企業におけるスマートデバイス利用実態について、まずは普及が先行するタブレット端末から解説していく。スマートデバイスの調査は全有効回答672社のうち、モバイルデータ通信を「導入済み」または「導入の具体的な予定がある」と回答した企業500社を対象に実施した。
タブレット端末を「利用している」と回答したのは調査対象の49.8%(図1-1)。モバイルデータ通信利用企業の半数はタブレット端末を導入している。「利用の具体的な予定がある」は4.0%、「利用する方向で検討している」が9.4%。多くの企業がタブレット端末の導入に前向きな姿勢であることがうかがえる。
利用中または利用予定のある企業におけるタブレット端末の導入台数は平均164台。導入台数が「50台未満」の企業が約半数を占め、部署単位の導入や“お試し導入”にとどまる企業がほぼ半数という結果だ。一方で、1000台以上導入する企業も5.6%ある。
プラットフォーム別に見た端末の種類ではiPad(iPad miniを含む)が圧倒的だ。「現在利用している端末」として、タブレット端末を利用する企業の8割以上がiPadを挙げた(図1-2)。図にはないが「最も台数の多くなる端末」(主力の端末)がiPadであると回答した企業は58.4%と過半数に上る。
Androidタブレットを利用中の企業は約3割。iPadと50ポイント以上も離された。Androidタブレットを主力とする企業は、タブレット端末利用企業のうち14.5%だった。iPadとAndroidタブレットでは企業における採用状況で大きな差が付いている。