SEOにおける良質なコンテンツとは?Googleの真意を知りユーザーに届けよう

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PINTO!編集部の山本です。

SEO対策では良質なコンテンツを作成することが大切だと言われていますが、いざ取り組もうとなると「良質なコンテンツって具体的に何だろう?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

Googleの公式ブログでは、良質なコンテンツに対する記述が多数存在しています。本記事ではそれらの情報を基に良質なコンテンツとは何か、具体的にどのように評価すればよいのかを解説します。

関連記事:SEO対策で上位表示するには?基本から応用まで徹底解説

※編集部注:この記事は、2017年12月に公開された記事を加筆・修正したものです。

そもそも「コンテンツ」とはWebページの要素全てを指す

コンテンツと聞くと記事コンテンツを想像する方も多いと思いますが、SEOにおいてはWebページで表示されるあらゆる要素がコンテンツになり得ます。例えば、

  • テキストコンテンツ(記事コンテンツ、サービスページなど)
  • 画像
  • 動画
  • ホワイトペーパー
  • ダウンロード資料
  • ユーザーが作成したレビュー
  • 内部リンク

など、記事コンテンツ以外にも様々な要素が該当します。また、Webサイト全体のデザインやレイアウトや記事の構成、装飾、表現方法なども含まれるでしょう。「良質なコンテンツ」を目指すには、これら全てのコンテンツについて考慮し、ユーザーにとって最も有益な情報を届けることが大切であると覚えておきましょう。

参考: 2.4 Understanding Webpage Content |General Guidelines 

SEOでよく言われるコンテンツの質ってなに?

「良質なコンテンツ」の定義は明確に決まっているわけではありませんが、弊社では読後に何らかの行動変容・態度変容を引き起こすコンテンツであることを、よいコンテンツの指針としています。

実際にコンテンツを作成する際にも、「ユーザーが次の行動へ移せる状態」をゴールに設定します。例えば今回の記事では、「良質なコンテンツとは何かを理解し、実際にコンテンツに反映できる状態」がゴールです。

他にも、記事を読むことで新しい知識を得る、商品の購入意欲が増す、サービスの利用開始を考えるようになる、といったことがゴールになり得ます。あなたがコンテンツを執筆するときも、どのような行動変化が起きるよいのかゴールを設定し、それを達成することを意識してみてください。

実際に行動変容・態度変容を引き起こすには、ユーザーが抱いている疑問を解決できていることが大前提になります。またそれ以外にも、前述したような様々な要素を考慮し実際のアクションを促す構成になっていることが求められます。

Googleが考える「良質なコンテンツ」とは?

下記はGoogleが掲げる10の事実として公表しているGoogleの価値観であり、良質なコンテンツを作成するための基本原則と見なすことができます。

Googleが掲げる10の事実

  1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
  2. 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
  3. 遅いより速いほうがいい。
  4. ウェブでも民主主義は機能する。
  5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
  6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
  7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
  8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
  9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
  10. 「すばらしい」では足りない。

これらの項目からGoogleが考える良質なコンテンツを紐解いていきましょう。

ユーザーの検索意図を満たすコンテンツ

「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」という項目は、ユーザー中心のコンテンツが最も重要であることを示しています。ユーザーは何か知りたいこと(検索意図)があり、それを知るために検索エンジンで検索をしています。つまりその検索意図を最も満たす(とGoogleが判断した)コンテンツが上位表示されるということです。

例えば、以下のようなコンテンツが当てはまります。

  • 何かを探していて、それを見つけらるコンテンツ(=発見)
  • 何かを知りたくて、それがわかるコンテンツ(=学び)
  • 笑いや癒しを求めており、それを満たせるコンテンツ(=娯楽)

競合ページよりほしい情報に辿りつきやすいコンテンツ

「遅いより速いほうがいい」という項目は、ユーザー体験について言及するものです。ページの読み込み速度は想像しやすいですが、他にもユーザーが欲しい情報に早く辿り着けるかも重要な指標となるでしょう。

例えばですが、「前置きがやたら長く、ほしい情報になかなかたどり着かない」「見出しの階層構造が不十分で、どこを読めばほしい情報を得られるのかわからない」といったコンテンツは、良質なコンテンツとは言えません。

被リンクされているコンテンツ

「ウェブでも民主主義は機能する。」という項目は、Googleはユーザーからの評価が高いページを良質なコンテンツと判断することを意味します。Googleはページ間のリンクを「投票」と解釈しているため、言い換えれば良質なコンテンツとは他サイト・他ページからリンクされるコンテンツである、といえるでしょう。

なお、リンクは数だけでなく質も重要です。自社で扱っているトピックと関連度の高いページからのリンクや、ドメインパワーの高いドメインからのリンクが質の良いリンクとされています。

関連記事:被リンクとは?具体施策・やってはいけない対策方法まで解説

モバイルフレンドリーなコンテンツ

「情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。」という項目は、スマートフォンやタブレットで検索するユーザーにも使いやすいコンテンツが重要であることを示しています。Semrushの調査によれば、2023年のサイト訪問者のデバイスを調査したところ、モバイルはパソコンの4倍になっています。

Googleは主としてコンテンツのモバイル バージョンをインデックスに登録するため、良質なコンテンツを目指すのであれば、モバイルフレンドリーであることが大切です。

関連記事:モバイルフレンドリーとは?SEO効果や対応方法

信頼性・独自性のあるコンテンツ

また、「世の中にはまだまだ情報があふれている」という項目は、情報の信頼性や独自性が重要であること考えることができます。

情報の信頼性については、Googleの品質評価ガイドライン「General Guidelines(英語版のみ)」で最重要項目として公開されているE-E-A-Tについて理解するのが早いでしょう。E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼性)の4項目の頭文字から名付けられたものです。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

関連記事:ページ品質評価の最重要項目「E-E-A-T」とは?

独自性は、他のWebサイトでは書かれていないような独自の情報のことです。例えば以下のような方法で、独自性を出すことができます。

  • アンケート調査を行い、自社独自のデータを基にコンテンツを作成する
  • ライター自身の経験を基に失敗/成功談を盛り込む
  • 自社での取り組み事例を掲載する(toBで相性が良い)
  • お客様の声、感想を掲載する(toCで相性が良い)

オリジナルコンテンツを作成している地域メディアの事例

堀江style

PLAN-Bの大阪本社がある大阪市西区では、近隣地域の堀江をテーマに「堀江の会」と共同でHORIEstyle※1という地域メディアを運営しています。堀江には高感度なショップが立ち並び、ハイセンスなライフスタイルが発信されています。東京で例えるならば、代官山のような街といわれています。

この地域メディアではオリジナルのコンテンツとして、キュレーションサイトでは容易に発信することができない取材記事を発信しています。

※1)HORIEstyleとは

ファッションから食事、「ライフスタイル」に手を抜かないあなたに。堀江の「大人の」楽しみ方を提供し、堀江の魅力を多くの人に届けます。堀江を知らない人、知っている人とも継続的な関係を築くことを目的とし、堀江の活動・魅力を伝え、街を活性化させるためのプラットホームです。

良質なコンテンツかどうかを自己評価する方法

良質なコンテンツについては、Googleは公式ブログで「コンテンツを自己評価する項目」を全16項目公開しています。この項目を参考に、自分のWebサイトのコンテンツを自己評価してみるとよいでしょう。ここで示されている内容を要約すると、以下の通りです。

  • コンテンツの独自性やオリジナリティがあるか:すでに知られているような事柄だけでなく、独自の情報や見解が含まれているか。
  • ユーザーがコンテンツに触れたときに満足できるか:タイトルや見出しと記事内容にギャップがなく、誤字やデザイン上の見にくさはないか。ユーザーに向けて丁寧に作成されたものであるか。
  • 信頼できる情報を発信できているか:そのトピックについて十分な知識のある人が書いているか、明確な情報源や正確性を示すものがあるかなど

コンテンツを作成したときは、これらの観点で振り返り、本当にユーザーにとって有用で信頼できる情報を発信しているか確認するようにしましょう。コンテンツを自己評価する16項目については、以下でも引用しておきますので、気になる方はご一読ください。

コンテンツと品質に関する質問

  • コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
  • コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。
  • コンテンツには、自明の事柄だけでなく、洞察に富んだ分析内容や興味深い情報が含まれていますか。
  • コンテンツが他のソースを参考にしたものである場合は、単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか。
  • メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明する有用なものですか。
  • メインの見出しやページタイトルは、コンテンツを誇張している、または読者に強いショックや不快感を与えるものではありませんか。
  • 自分でもブックマークしたい、また友人に教えたりすすめたりしたいと思えるページですか。
  • コンテンツには、雑誌、百科事典、書籍に掲載または引用されるような価値がありますか。
  • 検索結果に表示された他のページと比較した場合、コンテンツは実質的な価値を提供していますか。
  • コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。
  • コンテンツは適切に制作されていますか。雑に、または急いで制作されたような印象を与えるものではありませんか。
  • コンテンツが(外部委託されるなどして)多数のクリエイターによって大量に制作されているために、または複数サイトの大規模なネットワークに拡散されているために、個々のページまたはサイトのプレゼンスが低下していませんか。

専門性に関する質問

  • コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。
  • コンテンツを制作しているサイトを誰かが調査したとしたら、対象トピックの権威としてサイトが信頼されている、または広く認知されているという印象を受けますか。
  • コンテンツは、トピックに関して十分な知識を持つことが明白な専門家または愛好家によって書かれたものですか。
  • コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか。

出典:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成「コンテンツの自己評価を行う」| Google 検索セントラル

コンテンツの質を高める方法

ではどうやってコンテンツの質を高めていけば良いでしょうか?まずは以下を最低限行なった上で記事を書き始めるようにしましょう。

  • ユーザーニースの理解(競合サイトの調査)
  • 改善し続ける(リライト

ユーザーニーズ(検索意図)の理解

良質なコンテンツを作成する上で最も大切なのが、ユーザーニーズ(検索意図)を深く理解することです。そのキーワードで検索するユーザーはどのような問題を解決したいと考えているのか、またその問題を解決するためにはどのようなコンテンツが最適なのかを、深く考察します。

ユーザーニーズの理解を深めるための問いをご用意しましたので、ぜひ活用ください。

Q1.このキーワードを検索しているユーザーはどういう状態? 

  • いつ  
  • 誰が  
  • どんな状況で: 
  • どうしたい 

Q2.ユーザーの顕在化しているニーズは? 

  • 〇〇について知りたい
  • 〇〇について知りたい

※上位表示サイトに書かれている事柄から洗い出す

Q3.ユーザーが潜在的に持っているニーズは?

  • 〇〇をしたい
  • 〇〇をしたい

※顕在化されているニーズの裏にある表に現れていない(ユーザー自身も気づいていない)ニーズを考察する

Q.記事を読んだあと、ユーザーにどんな変化があると理想? 

※記事のゴールを設定する

Q1,Q2の問いに答えるために参考になるのは、競合サイトです。すでに上位にあるサイトはユーザーニーズを満たしたコンテンツである可能性が高いので、対策キーワードで1〜10位に来ているサイトを分析し、何が求められているのかを調査しましょう。関連キーワードの調査も役立ちます。

また、良質なコンテンツを作成するには、問Q3にある潜在的なニーズの理解が肝となります。

例えば「ダイエット食品 おすすめ」などのキーワードについて考えてみましょう。このキーワードの顕在ニーズとしては「おすすめのダイエット食品が知りたい」が考えられますが、その奥には「楽して痩せたい」「空腹には耐えたくない」「夏までに痩せたい」などの潜在的なニーズが垣間見えます。

実際に上位表示している記事を見てみると、「おすすめの置き換えダイエット食品」「腹持ちのいいダイエット食品〇選」といった、潜在的なニーズも満たしたコンテンツがランクインしているのです。この例を見ても、潜在ニーズを理解することの大切さがおわかりいただけると思います。

ユーザーニーズを深く理解することは、良質なコンテンツを作成する上で必要不可欠です。記事を書き始める前にたくさんリサーチすれば、ユーザーの悩みが具体的にわかるようになってきます。数をこなせばこなすほど早く理解できるようになるので、量をこなすことを意識してコンテンツ制作を行いましょう。

改善し続ける(リライトをする)

コンテンツは、公開して終わりではありません。一度作成した後も、何度も改善(リライト)を繰り返し、よりユーザーにとって有益になるように努力し続ける必要があります。

時間をおいて改めてコンテンツを見ると、わかりづらいと感じるポイントもでてくるでしょう。自分でわからなければ、ペルソナに感想を聞いてみるのもおすすめです。

コンテンツを客観的に見て、改善できるポイントはないか改めて確認してみてください。

  • 上位コンテンツと比較した時に、情報の抜け漏れはないか
  • 逆に、不要なトピックはないか
  • 日本語がわかりづらい箇所はないか
  • テキストだらけで読みづらくなっていないか(装飾や表、リストを活用しているか)
  • 極端に離脱の多いポイントはないか
 

まとめ

SEO対策においては、良質なコンテンツを作成することが何よりも大切です。最近ではAIの出現により、良質とは言えないようなコンテンツが大量に世の中に公開されています。Googleのアルゴリズムの穴をくぐり抜け、このようなコンテンツが一時的に上位表示されるケースも見受けられますが、いずれ必ず急下落やペナルティの対策を受けるでしょう。

Googleのアルゴリズムは、人間と同じように理解できるよう日々改善が加えられていますが、それでもやはり完全に人間のように理解することはできません。

そのため前述したようなユーザーにとって良質なコンテンツを目指すことに加え、Googleがコンテンツを正確に理解できるようにすることも大切です。

長く評価され続けるWebサイトを作るのであれば、今回紹介した内容を参考に、ユーザー目線での良質なコンテンツを作成してください。

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