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小さな角R部分のヘリ返しを美しく仕上げたい

クロム革を使った名刺入れを作った際、小さなRの角の処理に困り、ヘリ返しした2枚の革を裏同士重ね合わせて(シワの部分が内側に隠れるように)作った。

角R処理

これを、片側だけヘリ返しで(もう一方を包むように)作りたいと思い、色々試してみる。

試し1

外周を斜め漉きで薄くして、2枚の革を重ねて接着し、ヘリ返し作業。

木工用ボンドで

目指しているのは、この角の部分のシワシワを出来るだけ美しく仕上げること。

試し1結果

練習も兼ねて何度かやってみたけど、どうしても美しく仕上がらない。

試し3回

接着剤も、左側の試験片では木工用ボンドを、右側のものはゴム系ボンドに変えたり。

右ゴムのり

もちろん、事前にYouTubeでやり方を色々と見て参考にしている。

ゴム系ボンドを使う際は、これまでやってきた菊寄せと同じように丸キリで2分割の "山" を更に2分割して、更に・・・という風に、山を小さく分割するようにしていきます。

一方、YouTubeで学んだやり方では、(言葉での表現が難しいけど)角Rの始まり辺りから小さなシワをいくつも作るようにしながら接着していくことになります。

で、この端から小さなシワを作りながらR形状を形作っていくためには、接着部分がある程度 "滑る" 必要があるので、ゴム系ボンドではなく木工用ボンドを使うことになります。

ということで、木工用ボンド→ゴム系ボンド→木工用ボンド→ゴム系ボンドと試しながら、最後は木工用ボンドを使ってYouTubeで学んだやり方で(今回の試みは)終了。

練習最後

まだ全然美しくないけど、進むべき道はこちらのような気がしています。

更に練習を重ね、そして本番での回数も重ね、繰り返しやっていくしかないですね。

斜め漉きも、最初の頃は上達するような気が全くしなかったけど、今回のような試験片を作る際にも苦労せずに出来るようになっているので、この小さな角Rの処理もいつかは・・・


ル・パルフェのテリーヌよりダブルキャップタイプの方が

少し前、ゴム系接着剤の保存容器としてル・パルフェのテリーヌ(125cc)を購入したけど、1カ月ほど使ってみて感じるのは、「これ、密閉度がイマイチかも」ってこと。

どうかなー、3~4日経つと、中の接着剤の濃度が明らかに濃くなっている。

以前使っていたル・パルフェのダブルキャップジャーの方が間違いなく優れてる。

ル・パルフェ200ml

やはり、内蓋と外蓋がセットになったダブルキャップの方が密閉力は高いらしい。

確かにル・パルフェ ダブルキャップジャーの密閉力の素晴らしさは実感していたけど、こいつには大きな欠点がある。とにかく、蓋を閉めるのに毎回苦労するんだ。

それなら、ダブルキャップタイプの密閉容器で、他メーカーのものは無いのかな。

見つけたのは、石塚硝子という日本メーカーのダブルキャップ容器。

アデリアというブランドで、ル・パルフェと同じダブルキャップ容器があった。

さっそく買ってみようと思ったのだけど、サイズ的に適当だと思われる200mlサイズは、「6個セット」しか売られていない。

使えるかどうか分からない容器の6個セットを買うには勇気がいる。

そして更に探し続けて見つけたのは、375mlという大きなサイズのもの。

私の用途から考えると大き過ぎるけど、これを買ってみて使えることが分かったら、その時に改めて200mlサイズの6個セットを買えばいいかと。

アデリア375ml

手元に届いてみると、やはり大きいには大きいけど、巨大という程ではない。

200mlのル・パルフェ ダブルキャップジャーと並べても、それほど違和感は無いかな。

ル・パルフェと比べ

外蓋は、思い描いたように楽にスムースに開け閉め出来る。その内側には内蓋が。

内フタ

この内蓋外周のパッキン部分には塩ビコンパウンドが塗布されているので、ガラスビンの口とキッチリと密着しているのが触ると良く分かる。これは期待できそうだな。

内蓋

これでル・パルフェ ダブルキャップジャーと同じくらいの密閉力があるならば、外蓋の開け閉めは楽だし、本格的に使ってみようかなっていう気になっている。

375mlという大きさは、それほど違和感は無いとは言いながらも、125mlのル・パルフェのテリーヌと比べるとやはり大きいし、ビン内部の空気容量が大きいのもデメリット。

テリーヌと比較

実際にゴム系接着剤を入れてみて、暫く様子を見てみよう。


生地の端から定間隔の位置に印を付けるスライドゲージ

YouTubeで紹介されていた「スライドゲージ・T」という商品を買ってみました。

スライドゲージパッケージ

YouTubeで見てAmazonで探してみると、Clover製のものと、その1/2~1/3くらいの価格で販売されている中華製の商品多数が見つかりました。

最初、もちろん価格の安い中華製を買う積りだったのだけど、よく見ると(Cloverのものと比較すると)何となく違和感を感じる。

胴体に印刷されているメモリが「センチ」ではなく「インチ」になってるっぽい。

それが原因なのか、Cloverの製品には300以上のレビューがあるのに対して、中華製の数々の商品にはほとんどレビューがついていない(買われていない?)。

このスライドゲージの使い方は、生地の端から定間隔の位置に印を付けること。

レザークラフトではおなじみのステッチンググルーバーという工具も、「生地(革)の端から定間隔の位置に印を付ける」という同じ用途のもの。

ステッチンググルーバー

ディバイダーも同じ用途で使える。

ディバイダー

そして先日購入した銀ペンコンパスを使えば、革の銀面に定間隔で線を引くことが可能。

銀ペンコンパス

スライドゲージの胴体には1mmピッチで溝が入っていて、("PUSH"を押しながら) T字定規部分を前後にスライドさせると、目盛りの狙った位置にクリックで止めることが可能。

クリック

実際の使い方は、T字定規の下側を生地(革)の端に合わせ、もう一方のT字定規に沿ってペンなどで線を引いていきます。

端から10mm

斜め漉きの始まりの位置とか、接着剤の塗布範囲とかの目印としてサクッと線を引くのにはとても便利そう。


刃先がカーブしている革漉きナイフを砥ぐ

革包丁は何本か持っているけど、お気に入りはYORKSHINEの革漉きナイフ。

切れが悪い

革漉きナイフという名の通り革包丁ではなくて、漉き作業での使い勝手は抜群に良い。

それが、急に切れなくなった。

砥いでみよう。

でもその前にハンディ顕微鏡で刃先の確認を。

顕微鏡で

うん、刃先に何カ所か "欠け" がある。

欠けてる

キングのホームトイシで、片面の#1000側で中砥ぎしてから、#6000側で仕上げ砥ぎ。

砥ぎ中

最後に、自作の革砥で仕上げて砥ぎ作業完了。

革砥で仕上げ

切れ味の確認。

復活

間違いなく復活した。

このYORKSHINEの革漉きナイフの刃先は直線ではなくカーブしているので、前回砥いだ時も「本当にこの砥ぎ方で良いのか?」って半信半疑になりながら砥いだ記憶が。

そして今回も相変わらず半信半疑のまま砥いでいたのだけど、結果としては上手く砥げたわけで、まだ確信はないけど、まああながち間違った砥ぎ方をしているわけでもないらしい。

次回は、もう少し自信をもって砥げるようになってるかな。

最後に面直し用砥石で、平面出しをしておきましょう。

砥ぎ作業に使った砥石面に鉛筆で格子模様を描き、これらが砥石全体から消えるまで面直し用砥石を砥石の上で前後に往復。

砥石修正

砥ぎ作業は面倒臭いけど、上手く砥げた時の快感は中々のものだなって、毎回感じる。


クロム革を使って名刺入れ作り --(2)

前回の続き。

外周をヘリ返しで仕上げたカードポケットパーツを、胴体の所定の位置に重ねて接着。

カードポケットパーツ接着

そして外周を縫製。

外周縫製後

間仕切りパーツは、同じクロム革を使うには薄くて弱い(形状を保持できない)と思うので、似たような色のヌメ革(厚さ1.5mm)を使って作りました。

中仕切り別革

前後のマチで間仕切りパーツを挟むように接着し、コバを縫い合わせていきます。

中仕切り縫製

マチのコバ部分を仕上げていないけど、これでほぼ完成。

縫製完了

カードポケット部分は、共にヘリ返しで処理した2枚の革を重ねているので、仕上がりはこんな感じに。(ここは、マチと同じようにヘリ返しの内側に挟み込んで作ってみたい)

オレンジ革完成

名刺を入れるポケット部の上辺(両側のマチ含め6つの辺)は、すべてヘリ返しで仕上げているので、見栄えは悪くない。

完成内側

ただ、内側となる床面は何の処理もしていないので、ここは裏地を付けた方が良いかな。


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