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24周目の走行

今日で開業して23年が終了した。明日から24年目が始まる。人生で最も長く生活したのが東京であり、次いで別府の18年、静岡の11年の順となる。職業人としては転勤が少なかったため、1つの所に住む年数は、平均より長いと思っている。
住んでいる年数から考えると、既に東京人である。田舎向きの性格にもかかわらず、東京人であることを、最近は自覚している?昨日は仕事を終えて、静岡に向かった。本当に久しぶりの静岡。いくつか仕事をかたづけて帰ってきた。
いつもの如く、5時過ぎに起きて、古巣のこども病院に向かった。こども病院は麻機(あさはた)遊水池の真ん中にある。バードウォッチングのメッカである。鳥の観察小屋の前に車を停め、遊水池からこども病院に向かった。小雨がパラつく中、沼の辺を散策することに。昔は田んぼであった所が、完全な沼地に。全くの様変わりに、私も家内もビックリ。静岡を離れて23年。浦島太郎状態は当然のことかも。
静岡時代は3人の娘と、自然豊かな環境で、本当に楽しく生活していた。私も家内も、当然若く、体力もあった。「あの頃は楽しかったわ」と家内。「東京での開業も良かった。人生は決断すべき時がある」と私。景色の変わってしまった昔の散歩コースを歩きながら、たわいのない話を楽しんだ。
年齢によって、全く違った景色が見える。この1年はどんな景色を見ることになるのか?年相応に静かな生活も良いと思うのだが、なかなかそうは問屋が下ろさないだろう。この1年のテーマと、対策も話題に上がった。
この23年間、大きなトラブルもなく仕事が出来たのは、皆さんのお陰である。この場を借りてお礼申し上げたい。また、昨年度の1つのテーマは、「三宅小児科すぎなみ」の立ち上げであった。皆さんの協力や後押しもあり、予定通りのコースを歩んでいる。この点についても、お礼申し上げたい。
今朝は早朝の雨にもかかわらず、麻機沼でルアー釣りを楽しんでいる人に出会った。思わず、「本当はこの沼で、魚釣りを楽しんでいたはずなのに」とつぶやいた。家内は「もう、あなたは田舎には向いていない。都会で一生仕事かな?」と不吉な予言。飛んできたチョウゲンボウ(鷹の1種)に、ケリが大きな鳴き声で反応した。「ケリケリケリケリ」と甲高く鳴くケリの声は、23年前と変わっていないと思った。

お知らせ

開業して、明日で23年目が終わる。7月から24年目となる。時間のある時に、感想を書きたいと思っている。何はともあれ、大きなトラブルもなく、23年目を終えることができること(予定?)は嬉しい。多くの患者さんに支えられてのこと、1日早いのだが、感謝の気持ちを伝えたい。以下、連絡事項である。
1)30日(日曜日)は外せない用事があり、終日不在となる。
2)風疹ワクチン、MRワクチンの不足が伝えられている。当院と「三宅小児科すぎなみ」でも、ワクチンの在庫はある。風疹ワクチンについては少ないため、接種を希望される方は、電話で在庫を確認して頂けると助かる。
3)ヒト・メタニューモウイルス感染は峠は越えたものの、発症は続いている。当院と分院でちょうど50症例について検査を行った。陽性は17名であり、陽性率は34%となった。幼稚園世代が中心であり、発熱の持続期間が長く、セキが多いのが特徴である。
4)手足口病がパラパラ。手のひらや足の裏の発疹は軽く、肘や膝、臀部に水疱様の発疹が出る傾向がある。発熱も伴っている。コクサッキーウイルスと推測される。水痘と間違われることがあるかも?
少し忙しくなった感じ?明日(土曜日)は早めの来院を!

富士養鱒場

富士山が世界遺産になったついでに、富士養鱒場の事件を思い出した。富士宮の猪の頭に、県営のニジマスを養殖場がある。日本一の養殖量を誇る。この養殖場は、食べることも出来るし、釣ることも、散歩することもできる。
私と家内は、1歳半の娘を連れて、この養鱒場に遊びに行った。大きな養殖池がいくつもあり、無数のニジマスが泳いでいた。ニジマスのエサを買って、3人で池にエサを巻いた。足下には20センチを越えるニジマスがびっしり集まって、池の底は見えないし、深さも解らなかった。周りには人はいない。
エサを投げ入れると、ニジマスがしぶきを上げた。長女は喜んでエサを投げ入れていた。ところが、ジャンプしてエサを投げ入れたところ、前方に飛んだはずみに、ニジマスの大集団の中にドボン。私は「この子は何をするんだ。引き上げよう」と思った。ところが、そう思った時には、家内は既にニジマスの中に飛び込んでいた。
深さは1mぐらいで、家内は長女を速やかに陸に上げた。当然、家内も長女も水浸し。私は何も出来なかった。この時は「母親と父親は違う」と実感した。母親は子供が危険だと思ったら、危険も顧みず行動を起こす。自分より子供が優先。父親の私は、行動を起こすまでに時間がかかる?ここに父親と母親の差がある?
戦争などでも、子供を身体でかばうのは母親。先に逃げるのは父親?一般論ではあるが。孫たちもすべて「バーバ、バーバ」と言う。何が何でも、バーバである。娘たちは「身体を張って、心から遊んでくれる人を、子供は感じるんだよ」と言う。私が遊びの相手をするのは気まぐれであり、身体を張っている訳ではない(ちゃんと自覚している?)。
この後、まかいの牧場に寄った。柵の中に羊の群れ。エサの人参を買って、娘は一人で柵の中へ。お腹を空かせた羊たちが、あっという間に周りを取り囲んでしまった。子供の身長は、羊より低い。すぐに姿が見えなくなった。その娘を救出したのも家内であった。こういう時は、男は役に立たない。父親と母親の差は大きい!

富士山

富士山が世界遺産になった。私は富士山に登ったことはない。いつか弾丸登山をやってみたいと思っていたのだが、いささか不謹慎かな?と思っている。学生時代に山小屋生活していたので、山小屋に泊る気にはなれないし、家内を連れて山小屋という訳にはいかない。三女は大学時代には、仲間と富士登山が恒例であった。富士山を紹介するパンフレットにも載ったことがある。
私は11年ほど静岡で生活していたので、富士山は「見る」という観点からは、お馴染みである。田貫湖、本栖湖やサファリ、まかいの牧場など遊ぶ所も多く、見上げる景色は素晴らしかった。
富士山の周囲、私が好きな所は、忍野八海の淡水魚水族館。昨年はクニマスの展示があったようだ。三保の松原の議論。個人的には微妙かな?と思っていた。三保の海岸で、娘たちと地引き網を引いた記憶がある。景観はは素晴らしく、富士山が綺麗に見えた。
富士山が評価されたことは嬉しい。しかし、登山客が多くなるのは困る。個人的で、勝手な意見ではあるのだが。

ニワトリの声

昨日は都議会議員選挙があった。朝の7時過ぎに、新校舎になって初めて上北沢小学校に足を踏み入れた。体育館は逆の位置に移動したため、歩く距離は長くなった。投票者の数も少なく、予想通り投票率は低い結果となった。
投票後に飼育小屋を見に行った。ニワトリが数羽と、ヒヨコが1羽。ニワトリも飼ったことがあるが、賢い鳥ではない。結構凶暴で、つつかれた記憶もある。
鶏小屋も遠くに移動したため、朝鳴きも気にならなくなった。今朝、4時前にこのニワトリの声で目覚めた。以前より声は小さく聞こえるのだが、前日の朝に顔を合わせたせいなのか(?)、声に反応してしまった。2日前が夏至。曇り空にもかかわらず、外は明るくなってきた。
今年もホトトギスの声が聞こえない。隣の松沢病院の森には、南から渡ってくるホトトギスが途中休憩し、鳴き声を聞かせてくれていた。ところが、建て替えに伴って、森が小さくなって、ホトトギスが姿を消した。南からの渡り鳥には、鳥インフルエンザの問題がつきまとう。渡り鳥がニワトリと接触して、鳥インフルエンザを持ち込む可能性も0ではない。鳥を飼うのも神経を使う、やっかいな時代になった?
今日は曇り、時々小雨か。今週の待ち時間は5分から15分と予想している。胃腸炎は多くない。保育園で熱、ハナ、セキの風邪。幼稚園でメタニューモウイルスが流行中。どちらにしても、静かな1週間になるだろう。

京王線の運転見合わせ?

来週の日曜日は仕事があり、帰りが遅くなるため診療はできません。
今朝は久しぶりの晴れ。カメやキリギリスの世話を。不思議なことに、京王線の踏切りの「カンカン」という音が聞こえない。電車が走る音もない。6時過ぎにスタッフから電話があり。「京王線が止っている」とのこと。またまた人身事故?
と言うことで、スタッフの到着は遅れそう。ご迷惑をおかけするかもしれませんが、ご容赦下さい。

いじめ防止対策推進法の成立

いじめ防止対策推進法が可決された。詳細は分らないのだが、被害者の立場に立った法律のようで、一歩前進だと思う。私は職業柄、被害者側の意見を聞くことが多い。加害者側の理由や、論理もあるはずだとは思うのだが、残念ながら一方向からの情報しか入ってこないのが現状である。
当然、学校側や教育委員会側にも、言い分はあるのだろう。しかし、色々なケースでの対応を見ると、保身や「うるさい側」の立場を認め、被害者に泣き寝入りを迫る場合が多いのでは?という印象を持つ。子供の世界は、大人の社会の縮図でもある。昔から家庭の事情の憂さ晴らしや、勉強や塾の気晴らしのイジメもあり、単に虫の居所が悪いというイジメもあった。今はイジメの背景も多様化し、陰湿化していると思う。
ネット上の書き込み、中傷などは最悪である。言葉の集団暴力であり、肉体的なイジメよりもタチが悪いと思う。ネット上の中傷にも、今回の法律は言及している。この点は大きな進歩であり、文章は証拠が残るため、証拠能力が高く、大きな抑止力になるだろう。私は冤罪が起きないことを願ってはいるが。
私はイジメた記憶も、イジメられた記憶もないのだが、きっと忘れたのか、自覚が乏しかっただけなのかもしれない。今のような陰湿で、目に余るイジメは多くなかったと思っているのだが。学校は閉鎖社会であり、治外法権の無法地帯であったため、過去と現在を単純に比較してはならない?

ヒト・メタニューモウイルス(hMPV)感染の現状

先月からメタニューモウイルス(MPV)の検査を行っている。32名の患者さんに検査を行い、8名の方がMPV感染と診断された。陽性率は25%であり、個人的には陽性率は高くないと感じている。
主に幼稚園世代か、幼稚園児の兄弟が陽性となっている。発熱と咳が主症状であり、RSほどハナは多くなく、セキも軽い印象。見落とした患者さん(MPVなのに検査しなかった方)が5名ぐらいかな?夏休みに入るまでは、MPVの小流行は続くのだろう。潜伏期は5日前後と、普通の風邪に比べて長い印象。
予想に反してアデノの流行は、広がりを見せていない。アデノ3型ともう1つの型が流行している。今年の夏は2回罹患する可能性はあるが、現状では大流行にはならないだろう。今年の手足口病はコクサッキーA16が主流になるのか?という印象。どちらにしても、静かな初夏(いや梅雨?)である。

強風の朝

今日は強い南風で目が覚めた。午後からは雨の予報。
昨日はカイの誕生日。2歳になった。おそらくイヤイヤ期の始まりである。遠くに住んでいるので、たまにしか会えないのだが、元気に生活しているようで安心?長時間の保育園生活で、多くの病気を経験し、人並みに苦労しているのだろう。
今年は病気の流行が少なく、保育園に預けているお母さんにとって有り難い新学期?大きな病気の流行があると、仕事にならない。保育園児の健康を補助するのも、私と家内の仕事である。
今日は長女の誕生日。朝にメールを送ったが、バタバタと仕事をしているので、返信はあるかな?家族が事故もなく、健康で生活できていることが一番有り難い。

MRワクチンの不足?

MRワクチンが8月から9月に不足する見通しの報告があった。出荷制限も始まっているとか?風疹ワクチンの在庫も少なくなった。成人男性の風疹流行と、先天性風疹症候群の問題もあって、罹患する可能性のある方は、ワクチンを接種してほしいと思う。
今のところ、MRワクチンの在庫はある。5月、6月は例年では予防接種が多いのだが、色々な逆風(?)のためか、少ない印象を受ける。方や「ワクチンは危険」と言い、反対に「ワクチンが不足する」という報道。さんざん書いてきたので意見を述べる気にもならないが、ワクチンのメリットとデメリットを天秤にかけて判断してほしい。
ついでに今週の待ち時間は、5分から15分程度。診療時間の終わる時間帯と、土曜日は例外である。今週のテーマは保育園の風邪かな?仕事は忙しくないのだが、時間がない。何故だろう(自問)?

父の日

今日は父の日?全く知らなかったのだが、学会で帰省していた長女が、机の上にコメントを残して帰って行った。私は仕事中で見送ることは出来なかったのだが。次女もハルとナツを連れて顔を見せてくれた。「父の日」?どうもピントこない。
1ヶ月ほどで還暦を迎える。これもピントこない?ここからがマラソンの本番になる。本当の意味で体力、知力、経済力を問われることになるのだろう。仕事柄、この点は十分に理解しているし、その覚悟も出来ているつもり。ポイントは努力よりも運?静かに流れる(?)時間に感謝。

子宮頸がんワクチンの接種推奨の中止

4月11日のブログで、CRPS(子宮頸がんワクチンの副反応として)というタイトルで記事を書いた。このCRPSとワクチンとの因果関係が問題となって、子宮頸がんワクチンの推奨が一時中止されることになった。副反応を起こされた方すべてとは言わないが、因果関係は当然あると思っている。この点を科学的に証明する事は不可能である。前から書いているが、副反応がゼロのワクチンはない。メリットとデメリットのバランスである。
子宮頸がんワクチンは4月から定期接種となった。「推奨の中止」は「接種する権利がない」という意味ではない。現時点では接種は可能である。「推奨されていない」「CRPSの副反応が起こる可能性がある」の2点を説明する必要がある。この2点を納得されるなら、接種は可能である。
今後「接種中止」の方向で動くのか?20年後に「推奨しなかったから、子宮頸がんに罹患した」という被害者の会ができるのか?私は希望される方には、現状を説明した上で接種するつもりである。4月11日のCRPSを読んで参考にしてほしい。
(報道より)
子宮頸(けい)がんワクチンの接種後に長期的な痛みやしびれを訴える人が相次いでいるため、厚生労働省は14日、一時的に接種の推奨を控える方針を決めた。接種は中止しないものの、自治体に対し、対象者に個別の案内を出さないよう勧告した。法により自治体が実施している定期接種のワクチンで推奨を控えるのは異例のことだ。
 この日、開かれた厚労省検討会が「痛み、しびれの原因を調査し、きちんと情報提供できるようになるまで、推奨を控えるべきだ」と結論づけた。対象者は希望すれば、これまで通り無料で受けられるが、医療機関での接種前にも、推奨されていないことが説明される。接種者が大幅に減る可能性がある。検討会は、接種そのものの中止は「必要はない」と結論づけた。検討会の桃井真里子座長(国際医療福祉大副学長)は「ワクチン自体の安全性に大きな問題があるということではない。さらに調査し、より安心な情報を出せるようにしたい」と話した。

無条件に誉められる時

人生で無条件に誉められる時が3回ある。生まれた時、結婚式の時、葬儀の時である。本人が直接的に賛辞を聞くことが出来るのは、1回だけ。つまり、少なくとも1回は誉められる権利を持つ。
生まれた時には、その後の人生は誰も解らない。死んだ人を悪く言っても意味がない。結婚式では、一応誉めておこう。つまり、3回の誉め言葉は、何の根拠もないということだ。誉め言葉は嬉しいが、価値はない。非難や悪口は一理あると聞いておこう。
(雑談)
ニーチェの言葉風(?)に書いてみたくなった。私は結婚式を挙げていないので、唯一の誉められるチャンスを逸したことになる。ひねくれ者の私は、心のこもっていない賛辞を聞くのは大嫌い。悪口を言われるのは、当然不快ではあるのだが、誉められるよりは心に響く?

ゴマとゴマ油

10年以上前の話だが、離乳食でスリゴマを食べてアレルギーを起こした症例を経験した。調べてみると、(アレルギー検査で)1歳代では卵、牛乳、小麦、次いでゴマの陽性率が高いという結果であった。ゴマブームもあって、離乳期からスリゴマを与える事が多く、結果としてゴマアレルギーが増えた?最近では、ゴマはアレルギーを起こす代表格と認識されている。
「ゴマ油は食べて良いのか?」という質問があるが、「ゴマ油でアレルギー症状を起こした症例の経験はない」と答えている。ゴマ油にも、アレルギーを起こす蛋白は含まれているはずだが、ゴマ油を多く摂取するという状況は、まずない。中華料理のピーナッツ油で、アナフィラキシーは良く起こす。
最近、「検査でゴマだけが極端に強い。ゴマを多く食べさせていますか?」という質問をする事がある。「食べさせて記憶はない」とのこと。お母さんがゴマを食べて授乳させ、経母乳感作を起こす可能性もあるのだが、「ゴマ油を使ってベビーマッサーッジ」をしたとか、「カサカサした部位にゴマ油を塗っていた」というケースがでてきた。
ゴマ油を少量食べても、症状は出ない。しかし、ゴマ油を乳児の皮膚に塗るのは御法度である。暑い季節、私はオイルマッサージ自体も、プラスにならないと思っている。夏は少しカサカサした方が過ごしやすい。前にも書いたが、何でもかんでも馬鹿の1つ覚えのように保湿と叫ぶのは、全くの素人である。

午後は雨?

今日は午後から雨の予報。台風も近づいており、週末にかけて天気は荒れそう?梅雨入り宣言から、雨は少なかったので、やっと梅雨らしくなるのか。
家内は保育園のプール前健診があり、少し時間がかかるのだろう。例年通り、静かな診療が続いている。アデノウイルス感染がパラパラ。咽頭結膜熱が正式名で、俗称はプール熱。アデノウイルスにはいくつかの型があり、複数回罹患する。今年は2種類の型が流行しているようだ。
アデノの代表は3型であるが、結膜炎を起こすことは少なく、高熱が続く。今年は高熱が短く、結膜炎が強いタイプの流行が主流である。2つの型が流行しているので、今シーズンに2回かかる可能性がある。ヘルパンギーナや手足口病は姿を見せていない。
ヒト・メタニューモウイルス感染もほぼ終息。溶連菌がパラパラ。今週の問題点は天気だけ?

ダニの気持ち

マダニを媒介とする感染症が話題となっている。一般的にはクモの仲間で、血を吸うと、まるでアズキ。違う点は小さな足が8本。人に食いつくと、皮膚に食い入っているため、なかなか離れない。このようなダニをtickと呼ぶ。
一方、喘息やアトピーの原因となるダニは、刺すことのない、小さなダニである。ヒョウヒダニがその代表。吸血性のないダニをmiteと呼ぶ。ダニは数万種類もいて、人間には最も身近な生き物なのだが、残念ながら小さくて、ゆっくり観察できない。
多くのダニは、葉っぱなどを食べて、自然界に栄養分として還元する役目を担う。先日からのハルのダンゴムシ騒ぎ。夜に懐中電灯を持って、公園の葉っぱをかき回したり、石をひっくり返したりして、おそらく50匹以上のダンゴムシを飼育するハメとなった。エサは腐葉土と公園の葉っぱ。
エサにする葉っぱは、本来ならばお湯につけて殺菌するところ。ところが、ハルが葉っぱとダンゴムシをわし掴み。殺菌するわけにもいかず、飼育することに。ところが、葉っぱにはダニがいる。ダンゴムシも成長するが、小さなダニも繁殖す。毎日、ダンゴムシを観察するついでに、ダニも鑑賞している。
ダニは小さく、なかなか動きも速い。老眼の私には、足まで識別するのは難しい大きさ。大きな拡大鏡が必要だろう。ダニを見ながら、昔に言われた、変わった言葉を思い出した。「ダニを顕微鏡で見てごらん。色々な動きをして面白い。もし、ダニと付き合う気があるのなら、観察するだけではダメだ。自分がダニだったら何を感じ、何を考えるのか?その発想が人間同士の付き合いの原点だ」
人間関係を構築したり、商売をするならば、相手を観察するだけでは不十分。相手の立場に立って、物事を考えよ。人間の関係は誤解の産物であり、自分の尺度でしか物事を見ようとしない。自分を相手の立場に置き換えるならば、全く違った解釈や見方ができるかもしれない。それが人と付き合うコツ、交渉術の基本であると伝えたかったのではないか?ダンゴムシの周りを素早く動き回るダニを見て、人間関係の基本を思い出した。

「三宅小児科すぎなみのお知らせ」のお知らせ?

2週間ほど前の土曜日、分院である「すぎなみ」が保育園の臨時に休診した。前もって予定されていたことなので、患者さんにはできる限りお知らせしたのだが、お知らせするツールが限られていたため、一部の患者さんには,ご迷惑をおかけしたようだ。
本来、私がこのブログで「休診のお知らせ」を載せる依頼を受けていた(すっかり忘れてしまった)。「すぎなみ」は夏休みまでは、臨時休診の予定はない。でも、当院も含めてアクシデントは0ではない?休診などの情報だけは、何とか患者さんに届けなくてはならない。
そのため、「三宅小児科すぎなみのお知らせ」というサイトを立ち上げるように指示した。8月の中旬は「すぎなみ」が夏休み。当院は下旬になる予定。お互いに重ならないように、夏休みを予定している。そのような必要最低限の情報を、「三宅小児科すぎなみのお知らせ」でお伝えしたい。
「今日は診療しているのかな?」と思われた方は、「三宅小児科すぎなみのお知らせ」で検索?

キリギリスのI(アイ)ちゃん登場

この1ヶ月ほどキリギリスを育てていた。連年通り、メスが方が早く大きくなる。カゴから脱出する可能性のないメスを、入り口にデビューさせた。名前はアイ(I)ちゃん。残念ながら鳴かない。いずれ、オスのP君2世をデビューさせたいと思っている。
昨年は11月下旬まで生きて、鳴き声を聴かせてくれた。P君のデビューは今月の後半になる予定。ゼニガメを見たいという要望もあり、数日はおみせできるかな?と思っている。気温の上がりすぎが問題。
オオクワガタもカブトムシも、順調に蛹になっている。いつでもお見せできる体制に。時間があると、私は蛹を眺めている。
全く話はかわるが、ヒト・メタニューモウイルス感染は5名は確認できている。幼稚園と小学校の世代である。潜伏期は長い。手足口病やヘルパンギーナの季節になったが、姿は見せていない。静かな初夏。予防接種と健診がお薦めである。

虫歯

昨日(6月4日)は虫歯予防デーであった。私が小学生の頃も歯科検診があり、「歯の優良児」が表彰されていた。優良児は毎年同じ児童であり、虫歯の多かった私は、「ろくに歯を磨いているとは思えないのに、なぜ虫歯にならないのだろう」とやっかみ半分で、不思議に思っていた。歯には生まれ持った質があるのか?
昨年の秋、上顎の大臼歯の3本の根っ子の1本が割れてしまった。今は2.5本で支えている。長い間の金属疲労であり、硬い物を噛んだ時に、根っ子が割れた。割れた部分を取り出して、何とか自前の歯で生活しているが、硬い物は噛まないように気を配っている。
学んだことは、虫歯は当然要注意なのだが、この年齢になると、歯が割れたり、歯肉が炎症を起こす(歯周病?)こと。歯のメインテナンスは必要だと思った。7月で60歳になる私に、先日「成人歯科健診のお知らせ」が届いた。中をみると、この健診は40歳から5年毎に定期的に行われているとのこと。私は初めて知った。
5月に歯のチェックに行ったばかり。この半年で、歯に対する認識は変わった。歯科の先生から、「歯に対する考えが変わりましたね。歯を診たら解りますよ」とまず、指摘された。まさにその通りである。
古い車と同じで、歯も部品であり、自前の歯は人工物と部品交換するしかない。自前の部品を長く使うには、それなりのメインテナンスが必要だ。「小学生の頃の優良児も、金属疲労と歯肉の変化には苦しんでいることだろう」と、性格の悪い私は微笑んでいる?

指しゃぶり

単なる感想で、科学的な根拠はないのだが、指しゃぶりをする子供の割合が減少しているのでは?という印象を受ける。以前は「指しゃぶりはストレスがあるから?」とか、「指しゃぶりを止めさせたいのですが」という質問を受けた。その質問を受ける回数が減った。
「指しゃぶりはどうしようもない」「単にストレスだけが原因とは限らない」と考えが普及した為だけかもしれないのだが。指しゃぶりは精神的なストレスで起こる(再発する)ことはある。一旦止めていた指しゃぶりが、幼稚園に入園したり、弟や妹ができて再発したり、指しゃぶりの時間が長くなることはある。
一方、暇があれば、自然に指しゃぶりという強者もいる。おそらく、胎内にいた時から、偶然に指が口に入り、そのまま成長。指しゃぶりが自体が、通常のスタイルなのだろう。そのような子供に指しゃぶりを止めさせるのは不可能である。
指にテープを巻いてみたり、カラシを付けてみたり。まず、効果はない。経験的には「指しゃぶりを止めさせる方法はない」と話す。成長とともに、自然に止めるはず。それしか方法はない?

ゼニガメ

私は虫好きであるが、小学校の頃は「生き物は何でも大好き。人間以外はね」と、公言していた。爬虫類は亀、鳥はカラ類(ヤマガラやシジュウカラなど)とフクロウの仲間、魚はドジョウとナマズ、それにウナギ。
ドジョウは飼育できたが、ナマズとウナギの飼育は失敗に終わった。小学生の頃は野生のクサガメを飼っていた。逃げないように甲羅に穴をあけ、細いチェーンで繋いで錦鯉と一緒に飼っていた。今は御法度だが、カスミアミや鳥モチも常習していた。
先週の木曜日に、「三宅小児科すぎなみ」に用事があって出かけた。オリンピックに車を停めて、「すぎなみ」へ。あいにくの雨。帰りにオリンピックで買い物。ついでにペットショップに立ち寄った。雨が降っていたためか、人はほとんどいなかったので、ペット係のお姉さんと、つい長話に。目の前には可愛い外来の亀の子供。つい飼いたい(買いたい?)衝動に駆られた。
しかし、外来種は温度管理の手間がある。その横の水槽に、ゼニガメを発見。売れ残りの1匹。雌雄は不明だが、生きは良い。顔もハンサムだし、甲羅の模様もいい。ついついこのゼニガメと、亀の飼育用品一式を衝動買い。日本の固有種の代表は、ニホンイシガメとクサガメである。ニホンイシガメは少ないので、このゼニガメは今年生まれたばかりの、クサガメの赤ちゃんと推測される。
最近は「亀のエサ」という便利な物まであり、与えるとゆっくり出てきてパクリ。ハルは亀を見て大喜び。これでカブトムシ、オオクワガタ、ニジイロクワガタ、キリギリス、多くのダンゴムシという、多数のペット(?)を飼うことになってしまった。カブトムシとオオクワガタの幼虫の一部は、「三宅小児科すぎなみ」にプレゼント。個体数を減らしておかないと、世話が大変になる。
新参者のゼニガメ君(ちゃん?)、顔を見ているだけで癒やされるなあ。