コダックは2013年4月17日、ミッドレンジのスキャナー2種を発表した。操作用のPCは、Windowsのほか、LinuxディストリビューションのUbuntuも利用できる。今回、営業店、SOHOや在宅勤務などで入力して本社で管理するといった分散入力の市場を狙い、製品を投入した。スキャンしたデータをクラウドサービスに直接アップロードするための機能も備える。販売開始は5月1日。
製品はA4サイズの「イノベーション スキャナーi2900」(写真)とA3サイズの「同i3200」。いずれも分散入力のためにコンパクトに設計されている。同社では初めて、複数原稿を自動で読み込むロータリー式スキャナーと、上に乗せて読み込むフラットベッドスキャナーを一体化した。i2900のサイズは、高さ234.60mm、幅431.80mm、奥行き370.84mmである。
いずれも従来モデルよりも処理能力をアップしている。従来モデルのi2800が1日の推奨処理数が6000枚なのに対し、i2900は1万枚になった。
今回新たに、紙詰まりが起こるような場合でも、原稿が絡まってやぶける可能性を最小限にする機能を加えた。超音波重送検知によって紙詰まりが起こる状況を検知し、フィードを自動で止める。
i2900/i3200は、高度なイメージ処理が可能な機能を備えている。原稿にシワや欠けがあっても、スキャン後に自動で補って目立たないようにできる。この機能はスキャナーのドライバソフトに実装しているため、WindowsでもLinuxでも利用できる。
また、インターネット上でデータを共有する「Evernote」に、スキャンしたデータを自動でアップする設定も可能だ。ただし、これはWindows用のソフトで実現している。Linuxでは独自にソフトを導入して設定する必要がある。
価格は、i2900が27万8000円(税別)、i3200が40万円(同)である。