10月24日の木曜日は、広島県立広島北特別支援学校のPTAに話しに行きました。
「障害があってもなくても、すべての子どもたちが豊かな性教育を受けて豊かな大人になる権利がある」という事を大人の方たちが実践していかなくては、と思っています。それにつき、具体的に困っている方もおありで、それらの対応なども含めてお話ししてきました。今、保護者の方たちの感想文を集約されているそうですので、それが私の手元に来てから、またこれについては、お話ししますね。
その3日後の27日の日曜日は、性教協広島サークルの例会で皆なが持ち寄りのテーマで話しました。
まんが「あの子の子ども」について。テレビドラマ化されたけれど、その元になったまんがについて。高校生が妊娠して、そのことをとても丁寧に描いてあると。私は、ドラマは全部ではありませんが、見ていました。やはり丁寧に描かれていました。まんが、これは読まなければ。買わなければ。
それから、学校内での性加害、被害について。日本でどんなケースがあってどう対応されたのか。とてもたくさんのケースがあることに愕然とします。それについて、学校現場がちゃんと対応できるようにならなければ。
私は、「離婚後の出産の子どもの戸籍について」話しました。これまで、離婚後300日以内に子どもが生まれた場合、その子の戸籍は、離婚した夫の子になっていました。この縛りがあって、無戸籍の子がいるようになっていたのですね。それが、今年の4月から法律が変わりました。
離婚後妻が再婚した場合は、児はその再婚した新しい夫の戸籍に入ると。だから、女性の再婚禁止期間もなくなりました。
ですので、生まれた子は、前の夫の子ではなくなるので、再婚しなければ、妻、すなわち子の母の戸籍に入るものと思っていました。いわゆる非嫡出子と同じ扱いです。ところが、そうではありませんでした。離婚から300日以内に子が生まれた場合、これまでの法律と同じように、母の戸籍ではなく、元夫、子の父の戸籍に入るのです。もし、母の戸籍にいれたければ、父の戸籍に入った上で、今度は家庭裁判所に子の氏の変更の申し立てをしなければならないのです。それが許可されて初めて父の戸籍から母と同じ名前で、母の戸籍に入ることになります。
そこで、DVなどで、夫から身を隠している場合。接近禁止にしてあるし、居場所も夫に分からないように、住民票の閲覧も禁止してあっても。さらにDVでけがをしながら命からがら逃げている場合、そのごたごたや元々の生理不順などで、ハッと気づいた時には、もう中絶が不可能。夫にも妊娠は知らせていないし、知られたくない。そんなケースがあり得ます。そんな時でも、生まれた子は夫の戸籍にいれなければならないのです。
要するに、子は「男」の戸籍に入れるもの。男が死亡している場合や、どこのだれが分からないというような時は、非嫡出子として母の戸籍に入るのですが。男が分かっている場合は、何がなんでも男の戸籍に入れなければならないのです。たとえDV男であっても。「再婚した場合は再婚した男。再婚しなければ前の男」の戸籍に子どもを入れるのですよ。母の戸籍に入れればいいのに。そうはいかないのです。法律がそうなっているのです。日本の戸籍はまだまだ男中心で作られている事を痛感しました。
そして、なんと、しんどいのは、特別養子縁組は、父母両方の同意がいるのです。非嫡出子はそうではありませんが、両親そろっている場合は、両方の意志が一致することが原則なのです。DVの男性がこのことを知ったらどうなるか、身震いするほど怖いことです。
ここでは、事例を示すことはできませんが、例会では、具体的に例を挙げて話しました。そして、皆さんのお知恵拝借。国連に申し出て、勧告してもらったらどうかという意見も出ました。なるほど。選択的夫婦別姓などは、国連がなんども日本に対して勧告しているのですね。それは日本の女性からの国連への訴えによって、勧告が実現しているのだそうです・・。
明日の木曜日は、福山の中学生に話しに行きます。
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