発達凸凹と向き合う

【道具で「苦手」は消える④】作文が書きやすくなる道具 「自由に書く」のハードルを下げ、書く楽しさを体験

2024.12.02

author
平野佳代子
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苦手を作り出しているのは「道具」や「環境」であり、苦手を消し去ってくれるのもまた「道具」や「環境」――。発達障害の子のための道具を販売するネットショップを運営する平野佳代子さんが、専門家や保護者から聞いて、これはと思った道具を取り上げる連載。第4回は作文が書きやすくなる道具です。

【ご紹介する道具】

  • ひとこと日記帳
  • 空想作文ドリル

発達障害の子が作文を苦手とする理由

「ひとこと日記帳」(一般社団法人日本医療福祉教育コミュニケーション協会)は、発達障害専門クリニックの医師、河野政樹さんが支援ツールとして発案しました。

河野さんは、発達障害の子が作文を苦手とする理由のひとつに「字義通り」に捉えてしまう特性を挙げています。

たとえば、「昨日の遠足は、どうでしたか?」という質問は、遠足の様子や、遠足が楽しかったのか、なにか驚くようなことがあったのかなどを聞いています。遠足をテーマにした作文であっても同じです。

ところが、字義通りに捉えてしまう子はテーマの意図を測りかねて遠足の一部始終を伝えようとするため、作文が詳細になりすぎたり、膨大な体験のどこを切り取っていいのかがわからずに書けなくなったりしてしまうのだと、河野さんは話します。

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