変わらない情勢
Picka ti materina!
アーニツァだ。
サボっていたわけではないぞ。
予想はしていたが情勢に変化が無くて書くことが見つからなかったためだ。
コソヴォ北部のセルビア人はますます態度を硬化させている。
KFORとEULEX、北部コソヴォでの自由活動について地元のセルビア人との合意に失敗
この問題については私も解決策が全く見つからない。
完全にセルビア本国とコソヴォのアルバニア人のゼロサムゲームになっているから妥協点を探ることができない。
仮にコソヴォ北部の独立&セルビア本国への編入が認められれば今度はセルビア南部のアルバニア人が問題になるだろうし、
それにボスニアの不可分原則を貫いてきた西側は自己矛盾に陥ることになる。
ボスニアのスルプスカ共和国が同様の行動を起こしてもそれを押しとどめる正当性を失うのだ。
スルプスカ共和国のそうした動きはクロアチアを痛く刺激する可能性が大いにある。
前のエントリでも書いたが、クロアチアのメシッチ前大統領はスルプスカ共和国が独立に向けた住民投票を行ったらスルプスカ共和国に軍事侵攻すると辞め際に言い残しているのだ。
コソヴォだけでなくボスニア、クロアチアがまた火を噴く危険性がある。
コソヴォ問題の最大の懸念事項は、バルカン問題における核爆弾とでも言えるマケドニア問題に火をつけることだ。
マケドニア人とマケドニアのアルバニア人との関係は相変わらず良くない。
アルバニア人、バスに投石
マケドニアから西部のアルバニア人地域を切り離せない理由の一つはブルガリアの対マケドニア感情だ。
ブルガリアのマケドニアに対する思い入れは、セルビアのコソヴォに対するものと似ているものがある。
ブルガリアにとってマケドニアはブルガリア固有の領土であり(マケドニア南西部にあるオフリドは中世ブルガリア帝国の文化的中心地だった)、マケドニア人はブルガリア人であるからだ。
それと、じっくり調べて見たいと思っているのが今ギリシア人の大多数はマケドニア、アルバニアをどう思っているかだ。
前のエントリで書いたように、マケドニアとは相変わらず「国名論争」で対立し、
2014年にマケドニアが計画している「スコピエ2014」は痛くギリシアを刺激している。
現代ギリシア人にとってマケドニア人はギリシア固有の領土の場所ふさぎをしている怪しからん民族だし、
それは南部をギリシア固有の領土「北エピルス」としているアルバニアに対しても言える。
昨今の経済問題でEUに不信感を持ち、
さらに今後悪化していくであろう経済状況の中でギリシア国民の関心がどちらに向かうか、またギリシア政府がどちらに向かわせるか、目が離せないところだ。
ロシアはすでに触手を伸ばしている。
セルビアのロシア大使「EUだけが選択肢ではない」
セルビアの議会選挙は5月6日と決まった。
大統領選はまだ決まっていない。
この結果が今後のバルカンの運命を決めると言っても過言ではないと思う。
それでは今日はここまでだ。
Laku noc i Do vidjenja!