「ゴジラ-1.0」を見ました。
2024年はゴジラ生誕70周年。第1作「ゴジラ」から始まり、昭和シリーズ後半にかけては正義の味方として活躍する機会が多く、VSシリーズでは人類の敵としての側面のみならず「親」としての一面も見せ、ミレニアムシリーズでは多種多彩な描かれ方をしてきたゴジラ。節目の70周年を目前に登場したゴジラは、まさしく「ゴジラ」に他なりませんでした。以下、若干のネタバレを含みます。
主人公は元特攻隊員の敷島。大戸島でゴジラに遭遇した後に帰還するも、仲間は失い、家もなく、近所に住む人からも非難の声を浴びてしまう。「無」に叩き落された敷島でしたが、偶然の出会いから居ついてしまった典子と明子との共同生活を送る中で、友人と呼べる存在もでき「無」から「正」へと歩みを進める様が描かれています。
ですが、それを「負」に叩き落すのが本作のゴジラ。兎にも角にも容赦がありません。後になって振り返ると、初登場シーンは初代のみならずVSシリーズのとあるシーンのオマージュとも取れそうなシーンではあるのですが、そんなことを考える余裕がないくらい、初登場シーンはゴジラの恐ろしさがこれでもか!と言わんばかりに描かれていましたね。
では何故敷島はゴジラと遭遇したにも関わらず生き延びられたのか。それが敷島の心に暗い影を落とし、自身の「生」や自身が何かを得る=「正」への対する自問自答を繰り返す原因となっています。「戦争はいつ終わるのか」が本作のテーマの一つかなと。
苦悩し絶叫する敷島、圧倒的な存在感を放つゴジラ、命を未来に繋ぐために戦う人々、お馴染みながらも最高に盛り上がるBGM……と、これ以上「負」に叩き落そうとするゴジラに必死で抗う人々が描かれている映画でした。
満足できる部分もありましたし、敷島と因縁のある人物の言葉には思わずホロリとさせられました……が、良くも悪くも真っ当な「ゴジラ」映画なので、「シン・ゴジラ」のような「これまでに見たことが無いゴジラ」を想定していると、やや物足りなさを感じてしまうところもあるかな?とは思いました。まぁ下手にいじくって「実は全部が映画『ゴジラ』の撮影でした!」なんて展開されたら冷めるってレベルじゃないですからね(汗。とはいえ、ゴジラを見ていれば見ているほど展開に察しがついてしまう部分もあったのは確かです。「アイツが出てくる初代ゴジラ」的な。
そんな感じの「ゴジラ-1.0」でした。あ、映画はスタッフロールの最後まで見ましょう。あの演出も初代ゴジラとの対比なのかな?
2024年はゴジラ生誕70周年。第1作「ゴジラ」から始まり、昭和シリーズ後半にかけては正義の味方として活躍する機会が多く、VSシリーズでは人類の敵としての側面のみならず「親」としての一面も見せ、ミレニアムシリーズでは多種多彩な描かれ方をしてきたゴジラ。節目の70周年を目前に登場したゴジラは、まさしく「ゴジラ」に他なりませんでした。以下、若干のネタバレを含みます。
主人公は元特攻隊員の敷島。大戸島でゴジラに遭遇した後に帰還するも、仲間は失い、家もなく、近所に住む人からも非難の声を浴びてしまう。「無」に叩き落された敷島でしたが、偶然の出会いから居ついてしまった典子と明子との共同生活を送る中で、友人と呼べる存在もでき「無」から「正」へと歩みを進める様が描かれています。
ですが、それを「負」に叩き落すのが本作のゴジラ。兎にも角にも容赦がありません。後になって振り返ると、初登場シーンは初代のみならずVSシリーズのとあるシーンのオマージュとも取れそうなシーンではあるのですが、そんなことを考える余裕がないくらい、初登場シーンはゴジラの恐ろしさがこれでもか!と言わんばかりに描かれていましたね。
では何故敷島はゴジラと遭遇したにも関わらず生き延びられたのか。それが敷島の心に暗い影を落とし、自身の「生」や自身が何かを得る=「正」への対する自問自答を繰り返す原因となっています。「戦争はいつ終わるのか」が本作のテーマの一つかなと。
苦悩し絶叫する敷島、圧倒的な存在感を放つゴジラ、命を未来に繋ぐために戦う人々、お馴染みながらも最高に盛り上がるBGM……と、これ以上「負」に叩き落そうとするゴジラに必死で抗う人々が描かれている映画でした。
満足できる部分もありましたし、敷島と因縁のある人物の言葉には思わずホロリとさせられました……が、良くも悪くも真っ当な「ゴジラ」映画なので、「シン・ゴジラ」のような「これまでに見たことが無いゴジラ」を想定していると、やや物足りなさを感じてしまうところもあるかな?とは思いました。まぁ下手にいじくって「実は全部が映画『ゴジラ』の撮影でした!」なんて展開されたら冷めるってレベルじゃないですからね(汗。とはいえ、ゴジラを見ていれば見ているほど展開に察しがついてしまう部分もあったのは確かです。「アイツが出てくる初代ゴジラ」的な。
そんな感じの「ゴジラ-1.0」でした。あ、映画はスタッフロールの最後まで見ましょう。あの演出も初代ゴジラとの対比なのかな?