたら皇帝も?)、ヘルベチアの象徴が不在
であり、第2皇女?である、リオに
自分の生まれた、運命から逃げずに国の象徴になって、国をまとめて救って欲しいという事なの
でしょうか?
 それとも、水かけ祭りの話題が、ここになって出てきたという事は、炎の乙女たちという事なの
でしょうか?
 ともあれ、7話での「国を守りたい・・・」「それに、どんな意味が・・・」と言うリオの言葉に対する
アンチテーゼ的な意味合いの、問いかけなのかな?と感じました。
  
 そう言えば、イリヤの姓であるアルカディアには、理想郷という意味もあり、国を理想郷にしたいと
いう思いが込められている名前も、意味深ですね。