リクルートによる高校生スマホライフ調査2014
リクルート進学総研による高校生のスマホライフ調査が面白い。
2011年からの継続的な調査にみられる推移も興味深い。
「高校生価値意識調査2014 」リクルート進学総研調べ(pdf)
その概要によれば、高校生のスマホ所有率は82.2%に達し、約6割がスマホを勉強の道具として用い、スマホでインターネットを利用している時間が一日4時間以上と答えている割合が14.3%だという。
スマホなどのデジタル機器の所有率は、スマートフォンの激増とフィーチャーフォンの激減というトレンドがここでも如実に現れている。
他方で、ノートパソコンやデスクトップパソコンも、横ばいながら、結構所有率が高いこと、逆にタブレットPCの所有率は伸びてはいるものの、まだまだ少ないということも示されている。
ちなみに、北海道では、ノートパソコンの所有率が平均より5ポイント以上低く、逆にデスクトップは5ポイント以上高いという興味深い結果が出ている。北海道の高校生はデスクトップがお好みなのだろうか?
また、iPhoneかAndroidかでは、昨年アンドロイドがかなり多かったところ、今年はほぼ両者が拮抗している状態となっている。
スマホの使われ方として、調査ではアプリの利用が92.6%だというのだが、スマートフォンで「アプリ」を利用しないというのは意味がわからない。電話、ウエブブラウザ、メール以外のアプリということであろうか?
それと、コミュニティサイトへの参加というのが89.4%となっているが、LINEはここに入るのだろうか。
2013年と2014年ではあまり変わらないが、メールの利用が93%から81.4%へ、電話・チャットが90.7%から75%へと、結構減っているのが目につく。ま、しかし、LINEのトークを使っているのであれば、チャットと変わらないだろう。
このうち、ほぼ毎日利用すると答えられた使い方は、コミュニティサイト参加が74%であり、情報収集(54.5%)、動画視聴(35.9%)、メール(39.5%)、音楽聴取(43.1%)あたりを圧倒している。
アプリの中での利用率の統計が次に続くが、その後ろに、具体的なアプリの中で何を一番使っているかのランキングがある。それを見ると、少なくとも答える方が何をイメージしてSNS系というか、無料通話アプリとは何を意味して答えているかが分かる。要するにLINEは何に入るかだが、SNS系アプリとしての利用率はTwitterがトップで62.2%、次いでLINEが43.0%、フェイスブックはずいぶん後れて8.8%となっている。
これに対して無料通話アプリでは、LINEが圧倒的で87.5%、スカイプが11.3%、カカオトークが4.8%となっている。
利用時間の統計では、1日4時間以上と答えている割合がクローズアップされているが、平均利用時間も注目だ。
スマホ、パソコンによるネット利用がそれぞれ2時間程度、テレビが2時間弱、合計すると一日6時間はネットかテレビに費やし、本と雑誌を読むのは40分弱。全然読まないものも40%くらいいる、ということになっている。
若者の活字離れという嘆きに対して、スマホやパソコンでも活字を読んでいるという反論があるが、電子書籍の閲読という意味では使ったことがあるのが33%で、しかも昨年より下がっており、毎日電子書籍を読むという人は1割にも満たないのである。
このブログもそうであるが、ウェブサイトの文章と、本や新聞、雑誌とを同列に論じることは果たして出来るか疑問であり、とりわけまとめサイトを通じてニュースに接して、新聞を読んだと同じだというのであれば、それは違うだろうと思う。
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