セルビア、サンジャクの現況
Доброго вечора!
教祖です。
今日はサンジャクからのニュースについてです。
セルビアのサンジャク地方は面倒な地域で説明が煩瑣になるので、サンジャクの基礎知識について説明した以前のツイートをお読み下さい。
前前任者のアーニツァさんとすぴかさんによる説明です。懐かしいですね!
http://crnogorac.blog117.fc2.com/blog-entry-7.html
http://crnogorac.blog117.fc2.com/blog-entry-43.html
今の状態は概ねこれらの時期から変わっていません。
最近のニュースでは、Facebookにてセルビア人からサンジャクを守る武装組織の人員を募るアカウントが作成され、セルビア当局に目をつけられる事態になりました。
http://www.balkaninsight.com/en/article/serbian-prosecution-to-investigate-army-of-sandzak
今の時点でサンジャクで物議を醸しているのは相変わらずムフティのムアメル・ジュコルリッチです。
記事によれば共産主義者によるボシュニャク人虐殺70周年にあわせてイスラムの色である緑の服を着せた若者達にパレードさせるなど、順調に緊張を高めています。
これは去年11月の記事ですがジュコルリッチがモンテネグロ側のサンジャクの都市プリエヴリャはサンジャク全体の首都であると発言するなど、面倒な地域にあって面倒な言動を繰り返しています。
しかし、まだサンジャク全体が危険であるとはいえないのは、ジュコルリッチはサンジャクのボシュニャク人を全て掌握しているわけではないからです。
ただここのボシュニャク人の政党である民主行動党(SDA)のイマモヴィッチ副党首がサンジャクは南チロル化すべきだと発言するなど、彼らの自治権獲得の意思は基本的に強いものがあります。
http://www.b92.net/info/vesti/index.php?yyyy=2014&mm=09&dd=24&nav_id=903283
さきほどご紹介した過去の説明エントリでも書いてあるように、そもそもベオグラードにいるサンジャクの政治的リーダーが二人つまりラシム・リャーイッチ副大統領兼外務・商務・通信大臣と民主行動党のリーダーであるスレイマン・ウグリャニン元無任所大臣(2014年4月まで)がいて、サンジャクは一枚岩ではありません。
それゆえサンジャクが一丸となって危険化する可能性は今のところ低いと思われますが、しかしバルカンのイスラム教徒のイスラム色が強くなっている昨今、目が離せない地域ではあります。
今日はこんなところでしょうか。
それでは、До побачення!