SEOキーワード選定のやり方・手順をわかりやすく解説
SEO対策
2024.12.02
こんにちは。デジタルマーケティングメディア「PINTO!」編集部です。
SEO対策とは「検索エンジン最適化」のことをいい、Webページを検索エンジン上で上位表示させることで自社サイトへの流入を増やせる施策です。
この記事では、SEO対策を進める上での考え方や、具体的な施策の進め方、最新のSEOトレンドなど、SEOの全体像を解説しています。毎日1章ずつ読んでいただいても、興味のある章だけ読んで学んでいただいてもかまいません。
SEOの勉強に、ぜひご活用ください。
※編集部注:この記事は、2023年9月に公開された記事を加筆・修正したものです。
💡こちらの記事は、当メディアPINTO!内で扱っているSEO対策に関する記事をすべて網羅している、いわば教科書のような記事です。いつでも戻って来れるように、ブックマークしておくことをおすすめします!
この章のまとめ
>>第2章「SEOに強いWebサイトとは」までジャンプする
SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、Googleなどの検索エンジンの検索結果で上位に表示させるために施策を行うことです。SEO対策もほぼ同義の意味で使われますが、施策の総称をSEO対策と呼ぶケースもあります。
検索エンジンの検索結果の上位に表示できれば、自社サイトへの流入を多く獲得できるなどの利点があり、Webサイトやホームページを運用していく上では欠かせない施策です。
ここでは、SEO対策について理解するための基本項目について解説します。
SEO対策に取り組む上でもっとも大切な考え方は、「ユーザーにとって有益な情報を提供すること」、そしてそれを「検索エンジンも正しく認識できる状態にすること」です。この記事では、さまざまなSEO施策について紹介しますが、いずれもこの本質に紐づくものになります。
「SEO対策」と聞くとテクニカルな方法を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそうではありません。
検索エンジン上で上位表示されるのは、検索したユーザーにとって有益であり、課題を解決できるコンテンツです。つまりSEO対策の出発点は、まずユーザーが求めているものを深く理解し、それを満たす価値のあるコンテンツを用意すること、さらにそれを検索エンジンが読み取り正しく理解できるようにすることが本当の意味でのSEO対策といえます。
これからSEO対策に取り組む上でも、「SEOの観点で良いかどうか」を考えるのではなく、「ユーザーにとって良いかどうか」を第一に考えることが大切です。
SEO対策は、Web集客手法の1つです。他の代表的なWeb集客手法にはWeb広告がありますが、SEO対策はこれらと比較すると次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット |
|
---|---|
デメリット |
|
それぞれ詳しく解説します。
何よりも、検索経由の流入増加がSEO対策によって得られるメリットです。
検索行動を行うユーザーは、何かしら課題を持っていることが考えられるので、対策するキーワード次第ではビジネス成果につなげやすいユーザーを集めることができます。
例えば、「SEOツール 有料」と検索している人は、おそらく有料のSEOツールでいいものがないかを探していそうです。このユーザーはSEARCH WRITEなどのSEOツール導入につながる可能性が高いです。
SEO対策をきちんと行えれば、Webサイトの流入の基盤が作れることは間違いありません。
インターネット広告は、一定の費用をかければその分だけ集客が見込めますが、運用を止めると流入も止まる掛け捨て型の集客手法です。近年の広告CPC(クリック単価)が高騰傾向にあることを鑑みても、広告に依存した集客からの脱却は必須といえるでしょう。
一方でSEO対策は、コンテンツが自社のWebサイト内に蓄積されていき、一度流入やコンバージョンが獲得できれば、継続的に獲得し続けることができます。つまり1流入に対するコストが低減していき、中・長期的にみると顧客獲得コストを減らすことができるのです。
SEO対策は、社内に担当者がいれば担当者の人件費のみでも実施できます。本格的に実施するにはコンテンツ作成やツール導入によって費用が発生しますが、インターネット広告と比較すると安価で済むことが多いです。
SEOで上位表示されるのは、ユーザーの課題を解決するなど有益なコンテンツです。そういった有益なコンテンツを作ると、それが社内研修で利用できたり、セミナーに転用できたりと二次的に利用することができます。
コンテンツ自体は放置してしまうと検索順位が下がることもありますが、一部を変更するだけ(=リライトと呼ばれる)で再度上位に表示されることはSEOではよくあることです。つまり、費用をかけて作ったコンテンツは資産としてストックされていきます。
ユーザーにとって有益なコンテンツを発信し続けることで、ブランディング効果が期待できます。
例えば、SEO対策に悩みを抱えて、SEOに関する様々なキーワードを検索している人がいたとします。その時に「あのキーワードでもこのキーワードでもどのキーワードで検索しても、あるサイトにたどり着くな・・・!」となれば、そのサイトやその運営母体である企業はSEO対策に知見のある企業として認識されます。こういった認識があると、SEOコンサルを探すときなどに有利に働くことが期待できるでしょう。
このように、SEO対策ではブランディングの効果も期待できます。
SEOの最大のデメリットは成果が出るまでに時間がかかることでしょう。
コンテンツを公開しても順位がつくには1か月ほどがかかりますし、そもそもコンテンツを作ること自体も骨が折れる作業です。もし外注などをすれば記事作成だけで1週間以上かかることはザラにあります。
また、コンテンツを1つだけ公開しているサイトよりは、100以上公開しているサイトの方が、上位表示されやすい傾向があります。これはサイトとしての信頼性などが関係しています。つまり、一定量のコンテンツをためていかないと競合サイトより上位表示することは難しいのです。
こういった事情から、SEO対策は成果を出すまでに時間がかかることが多いです。もちろん多くの予算を投じて一気に100記事を作成するような戦い方をすればスピードを速めることはできますが、あまり現実的ではありません。
ここは多くの方がSEOを実施するかどうかで迷うポイントになります。
SEO対策を進めていくには、運用者にSEOの専門性が必要になります。テクニカルな分析やキーワードの調査が必要になるためそれらに対応できる専門性が必要です。
しかし、専門性は必ずしも社内に必要なわけではありません。
SEOに必要な分析や対策を実行できるSEOツール(弊社では「SEARCH WRITE」を提供しています)を導入したり、SEOコンサルティングを外部に依頼したりすることで、専門性の部分が社内になくても、SEO対策を進めることができます。
また、ここ数年でSEOに関しての情報がまとまったホワイトペーパーやセミナーなども多くみられるようになったのでまずはそういったもので情報収集してみるとよいでしょう。
弊社でも多くのコンテンツを出しておりますので、ぜひご覧ください。
SEOのランキング順位は、検索アルゴリズムという計算式により決定されます。このアルゴリズムは日々変更が加えられており、数か月に一度のタイミングでコアアルゴリズムアップデートと呼ばれる核となるシステムにも変更が加えられます。
検索結果を決めるのはGoogleのアルゴリズムであり、誰もこのアルゴリズムを操作することはできません。SEO対策を行う上では、このような外的要因の影響を受けることを考慮する必要があります。
💡自社でSEO対策を行うべきか迷ったら?
SEOのメリットとデメリットを説明してきましたが、実際にSEOを実施すべきかどうかは企業フェーズやビジネスモデルによってさまざまです。自社の場合どうすればいいのか迷う場合は、一度SEOベンダーにご相談ください。
特に弊社PLAN-Bは、SEO対策を軸にマーケティング施策全般の支援をおこなっているので、最適なご提案をさしあげることができます。(もちろん現段階で必要がない場合などはその旨をお伝えします)。
皆様のマーケティングパートナーとして真摯に対応いたしますので、ぜひ以下よりお問い合わせください。
このあと具体的なSEO対策の進め方を紹介しますが、理解しやすくするために、まずはGoogleなどの検索エンジンがどのように順位を決定しているのか、その仕組みを知っておきましょう。
検索エンジンが順位を決定するまでの大まかな流れは以下の通りです。
クローラーとは、「ページを読み込むロボット」のことです。このロボットがWeb上のリンクを辿って巡回し、見つけたページをデータベースへ登録(=インデックス)します。
そしてインデックスされたページの中から、アルゴリズムと呼ばれる複雑な計算式を元にランキングづけを行い、検索結果として返します。これが大まかな順位決定までの流れです。
関連記事:クローラー、インデックスとは?Google検索エンジンに認識されるまでの仕組み
アルゴリズムを元にランキングづけをするとお伝えしましたが、ここからは具体的にどのような要素を評価しているのかを見ていきましょう。
アルゴリズムで評価している要素は、大きく分けると内部要素(Webサイト自体に関連するもの)と、外部要素(外部サイトからの評価に関連するもの)に分けられます。
内部要素の代表的なものとしては、以下のものがあります。あとでも詳しく解説していますので、ここでは一部を紹介します。
概要 | 詳しく解説している記事 | |
良質なコンテンツ | ユーザーにとって有益なコンテンツを作成しているか | SEOにおける良質なコンテンツとは |
SEOタグ | 適切なSEOタグ(titleタグやhタグ)を使い、ユーザーとGoogle検索の両方に自社サイトの内容を正確に伝えられているか | SEOで重要なタグやその書き方について |
モバイルフレンドリー | モバイルからの使いやすさが考慮されているか | モバイルフレンドリーとは?対応方法について |
構造化データマークアップ | Webサイトの情報を検索エンジンが正しく理解できるように、専用のHTMLでマークアップされているか | 構造化データとは?非エンジニアでもできるマークアップの方法 |
XMLサイトマップ | XMLサイトマップを作成し、ホームページの構造や各ページの情報をクローラーに正しく伝えられる状態になっているか | サイトマップとは?作成方法も解説 |
コアウェブバイタル | 読み込み速度、表示速度は高速であるか、レイアウトのずれがないか等 | コアウェブバイタルの各指標や対策方法 |
上記はあくまで一例ですが、このような要素をもとに対策を行うことで、検索順位の向上が期待できます。「キーワードを入れると上がる」「見出しに関連キーワードを入れると上がる」などの単純な話ではなく、Googleはこれらの要素を複合的に評価しています。
よってSEO対策を進めるときも、上記のような要素に対して1つずつコツコツと対策することが大切です。
外部要素とは、Webサイト外からの評価に関連する要素のことです。Googleが掲げる10の真実で「ウェブ上の民主主義は機能する」と述べられているように、たくさんの外部サイトから紹介されているサイトを高品質だと評価します。
「紹介されている」状態を表す要素としては、例えば以下のものがあります。
概要 | 詳しく解説している記事 | |
被リンク(外部リンク) | 外部のWebサイトから自分のWebサイトに張られたリンクのこと | |
サイテーション | 他サイトやSNS上で特定のサイト名やブランド名が話題になっていること | サイテーションとは?概要、獲得方法、事例を紹介 |
ただし、リンクを得るために意図的に別サイトを作成してリンクを張るような施策は、悪質な被リンクと判断されてペナルティの対象となります。SEO評価を下げる要因となるため、あくまでも自然なリンク(ナチュラルリンク)を得られるような対策を意識しましょう。
Googleはこれらの要素を元に、Webサイトを評価しランキング付けを行います。なお、アルゴリズムは細かいものを含めると日々アップデートが加えられており、評価要素の内容も日々更新されます。そのため、SEO対策を進めるには最新情報にアンテナを張ることも大切です。
Googleの公式ブログ「Google 検索セントラル」では最新のアルゴリズム変更についても情報が公開されているため、SEO対策に従事している方はチェックしておくことをおすすめします。
第2章のまとめ
>>第3章「SEOで上位表示するコンテンツの作成方法」までジャンプする
第1章で紹介した内部要素は、いわばWebサイト自体を評価する要素です。このようにGoogleが評価する内部要素を改善して、Webサイト自体の評価を上げるための施策を、総括して「内部対策」といいます。内部対策でできる施策は数多くありますが、大別すると以下の3つに分けて考えることができます。
それぞれ具体的な施策を紹介します。
関連記事:SEOにおける内部対策一覧
SEOの一歩目として、まずはWebサイトが検索結果に表示される必要があります。仕組みの項目でも紹介したように、Webサイトを検索結果に表示させるには「クロール」「インデックス」という作業を検索エンジン側が行わなくてはなりません。
特に新規で立ち上げたばかりのサイトはGoogleに発見されるまで時間がかかるため、早くWebサイトが表示されるように次の施策を実行しましょう。
特に新規で立ち上げたばかりのサイトは、外部サイトからのリンクも少なくGoogleに発見されるまで時間がかかります。早くインデックスしてもらうには、サイト登録が有効です。
💡自社サイトがインデックスされているか確認するには?
Googleの検索窓で、「site:〇〇.co.jp(確認したいサイトのドメインやページ)」を入力し検索してみましょう。インデックス登録済みで検索結果に表示されるURLが表示されます。自社サイトが表示されない・URL数が少ない場合は、サイト登録を試してみてください。
サイト登録の方法には、主に次の2つの方法があります。
具体的なやり方は次の記事で解説していますので、気になる方はご覧ください。
Google検索セントラルのスターターガイドによれば、Webサイトやページを見つけてもらうために有効な方法には、ナチュラルリンクを張ってもらうことがあります。なぜならGoogleは、主にクロール済みのページからリンクをたどることで新たなページを発見するからです。
ナチュラルリンクとは、外部サイトから自発的に張られたリンクのことで、人為的なものは含まれません。評価要素についての解説でもお伝えしたように、人為的なリンクは効果がないだけでなく、ペナルティを受けて評価を下げる要因にもなるため注意が必要です。(例えば、リンクを張ることを目的として別サイトを立ち上げ、そこからWebサイトへのリンクを張ることはペナルティの対象になります。)
ナチュラルリンクを獲得する方法には、例えば以下のようなものがあります。
関連記事:ナチュラルリンクとは?SEO効果や獲得方法について
Webサイト上でエラーが発生している場合、サイトやページが正しく表示されていない可能性があります。Google Search Console にログインし、対処すべきエラーがあれば早いうちに対応しましょう。
よくあるエラーと対処方法については以下の通りです。
表示されるエラー | 意味 | 対処方法 |
ページにリダイレクトがあります | 別のURLへ転送されている | 意図的なリダイレクトは対処不要。身に覚えのないものは設定解除する。 |
---|---|---|
クロール済み-インデックス未登録 | GoogleはURLをクロールしたが、インデックス登録をする必要はないと判断した | 内容を確認し、検索結果に表示させたいページが含まれる場合は、そのコンテンツを改善する |
見つかりませんでした(404) | クローラーがアクセスしたが、URLが見つからなかった | 意図的に削除したものなら対処不要。そうではない場合、アクセスできるようにURLを復活させる、またはリダイレクト処理で正しいURLに転送する。 |
特に1,000ページを超えるような大規模サイトの場合、クローラーがサイト内を巡回しやすいかどうかの指標である「クローラビリティ」についても考慮する必要があります。クローラビリティを向上させるための施策には、例えば次のようなものがあります。
関連記事:クローラビリティとは?基礎知識や具体的な改善方法について
サイト構造とは、Webサイト内のトピックを分類し、階層構造で示したものです。サイト構造を適切に設計することで、カテゴリページなどの重要なページをクローラーが認識しやすくなります。
関連記事:ディレクトリの階層を整理する
パンくずリストとは、Webページを閲覧しているユーザーが「今」「どのカテゴリーの」「どのページを」読んでいるのかをわかりやすくするためのナビゲーションです。Webページの階層構造を示すことができ、検索エンジンにとってもサイト構造を理解するのに役立ちます。
当ブログPINTO!でも、以下画像のようなパンくずリストを設置しています。(PCから見た場合)
関連記事:パンくずリストとは?基本や設置方法を解説
クローラーは、サイトやページにあるリンクを辿って新しいURLを発見します。Googleがクロールを効率的におこなうためには、サイトマップの作成・送信が有効です。サイトマップとは、ホームページの構成や各ページの情報をユーザーや検索エンジンに伝えるためのもので、ユーザー向け・検索エンジン向けそれぞれに作成するのが一般的です。
検索エンジン向けに作成するサイトマップは、「XMLサイトマップ」「サイトマップファイル」などと呼ばれており、そこにはWebサイト内の各ページの情報(URLや優先度、最終更新日などの情報)が記載されています。
関連記事:サイトマップとは?作成方法も解説
robots.txtとは、検索エンジンのクローラーに対して、どのURLにアクセスしていいかを指示するファイルのことです。robots.txtを活用することで、検索エンジンが特定のページやディレクトリへクロールすることを防ぐことができます。
これにより、無駄なページへのクロールを制限でき、サイト内の重要なコンテンツへのクロールが優先されるようになります。
関連記事:robots.txtとは?その効果や書き方について
SEOに強いWebサイトを作る上のポイント3つ目は、マイナス要因を改善することです。たくさんのSEO施策を講じても、そもそもWebサイトにマイナス要因があればその効果が薄れてしまいます。
以下にマイナス要因として代表的なものを3つ挙げているので、当てはまるものがあれば改善しましょう。
低品質コンテンツとは、ユーザーと検索エンジンの両方にとって有益でないコンテンツのことです。具体的には、他サイトのコピーコンテンツや自動生成されたコンテンツ、意図的にキーワードを詰め込んだコンテンツなどが該当します。
このような低品質コンテンツは、サイト全体のSEO評価を低下させる可能性があるため、早急に対応しましょう。
低品質なコンテンツがあれば改善(リライト)すること、またはnoindexタグを利用してページが検索結果に表示されないようにするなどの対処が必要になります。
関連記事:noindexタグとは?対象ページの見分け方や事例について
またこのような意図的な低品質コンテンツ以外にも、重複コンテンツもマイナス要因になりえます。
重複コンテンツとは、サイト内部に同じようなコンテンツが複数存在しているケースです。重複コンテンツがあることで、クローラビリティに悪影響であることに加え、SEO評価が分散するデメリットもあるため、URLの正規化などの対応が必要になります。
Googleは、1URLを1つのページとして認識します。そして1ページで1つのコンテンツを作成することが大原則です。(先ほど紹介した重複コンテンツも、この原則にそぐわない例です。)
例えば、一つのページに複数のコンテンツを入れ込み、同時に複数のキーワードを対策しようとしたとします。この場合、ユーザーが求める情報にそぐわないトピックが多く含まれることになり、ほしい情報がなかなか見つかりません。Googleにとっても主なコンテンツがどれか判断つかないため、SEOにおいてはマイナス要因となり得ます。
1つのページでは1つのコンテンツ(トピック)を扱い、ユーザーとGoogle両方から理解しやすいサイト作りを目指しましょう。
SSL化(HTTPS)とは、Webサイトとユーザー間のデータ通信を暗号化する技術です。SSL化されたWebサイトは、URLが「http://」ではなく「https://」で始まり、非対応のページはブラウザによって警告が表示されます。
Googleはセキュリティを最優先事項とし、「SSL化はSEOにおけるランキング要因である」と発表しています。
暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキング アルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。このテストで十分な結果が得られたため、Google はランキング シグナルとして HTTPS を使用することにしました。
SSL化は、SEO対策を行う上で必須項目ですので、まだ対応がお済みでなければ、以下の記事を参考にSSL化を進めてください。
関連記事:SSL化とは?対応方法について
第3章のまとめ
>>第4章「外部サイトからのSEO評価を高める方法」までジャンプする
コンテンツSEOとは、ユーザーにとって有益なコンテンツを継続的に発信することで検索エンジン上からの評価を目指す手法です。
SEO対策で、検索上位に表示させるページを作る場合、「検索上位を目指して作る」のではなく「ユーザーにとって有用で信頼できる」コンテンツを作ります。これは次のように、Googleの公式ブログでも記されているとても大切な考え方です。
Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。
ここからは「ユーザーにとって有用なコンテンツとは?」「具体的にはどのように作成するの?」といった疑問にお答えしていきます。なお、コンテンツを作成するには、どのようなコンテンツが評価されるのかを知る必要があるため、まずはGoogleが公開している「Googleの検索品質評価ガイドライン」について知りましょう。
検索品質評価ガイドラインとは、Googleが検索結果の品質を評価するために、外部の検索品質評価者(クオリティーレイター)向けに作成したガイドラインです。もともとはGoogleの内部文書でしたが、サイト運営者にGoogleが求めるページを理解してもらうことを目的に、外部にも公開されました。
2013年、Google は人間による評価のガイドラインを公開しました。これは、Google 検索の透明性を高めるとともに、Google がどのようなウェブページを求めているかをウェブマスターの皆様にご理解いただくことを目的としたものでした。
(引用:検索品質評価ガイドラインの更新について | Google 検索セントラル ブログ | Google Developers)
このガイドラインでは「Googleがどんなページを高く評価するか」について記載されており、「General Guidelines(英語版のみ)」で一般公開されています。
サイト運営者やSEO担当者は検索品質評価ガイドラインを理解することで、検索順位の上位表示に必要な情報や要素を把握できます。全170ページもあるので、ここではWebサイトを運営する上で押さえておきたい最低限のポイントを2つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
検索品質評価ガイドラインでも言及され、SEO上重要である要素が「E-E-A-T」です。E-E-A-Tとは以下の4項目の頭文字から名付けられたもので、それぞれExperience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼性)を指します。
Googleの検索品質評価ガイドラインにおいて、「ページ品質評価の最重要項目」と定義されており、近年SEO対策をするにあたって最も重要視するべき評価基準と言えます。
一つ目の項目であるExperience(経験)とは、経験を基に作成されたコンテンツかを評価する項目です。Google検索セントラルでは、以下のように記述されています。
実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。
たとえば、確定申告書の正しい記入方法を知りたいときには、会計の専門家が作成したコンテンツを参照したいでしょう。一方で、確定申告ソフトの評価を知りたいのであれば、その種のサービスを体験した人たちが集まるフォーラムの議論など、別の情報を探すのではないでしょうか。
出典:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加 | Google 検索セントラル ブログ | Google Developers
デジタルマーケティングの情報を発信する本メディアPINTO!で言えば、SEOの実施経験がない人が執筆した記事は情報に深みが出ず、情報の精度も高くありません。ユーザーにとっては経験のある方がコンテンツの作成に携わり、コンテンツ品質を担保することが理想です。
専門性はその名の通り、サイトあるいはWebページがある分野においての専門的な情報を提供できているのかを評価する指標です。
Webサイトや、各ページのコンテンツは特定の分野について専門的である方が、信頼性や権威性が担保されたコンテンツであると見なされ、よりGoogleから高い評価を受けます。これは、専門性が高ければユーザーの抱えている悩み、問題に答えられる確率が上がるためだとされています。
そのため、もしサイトが初期段階の場合は、何らかの分野に特化したコンテンツを作成し「この分野についてならこのサイト!」とユーザーに想起されやすいメディアを目指すことをおすすめします。
権威性とは、他者からの信頼を置けるメディア・コンテンツ発信者と見なされているかどうかという指標です。権威性は別サイトからのリンクの質と量などから、判断されると言われています。
権威性の観点でしばしば例として出されるのは、お医者さんです。素人に「あなたは風邪をひいています」といわれるより、お医者さんに風邪を引いているといわれた方が、たしかにそうだなと感じますよね。Webサイトについても同じことが言えます。
「このサイトが出している情報だから正しい/信頼が置ける」とユーザーに感じてもらうには、他社サイトに引用されるような質の高いサイトコンテンツを充実させるだけでなく、長期的なサイト運用などの観点も必要になってきます。
信頼性とは、ユーザーがそのWebサイト運営者やページの情報を信頼できるかという観点です。また、Webサイトの安全性も評価されます。ここまでの3項目が満たされていることに加え、以下の対応ができているか確認しましょう。
💡E-E-A-Tが重要視される「YMYL領域」とは?
特に「E-E-A-T」が重要といわれるのが、YMYL領域です。YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、人の将来的な幸福や健康、金融にまつわる情報のことを指します。
YMYLに関する情報は、人の将来的な幸福や人生に大きく影響を与えます。例えば、将来の資産や税金に関わることをユーザーが調べていたとして、そこで訪問したサイトやコンテンツの情報に誤りがあった場合、ユーザーは将来的に多大な被害を被るかもしれません。
独自性は、他のサイトにあるようなありふれた情報だけでなく、自社事例など独自の情報を提供できているかを評価する項目です。直近の検索結果を見ていても、過去と比較して独自性の重要性が高まっているように見受けられます。
独自性を出すための方法は、以下を参考にしてみてください。
例えば、弊メディア「PINTO!」では、メディア運営に関する情報を発信するとき、過去に取り組みがあればその時の実績を掲載するようにしています。このように自社独自の情報を入れ込むことで、ユーザーにとってより有益なコンテンツを作れるようになります。
評価基準について知ったところで、次はいよいよ具体的な作成方法について見ていきましょう。
キーワード選定とは、上位表示させたいキーワードを決めることで、SEO対策における戦略決定といえる重要なステップです。キーワード選定は主に以下の流れで進めていきます。
【キーワード選定の流れ】
例えば、弊社がSEOツール「SEARCH WRITE」を販売したいとしたとき、取りたいビッグキーワードとしては「SEO対策」などが上がります。
キーワードを選定するときは、まずこのビックキーワードを中心にキーワード候補を洗い出していきます。その他にも、事業のペルソナ、カスタマージャーニーからキーワード候補を洗い出したり、競合サイトが取っているキーワードを参考にしましょう。関連キーワード取得ツールを活用するのもおすすめです。
ここでのポイントは、できるだけたくさんのキーワード候補を洗い出すことです。これを意識することで優先順位決定の際に「本当なら急ぎ対策しておくべきだった」キーワードを取りこぼさずに済みます。
キーワードの洗い出しができたら、それらを集約して、事業貢献度合い、競合状況、コンテンツ作成状況から優先順位を決定(=キーワードを選定)します。キーワードを選定したら、ブログなどの記事コンテンツで上位表示をするのか、サービスサイトで上位表示を目指すのかも併せて決めておきましょう。
関連記事:SEOキーワードの選定方法を詳しく解説
上位表示したいキーワードが決まれば、そのキーワードで検索しているユーザーのニーズを満たすコンテンツを作成します。コンテンツ作成のステップは次の通りです。
関連記事:SEOライティングの詳しい手順
コンテンツを作成するときは、まずユーザーを深く理解することが大切です。そのキーワードで検索するユーザーは、どのようなコンテンツであれば満足するか?を考え、コンテンツに反映させていきます。
例えば以下について調査し、ユーザー理解を深めていきましょう。
対策キーワードを検索しているユーザーの状態は?:いつ、誰が、どんな状況で検索しているのか
顕在化しているニーズは?
ユーザーについて深く知ったあとは、いきなりライティングに入るのではなく、まずは検索ユーザーのニーズをどのように解決していくのかを示す設計書(=記事構成)を作成します。先に記事構成を作ることで、書くべきことが明確になりスムーズにライティングが進みます。
記事構成の例)「SEO対策 進め方」を対策キーワードとした場合
h2:SEOとは?:100文字程度で簡単に説明
h2:SEO対策の進め方:SEO対策は大きく分けて内部施策、外部施策、コンテンツSEOの3軸あることを説明
H3:内部施策とは:内部施策とは何か、どんな施策があるのかを具体的に説明
H3:外部施策とは:外部施策とは何か、どんな施策があるのかを具体的に説明
H3:コンテンツSEOとは:コンテンツSEOとは何か、コンテンツの作成方法を説明
h2:SEO対策を進める上での注意点
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関連記事:検索順位1位を目指したい方へ!記事構成案の作り方完全ガイド
構成案ができれば、ライティングに進みます。コンテンツライティング時も、検索エンジンではなく「ユーザー」に向けてコンテンツを作成するということを忘れてはいけません。
SEO対策で、AとBの選択肢があり迷った時には、「どちらの方が順位が上がりそうか」ではなく、「どちらの方がユーザーにとって良いか」で考えるようにしましょう。具体的にユーザーにとって良いかどうかを判断するための指標としては、以下を参考にしてみてください。
Googleが公式に発表しているドキュメントで説明があるので一度読んでおくとよいでしょう。
・独自の情報や報告、調査、分析を提供していますか?
・トピック(キーワード)に対し、十分な量の情報を網羅的に提供していますか?
・示唆に富んだ分析や興味深い情報を提供していますか?
・引用を行う際に、単なるコピーや書き換えではなく付加価値をつけていますか?
・ブックマークしたい、友達に共有したい、お勧めしたいものになっていますか?
・情報源や関連する専門知識の出所を明確にしていますか?
・サイト運営者の情報やサイトを運営する背景を掲載していますか?
・確認できる事実上の誤りがありませんか?
・誤字脱字やデザイン崩れの問題はありませんか?
・関係のない広告は表示されていませんか?
・モバイルでコンテンツを表示すると、コンテンツは適切に表示されますか?
上記は先ほど紹介したような、E-E-A-Tや独自性が重要であることを示しています。これらを意識しつつ、執筆を進めていきましょう。E-E-A-Tや独自性の出し方については、以下に改めて掲載しておきます。
E-経験 | トピックに経験のある方が執筆する、もしくはその方に記事チェックをしてもらえる体制を敷きます。経験ベースで課題解決につながるコンテンツが作成できるようにしましょう。 |
---|---|
E-専門性 | トピックの専門家による監修を入れるなどが必要です。また、ページごとだけでなくサイト単位でも専門性が必要になります。 |
A-権威性 | ページ、サイトの権威性が必要です。関連サイトからの外部リンクや監修者がつくことなどで改善できます。 |
T-信頼 | 経験、専門性、権威性に加えて最新で正確な情報を掲載しているかなどによって決まります。 |
独自性 | 他のサイトにあるようなありふれた情報だけでなく、自社事例など独自の情報を提供できているかが重要です。 |
SEOで評価されるには、ユーザーにとって有用であり使いやすいことに加えて、Googleからみても内容が理解できる/しやすい形にしておく必要があります。なぜならGoogleなどの検索エンジンは、HTMLで記述されたコードを読み取ることで、クロールしていくからです。
つまりコンテンツ作成時にも、適切なHTMLタグを利用する必要があります。「HTMLタグ」と聞くと難しい印象を受ける方も多いと思いますが、安心してください。WordPressなどのCMSを利用している場合は、最低限の知識があれば、簡単にHTMLタグを設定することができます。
代表的なタグについては次の通りです。
関連記事:SEO対策で重要なタグまとめ
<title>ここにタイトルが入ります</title>
タイトルタグ<title>とは、検索エンジンに対してWebページのタイトルや題名を伝えるためのタグです。<title>タグで設定したテキストは基本的に検索結果のタイトルとして表示*され、ユーザーがクリックするかを決める重要な要素になります。
(*設定したテキストが長すぎる・記事内容とマッチしないなどの理由で、Googleに書き換えられることもあります。)
WordPressなどのCSSを利用している場合、投稿画面の「タイトル」に該当するところにテキストを入力すれば、自動的に<title>タグが設定されます。
<meta name=”description” content=”ここにメタディスクリプションが入ります”>
SEO対策におけるメタタグとは、記事の概要などの情報を記載するタグのことです。メタタグにはいくつか種類がありますが、代表的なものにはメタディスクリプションがあります。
メタディスクリプションはWebサイトやページの概要示すもので、検索結果のタイトルの下に表示されます*。タイトルタグと同様にユーザーがクリックするかを決める重要な要素です。
(*設定した内容が記事とマッチしないなどの理由で、設定されたメタディスクリプションが表示されないケースもあります。)
メタディスクリプション設定するには、HTMLファイルに直接記述する方法や、WordPressを利用している場合はプラグインを入れて投稿ページから設定する方法があります。
<h2>ここに大見出しが入ります</h2>
見出しタグ(hタグ)は、文章の階層構造を伝えるために有効なタグです。通常<h1>タグは1記事に対して1つまでとし、以下のように<h2>タグ以降でコンテンツの階層構造を示します。
<h2>検索エンジンの仕組み</h2>
<h3>1.クローラーがWeb上を巡回する</h3>
<h3>2.インデックス登録する</h3>
<h3>3.検索順位を決める</h3>
<h2>SEO対策の進め方</h2>
<h3>Googleに発見されやすくする</h3>
<h3>ユーザーにとって有益なコンテンツを作成する</h3>
階層構造は深すぎるとユーザーがわかりづらくなるため、<h4>までに留めておくとよいでしょう。
<img src=“画像URL” alt=“ここに画像の説明が入ります”>
alt(オルト)タグとは代替テキストとも呼ばれ、画像が表示されない場合や視覚に障がいをお持ちの方が利用する場合に、画像の内容を理解できるように設定するものです。altタグがあることでGoogleが画像の内容を理解しやすくなるため、SEO上でもプラスに働きます。
100点満点のコンテンツをいきなり作成するのは、なかなか難易度は高いものです。そもそも良いコンテンツかどうかはGoogle(=ユーザー)が決めるものなので、公開してみないとわからないこともあります。
「評価はGoogleにしかわからないので迷ったらまずやってみる、悪ければ改善する」というスタンスでまずはコンテンツを公開し、その後に改善(リライト)することで順位向上を目指しましょう。
足踏みしている時間はもったいないですから、どんどん施策を打って成果を記録しておくことで、良かったものと悪かったものから次の施策を立てていくことをおすすめします。
リライトをするときは、主に2つの観点でコンテンツを改善していきます。
①記事の品質をあげる | 検索順位が低いときはあらためてユーザーのニーズを調査し、コンテンツの質を上げて検索順位の向上を目指します。 |
---|---|
②クリック率を上げる | 検索順位が高いのにクリック率が低い時は、タイトルやメタディスクリプションを変更してユーザーを惹きつけられるように改善をします。 |
関連記事:リライトとは?順位を向上させる方法を解説
SEO対策で検索上位に表示させるページを作る場合、「検索上位を目指して作る」のではなく「ユーザーにとって有用で信頼できる」コンテンツを作ります。これは次のように、Googleの公式ブログでも記されているとても大切な考え方です。
Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。
質の高いコンテンツについては、Googleは公式ブログで「コンテンツを自己評価する項目」を全16項目公開しています。ここで示されている内容を要約すると、以下の通りです。
コンテンツを作成したときは、これらの観点で振り返り、本当にユーザーにとって有用で信頼できる情報を発信しているか確認するようにしましょう。コンテンツを自己評価する16項目については、以下でも引用しておきますので、気になる方はご一読ください。
コンテンツと品質に関する質問
- コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
- コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。
- コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。
- コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
- メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明する有用なものですか。
- メインの見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張している、または読者に強いショックや不快感を与えるものではありませんか。
- 自分でもブックマークしたい、また友人に教えたりすすめたりしたいと思えるページですか。
- コンテンツには、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値がありますか。
- 検索結果に表示された他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供していますか。
- コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。
- コンテンツは適切に制作されていますか。雑に、または急いで制作されたような印象を与えるものではありませんか。
- コンテンツが(外部委託されるなどして)多数のクリエイターによって大量に制作されているために、または複数サイトの大規模なネットワークに拡散されているために、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していませんか。
専門性に関する質問
- コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。
- コンテンツを制作しているサイトを誰かが調査したとしたら、対象トピックの権威としてサイトが信頼されている、または広く認知されているという印象を受けますか。
- コンテンツは、トピックに関して十分な知識を持つことが明白な専門家または愛好家によって書かれたものですか。
- コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか。
トピッククラスターとは、メインとなるトピック(ピラーコンテンツ)と、それらを補足するサブトピック(クラスターコンテンツ)をリンクでつないだ集合体のことです。例えば「SEO」というメイントピックがあった場合、それらを補足するサブトピックには「コンテンツSEO」「キーワード選定」「ドメインパワー」などが該当します。
このように関連トピックを扱うコンテンツを作成し、メイントピックのコンテンツと関連付けることで、そのトピック全体でSEO評価の向上が期待できます。
特にビックキーワードを対策する場合、単一ページだけで対策することは難しく、このようなトピッククラスターモデルの考え方を基にコンテンツを制作し、内部リンクを張っていくことが求められます。
関連記事:トピッククラスターモデルとは?
この章の締めくくりとして、コンテンツ作成時によくいただく質問を紹介します。
A.コンテンツ内容を的確に表しており、ユーザーが思わずクリックしてしまうようなタイトルが理想的です。
例えば、以下のような方法があります。
なお、検索エンジン上で表示される文字数には限りがあるため、30文字以内に収まるようなタイトルを考えましょう。その他の事例は以下の記事で解説しているので、併せてご覧ください。
A.メタディスクリプションは、「ユーザはどんな情報を知りたいと思っているのか、どんな文言が含まれていればクリックしたくなるのか」を考え作成します。
などのポイントを押さえ、120字程度で作成をしましょう。
関連記事:効果的なメタディスクリプションとは?
A.上位表示しているコンテンツを参考にしましょう。
2017年の9月のGoogleオフィスアワー(English Google Webmaster Central office-hours hangout)において、Googleのジョン=ミュラー氏は、文字数は「SEOへの直接的な効果はない」と発言されています。
「文字数が長い方がいい」という意見を耳にした方もいるかもしれませんが決してそうではなく、キーワード1つをとってもユーザーの検索意図が複数存在するケースが多いため、それらに網羅的に答えているサイトやページが上位に来ている=必然的に文字数が多いコンテンツがGoogleから評価されやすくなっていると考えられます。
つまりコンテンツの文字数に迷ったら、上位表示している記事の文字数を参考にすることをおすすめします。
関連記事:SEOにおける文字数の効果って?成果を出すための必須知識
第4章のまとめ
>>第5章「SEOの効果測定の方法と使用ツール」までジャンプする
外部対策とは、外部サイトを通してSEO評価を高めるためにおこなう施策のことです。Webサイト内部の対策をおこなう「内部対策」と比較し、外部サイトから被リンクを得るなどの施策のことをいいます。
外部対策は主に次の2つの観点で考えることができます。
それぞれ具体的な対策方法を見ていきましょう。
関連記事:SEOの外部対策って何をすればいいの?具体的な施策の進め方
被リンクとは、外部サイトにリンクを張ってもらうことです。被リンクをもらうことでSEO効果が見込めますが、やみくもにリンクを集めればいい、というわけではありません。リンクの数だけでなく質も考慮する必要があります。
「質の高いリンク」とは、ドメインパワーが高いサイトや、自社サイトが扱うトピックと関連性があるサイトからのリンクです。
💡ドメインパワーとは?
「SEOにおけるドメインの評価」を表す指標で、検索エンジンからの信頼度を数値化したものです。Googleの公式指標ではありませんが、ドメインパワーと検索順位には明らかに関係があるとして重要な指標とされています。
関連記事:ドメインパワーとは?調べ方についても解説
かつては、リンクの質を問わずとにかくリンクの数があればSEO上プラスと判断されるアルゴリズムでしたが、アップデートを経て、現在ではリンクの質も重要になっています。
「リンクを集める」というと、ひと昔前のハック的な手法を思い浮べる方もいるかもしれませんが、そうではありません。多くのWebサイトで引用されるような、質の高いコンテンツ・Webサイトを目指すということです。質の高い論文が多くの論文で引用されるように、多くリンクを集めているサイトは、質の高いサイトであるとSEO上判断されます。
具体的な被リンク獲得のための施策例は、以下の通りです。
関連記事:効果の高い被リンクパターンや被リンクの獲得方法について
サイテーションとは、「他サイトやSNS上で特定のサイト名やブランド名が話題になっている状態」です。例えば外部サイトで自社サービスについて言及されていたり、コンテンツを引用されていれば、それをサイテーションと呼びます。
サイテーションは、被リンクと違いリンクを張ってもらう必要はありません。サイテーションの効果はブラックボックスでありGoogleが公式に見解を示したものではありませんが、SEO効果があるとして施策を講じているケースも見受けられます。
サイテーション獲得のためにできることは、SNSを活用した認知度向上、広告への出向などです。詳細は以下の記事をご覧ください。
関連記事:サイテーションとは?獲得方法や事例を紹介
SEOで成果を出すためには、たくさんのSEO施策に取り組み、その成果を観測し、改善を繰り返していく必要があります。ここまでの章では具体的な施策について紹介してきましたが、ここからは講じた施策の効果測定の方法について見ていきましょう。実際に使うツールもあわせて紹介します。
SEO効果を測定できる指標と、測定に使うツールは以下の通りです。
効果測定の指標 | 使用ツール |
検索順位 | 順位計測ツール |
---|---|
自然検索における表示回数やクリック数 | Google Search Console |
サイトの流入数やコンバージョン数、ユーザー動向 | Google Analytics(GA4) |
各種指標のデータを取得する方法について、詳しく見ていきましょう。
関連記事:SEOの効果測定方法について
💡Google AnalyticsやGoogle Search Consoleは早いうちに設定しておこう
この2つのツールは、いずれもGoogleが提供する無料ツールです。Webサイトへの設置が完了した時点で計測が開始されるため、SEO対策を進める前に設定しておくことをおすすめします。
まだ設定がお済みでない方は、以下の記事を参考に設定してください。
SEO対策では対策キーワードで上位表示を目指し、そこから流入を増やすことを目指します。そのため、検索順位は欠かせない指標です。
Googleサーチコンソールでも獲得クエリごとの順位を確認することができますが、毎度クエリごとにソートをかける必要があったりとやや手間がかかります。そのため、より手軽に順位を確認できる順位チェックツールの利用がおすすめです。
順位チェックツールには無料で利用できる
出典: SEOチェキ
順位取得サイトタイプの場合は、対象となるサイトのURLとキーワードを入力することで、即座に順位がわかるツールです。無料で簡易的に順位を調べたい時に便利ですが、複数のキーワードを一気に確認することはできません。また、過去の順位も取得することができない、データを蓄積できないなどのデメリットがあります。
出典:GRC
ダウンロードタイプは、パソコンに順位取得ツールをダウンロードして利用します。設定したキーワードの順位やランクインページ等が取得できます。一度に複数のキーワードを登録することが可能ですが、順位取得を行う際にPCの電源が付いている必要があります。
出典: BULL
クラウドタイプは、キーワードを複数登録できることに加え、PCの電源が付いていない状態でも順位取得が可能です。ただし有料版の場合ダウンロード版と比べて金額が高い傾向にあります。
関連記事:おすすめの順位計測チェックツール
検索エンジン上でWebページが表示された数やクリックされた数も、SEO効果を測れる指標です。これらの数字は、Google Search Console(サーチコンソール)から確認できます。
Google Search Consoleにアクセスし、メニューバーの[検索結果]をクリックしましょう。
すると上記のように、合計クリック数や表示回数が表示されます。上にある[+新規]から、ページや検索キーワードでソートをかけることも可能です。
なお、Google Search Consoleでは表示回数やクリック数の他にも、検索エンジン上でのパフォーマンスやサイト内部の詳細な状態を確認できます。
主な項目は以下の通りです。
例えばサーバーエラーでWebサイトが表示されなくなったときなど、致命的なエラーが発生した際にもアラートが飛ばされるので、早期に対処することができます。また、実際に自社サイトが表示された検索クエリもわかるので、コンテンツの修正にも活用することが可能です。
日頃使える機能や使い方については以下の記事で解説しているので、併せてご覧ください。
Google Analytics(以下、GA4)では、実際にサイトに訪れたユーザー数やコンバージョン数など、Webサイト全体のアクセス解析が可能です。コンバージョンとは、Webサイト運営者が求めている行動(購入、問い合わせ、メルマガ登録など)を実際に行った数のことです。
オーガニック検索からアクセスしたデータに絞って確認することもできるので、SEOによる効果の測定に利用できます。ページごとの数値からどのコンテンツがよく見られているか等を明確にし、データが悪い場合には改善を加えていきましょう。
出典:SEARCH WRITE
初心者から中級者の方は、SEO対策に必要な機能が網羅的に搭載されたオールインワンツールもおすすめです。ここまで紹介したような無料のツールだけでも、組み合わせれば対策を行うことができますが、管理が手間・詳細な分析が難しいなどのデメリットがあります。
例えば「SEARCH WRITE」はシンプルなUIで、SEOの課題分析・施策立案・効果測定を簡単に行えるコンテンツマーケティングツールです。今までのツールにありがちだった「機能がもの足りない」「逆に機能が多すぎて使いこなせない」などの声をもとに、本当に必要な機能だけをプロが厳選しています。
そのため、コンテンツSEOをこれから始めようとしている方やSEOに知見が深くない初心者でも使いこなしやすいツールとなっています。実績5,000社を超えるSEOコンサルタントがツールの運用支援からSEO戦略立案までをサポートするプランもあるため、インハウス化に不安のある方でも安心して使いこなせます。
ここではSEO対策でやってしまいがちな間違いを解説していきます。もし当てはまってしまった方は、これを直すだけで大きな効果が出る可能性があるのでぜひチェックしてみてください。
多くの企業は、Webサイトを運営する目的(サイトゴール)不明瞭になっています。サイトの運用目的は、SEO記事の構成などを含め、Webサイト全体に関わってくる非常に重要なポイントです。例えばキーワードを選定する際にも、Webサイトの運用目的によって優先順位が変わります。
そのため、どんな指標がどのようになっていれば良いのかは明文化しておきましょう。
また、サイトゴールが不明瞭なままだと、コンテンツを閲覧するターゲットが不明瞭もなってしまいます。例えば「30代の女性がターゲットです」といわれても、人によって思い浮かべる30代女性は様々です。働いている方もいれば、結婚をして子育てをしている方もいます。ダイエットをしている方もいますし、全くダイエットをしていない方もいます。それにもかかわらず「30代の女性がターゲット」としてもどんな記事を書けばいいかわかりません。
本当にユーザーが求めているコンテンツを作成するのであれば、具体的な条件設定が必要です。性別、年齢、職業、居住地、家族構成、世帯年収、行動特性、嗜好性などによってセグメント分けし、ペルソナを設定しましょう。メディアの立ち上げの際と同じように、サイトコンテンツを作成するときも、誰に届けるコンテンツなのかは考えることが大切です。
「とりあえずたくさん記事を書けばいいんでしょ?」という考え方でコンテンツを作成しても、順位や流入は伸びません。かつては、記事を量産して文字数も多めにする手法や、関連キーワードを意図的に詰めるような施策が多くありましたがGoogleが求めているのは「ユーザーが満足するコンテンツ」です。
そのためしっかりとE-E-A-Tや独自性、検索意図を意識して、良質なコンテンツを作成する必要があります。
SEO対策においてはこれらのポイントを意識した質の良い記事を書かなければなりません。ただし質ばかり追求しすぎてしまい量が不足していることも問題です。いくら自社のコンテンツが独自情報を盛り込んでいて完璧な記事だとしても、すでに競合のコンテンツがそれ以上のコンテンツを提供していては上位表示をすることが難しくなります。
質も担保しつつ量を量産できるようにすることがベストです。記事の質を確認する際は、以下からダウンロードできるチェックシートをご活用ください。
「運営開始直後は質の良い記事をたくさん書いて伸びていたが、だんだんと伸びなくなってきた……」ということがコンテンツを作成しているとよく起きます。
しかしそれは「記事のリライト」をするだけで大きく変わります。その時のユーザーが求めている情報を追加したり、ユーザーにとって魅力的なタイトルに変更するだけで、流入数が10倍以上になることもあります。
(弊社クライアント様のデータより)
検索順位が高いのにクリック率が低い時は「タイトル変更」でユーザーを惹きつけましょう。検索順位が低いがクリック率が高いときは「リライト」でコンテンツの質を上げ検索順位を上げましょう。
記事を放置しておくことは宝物を放置しているようなものです。定期的に見直しをしましょう。また、そもそも新しく記事を作成して、一発で上位表示されることはかなり難易度が高いです。新しい記事を出した後も、順位をみて何度も手直しを加えていく前提で考えておく方がよいでしょう。
SEO対策においては、「分析に時間を使いすぎて、施策実行量が少なくなる」ことが起きないように注意が必要です。
見るべき数字は「全体の流入の変化」「その原因となるページごとの順位変化」など無数にあります。さらに、それらの数字に影響を与えるのは「自社サイト内での施策」「競合サイトの施策」や「アルゴリズムの変化」など非常に多くの要素です。
多くの要素が作用するので、もし仮に流入に変化があったとしても、その原因を明確に特定しクリティカルな施策を立案することはそう簡単ではありません。深追いしすぎても、かけた時間に見合う結果が返ってくる確率はかなり低いのです。
そのため、ある程度まで分析ができれば後は仮説を検証するために、施策を実行し検索エンジンからどのように評価されるのかを待ちましょう。その結果を振りかえり、次の施策に生かしていくサイクルを回すことが重要です。「仮説を立てて、施策を実行し、結果を振りかえり、次の仮説を立てる」というサイクルを早いスピードで回し続けることを意識してください。
2024年におけるSEO対策のトレンドとしては以下があげられます。
2022年末頃からChat GPTを中心とした生成AIが注目を集めており、Web上にも大量の生成AIによるコンテンツが公開されるようになりました。Googleはこれに対して、「制作方法を問わず高品質のコンテンツを評価する」という発表をしています。
高品質なコンテンツというのは、ここまで解説してきたようにユーザー第一に作成されたコンテンツです。例えば自動生成されたような文章をそのまま張り付けたようなコンテンツは、高品質とは到底いえません。スパムポリシーに違反し、ペナルティの対象になります。
ちなみに生成AIによるコンテンツの増加によって、インデックス処理にかかる負荷が増大するという問題が生じます。これにより、インデックスされるコンテンツの基準は上昇するでしょう。2024年3月にあったコアアルゴリズムアップデートは、この大量に生成されたAIコンテンツに対応するものと考えられます。
ドメイン貸しというのは、ドメインパワーの高い大手企業のドメイン配下でWebサイトを運用し、不当な評価を受けようとする施策です。2020年頃からドメインの信頼性を重視するようなランキング付けをされるようになったことを背景に、このようなドメイン評価を悪用する施策が横行しました。
ドメイン貸しはこれまでも問題視されていましたが、2024年3月に変更が加えられたスパムポリシーにおいて、スパムと明記されました。ドメイン貸しへの対策は2024年5月5日に反映開始され、対象サイトには手動でのペナルティが講じられています。
なお、GoogleのDanny Sullivan 氏によれば、2024年10月時点では「サイト評価の不正使用に関するアルゴリズムのテストは行われていない」とのことで、自動対策は当面の間されない見込みです。
関連記事:Googleにおけるペナルティとは?要因や解除方法について
2024年以前にあったアップデート傾向のうち、重要な項目をまとめています。併せてご覧ください。
直近の検索結果を見ていても、過去と比較して独自性の重要性が高まっているように見受けられます。これは検索結果における情報の多様性をGoogleが重んじているためです。
仮に「SEO対策」のような幅広いニーズが想定されるキーワード検索したとき、表示される記事が1位から10位まで似たような内容になってしまうと、検索者のニーズを満たせないリスクが高まります。
そのような事態を避けるためにGoogleは独自性のあるコンテンツを上位に表示する傾向があります。独自性を出すための方法はいくつかあります。以下を参考に自社独自の情報を入れ込んでみましょう。
関連記事:オリジナルコンテンツとは?SEOコンテンツにおける独自性について解説
例えば、「PINTO!」では、メディア運営に関しての情報を発信するとき、過去に取り組みがあればその時の実績を掲載するようにしています。このように、自社独自の情報を入れ込むことでユーザーにとってより有益なコンテンツを作りましょう。
トピックによっては、情報の鮮度が特に重要なケースがあります。直近の検索結果の傾向を見ていると、過去と比較してこの「情報の鮮度」の重要度が増しているように見受けられます。例えば、為替レートを教えてくれるようなサイトでは、情報が最新でないと、ユーザーにとっては価値がありません。
具体的な対策としては以下があります。
実際に弊社が運用するメディアでも、以下のように更新性を意識してリライトを行った結果、長く9位前後で停滞していたキーワードでの上位表示に成功しました。
ここでの「テーマ性」とは、「ドメインがどんなテーマを扱っているか」を指しています。直近のアルゴリズムの傾向から、ドメインのテーマ性は絞っておくことを推奨します。
例えば、当社「株式会社PLAN-B」を例にとってご説明します。株式会社PLAN-Bを構成する要素はたくさんあります。
もし、これから一層「SEO関連」のトピックで上位表示を目指す場合、Googleから「PLAN-BはSEO対策が強い会社」としての認識を強めてもらう必要があります。
このために行える施策としては、以下があります。
テーマ性を高める施策は一朝一夕ではうまくいきません。SEO担当者は広報のような役割も併せ持ち、企業としての発信を広げていく必要があるのです。
AI Overview(AI概要)とは、検索キーワードに対してAIが回答してくれる機能です。検索と生成AIを融合させたもので、ユーザーが検索した際にAIが質問の意図を読み取り、検索結果をテキストにまとめて画像などと共に表示します。
この概要は、主に上位表示されているコンテンツから引用して作成されており、引用元のサイトへのリンクが表示されます。このようなAI Overviewの機能により、従来は辿り着くまでに時間を要していた情報を、見つけやすくなりました。
SEO業界内で2024年12月に話題になったトピックを取り上げています。
2024年11月12日(日本時間)に、コア アルゴリズムアップデート(November 2024 core update)が展開開始されました。最大で2週間かかるとのアナウンスでしたが、12月2日時点ではまだ展開完了のアナウンスはありません。
なお、Googleは今回のアルゴリズムについて、次のように述べています。
Today we released the November 2024 core update to Google Search.
This update is designed to continue our work to improve the quality of our search results by showing more content that people find genuinely useful and less content that feels like it was made just to perform well on Search.
【日本語訳】
本日、Googleは2024年11月のコアアップデートをリリースしました。
このアップデートは、検索結果の質を向上させるための取り組みを継続するためのもので、人々が本当に役に立つと感じるコンテンツをより多く表示し、検索結果を良くするためだけに作られたようなコンテンツをより少なく表示します。
出展:Linkedin
前回のコア アップデート時とほぼ同じような内容であり、方針として大きな変更はないものと思われます。現時点では前回ほどの大きな順位変動は観測できていませんが、今後どのような動きが見られるのか注目です。
今回のコア アップデートについては以下の記事で考えられる影響や動向をまとめているので、併せてご覧ください。
Googleは、「ランキングシステム」のドキュメントを更新し、ページレベルとサイトレベルの両方のシグナルをランキング付けに使うことを明確化しました。追加された内容は次の通りです。
Google のランキングシステムはページレベルで機能するように設計されており、さまざまなシグナルとシステムを使用して個々のページのランキング方法を理解しています。サイト全体のシグナルや分類子も使用され、ページの理解に役立っています。サイト全体のシグナルが良いからといって、そのサイトのすべてのコンテンツが常に上位にランクされるわけではありません。逆に、サイト全体のシグナルが悪いからといって、そのサイトのすべてのコンテンツが下位にランクされるわけでもありません。Google では、厳格なテストと評価を通じてランキングシステムを定期的に改善しており、コンテンツ制作者やその他のユーザーにとって役立つ可能性のあるランキングシステムの更新については通知を提供しています。
注目したいのは、以下の2つの記述です。
つまり、価値のあるページを作成しなければ、そのページはもちろんサイト全体で評価を落としてしまう恐れがあるといえます。逆にこれまでドメインによって高く評価されていたサイトは、順位下落の傾向が見られるかもしれません。
SEO対策を実施していくための運用体制と費用感については以下の通りです。
運用体制 | 内容 | 料金・費用 |
完全インハウス運用 | 無料ツールを自社メンバーで駆使して対策を行う。 | なし |
---|---|---|
SEOツール運用 | 有料ツールを用いて自社メンバーで対策を行う。 | 月額2万円~ |
コンサルティング会社に、全ての施策をアウトソーシングしてしまう。 | 月額30万円~ |
それぞれのメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
運用体制 | 施策の質 | 社内ナレッジの | 成果を | 外注費用 |
完全インハウス運用 | △ | △ | △ | ◎ |
---|---|---|---|---|
SEOツール運用 | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 |
◎ | 〇 | ◎ | △ |
完全インハウスでの運用は、新しく費用は発生しないものの、対策に時間がかかってしまい、かつ施策の質も他体制と比較すると劣ってしまう可能性が高いです。また、SEOについての知見は、担当者の方のみに集約することが多いです。そのため、担当者が離職すると、次の担当者に情報が十分引き継がれないということも、しばしば起こります。
SEOコンサルティング会社は、予算を月30万円以上投資できる企業におすすめです。コンサルティングを依頼すると、施策の質は高くなり、成果が出る可能性や成果が出るまでのスピードは早くなります。SEOについての知見は、コンサルティング内容を吸収することで、一定社内に貯まっていきます。
有料SEOツールでの運用は、完全インハウスでの運用とコンサルティングの中間に位置します。導入するツールにもよりますが、月2万円ほどから運用可能で、施策の質・社内への知見の蓄積・成果が出るまでにかかる時間・かかる費用はバランスが良いので、おすすめの体制です。
ツールを使用したり、コンサルティングを依頼すると費用が発生するため、なかなか踏み切ることができない状況の方も多いかと思いますが、費用をかけた方が結果としてセッションが早く伸び、かけた費用を回収できるということもよくあります。
自社が今Webサイトにかけることができる予算や人員などの観点から、最適な形を検討してみてください。
SEOを勉強しながら、試行錯誤で進めていくと必ずといっていいほど「専門家の意見も聞きたい」と思うはずです。
その場合SEO対策を専門としている企業に依頼をすることも視野に入れましょう。実際に依頼をかける際に、チェックしておくと良い点をいくつかご紹介します。
SEO業者を探す際には、まず実績の有無に注目しましょう。
ただしその実績が信頼できるかどうか判断するには、ある程度SEOの知識を有する必要があります。またSEO業者に対策を任せっきりにしないように、あらかじめ知識を付けておくことをおすすめします。詳しい業者探しの方法については、以下記事をご確認ください。
関連記事:SEO会社の正しい選び方
SEO業者にコンサルを依頼すると、コンテンツの追加を提案されることがあります。
ライティングを行う人材がいれば問題は無いのですが、いない場合は外部のライターに依頼しましょう。こちらもSEO業者への依頼と同様に、質の低いライターに当たらないように気をつけなければなりません。ライティングを外注する際に注意すべき点については、下記ページで解説しています。
SEO対策の概念や施策はここまでご覧いただければわかったと思いますが、実際にどのように施策をサイトに落とし込んでいくのでしょうか?
ここからは実際にPLAN-Bがクライアント様におこなったコンサルティング事例をご紹介します。
関連記事:SEO対策の成功事例|会社を探す際にチェックすべき項目まとめ
TVCMでおなじみのオリジナルTシャツなどの服飾品を販売しているプラスワン様です。
オーガニック検索の成果が伸び悩んでおり、過去行っていたSEO施策によるペナルティにも悩んでいました。
「注力キーワードの順位上昇」、「セッション数の増加」の2点に注力をし、外部対策と内部対策を並行して行いました。
外部対策は、定期的にリンクのクリーニングを行い不用意な外部サイトからの否認をしました。
内部対策は、オリジナルコンテンツの作成に注力し月に3、4本のペースで記事を公開しました。
特にコンテンツは取材や専門家に記事執筆を依頼することで「EAT(専門性、権威性、信頼性)」を満たすようなコンテンツ作成を心がけユーザーファーストなサイト設計、コンテンツ施策を行いました。
対策の結果、「Tシャツ」のビッグワードで検索結果1位を獲得。自然流入は試作開始後に昨年比223%アップを実現しました。
関連記事:【お客様導入事例】株式会社プラスワンインターナショナル|SEOコンサルティング
「生活者機転」というスタンスを掲げてマーケティングリサーチをワンスポットでサポートしている会社です。
サイトリニュアルを期に「SEOにも強いサイトにしたい」という社内での話をきっかけにSEAECH WRITEを利用したサポートを実施させていただきました。
最初の半年間はコンサルティングサービスと併用をしていただき、内部施策・コンテンツSEOの進め方やSEAECH WRITEを利用したキーワード選定方法をサポートさせていただきました。
半年後に自社運用に切り替えて、引き続きSEAECH WRITEを利用したSEO対策を行っていただきました。
自社運用に切り替えて半年後に、セッション数が前年比約500%程の伸長率となり、順調に流入数を伸ばしています。
SEO対策はトレンドの移り変わりが早いため、書籍などで基本を学びつつ、Web上で最新情報を追うことが書かせません。ここではSEO対策の勉強におすすめの本やWebサイトについて紹介します。
いちばんやさしい SEO 入門教室 | ふくだ たみこ, 株式会社グリーゼ |本 | 通販 | Amazon
初心者の方には、こちらの本がおすすめです。PLAN-Bでも新しく入社した方は一度こちらの本を読んでいます。内容としては、「SEOって何?」という状態の方でも理解できるような粒度感で書かれているので、これから学ぶという方におすすめです。
現場のプロから学ぶ SEO技術バイブル(特典PDF付き) | 西山 悠太朗, 小林 睦, 丸山 弘詩 |本 | 通販 | Amazon
こちらはどちらかとというと経験者向けの書籍です。テクニカルな施策も丁寧に記載されているので、やや難易度は高いです。ただ網羅的にSEOの知識を身に着けることができるので、慣れてきた方は一度挑戦してみてください。
弊メディアPINTO!でも、SEO対策を中心にデジタルマーケティング全般のノウハウについて情報を発信しています。PINTO!はSEOコンサルティング事業において5,000社以上の実績をもつPLAN-Bが運営するメディアです。
PLAN-Bの今までのSEOのノウハウを集約させたコンテンツを多数発信しており、これからSEOを学ぶ人におすすめのメディアです。
引用:海外SEO情報ブログ
海外のSEOの最新情報を基本的に毎日更新しており、日本語訳しただけでなく、運営者:鈴木謙一氏の見解が記載されています。
SEO対策に従事する方なら、必読のメディアです。
関連記事:SEO会社が本気でおすすめするSEOが学べるサイト
ここまででSEO対策に関して一通り説明しましたが、これはまだほんの一部に過ぎません。それだけSEOは奥が深く、困難なものです。正しいと言われている修正を加えても、全く順位が上がらなかったり、逆に悪化してしまうこともしばしばあります。
また一度上位化したらそれで終わりではなく、高順位をキープするために改善を続けなければなりません。
終わりの無い長く険しい道のりですが、自分が考えたコンテンツや内部改善によって上位表示を達成した時に、初めてSEO対策をして良かったと喜べるでしょう。SEOの面白さが分かるまで、ひたすら努力を続けてみてください。