当ブログは YAMDAS Project の更新履歴ページです。2019年よりはてなブログに移転しました。

Twitter はてなアンテナに追加 Feedlyに登録 RSS

OpenAIとGoogleの生成AIの覇権争いは、Netscapeとマイクロソフトのブラウザー戦争の再現か?

avc.xyz

1990年代半ば、世界にワールドワイドウェブを紹介し、インターネット時代をもたらしたのは Netscape のブラウザだった。

しかし、Windows オペレーティングシステムを握るマイクロソフトが、OS に Internet Explorer ブラウザをバンドルする戦術でブラウザ戦争に勝利し、敗れた Netscape は AOL に売却された。

やがてインターネット支配を巡る争いはブラウザから検索エンジンに移り、そこで勝利したのは Google である。

さて、それから月日が流れ、2014年に Google はDeepMind を買収し、その後トランスファーアーキテクチャを開発し、2017年に論文でその概念を世界にもたらした。

しかし、Google が躊躇する間に大規模言語モデル(LLM)で最初にリードしたのは、ご存じの通り、OpenAI だった。OpenAI は ChatGPT で、それこそかつての Netscape ブラウザが世界にインターネットを紹介したように、世界に実用的な人工知能を紹介したのだ。

で、Google はかつてのマイクロソフトのように「目を覚まし」、「新たなAIの王者」と称賛された Gemini 3 で OpenAI のリードを消し去ったとみられる。「OpenAI神話はもう終わった」という声もある。

Google は、やはりかつてのマイクロソフト同様、Gemini を自社のあらゆる消費者向けサービスに組み込んでいる。

だからといって、OpenAI はかつての Netscape のようにどこぞに買収される運命にあると言いたいのではない、とフレッド・ウィルソンは書く。

彼が引き合いに出すのは、「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」というマーク・トウェインの有名な言葉である。

LLM も OS やスマートフォン市場と同様に、最終的には二大企業の争いになると考えてきたが、それが現実になっただけだとウィルソンは見ている。ただ、まだ分かってないことがあるともウィルソンは書く。

それは AI 分野における検索エンジンの役割である。LLM 以上に重要な AI アプリケーションは存在するか? もし存在するならそれは何か? ということだ。ここが次のポイントかな。

[YAMDAS Projectトップページ]


クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
YAMDAS現更新履歴のテキストは、クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

Copyright (c) 2003-2025 yomoyomo (E-mail: ymgrtq at yamdas dot org)