裸足の少女(鎮魂歌)。
パタ パタ パタ
パタ パタ パタ
裸足の少女が駆け回る
失くした靴を追いかけて
一心不乱に探してる
春まだ遠い川の底
光も射さぬ底のそこ
冷たい 冷たい
その底で
失くした靴が泣いている
裸足のままでは
行けない所
雲の上のそのまた上に
かあさんくれた大事な靴と
一緒に天に昇るまで
パタ パタ パタ
パタ パタ パタ
少女の足音だけが
こだまする
パタ パタ パタ
パタ パタ パタ
※2011年3月、熊本市内で起こった「わいせつ致死・死体遺棄事件」で、同市内を流れる坪井川近くの排水路で当時3歳だった「清水心ちゃん」が無残な姿で発見された。この事件を知った時、無性に怒りが込み上げて来ると共に涙が溢れ出て止まらなかった。当時、大学生だった容疑者の山口芳寛(20)は2013年6月無期懲役が確定。
清水心ちゃんを弔う意味でこの詩を書き上げました。二度とこのような事件は起きて欲しくないです。
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