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アベノミクスがもたらす日本の未来

kage

2013/06/07 (Fri)

まず始めに予防線を張っておきますが、これから書く内容は取るに足らないハイリスク投機家が妄想した戯言ですので軽く聞き流していただけますようお願い申し上げます。

私は安倍政権が「アベノミクス」政策を実行に移したことで日本はルビコン川を渡ったと考えています。つまり、一旦始めてしまった以上はもう元のデフレ時代には戻れないという意味です。アベノミクスは1本目の矢で日銀が異次元の金融緩和(=国債・ETF・REITなどをジャンジャン買い入れて市場に資金を供給する)を行い、2本目の矢で政府が機動的な財政出動(=防災という錦の御旗を掲げた公共投資)を行いますので、3本目の矢(=大胆な規制緩和による成長戦略)が見事に的を射貫いて日本経済が奇跡の復活を果たさない限り、膨れ上がった借金の返済は困難になって、日本国の財政破綻が急速に現実味を帯びることになると思っています。すなわち、アベノミクスの失敗はデフレへの逆戻りを意味するのではなく、「今の日本にはデフレすら生ぬるい(北斗の拳風)」という最悪の未来の到来を意味すると覚悟しておく必要があるのではないかと個人的には考えています。

つまり私の言いたいことは、アベノミクスが成功するにせよ失敗するにせよ、私たちを待ち受けている未来はインフレの時代だということです。最善のシナリオはもちろんアベノミクスが成功して日本経済が奇跡の大復活を果たすことで訪れる緩やかなインフレの時代です。しかし昨今の日本株の値動きを見ればよくお分かりのとおり、市場の期待に働きかけることでインフレ目標の達成を目論むアベノミクスでは市場の期待を適正にコントロールすることが極めて困難です。もし市場の期待が実態を大きくかけ離れて暴走してしまうと急激な資産インフレが起きてバブルが生まれます。そうなると一時的に国家財政は潤うことになるでしょう。しかしそれに浮かれてバブルを放置していると、やがて訪れるバブル崩壊で手痛いしっぺ返しを受けることは歴史が示しているとおりです。

そして最悪のシナリオはもちろんアベノミクスの失敗です。そうなると経済は成長しないのに政策の失敗で以前にも増して膨れ上がった借金が私たちに重くのしかかります。事ここに至れば国家財政破綻回避のためには背に腹は代えらず、少し前の欧州で見られたような大増税と社会保障の大幅カットが私たちの生活を直撃することになるでしょう。「投資など金持ちの道楽だから大増税せよ」という国民の声が高まって証券税率が跳ね上がることになるかも知れません。さらには「利益への課税だけでは生ぬるい。資産全体に課税せよ!」という声が出てくるだろうことも容易に想像できます。これを読んで「資産課税などいくら何でもそれはないだろう」と思った方も多いかも知れません。しかし、日本にはすでに投資に対する資産課税の仕組みが存在していることをご存じでしょうか?それはあの悪名高き「特別法人税」です。これは企業年金や確定拠出年金(個人型も含む)の運用資産に対して年率1.173%(住民税を含む)が課税される制度です。現在は凍結されていますが廃止されたわけではありません。国家財政が逼迫すれば凍結が解除されることも十分にあり得ることだと私は考えています。

このように私たち個人投資家が将来の投資課税強化を心配しなければならない大きな要因は、わが国では投資への理解がなかなか進まないことにあります。現在においても投資のイメージとして「ギャンブル(博打)」や「金持ちの道楽」が主流を占めていることは誠に残念な限りです。話題は少々脱線してしまいますが、昨今の日本株乱高下の一因もこの投資への理解の低さが背景にあると私は考えています。日本には欧米のように個人が自分の意志でマーケット(市場)に資金を投じる文化が育っていませんので日本の株式市場は相変わらず外国人主導という悲しい現実があります。もっと個人の参加率が上昇して長期視点の投資が増えれば、現物売買の層が厚くなり先物主導で相場が乱高下することも少なくなると思うのですが。

以前「誰でも簡単にアベノミクス効果を実感できる方法」で書いたように、私たち一人ひとりが自分の意志でマーケット(市場)に資金を投じればアベノミクスの効果を直ちに実感することができます。現時点のアベノミクスは残念ながら少々失速気味ではありますが、走り出してしまった以上はその成功に賭けることが私たちの明るい未来への近道になると私は考えています。そしてアベノミクスの成否の鍵は市場に流れた資金が円滑に回ることです(供給されるだけはダメなのです)。すなわち、自分の意志でマーケット(市場)に資金を投じる人が増えれば増えるほどアベノミクスの後押しになることは確かです。投資する理由は資産形成でもアベノミクス効果期待でもインフレ対策でも何でもいいですから、少しでも投資に対する理解が広まるよう当ブログも微力ながら努力して参る所存です。

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