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SEO対策
2024.11.28
canonicalタグ(カノニカルタグ)とは、重複ページや類似ページなどが存在している場合に、検索エンジンに対して評価してほしいURL(正規URL)を伝えるためのタグです。
本記事では、「canonicalタグはどのようなケースで利用するの?」「具体的な書き方は?」などの疑問に、初心者の方にもわかりやすく解説しています。
最初にお伝えしておくと、canonicalタグは誤って設定するとSEOの順位を大きく落とす可能性があり、慎重に設定したいタグです。
また、canonicalタグの設定が適切に行えていても、コンテンツの品質が高くないことには、上位表示の達成は難しいです。コンテンツ品質を高めるためのライティング方法は、以下の資料をぜひご活用ください!
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※編集部注:この記事は、2017年9月に公開された記事を加筆・修正したものです。
canonicalタグとは、重複コンテンツなどが存在している場合に、検索エンジンに対して評価してほしいURL(正規URL)を伝えるためのタグです。
特にECサイトやポータルサイトなどの動的にページが生成されるサイトでは、似たような内容なのに違うURLのページ(重複コンテンツ)が生成されやすくなります。例えば、同じ商品の色違いページなどです。
重複コンテンツが存在していること自体はスパムポリシー違反ではありませんが、Googleは同じ内容のコンテンツが上位に並ぶのを嫌うため、上位表示させたいページが上位にこない可能性があります。
結果として機会損失になりうるため、Googleから正規のページを正しく評価してもらうためにもcanonicalタグを活用しましょう。
関連記事:なぜ重複ページはよくないの?
なお、他にも以下のようなケースで重複コンテンツが発生する場合があります。当てはまるものがないか確認してみてください。
- 地域の違い: たとえば、米国と英国向けのコンテンツは異なる URL からアクセスできるが、実質的には同じ言語の同じコンテンツである場合
- デバイスの違い: たとえば、1 つのページにモバイル版と PC 版がある場合
- プロトコルの違い: たとえば、1 つのサイトに HTTP バージョンと HTTPS バージョンがある場合
- サイトの機能: たとえば、カテゴリページの並び替え機能やフィルタ機能で結果が生成される場合
- 意図的でないバリエーション: たとえば、クローラーがアクセスできる状態のままサイトのデモ版が残っている場合
💡予備知識:canonicalタグは絶対ではない!
canonicalタグは「命令」ではなく、「強いシグナル」であり、Googleは無視をする可能性があります。例えば、存在しないページを設定している、ハッキングなどで悪用されている、<body>内に記述されているなどの場合です。全てのページでTOPページを正規URL指定しているなどの、誤用が疑われるケースでも無視をする可能性があります。
なぜURLを正規化をするのでしょうか?テクニカルな話になりますが、それを理解するためにはGoogleの検索エンジンはURLごとにページを評価していることを知る必要があります。つまり、サイト内で全く同じコンテンツであっても、URLが違っていれば別ページとして評価されるということです。
よくあるパターンとしてURL末尾の/(スラッシュ)の有り無し、index.htmlの有り無し等があります。これらは記述の違いであってページ内容は変わりません。
例①:https://www.example.com/
https://www.example.com
例②:https://www.example.com/
https://www.example.com/index.html
しかしURLが異なるためGoogleの検索エンジンはこれらを別々のページとしてそれぞれを評価してしまいます。すると、内容が重複したページが存在すると判断され、Googleからの評価が下がってしまうなどSEOの観点から悪影響があります。
これらのページの評価をまとめGoogleから正しい評価を受けるためにcanonicalタグで正規化が必要になるのです。
canonicalタグと似た効果のあるものに、301リダイレクトがあります。301リダイレクトとは、Webサイトを移転してURLが変わったときなどに、正規URLに永続的に転送するものです。
canonicalタグは正規URLの指定・リンク評価の集約を目的に利用しますが(詳しくは後述)、301リダイレクトは主に古いページから新しいページ統合することを目的に利用します。なお、canonicalタグの場合、ユーザーは記述した各ページを閲覧することができますが、301リダイレクトは閲覧できません。(強制的に転送されます。)
canonicalタグを設定する目的は主に2つで、①重複コンテンツの解消と②リンク評価の集約です。それぞれ解説します。
前述の通り、canonicalタグを設置することで、複数ある重複コンテンツを1つのURLに正規化することができます。canonicalタグで正規URLを設定しても、ユーザーはそのまま複数のURLにアクセスすることができ、どのページがメインのページかは一見わかりません。
しかし、クローラーからすれば最も重要なURLがどれであるかを伝えることができます。つまり、同じ内容のページが別々のURLで複数インデックスされている場合は、canonicalタグが向いているURLのみインデックスされます。
また、URLを正規化することで、リンク評価を集約することができます。
例えば重複コンテンツが2つあってどちらも被リンクをもらっている場合、片方のURLをcanonicalタグで指定して正規化すれば、リンク評価を正規URLに集約させることができます。
本来上位表示させたいページにリンクが集まっていない場合には必要な設定となりますので、必ず使用しましょう。
それでは、クローラーに対して優先度の高いページを伝えるcanonicalタグの書き方を説明します。
canonicalタグの記述方法は以下の通りです。canonicalタグは、HTMLの<head>セクション内に設置します。
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<head> <link rel="canonical" href="正規ページのURL"> </head> |
タグ内で指定するURLは、メインとなるページのURLです。上記のタグをメインとなるページ、またその重複ページの両方のhead内に記述をします。head内以外に記述した場合、記述内容は無視されるため、クローラーに正しく認識させるためにもcanonicalタグは必ずhead内に記述しましょう。
実際のソースコードのイメージは以下の通りです。
WordPressを使用しているWebサイトには、canonicalタグを自動で設定できるプラグインを使用することをおすすめします。いくつかプラグインはありますが、業界内でよく聞くのはYOAST SEOやAll in One SEO Packです。
これらプラグインを使用すると、自動的にcanonicalタグがheadタグ内に挿入されます。また、各投稿ページや固定ページ毎にcanonicalタグを設定できるようになります。
canonicalタグを設定すべきケースをそれぞれ解説します。
PCサイトとスマートフォンサイトで異なるURLを設定している場合は、canonicalタグを設定しないと重複ページと捉えられる可能性があります。例えば以下のようなケースです。
上記の場合、次の2つの対応が必要です。
PCサイトにcanonicalタグを設定して正規のURLであることを示します。
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<link rel="canonical" href="https://www.example.com/hoge"> |
スマートフォンサイトにalternateタグを設定して正規URLと関連づけます。
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<link rel="alternate" media="only screen and (max-width: 640px)" href="https://sp.example.com/hoge"> |
alternate(オルタネイト)タグとは?
PCサイト/スマートフォン向け、異なる言語といった複数のバージョンが存在する場合に、検索エンジンに対してその情報を伝えるために使用されるタグです。このタグを使うことで、検索エンジンがユーザーのデバイスや言語に適したページを表示させることに役立ちます。
これらの対応を行うことで、クローラーに正しく認識してもらいやすくなります。
コンテンツシンジケーションとは、自分のサイトにある記事やコンテンツを異なるサイトに再配布することを意味し、認知度の向上につながるというメリットがあります。
しかし、canonicalタグを設定して「この記事は自分のサイトの記事である」と示さなければ、配布先の記事が検索結果で上位表示されてしまい、自分のサイトへの流入が減少する可能性があるのです。
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<link rel="canonical" href="自分のサイトのページURL"> |
上記のようにcanonicalタグを設定すると、自分のサイトの記事がコピーコンテンツと判断されることも防ぐことができます。
Webサイトの分析用やWeb広告の効果測定、またポータルサイトなどのフィルタ機能が要因で、URLにパラメータが付与されているケースがあります。
このようなパラメーターが付与されているケースも、canonicalタグを設定した方がよい例です。このケースでは、ユーザーには同じページに見えるものの、検索エンジンのクローラーは異なる種類のページとして認識する可能性があります。
例)https://www.example.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=spring_sale
canonicalタグを控えるべきケースには、例えば以下のようなものがあります。
ECサイトやフィルタ機能を持つサイトでは、URLにパラメータ(例: ?color=red など)がつくことがありますが、これらのコンテンツをインデックスさせたい場合は、canonicalタグの設定を控えるべきです。非正規URLは、インデックスされない可能性があります。
非正規ページの価値や残しておく必要性がない場合は、canonicalタグではなく「ページを削除をして404エラーを返す」「301リダイレクトで転送する」のいずれかの方法を選びましょう。
複数ページに分割されたコンテンツ(例: ページ1、ページ2)の場合、各ページに独自のURLがあるため、すべてのページにCanonicalタグで最初のページを指定すると、検索エンジンが他のページを無視する可能性があります。この場合は、canonicalタグではなく、rel=”next” および rel=”prev” タグを使い、ページ同士の関係を示す方が適切です。
正しい使い方をすることで、Webサイトを整備することができますが、誤った設定をしてしまうと、必要なページのインデックスが無くなってしまうなど、順位降下の原因になりかねません。
以下の注意点を把握し、適切な設置を心がけてください。
canonicalタグで指定するURLを、全て同じURLにしてはいけません。(例えばリンク評価をトップページに集約させることを目的に、全ページで正規URLをTOPページに指定するなど)
この場合、全てのページが1つのコンテンツとして扱われてしまう可能性があります。タグを指定する際は、必ず対象のページにURLが向いているかどうかを確認しましょう。
URLの指定先を間違えてしまうと、最悪の場合サイトの順位が全て圏外になってしまうことも考えられます。絶対に指定するURLは間違えないように十分注意しましょう。
あまりにも違う内容のページにcanonicalタグのURLが設定してある場合は、Googleはその記述を無視する傾向にありますが、比較的強めのリクエストとなるため、記述通りにクローラーが判断し、ランキングの大幅な下落に繋がる恐れがあります。
順位の降下を未然に防ぐために、サーチコンソールでのrobots.txtテスターのみならず、ソースを目視でチェックすることを推奨します。
noindexとは、「そのページをインデックスしないで」とGoogleに伝えるためのタグです。
あまり多くはないですが、例えばnoindexした(またはしたい)ページにが被リンクを受けていた場合など、「その評価を他のページに渡したい」という理由で、canonicalタグとの併用を考えるケースがあるようです。
ジョンミューラー氏の解説では、noindexかfollowed link(で正規URLを指定)のどちら一方のみを選ぶことを推奨しています。理論上では、noindexにすることでcanonicalタグを認識せず、被リンクの評価を伝えることもないためです。
canonicalタグが利用できるようになって以来、簡単に重複ページの対処やリンクの集約を行えるようになりました。しかし、楽に設定ができるが故に、誤った使い方をするケースも見受けられます。
canonicalタグの正しい知識を身に付け、検索結果での上位表示を目指しましょう。
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