英語のオーディオブックに(ほぼ)3連敗、かな
同じ本を Kindle 版(テキスト)と Audible 版(朗読)の両方を購入すると、Audible 版が(極端に)安くなるというセット販売があるのですが、その中でも「$0.99 Classics」は特にお得。
いわゆる古典本なわけですが、(多分)ここにある全ての本がパブリック・ドメイン(著作権切れ)なので、Kindle 版は無料、Audible 版は(ほとんど)$0.99 と特にお得なんです。
試しにと買ってみたのが「Pollyanna」(ポリアンナ)。子供向け(それも女の子向け?)の本ですが、大人が(おっさんが)読んでも十分以上に面白かったんです。
これに味を占めて、続けて買ったのが「Anne of Green Gables」(「赤毛のアン」シリーズ第1作)でした(「$0.99 Classics」には入っていませんでしたが)。
いやー、面白かった。聴きながら、もう泣いたり笑ったり。
こいつは結構低コストで色々と楽しめそうだと、色々購入してみたのですが・・・・・
先ず買ったのは、「Treasure Island」(宝島)です。
130年くらい前に、ロバート・ルイス・スティーヴンソンが、奥さんの連れ子であったロイド少年のために書いたものだそうです。昔は、こういう成り立ちの本が結構ありますね。
海賊が隠した財宝のありかを示す地図を見つけた宿屋の息子のジム少年が、その財宝を探しに宝の島に向かって航海の旅に出るという海洋冒険小説。
このスティーヴンソンですが、あの有名な「ジキル博士とハイド氏」の作者でもあったんですね。私は今回初めて知りました。
子供向けで、ある程度はストーリーも知っているので、オーディオブックでも聴き取るのは楽だろうと思っていたのですが、ところがどっこい、これが難しかった。
一つにはイギリス英語(スティーヴンソンはイギリス人)であるのも、聴き取れなかった理由かもしれません。昔、シャーロック・ホームズを原書で読もうとして、難しくて断念した記憶があります。
でも一番の壁は、海賊の話し方でした。海賊なんで、基本的に汚い(ブロークンな)言葉を使う訳ですが、それをナレーターに話し言葉で読まれると、いやいや、私の英語レベルでは歯が立ちません。
何とか聴き取ろうと2時間くらい我慢していたのですが、聴き取る “とっかかり” がないと、集中力が無くなっていくんです。すると更に聴き取れなくなってという悪循環。
途中で放り出しました。
次にトライしたのは、「Around the World in 80 Days」。言わずと知れたジュール・ヴェルヌの小説です。
ヴェルヌはフランス人なので、この本はフランス語からの英語翻訳本です。
この「80日間世界一周」、昔から好きな本の一つでした。夢があって、読みながらワクワクドキドキ。日本語では繰り返して読んできた本です。
イギリス人資産家フィリアス・フォッグが執事のパスパルトゥーを連れて、80日間で世界を一周しようというお話。冒険小説の古典と言ってもいいでしょう。
交通手段として使うのは鉄道と船。記憶では、日本語訳の本の表紙にも気球の絵が描いてあったような気がするのですが、交通手段としては一度も使われていないんですよね。
主人公のフィリアス・フォッグですが、ガチガチのイギリス紳士なわけです。フランス人のヴェルヌが描き出すイギリス紳士像が、いかにもって感じで面白かったです。
もう一つ非常に興味深いのは、世界一周の途中で横浜にも寄港していること。
この小説が書かれたのは1872年。江戸幕府が西欧諸国の外圧によって横浜港を開港したのが1859年。フィリアス・フォッグ一行が訪れたのは、開港から13年後(明治5年)の横浜ということになります。
西洋との交流が始まって僅か13年後の日本なんて、世界にはほとんど知られていなかった筈です。更に、日本を訪れたことのない作家ヴェルヌが、いかにしてこの横浜という地を知り得たのかなってとても興味深く感じます。
この1872年は、新橋-横浜間の鉄道が完成した年でもあるんです。竹で作られた駕籠や、着物姿の日本の女性などが出てきますが、どこから情報を得ていたのでしょうかねえ。
ということで、何度か読み返して、ストーリーは(忘れているとはいえ)それなりに覚えている本ですが、これまた英語朗読を聴き取るのは非常に難しかったです。
ストーリーを知っているので、断片的に「ああ、これはあの場面だな」ってのは分かりますが、全体の理解度で言えば、多分20%にも達していないと思います。
それでも好きな本なので、なんとか最後まで辿り着きましたが、そうでなければ多分この本も途中で放り出していたと思います。
うーん、これはかなり手強いなと心に刻み、次に選んだのは、「Pollyanna」「赤毛のアン」と同系列(?)に属するであろう「Heidi」(アルプスの少女ハイジ)です。
オーディオブックのジャケットの絵が、“あの” ハイジのイメージとは(私の中では)かけ離れていますが、紛れもなく「アルプスの少女ハイジ」です。
著者は、ヨハンナ・シュピリという方ですが、「ハイジ」は知っていても、作者の名前は初めて聞いたような気がします。
「アルプスの少女」と題名にある通り(原題にはありませんが)、シュピリはスイス人です。なのでこの本は、ドイツ語から英語への翻訳本となります。
幼い頃に両親を亡くし、5歳になるまで叔母さんに育てられたハイジが、アルプスの山に暮らすおじいさんと一緒に暮らすことになります。
そこで出会ったヤギ飼いの少年ペーターや子ヤギのユキちゃん、おじいさんが飼っている犬のヨーゼフらと共に、アルプスの大自然の中で様々な事を学び、健やかに育っていくというお話。
私たちが良く知っているアニメ「アルプスの少女ハイジ」は、制作するに当たりスタッフが海外現地調査を約1年間にわたって行ったそうですが、その調査には高畑勲さん、宮崎駿さんが参加されていたというのを始めて知りました。
なるほど、面白く出来ている筈で、日本のアニメとしては欧州各国で広く放送され、アラブ諸国やアフリカ・アジアも含め、英語圏を除く世界中の国々でも放送されたとのことです。
このアニメのお陰で内容に関しては良く知っている筈の「ハイジ」ですが、これまた朗読を聴き取るのが難しく、「80日間世界一周」と同じレベルかな。まあ、良くて2割程度の理解。
これも内容を知っているので何とかストーリーを追うことが出来ましたが、そうでなかったらチンプンカンプンのまま終わってしまったことでしょう。
ということで・・・・・オーディオブック3連敗、かな。
子供向けとか、中身を良く知っているというのと、英語朗読が楽に聴き取れるというのとは、それほどがっちりとはリンクしてはいないということを思い知らされた次第です。
でも、まあ、これも “出会い” ですからね。
いわゆる古典本なわけですが、(多分)ここにある全ての本がパブリック・ドメイン(著作権切れ)なので、Kindle 版は無料、Audible 版は(ほとんど)$0.99 と特にお得なんです。
試しにと買ってみたのが「Pollyanna」(ポリアンナ)。子供向け(それも女の子向け?)の本ですが、大人が(おっさんが)読んでも十分以上に面白かったんです。
これに味を占めて、続けて買ったのが「Anne of Green Gables」(「赤毛のアン」シリーズ第1作)でした(「$0.99 Classics」には入っていませんでしたが)。
いやー、面白かった。聴きながら、もう泣いたり笑ったり。
こいつは結構低コストで色々と楽しめそうだと、色々購入してみたのですが・・・・・
「Treasure Island」は全く歯が立たず・・・

130年くらい前に、ロバート・ルイス・スティーヴンソンが、奥さんの連れ子であったロイド少年のために書いたものだそうです。昔は、こういう成り立ちの本が結構ありますね。
海賊が隠した財宝のありかを示す地図を見つけた宿屋の息子のジム少年が、その財宝を探しに宝の島に向かって航海の旅に出るという海洋冒険小説。
このスティーヴンソンですが、あの有名な「ジキル博士とハイド氏」の作者でもあったんですね。私は今回初めて知りました。
子供向けで、ある程度はストーリーも知っているので、オーディオブックでも聴き取るのは楽だろうと思っていたのですが、ところがどっこい、これが難しかった。
一つにはイギリス英語(スティーヴンソンはイギリス人)であるのも、聴き取れなかった理由かもしれません。昔、シャーロック・ホームズを原書で読もうとして、難しくて断念した記憶があります。
でも一番の壁は、海賊の話し方でした。海賊なんで、基本的に汚い(ブロークンな)言葉を使う訳ですが、それをナレーターに話し言葉で読まれると、いやいや、私の英語レベルでは歯が立ちません。
何とか聴き取ろうと2時間くらい我慢していたのですが、聴き取る “とっかかり” がないと、集中力が無くなっていくんです。すると更に聴き取れなくなってという悪循環。
途中で放り出しました。
「Around the World in 80 Days」は日本語で何度も読んだ本なのに・・・

ヴェルヌはフランス人なので、この本はフランス語からの英語翻訳本です。
この「80日間世界一周」、昔から好きな本の一つでした。夢があって、読みながらワクワクドキドキ。日本語では繰り返して読んできた本です。
イギリス人資産家フィリアス・フォッグが執事のパスパルトゥーを連れて、80日間で世界を一周しようというお話。冒険小説の古典と言ってもいいでしょう。
交通手段として使うのは鉄道と船。記憶では、日本語訳の本の表紙にも気球の絵が描いてあったような気がするのですが、交通手段としては一度も使われていないんですよね。
主人公のフィリアス・フォッグですが、ガチガチのイギリス紳士なわけです。フランス人のヴェルヌが描き出すイギリス紳士像が、いかにもって感じで面白かったです。
もう一つ非常に興味深いのは、世界一周の途中で横浜にも寄港していること。
この小説が書かれたのは1872年。江戸幕府が西欧諸国の外圧によって横浜港を開港したのが1859年。フィリアス・フォッグ一行が訪れたのは、開港から13年後(明治5年)の横浜ということになります。
西洋との交流が始まって僅か13年後の日本なんて、世界にはほとんど知られていなかった筈です。更に、日本を訪れたことのない作家ヴェルヌが、いかにしてこの横浜という地を知り得たのかなってとても興味深く感じます。
この1872年は、新橋-横浜間の鉄道が完成した年でもあるんです。竹で作られた駕籠や、着物姿の日本の女性などが出てきますが、どこから情報を得ていたのでしょうかねえ。
ということで、何度か読み返して、ストーリーは(忘れているとはいえ)それなりに覚えている本ですが、これまた英語朗読を聴き取るのは非常に難しかったです。
ストーリーを知っているので、断片的に「ああ、これはあの場面だな」ってのは分かりますが、全体の理解度で言えば、多分20%にも達していないと思います。
それでも好きな本なので、なんとか最後まで辿り着きましたが、そうでなければ多分この本も途中で放り出していたと思います。
「Heidi」なら無理なく聴き取れるでしょうって思ったのに・・・

オーディオブックのジャケットの絵が、“あの” ハイジのイメージとは(私の中では)かけ離れていますが、紛れもなく「アルプスの少女ハイジ」です。
著者は、ヨハンナ・シュピリという方ですが、「ハイジ」は知っていても、作者の名前は初めて聞いたような気がします。
「アルプスの少女」と題名にある通り(原題にはありませんが)、シュピリはスイス人です。なのでこの本は、ドイツ語から英語への翻訳本となります。
幼い頃に両親を亡くし、5歳になるまで叔母さんに育てられたハイジが、アルプスの山に暮らすおじいさんと一緒に暮らすことになります。
そこで出会ったヤギ飼いの少年ペーターや子ヤギのユキちゃん、おじいさんが飼っている犬のヨーゼフらと共に、アルプスの大自然の中で様々な事を学び、健やかに育っていくというお話。
私たちが良く知っているアニメ「アルプスの少女ハイジ」は、制作するに当たりスタッフが海外現地調査を約1年間にわたって行ったそうですが、その調査には高畑勲さん、宮崎駿さんが参加されていたというのを始めて知りました。
なるほど、面白く出来ている筈で、日本のアニメとしては欧州各国で広く放送され、アラブ諸国やアフリカ・アジアも含め、英語圏を除く世界中の国々でも放送されたとのことです。
このアニメのお陰で内容に関しては良く知っている筈の「ハイジ」ですが、これまた朗読を聴き取るのが難しく、「80日間世界一周」と同じレベルかな。まあ、良くて2割程度の理解。
これも内容を知っているので何とかストーリーを追うことが出来ましたが、そうでなかったらチンプンカンプンのまま終わってしまったことでしょう。
ということで・・・・・オーディオブック3連敗、かな。
子供向けとか、中身を良く知っているというのと、英語朗読が楽に聴き取れるというのとは、それほどがっちりとはリンクしてはいないということを思い知らされた次第です。
でも、まあ、これも “出会い” ですからね。
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