約束の花。
花の種類に全く疎い私が思い付く夏に咲く花と言えば、朝顔、向日葵くらいである。憧れのレンズ、シグマ35mm Artの中古(美品)を安く手に入れたので、早速試し撮りをしたくて日比谷公園へ出掛けた。朝顔を撮影したかったのだが、時期が遅かったせいか各地で行われていた『朝顔市』はどこも終了であった。
日比谷公園は広いし色んな花が咲いてるので「朝顔くらい咲いているだろう」と思っていたのだが、園内をグルグル巡っても朝顔の姿を発見するに至らなかった。だが、そこで一際眼を引いたのがこの『ペチュニア』だった。朝顔によく似ているこの花を「朝顔では?」と思ったくらいであったが花の名前が記されていたので区別がついた次第である。
それにしても地面スレスレに咲いている花だから、自分から花に寄って撮らなくてはならない。望遠レンズだったらもっと楽に撮影出来ただろう事は察しが付く。地べたに寝そべり、花と同じ目線に立って、必死でピントを合わせシャッターを切る。そのシャッターと一緒に息もかなり切れた。もし地面が泥濘んでいたらきっと泥だらけになっていた事だろう。
翌朝、眼が覚めると身体中が筋肉痛…。関節痛もあり、自分では気付いていないが、かなり無理な姿勢で撮影したんだろうと想像が付く。そんな自分の姿とは裏腹に花はしっかりこちらの希望に寄り添って微笑んでくれていた…。ありがとうペチュニア。