2021/09/19
溝田佳奈さんと「おかえりモネ」の関連を探ります
今週は台風14号が襲来しましたが、皆様の地元は平穏を取り戻せてますでしょうか?
和歌山の美浜町で住宅の屋根が飛ばされていたりというニュースも見ましたが、これから見えてくる被害もありそうで心配です。
そんな中、自分は「おかえりモネ」を少し出遅れてハマり、第6週位からは録画もしながら確実に見てますが、今週は丁度、台風報道の話でしたので、現実世界とシンクロしてる印象でした。また森永先生こと沼田爆さん、世代的には高岡早紀さんが活躍されているのも嬉しいです。
このドラマの魅力は色々な方が述べていらっしゃいますが、個人的には緻密な構成の中での丁寧に練られたセリフの数々、清原果耶さんをはじめとする俳優陣の皆さんの演技、心憎いまでの演出と、映画やテレビドラマは総合芸術だという事を実感しながら、毎日拝見してます。
その中でも脚本を担当されている安達奈緒子さんの描く世界観と繊細なセリフのやり取りが、「震災」や「気象災害」等の重たいテーマを内在する設定の中で、架空の人物に対して視聴者が想い入れを持ってしまう様なリアリティを与え、朝ドラとしてもしっかり成立しているのだと思います。(以下セリフはドラマガイドより)
上原正三さんか仲川利久さんかは忘れてしまいましたが、ドラマの脚本は全体の設計図と説明されてましたが、まさにそう感じます。
こういうドラマに対し、旧来の視聴率という指標だけで、駄作というレッテルを貼って、閲覧数を上げようというメディアを見ていると・・(以下自粛)
そんな安達奈緒子さんですが、調べていくと”日本脚本家連盟スクール”の68期生という事で、スクール案内に名前が載られてます。
”日本脚本家連盟スクール”修了生のお名前を見ていると、作家の桐野 夏生さんや、「ケイゾク」等の脚本を担当されていた西萩弓絵さん等のお名前などがあるのを辿る中で、自分としても非常に馴染みのある方のお名前を見つけました。
拙blogの読者の方であれば推測つかれたかもしれませんが、奥田圭子さん主演「こんな学園みたことない!」のメインライターの溝田佳奈さんが39期生としてお名前が載ってます。更に嬉しいことに、代表作として、「こんな学園みたことない!」が記載されてます。
溝田佳奈さんについては34年前から自分には馴染みのあるお名前ですし、当時から脚本家さんの名前を意識しながらドラマは見てますが、「こんな学園みたことない!」以外の溝田さんの作品には残念ながら出会ったことがありません。
当時は新進気鋭の脚本家さんだったのではと想像しますが、全24話中1話と最終話を含む14話の脚本担当されてますので、名実ともにメインライターです。(共同執筆を含めると15話分)
30分ドラマとは言え、日曜19時のゴールデンタイムの番組のメインライターというのは大抜擢だったのではという気もしますが、若手女優である奥田圭子さん主演作故、新しい感性をという事だったかもしれないなと思料します。
尚、「こんな学園みたことない!」は作家の隆慶一郎としても著名な池田一郎さんが監修としてお名前を連ねられてます。
もしかすると脚本、全体構成のアドバイス役としての池田さんの存在を前提に、溝田さんにとって初の連続ドラマのメインライターへの起用が決定されたのかもという気がします。
それ以外の溝田さんの作品としては、圭子さんと「窓の中の女」でもご縁がありました丹波哲郎さんの「大霊界」が載ってます。更に調べると丹波哲郎さんとの共同脚本という事でプレッシャー強かった気がします。(画像は「窓の中の女」の1シーンより)
また関西テレビの「サスペンス 明日の13章」というドラマシリーズが書かれてましたが、こちらも圭子さんとは月曜ドラマランド「有閑俱楽部」で共演の国生さゆりさんが主演された「ママの誤算」という作品の脚本も手掛けられてた様です。こちらは「SMAP×SMAP」が始まる前、まだ月曜10時がドラマ枠だった頃の作品だったみたいです。
そんな関西テレビのドラマ枠も、小芝風花さんが魅力的だった「彼女はキレイだった」を最後に火曜9時から月曜10時に25年ぶりに再び移動するみたいです。
在阪局で、ゴールデンもしくはプライム帯の連続ドラマを定期的に制作しているのは、「こんな学園みたことない!」の制作局であるよみうりテレビと、関西テレビの2局のみですので是非頑張っていただきたいですし、色々なご縁をたよりに溝田さん脚本、奥田圭子さんご出演のドラマが企画されると嬉しいです。(話違いますが、ABCさんには必殺シリーズを何とか連ドラでお願いしたいです)
「この文脈でそういう風にまとめるのは違うと思います。」と菅波先生には怒られそうだなと思いながら、この辺りで今週もM君の謎かけで締めさせて頂きます。お題は「おかえりモネ」です。
おかえりモネと掛けて
自由研究に没頭する昆虫博士と解く
その心は
クモの動きを見つめていました
それでは次回もよろしくお願いします。
コメント
Re: 脚本
こんばんは。東北を舞台にしながらも、「あまちゃん」とはまた違う雰囲気で楽しみにしてます。
落ち着いたら機会が有れば、登米や気仙沼も行ってみたいです。
脚本はいろんな制約の中でと考えると、本当に難しいと思いますね。
批評と書くのは全く違う作業と感じます。
「こんな学園ー」の脚本の担当が女性比率高いのは、しっかりと狙いで有った可能性もありますね。
溝田さんがかなりの部分の基本コンセプトも作られたのかもしれないとも思いますので、確かに
想いが反映されているのかもしれません。
記載ある部分だけでは1993年が最終なので、その後どうされているのかは気になりますね。
関テレドラマ枠は、火曜22時の時代劇枠でしたね。
「柳生一族の陰謀」とか「闇を斬れ」や、古尾谷雅人さんも出られていた「暴れ九庵」とか
思いつく作品沢山あります。
今回も謎かけありがとうございます。お題を気象予報士にするかも悩んでました。(中身一緒ですが)
それでは次回もよろしくお願いします。
2021/09/20 22:26 by 夢 時次郎 URL 編集
脚本
個人的には、これまであまり紹介される機会のなかった、気象報道の裏側の部分に関心を寄せています(ただ諸々あって、ドラマは可能な範囲でのチェックとなってます)。
周到に練られたものであることは事実ながら「練られたものである」を、見る側に微塵も感じさせない―。
ドラマの台詞って、そうしたものなんだなと感じる一方、作り物感のない台詞にするのがどれだけ難しいか、最近強く感じています。
よくよく考えれば「こんな学園―」の脚本、21・22話以外は全て女性が手掛けていた訳で。
ひょっとすると、主人公が女性ということで、脚本家は女性の起用が前提としてあったのかな?とも思いました。
脚本制作の上で、各話の基本コンセプトは事前に提示されていたのかもしれませんが、脚本を通じて溝田さんが、一条寺さやかに託したかったご自身の思いは何だったのか、考えてみたくなりました。
手持ちの台本、久々に引っ張り出して目を通してみようと思います。
挙げられている作品が全てではないと思いますが、もしかすると実働期間が短かったのかとも思い、その点は気がかりです。
月曜22時台に移動する関テレのドラマ枠ですが、元をたどれば「影の軍団」「大奥」などが放送された、火曜22時台の関テレ時代劇の枠と言えますね。
同じ関テレ制作の「愛ラブ!爆笑クリニック」との枠交換で、月曜に移動した経緯があります。
>Mさん
気象と昆虫の共通点ってどこだ?と考えましたが、クモでしたか…。
座布団二枚で!
2021/09/20 01:44 by リトルノ URL 編集