2024-08-22

アフガニスタンは広い意味民主政根付いている

anond:20240822114435

よく勘違いされるがアフガニスタンにおいてタリバン政権担当者しかない。

中国における中国共産党に近いし実権もあるが、これはあくま国家全体の方針から逸れない限りの話に過ぎない。

実際アメリカ占領統治はここを蔑ろにしたから最終的に破滅した。

アフガニスタン(及び周辺の地域)にはジルガという制度があり、中央政府独立して運営される地域行政指針・司法がある。

その全体会議であるロヤ・ジルガ事実上アフガニスタン最高権威であり、歴代政権王朝蔑ろにできなかった。

国家制度としての選挙制度は浸透しないのに、自主的地域代表が集まり、不参加でも決定方針には概ね従うのだから近代統治からすればたまらない。

ちなみに地域コミュニティで1票の大原則があるため、一票の格差は凄まじく偏るので大都市は非歓迎的である

そしてその弊害を大きく受けていたのが高度に組織化されていた北部同盟であり、ウズベク人や少数民族たちはアメリカ支援を受けてアフガニスタンイスラム首長体制破壊に協力することとなる。

アメリカ占領間中ロヤ・ジルガの開催は低活発で参加も少なかったが、タリバン復権により久しぶりに多くが参加し、タリバン政権担当は概ね承認された。

都市圏代表な部分があるので都市圏には不評だったが……。

タリバン政策が(アメリカ)南部同盟的で前時代なのは教義もあるが支援者によるところが大きい。

ところでロヤ・ジルガは意外と話がまとまる。というのも地域代表コミュニティで採決するかどうかは別の話なので、紛争が発生しない限りはホイホイと賛成される。

タリバン原理主義体制実施します~~~賛成! となっても、自分とこではいけしゃあしゃあと勝手にやるのだからある意味無責任的でもある。

ケシ畑だけは燃やしに来たが、政府が動いて地域に介入するのは珍しい出来事である

余談だがイスラム原理主義における麻薬はご禁制であるが、戦時中タリバンジハードのために緩和した。

というのも栽培したアヘンメキシコ経由でアメリカに持ち込まれるため、戦費を敵対国アメリカから分捕れてしか社会悪化するので攻撃扱いになるからだ。

こういう法理で解禁したので、ジハードの終了に伴いケシ畑は焼かれた、のだが……。

問題アヘン収入がないと経済の終わる貧しい地域存在と、戦時中に獲得したヘロイン工場残留している疑惑である

この長い戦争およびアメリカによる近代化で、若干原理主義の強度が下がった。そしてアメリカを許していない。

その結果、アフガンアメリカ麻薬戦争に参戦し続けている可能性がある。

アメリカ大麻緩和はこの攻撃を緩和する意図があると見られている(ミャンマーの増産も影響しているだろう)

攻撃のための麻薬による余剰資金運河開発にも費やされているのは間違いなく、火は燻り続けている。

  • 氏族社会の折り合いつける共通ルールがイスラム原理主義しかないっていうアンコと皮のkやろ それを民主制とは…「広い意味」が

  • 仕組みとしては地方自治法にかなり近いな ケシの管理は法定受託事務そのもので、地方が芥子の焼却に従わなかったので、何かしらの手続きを踏んで、代執行を行ったということになる...

  • 民主制があるんじゃなくて君主制すら出来たためしがないと言うべきだろう

  • ハリス候補が新大統領になったらアフガンに平和な流れで乗り込んでもらえないか。 アメリカ流の本物の民主主義をアフガンに根付かせて欲しい。 中村医師が果たせなかった夢をハリス...

    • 第二次タリバン政権はアメリカの占領から復興した日本を見習って 「男は仕事・女は家庭」という専業主婦制度を採用しただけだからな。 女性の社会進出を強制した悪夢のような安倍政...

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