発達凸凹と向き合う

【学習障害 我が家の場合】本人の希望で中学受験 診断を受け「受験できますか?」

2024.11.27

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黒坂真由子
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東京都在住の現在中学3年生の男子生徒は、中学受験を経て、今は高校受験の準備中です。息子がディスレクシア(発達性読み書き障害)であると診断されたとき、母は「なんだ、読めないだけか」と妙に安心し、「何も諦めることはない」と言い続けたといいます。自身も学習障害の息子がいる、ライターの黒坂真由子さんによる母親のインタビュー(上)です。(監修/熊谷恵子・筑波大名誉教授)

中学受験で私立へ進学も、高校受験にチャレンジ

――息子さん、中学受験をされたそうですね。

そうなんです。娘の中学受験のために学校訪問をしていたのは、息子が幼稚園の頃でした。そのせいか、前々から「自分も受験する」って言っていたんですね。本人には常々「何も諦めることはない」と言っていたので、上の子が通っていた大手進学塾に全部事情を説明して3年生から通塾していたこともあり、受験勉強をスタートしたのです。

ただ、受験はするけれど、最終的には公立に行ってもいいと思っていました。通っていた地元の公立小学校では、テストの配慮も受けていたため、成績もちゃんと普通につけていただいてたんですよ。ですから受験と並行して、公立中学の通級にも申し込みをしていました。受験がダメになる可能性も大いにありましたから。

――中学受験はただでさえ、厳しいですからね。

それが公立中学で「小学校で受けていた配慮は受けられない」と言われて。特に「テストの配慮は一切できない」と。そうなると、入学して最初の試験で、多分心が折れて不登校になるだろうなと。

公立校というのは、3月に異動があるじゃないですか。そのため、「確実なことは3月にならないとわからないので、その頃また相談に来てください」と言われたんですね。それでは間に合わない。ですから、公立中学への進学は断念せざるを得なかったのです。

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