「グンドゥルック」は、青菜を乳酸発酵し乾燥させた、ネパールの保存食。
発酵由来の酸味と旨味があり、水で戻して炒め物や和え物にしたり、スープに入れたりと、ネパールでは定番の食材です。
使う青菜は、高菜やからし菜、大根の葉など、アブラナ科の野菜が多いそう。
青菜の茎を軽く潰してから保存瓶にぎゅうぎゅうに詰め、日光に当てて発酵させた後、からからになるまで天日干しします。
一説によると、グンドゥルックが生まれたのは18世紀半ば頃。
ネパールを統一したゴルカ王朝(シャハ王朝)の軍隊がキルティプルという町に迫ってきた際、そこで暮らす農民たちは育てた野菜を刈り取って容器に入れ、土に埋めて隠してから逃げました。
戦いが終わった数か月後、容器を掘り出してみると野菜が発酵しており、これがグンドゥルックの起源だと言われています(他説あり)。
新大久保の「アーガン」で、グンドゥルック入りのカレー
「グンドゥルック・コ・ジョル」をいただきました。
ジョル=スープの意。
グンドゥルックと玉ねぎ、黒大豆、トマト、ニンジン、赤唐辛子などを煮込み、青ネギをトッピングしています。
わかりにくいですが、器の右側、玉ねぎの下に見えている茎っぽいのがグンドゥルック。
カブの葉や高菜に似た食感で、茎はセロリのような筋っぽさがあります。
トマトベースで唐辛子が効いていおり、結構辛い;
動物性のものが入っていないと思えないほど旨みたっぷりで、グンドゥルックのパワーを感じました。