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育休復帰から1~2カ月、疲れていませんか? ワーママが心を楽にするヒントは

2024.06.11

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森泉萌香
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育休復帰や子どもの入学や進級で生活が変わってから1~2カ月が経ちました。心や体の疲れを感じていませんか。仕事と子育てでイライラしたり、不安になったりしたとき、どんなふうに心を保っていくと良いのでしょうか。すり減る心のメンテナンス方法について、公認心理師に聞きました。

市倉加奈子

話を聞いた人

市倉加奈子さん

公認心理師・臨床心理士

(いちくら・かなこ)北里大医療衛生学部保健衛生学科准教授。東京医科歯科大非常勤講師、立教大兼任講師。専門は臨床心理学、健康心理学など。2人の子育てをしながら、これまでに都内の大学病院や精神科病院などで経験を積み、現在は北里大でカウンセラーを目指す学生の教育に従事。主な研究に、就労者のコロナ禍でのストレスマネジメント、乳幼児の遊びとコミュニケーション発達、緩和医療とカウンセリングなど。日本認知・行動療法学会理事、日本行動医学会理事なども務める。

100個以上のストレス発散リストを

――4、5月というと、育児休業から職場に復帰して1~2カ月ほどが経ったという方も多い時期かと思います。

環境の変化が大きくなる時期は気持ちの面で見えない負担を感じやすい時期といえます。昇進のようなポジティブな変化でさえ実は心の負担になっています。仕事と子育てや介護の両立をされている方のご相談は、環境の変化が大きい4~6月に特に多いですが、時期を問わず、相談に来られる方が数多くいらっしゃいます。

――どんな相談が多いですか。

働いているお母さんたちが「子どもに寂しい思いをさせていないか、預けても良いのだろうか」「子どもが病気になり、仕事を休んだり調整しないといけなかったりするのがつらい」という不安な気持ちを聞くことが多いです。また、お子さんが少し大きくなると学校のお休みや早帰り、きょうだいがいらっしゃると互いのスケジュールの調整が大変という話を聞きます。

――心の負担を感じているサインは、どんなところに表れてきますか。

焦りや落ち込みといった心の変化は見えやすく、本人も気づきやすいものです。ですが、身体や行動の原因が心の疲れであると気がつかないことが多いです。たとえば、眠れない、寝ても疲れが取れずに眠りすぎてしまう、というもの。また、仕事に集中できずにミスが増えたり、お子さんの大事な行事や提出物を忘れてしまったりすることも一つのサインです。

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