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マルティン・ルターから500年の月日を経て新たな宗教改革か?ロボットに神の祝福を授かるという時代に突入

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 英米をはじめ、英語圏でクシャミをすると周囲から「ブレス・ユー」と声がかかることがある。これは、「God bless you」の略で、「神があなたを祝福してくれますように」という意味だ。クシャミが出ると悪魔が体内に入るという古い迷信から、神に助けを祈った、というわけなのである。

 さて、神の祝福を授けてもらう実に新しい方法が、ドイツのヴィッテンベルクで披露された。1517年、マルティン・ルターの宗教改革から実に500年、その方法とはなんと、ロボットに神の祝福を祈ってもらうというものである。

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 今年はマルティン・ルター宗教改革から、ちょうど500年になる。ヴィッテンベルクは、ルターが「95ヶ条の論題」を貼り出した街で、種々の記念イベントが行われており、その中でこのロボットも披露された。

 ロボットの名前は「BlessU-2」(ブレス・ユー・ツー)。つくったのは、ヘッセン=ナッサウのプロテスタント教会だ。

ロボットによる祝福の祈り

 ロボットの胸部にはタッチスクリーンがついている。祝福を受けることを望む人は、このスクリーン上で、祝福に使われる言語、男性の声か女性の声か、どのタイプの祝福がほしいか、を選ぶことになる。

Installation “BlessU-2” / LichtKirche Wittenberg (Segensroboter / Blessing Robot)

 選択が終了すると、ロボットは両腕を上げ、手から光を発する。そして、「神があなたを祝福し、守ってくださいますように」と唱え、さらに祈りの句を続ける。この時には口が動くばかりでなく、眉が上下し、目が動き、鼻の光が色を変える。全体として見ると、主に眉の角度によって、「かわいい」と「威嚇してる」を行き来するようだ。

 最後に、祝福の言葉をプリントアウトしてもらうこともできる。

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imege credit: YouTube

ロボット導入の意義は?

 ロボットによる祝福は有効なのか?「祝福」は神から与えられるものであって、司祭や牧師の個人的な力によるものではないということから考えれば、それなりの意味はあるのかもしれない。

 教会のスポークスマン、セバスチャン・フォン・ゲーレン氏によると、ロボットによる祝福は「議論を呼び起こす」ための試みである。ロボットの外見があまり人間にていないのも、意図的なものだそうだ。

 人々の反応は非常に様々なようだ。「半数の人は素晴らしいと考え」、しかし「残りの人は機械から祝福を受けることを想像できない」とフォン・ゲーレン氏。

 とはいえ、確実に効果が出た面もあるようだ。特に、それまで教会にあまり馴染みがなかった人々がロボットに魅了され、「いまや毎朝毎晩通ってくる」とのこと。

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imege credit: YouTube

 ヴィッテンベルクでこのロボットを見た女性は、「興味深く、勇気がある」試みだとコメントした。「私たちも、核になるコミュニティーの枠を超えて、新しい道を考えていかなくては」

 ルターの宗教改革から500年、このロボットは新たの宗教改革の端緒となるのだろうか?しかし、「機械が牧師に取って代わることはあってはならない」とフォン・ゲーレン氏はいう。「将来において、祝福ロボットが全ての教会にいる、などということはない」と。

Experiment BlessU-2 / Interactive Installation (“Blessing Robot”) English Version

via: Atlas Obscura, Daily Mail, Mirror など / translated by K.Y.K. / edited by parumo

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この記事へのコメント、31件

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  1. 最初にコインを要求するわけでもないし、神社のおみくじより良心的だな。
    つまり良心回路を備えているんだ。

  2. 日本もお守りを自販機で売ってるし
    中の紙は印刷だし
    神はこのくらい問題ない

  3. 牧師さんは神様に任命された訳では無く 人間が選んで居るんだから、別に機械でもいいよね?

  4. 「今教会にいる神父さん牧師さんもロボットと大差ないんじゃね?」というところまで議論されるのが狙いかな?
    神父・牧師といった聖職者の役割とは一体なんぞや?ってことなんだろうねえ

    1. ※10
      それ言いだしたら最終的に宗教の役割とは?になるんだよなぁ

    2. ※10, ※12
      政教分離が進み、死生観も宗教離れして、人工知能が日進月歩の今日
      今の時代における神学を立ち上げ、更には宗教と聖職者の本質的な役割を議論する必要があるのは確かだろうな

      フォン・ゲーレンさんの「祝福ロボットが全ての教会にいる、などということはない」という考えの根拠が気になるところ
      彼は聖職者の役割と神の意思をどう捉えているんだろうか?

  5. 家に欲しい!
    いつでもロボットがあなたを祝福、またはあなたのためを祈ってくれますみたいな
    最後にプリントできるところが観光地みたいで楽しいね
    色んな教会で導入して御朱印みたいな感じになればもっといいのに

    1. ※15
      なんか、カート・ヴォネガット・ジュニアがそういう話を書きそうだなw

  6. 間近で見たら「君に俺の何が分かるんだい?」
    って言っちゃいそうです…

  7. 『気違い部落』という映画(1957年/松竹)がある。
    このなかで、ある集落の葬式では経を読むのが僧侶ではなくて蓄音機のレコードに委ねる、というくだりがあった。それだとお布施がいらないんだそうで。
    解説者の森繁久彌が「ああ、偉大なる宗教改革・・・」と言っていた。

  8. 創造主である人間に祝福を与えるロボット?
    人間が神にやるようなもんで何て傲慢なロボだ

  9. 神は人の行いを割と許してくれるけど救ってくれることはまずない。
    だから世界中で争いが絶えない、この世は地獄である。

    1. ※23
      神様は人間の行いだけしか本来は見ませんからね。
      神様は人の賞罰を裁く存在では無いし、人の事を
      割と大雑把にしか見ていない(笑)

  10. クセが強いw
    最後、手が光ってるww祝福のレーザービームwww
    あんまり人に似せて作ると冒涜になってしまうからなのかな
    この顔はある意味で神秘的w

  11. 少なくともこの牧師なら、青少年を(性的虐待の)犠牲にすることはないね。

  12. PSOだとかのスペースオペラモノに出てくるロボ僧侶の走りだな

  13. >ロボット三等兵
    なんか見覚えがあると思ったらそれだ!

    曖昧なキリスト教のイメージからだけど、神が作った人が行うならともかく、更に人が作ったロボットがこういう事をするのは何か違う感じはする。
    日本なら違和感あまりないんだけど。

  14. これはいいね、なんていうかこう来るね
    この眉がいろいろと物議を醸すよねw
    いじめられそうw

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