帰国子女じゃなくてもできた!バイリンガル子育てのすすめ
日本育ちの娘たちを全額奨学金で米国名門大学へ 《第4回》米大学進学のためのチャレンジと奨学金
2024.12.03
東京・新宿の老舗レストランオーナー加藤暁子さんは、日本生まれ・日本育ちの娘2人を幼いころから日本語・英語のバイリンガルに育てました。そして、2人は日本の中学・高校を経て、授業料と寮費の全額が返済不要の奨学金を得て、米国の名門大学に進学を果たしました。「子どもをバイリンガルに育てたい」「グローバルに活躍できる人材にしたい」とお考えの保護者の皆さんに、加藤さんが自ら、子どもたちと経験してきたことや子育てのさまざまな工夫やノウハウをつづりました。5回にわたってお伝えする、今回はその第4回です。
交換留学で困難を克服する体験を得た長女
今回は、長女と次女のアメリカ大学進学と奨学金の獲得について「これが勝因だったかな」というお話をさせていただきます。
アメリカのほとんどの大学は「コモン・アプリケーション」という共通のオンラインシステムで出願を受け付けていて、大学ごとの試験はありません。出願には、中学3年から高校3年までの成績4年分と先生からの推薦状、共通テスト「SAT(大学進学適性試験=数学、英語)」のスコア、英語能力試験のスコア、課外活動歴、受賞歴などのほか、自分をアピールするエッセーの提出が課されます。日本の各財団による奨学金も選考方法は似ています。将来グローバルリーダーになりうる人材を選ぼうと、学力だけでなく、人物を含めて総合的に判断しようとするのです。
広尾学園のインターナショナル・アドバンストコースに入学した長女は、はじめから海外の大学への留学を希望していました。しかし、経済的に厳しいので、国内大学の総合型選抜を受ける準備を進めました。大学受験をしたことのなかった私には、娘たちが一般受験するイメージがそもそもありませんでした。
日本の大学の総合型選抜にしてもアメリカの大学を受けるにしても、高校時代を通じて何か打ち込んだものや研究対象、特技などがあると、アピールできます。でも、その時点の彼女には英語とアウトドアの趣味以外にこれといったものがありませんでした。それなら、交換留学の経験があったほうがよいだろうと、ロータリークラブの青少年交換プログラムへの参加を勧めました。
留学先はノルウェー。高2の夏から高3の6月まで10カ月間、現地の高校に通って3軒のお宅にホームステイしました。このプログラムは選抜こそあったものの、ありがたいことに親の費用負担はほとんどありませんでした。
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