学習と健康・成長

菓子パンやシリアルではだめなの? 脳を働かせる「朝食」を管理栄養士に聞いた

2023.09.11

author
小林 香織
Main Image

「時間がない」「食欲がない」といった理由で、朝食を菓子パンひとつで済ませたり、抜いたりする子どもは少なくないようです。とはいえ、朝からバランスのいい食事を用意するのも、時間をかけて食べるのもなかなか難しい……。そこで管理栄養士の小山浩子さんに、手間をかけずに必要な栄養素がとれる「朝食」について聞きました。

Hiroko_Koyama

話を聞いた人

小山 浩子さん

管理栄養士・料理家

(こやま ひろこ)NHKをはじめとする健康番組出演、全国での講演会、メニュー開発、栄養コラム執筆など幅広く活動。これまで指導した生徒は7万人以上に及ぶ。著作に料理本の国際的な賞を受賞した『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(主婦の友社)、「はじめよう乳和食」(日本実業出版)。育脳を実践的に学べるとして保護者に支持されている『子どもの脳は「朝ごはん」で決まる!』(小学館)など。

なぜ「朝食抜き」や「単品」ではダメなのか

ーー子どもが朝食を抜いたり、菓子パンなど単品で済ませたりする場合、子どもの健康や成長にどんな影響がありますか。

朝食を抜いたり、単品で済ませたりすると成長期に必要な栄養素が不足しやすくなります。

子どもの成長は11〜17歳までの7年間がピークであり、この期間に筋肉や骨、臓器など体の主要な部分が成長します。そのため、その期間の子どもは大人の1.5〜2倍の栄養素が必要です。朝・昼・晩の3食をしっかり食べたうえで、おやつなどの補食を食べて、ようやく事足りるイメージです。

朝食を抜いた場合、学校の給食では基本的に1日に必要な栄養素の3分の1しか摂れないため、下校後から夜の間に残りの3分の2の栄養素を摂取しなければなりません。しかし、その短時間に一気に栄養素を摂(と)るのは難しいですよね。

続きを見る
バックナンバー
新着記事
新着一覧
新着一覧

ページトップ