ミレーナが保険適応に。
昨夜は、「西部地区産婦人科医会学術講演会」に行きました。「西部地区産婦人科医会」は、廿日市、大野、大竹などの産婦人科医の集まりです。私は広島市産婦人科医会に所属しているのですが、それでも講演が聞きたかったもので、参加させて戴きました。
講演は「LNG-IUSの臨床応用-効果と応用を考える-」、演者は倉敷平成病院婦人科の太田郁子先生。私たちは、「頭がすごく切れる、とっても優秀な先生」との印象を持っています。
「LNG-IUS」とは、通称「ミレーナ52mg」。これまで、子宮内避妊リングに黄体ホルモンが付加されているものと考えていました。しかし、そうではなく、「薬物を子宮内に放出」するために薬剤放出部を留置する器具としてIUDのT型フレームを使用しているものなのだそうです。
これまで、高い避妊効果を持つものとして使われてきました。一旦挿入すると5年間有効です。
1990年、フィンランドにおいて世界で初めて承認・発売されました。現在では、130以上の国において使用されています。日本では、2007年4月から「避妊」の適応で発売されています。
このミレーナが、この度保険適応となりました。「過多月経」への適応です。
太田先生は、このミレーナをたくさん使用されています。豊富な経験と多くの文献などのデータから、月経の量が多い、併せて痛みがひどい、とくに子宮内膜症で苦しんでる人がとても楽になるというお話を、明快に、たっぷりして頂きました。
これまで、避妊目的なので自費で入れるしかなく、7~8万円と高価でしたが、保険適応となったため使いやすくなりました。医療はどんどん進化しています。私たちも遅れないようについて行かなければ。
太田先生と、県産婦人科医会会長の久松先生と。太田先生は、つい先日、広島のコストコで私と会ったと。声をかけないままだったのだけれど、その帰りに山陽道でスピード違反で捕まってしまったと。警察官に「お姉さん、どこから来たの?」と言われて「倉敷から」というと、「倉敷は100キロまでだけど、ここは80キロだからね」と言われたと。広島東インターから福山までは80キロ制限なのだと、私は初めて知りました。まあ、これまでよく捕まらなかった事。運が良かったのですね。これからは気をつけなければ。
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コメント
子宮内幕症ににつかえるタイプの避妊具が開発されたんですね、保険適用されるってきいてもやっぱり庶民に手に届く値段ではないと感じてます。三万くらいに落としてはくれないのでしょうか?女子高生や非正規雇用ではそれでも難しい値段です。そもそも産婦人科でつかうお薬や物品高過ぎです。治療が続けられないで避妊を諦めたり、不妊治療を挫折したりするかたもいるのが骨身にしみます。だからクレジットカード使用可の病院が増えてるのもわかります。本当に産婦人科をできるだけ保険適用にさせる方向性をもたないと避妊にしろ・不妊にしろ日本女性はつぶれます。もう少し保険適用できるお薬がふえてほしい。
投稿: 愛ちゃん | 2014年10月31日 (金) 09時06分
やんじさん、私も三多摩合同労組に加入していたとき、インフルエンザの事を要求してみたらダメ出しをストレートにくらいました。また日野市の民医連の訪問介護事業所につとめていたら、民医連のクリニックで予防注射をしなければ、領収書をもっていっても領収書を破りすてられ、健康診断書をもっていっても破りすてられてきました。民医連のクリニックじゃなくてもいいから予防注射や健康診断書をもってきてとヘルパー会議で所長が公言してるのにつらかったです。どうおもいますか?7年勤めていたけどつらい思い出しかありませんでした。
投稿: 愛ちゃん | 2014年10月31日 (金) 09時54分