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リレンザでの死亡例
今日は仙川まで家内と出かけた。その話を書きたいところだが、「リレンザによる死亡例」について触れておきたい。インフルエンザは今週になって、わずか2名。B型が流行する気配もなく、患者数の少ないシーズンになるのだろう。お陰で(?)体調も悪くはなく、3月を迎えられる。今日で2月も終わりだ。
リレンザによるショックが3名、1例は死亡という内容の報道である。170万人に1人の割合でショックがおこり、510万人に使用して、死亡が1例という解釈である。使用した症例は、基本的にはインフルエンザにかかって、とても健康とは言えない状況である。
このデータを見て、「副作用で死ぬなんて」と思う人もいれば、「副作用が少なく、安全な薬」と考える人もいるだろう。亡くなられた方には大変申し訳ないのだが、私は後者である。別にリレンザを擁護するつもりもないし、使用を推奨するつもりもない。ただ、病気があって薬は使われるのだから、副作用が0という薬は存在しない。
この3例の臨床経過が不明であり、明確なコメントはできないのだが、吸入薬であることを考慮するならば、ショックと薬が全く無関係とは考えられない。それがアレルギーによる副作用なのかは、いささか怪しいと思う。リレンザは粉を1回に2吸入する。粉を吸入すれば、むせることもあるし、むせて喘息発作が急激に起こることがある。食事中に食べ物が気管に入ってむせたり、水泳で水を吸って咳き込んで、ひどい発作を起こすこともある。
真剣に吸入するために、過呼吸発作を誘発し、意識がなくなることもあるだろう。1人の患者さんが1回に2吸入、それを1日に2回、5日間で治療したと仮定すると、患者さん1人あたり20吸入。170万人とすると、3400万吸入に1人のショック、およそ1億吸入に1回の死亡事故(真面目に5日間吸入したと仮定した場合なのだが)。私の感想の根拠は理解していただけるだろうか?
添付文書に「ショック死の可能性」を付け加えることに異論はない。イナビルという吸入薬があり、リレンザの登場する機会は減っており、さらに減ることになるだろう。今年のインフルエンザは終息。季節外れの話題?
(報道内容)
厚生労働省は28日までに、抗インフルエンザ薬「リレンザ」を2009~12年に使用した患者3人がアレルギー性ショックを起こし、うち1人が死亡したと発表した。 同省は薬の添付文書の副作用欄に「ショック」を加えるよう指導した。リレンザは年間推定170万人が使用している。同省によると、死亡したのは気管支ぜんそくの発症歴があり、感染性胃腸炎の症状があった30代女性。医療機関で予防のために吸入したが、数分後に呼吸困難となり、死亡した。
リレンザによるショックが3名、1例は死亡という内容の報道である。170万人に1人の割合でショックがおこり、510万人に使用して、死亡が1例という解釈である。使用した症例は、基本的にはインフルエンザにかかって、とても健康とは言えない状況である。
このデータを見て、「副作用で死ぬなんて」と思う人もいれば、「副作用が少なく、安全な薬」と考える人もいるだろう。亡くなられた方には大変申し訳ないのだが、私は後者である。別にリレンザを擁護するつもりもないし、使用を推奨するつもりもない。ただ、病気があって薬は使われるのだから、副作用が0という薬は存在しない。
この3例の臨床経過が不明であり、明確なコメントはできないのだが、吸入薬であることを考慮するならば、ショックと薬が全く無関係とは考えられない。それがアレルギーによる副作用なのかは、いささか怪しいと思う。リレンザは粉を1回に2吸入する。粉を吸入すれば、むせることもあるし、むせて喘息発作が急激に起こることがある。食事中に食べ物が気管に入ってむせたり、水泳で水を吸って咳き込んで、ひどい発作を起こすこともある。
真剣に吸入するために、過呼吸発作を誘発し、意識がなくなることもあるだろう。1人の患者さんが1回に2吸入、それを1日に2回、5日間で治療したと仮定すると、患者さん1人あたり20吸入。170万人とすると、3400万吸入に1人のショック、およそ1億吸入に1回の死亡事故(真面目に5日間吸入したと仮定した場合なのだが)。私の感想の根拠は理解していただけるだろうか?
添付文書に「ショック死の可能性」を付け加えることに異論はない。イナビルという吸入薬があり、リレンザの登場する機会は減っており、さらに減ることになるだろう。今年のインフルエンザは終息。季節外れの話題?
(報道内容)
厚生労働省は28日までに、抗インフルエンザ薬「リレンザ」を2009~12年に使用した患者3人がアレルギー性ショックを起こし、うち1人が死亡したと発表した。 同省は薬の添付文書の副作用欄に「ショック」を加えるよう指導した。リレンザは年間推定170万人が使用している。同省によると、死亡したのは気管支ぜんそくの発症歴があり、感染性胃腸炎の症状があった30代女性。医療機関で予防のために吸入したが、数分後に呼吸困難となり、死亡した。
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