ブルガリアのパイプライン計画離脱
Picka ti Materina! アーニツァだ。
寝る前に、6月11日のニュースで気になるものがあったので書いておこう。
ブルガリアのヴォイコ・ヴォリソフ首相は、ロシアの進める「南ルート計画」のブルガスーアレクサンドゥルポリ間のパイプライン計画から採算性、及び環境の面を考慮して離脱を表明した、というものだ。
http://www.novinite.com/view_news.php?id=117048
ブルガリアでは2009年7月27日より「ヨーロッパ発展のためのブルガリア市民(GERB)」(Граждани за европейско развитие на България)を第一党とする内閣が組閣されている。
ちなみにGERBは中道右派だが極右政党のアタカと閣外協力を結んでいるので注意が必要だ。さらに指導者(党首ではない)ヴォリソフ自身同年2月に国内のトルコ人、ロマ人を「人的資源」と見なさないと思われるような発言をして物議をかもしている。
で、もともとGERBの掲げる政策にはエネルギープロジェクトの見直しというものがあった。今回のこの決定はこの線にそったものだと言える。
この「発言」に対しブルガリアのトライチョ・トライコフエネルギー相は、首相の発言は「公式なものではない」と発言するなど混乱している。
http://www.novinite.com/view_news.php?id=117050
ロシア側は現在のところ計画の大幅な遅れを警告するだけであり、今後の対応はこれから見ていく必要がある。
ちなみに、この「パイプライン」とはロシアから黒海海底を通り、ブルガリアのブルガスからギリシアのアレクサンドゥルポリまで通る計画のものだ。
経済危機下にあり、仮にブルガリアがこの「決定」を実行した場合に影響が及ぶことが懸念されているギリシアがどう出てくるか気になるところだ。
とりあえず今日はここまでだ。続報があれば報告する。
それでは Laku noc i Do vidjenja!
…
と思ったのだが…
あとになってこの首相、上に書いたことに関して「最終的に決定した訳ではない」と言いやがった…
http://www.novinite.com/view_news.php?id=117061
こいつだこいつ。ブルガリアでは「バットマン」と言われているんだってよ。
ただ、もともとこの内閣のポリシーにはそういうものが含まれること、将来もこの問題は顔を出す可能性がある、ということを指摘して今回は終ることにしよう。
それじゃ、Do Vidjenja!