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ビーチサイドの人魚姫
俊樹

2019年9月Nikon D700で一眼レフデビュー。カメラは独学。2020年4月、Nikon D810へアップグレード。いつか写真展を開く為、日々精進。勿論、詩、小説、エッセイ、作詞は継続中。2021年夏、Nikon Z7Ⅱへと更にアップグレード。2022年10月、3回目の心臓手術に耐え抜き現在に至る。2023年8月ペースメーカー植え込み。

音楽が時空を超える時。

2013年05月18日
ライブ 8

 五月晴れの空が足音を立てて近づきつつあった4月も半ば過ぎの4月21日。わたしは池袋駅北口から徒歩10分程度の所にあるライブハウス(RED ZONE)へと向かっていた。
 その日は前日の小春日和とは打って変わり、季節が2ヶ月逆戻りしたような冷たい北風がビルの谷間を行き交い、街ゆく人々を震え上がらせていた。
 冬物の服は既に箪笥の奥へと仕舞い込んでしまったから、春物を何枚か重ね着して風邪を引かぬよう用意万端整えてそのライブ会場へと急いだ。
 「林利樹と愉快な仲間たち」と銘打ったそのライブ情報を知ったのは、「下町の台所ごはん」管理人のマムチ(TAKA)さんのブログであった。彼女とはブログを通して何度かコメントのやり取りをしている内に、彼女が「ピンクサファイア」の元ギタリストだと言う事を知り、益々興味が湧いて来た事もあり是非そのライブを観に行きたいと思った次第である。
 ピンクサファイアと言えば、1989~1990年に渡りバンドブームの火付け役となった人気番組「イカ天(イカすバンド天国)」からデビューした4人組の女性ロックバンドである。
 このオーデション番組はわたしも大好きで、深夜番組にも関わらず毎週欠かさず見ており寝不足に悩まされていた事を懐かしく思い出す。
 マムチさんの話によると、彼女自身はその当時ピンクサファイアのメンバーではなく、違うバンドで出演しており、その後デビューが決定していたPSにスカウトされギタリストとして参加したようである。
 彼女は野村義男率いるバンド「FUNK ROCKET」に在籍していた事もあり、ギタリストとしての実力は言うまでもなく折り紙付きである。
 彼女の一声で始まったこのライブであるが、リハサール等は殆どしておらずまさにぶっつけ本番の「日本版ウッドストック」と言ったら褒め過ぎだろうか(´∀`*)。
 ライブは前半後半の2部構成になっており、1ステージに出演する筈だったバンドがアクシデントにより出演出来なくなり急遽駆け付けたバンドが「RE:VIBE」であった。
 予定で行けば18:30分開場、開演19:00であったのだが、ライブハウスに駆け付けたファンが余りにも多く、遠くはアメリカからこのライブを観に来たと言う熱烈なファンもおり、日本全国にPSのファンがどれだけ多く存在しているかが頷ける。
 開演から約30分ほど遅れてライブは始まった。RE:VIBEのVo「江田智樹」さんを聴いた時、どことなくB'zのヴォーカルと重ね合わせてしまったのはわたしだけだっただろうか?
 そして彼らの2曲目でわたしは全身に鳥肌が立つのを覚えた。それもその筈でステッペン・ウルフの大ヒット曲「ワイルドで行こう」を披露してくれたからである。この曲は歌詞を丸暗記していた事もあり、あれから数十年の時を経てもしっかりと記憶の底に留めていた。
 そしてあの映画のワンシーンが走馬灯のように脳裏を掠めて行った。1969年に公開され、アメリカン・ニューシネマの代表作となった「イージー・ライダー」である。ピーター・フォンダとデニス・ホッパーがチョッパーハンドルのハレーに跨り、荒野を疾走して行くあのシーンを今でも忘れない。そして余りにも衝撃的な予想外の結末に心が震えたものである。
 この曲の歌詞内容に「ヘヴィ・メタル・サンダー」という部分が出てくるが、実はこれが切っ掛けとなり「ヘヴィメタル」と言う音楽ジャンルが誕生したと言われている。
 ピンクサファイアのメンバー4人は全員揃ってはいたものの、4人全員がステージに上がる事はなかったが、TAKAさんの熱い想いとラブコールがメンバーとそしてバンドの仲間たちを一堂に集結させ、ファンの心を再び鷲掴みした事は言うまでもない。
 2ステージで姿を見せたTAKAさん、そして一夜だけのコンビ復活となったPSのヴォーカル「AYA」さん。二人はどんな思いでこのステージに立ったのだろうか。それはおそらく不可能と思われた長年の夢を再び実現させたと言う万感の思いで一杯だったに違いない。
 音楽は時として時空を飛び越える…まさにこの言葉がぴったり来るライブだった。披露された曲はオリジナルやカバーも含めて10曲ほどだったと思うが、ラストにレッド・ツェッペリンのロックン・ロールなどを持って来るところなどは、まさにファンへのサービスを重視した彼女と彼らの思いやりと優しさに満ちた熱く心揺さぶられるライブだったとわたしは思う。
 その中でわたしが取り上げた曲が、always gonna love youであるが、わたし自身この曲には思い入れがあり、まさかこの会場で聴けるとは思っておらず、イントロが流れた時、やはり全身鳥肌で感動しきりであった。
 偉大なロックギタリストの一人であったゲイリー・ムーア。僅か58歳と言う若さでこの世を去ってしまった。80年代を代表する天才的ギタリストに敬意を表してこの曲を選曲した次第である。
 ライブに参加してくれたバンドの皆さん、そしてTAKAさん素敵なライブの一夜をありがとう。参加メンバーは次の通りです。
 TAKA・マムチ(G)・AYA(Vo) 、岩佐友晴(Vo)ex RABBIT、江田智樹(Vo)RE:VIBE、芝越康裕(B) ex RABBIT、村上貴洋(B) RE:VIBE、林利樹(Dr) ex RABBIT、橋爪ノリユキ(G) G.D.FLICKERS、サポート滝上修幸(G) RE:VIBE。
 PS:マムチさんのレシピ本が主婦の友社より出版される事が決定しております。出版された折にはまたお知らせしたいと思います。

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俊樹
この記事を書いた人: 俊樹
本名/神戸俊樹
静岡県藤枝市出身。
19歳の時に受けた心臓手術を切っ掛けに20歳から詩を書き始める。
2005年3月詩集天国の地図を文芸社より出版、全国デビューを果たす。
うつ病回復をきっかけに詩の創作を再開。
長編小説「届かなかった僕の歌」三部作(幼少編・養護学校編・青春編)父を主人公にした(番外編)を現在執筆中。
詩、小説、エッセイ、作詞など幅広く創作。
2019年9月、一眼レフデビュー。Nikon D700を使用。
2020年4月、Nikon D810にアップグレード。
2021年夏、ミラーレス一眼 Z7Ⅱへと更にアップグレード。
2022年10月3度目となる心臓手術を受け、大成功を収める。
2023年8月徐脈性心房細動で心停止(失神)したため、ペースメーカーを植え込む。

コメント8件

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ネリム

おはようございます
ネリムです。

良い曲は時代を越えても心に残るんだなと思います。

2013年05月18日 (土) 08:22

マムチ

こんにちわ~♪

わっ!!
こんなに素敵に紹介していただきとても嬉しいです♪
と、言うより、かなり照れます~(笑)
でも、、ありがとうございます♪

あの日のLIVEは頼もしいメンバー
そして暖かく見守ってくれるファンの方達やお友達・・
みんながいてくれたから、あんなに温かい素敵なLIVEになったのだと思います♪

LIVEが終わってから、1人1人の人とお話がしたかったので
お話できる時間はごくわずかになってしまいましたが
俊樹さんともお会い出来て、本当に嬉しかったです♪
ありがとうございます^^v

ただ、その後に俊樹さんが入院したと知った時・・
とても悲しく、、心配しました><
でも退院もされて少しずつ元気になられて、本当に良かったです♪

音楽ってやっぱり元気をもらえます♪
またあんな楽しいLIVEができたらいいなっ^^v

2013年05月18日 (土) 10:42

ストロベリーアンドラズベリー

初めましてよろしくお願いいたします&LIVE

こんにちわ。初めまして。ハードロック、メタル、ギターが好きなストロベリーアンドラズベリーです。よろしくお願いいたします。
入院されたみたいですが、お体、大丈夫ですか?

私も4月21日のREDZONEのLIVE行きました。
すごく楽しくて今でも余韻が残ってるぐらいです。
私は、中学時代にPINKSAPPHIRE やRABBITのLIVEによく行ってまして、高校時代から二十代後期までガールズメタルバンドでギターやってました♪

70、80Sハードロックの曲も私が昔コピーしてた曲がほとんどだから知ってる曲ばかりでしたし、なつかしくて、こうやって再集結してライブやるとは思ってなかったから感激でした。

ゲイリームアの「alwaysgonnaloveyou」とラビちゃんの「LOVESTAGE」は泣けました。

メンバーさんと少しだけどお話できて、サイン&握手してもらい、一緒に写真も撮りました。

また次回もやって欲しいし、楽しみに期待しています。

私も五年前にバンド解散してからあまりギター弾いてないからまた弾きたくなりました。

私の4/21から23のブログ記事にもライブの楽しかった思い出書いてますのでよかったらご覧下さい。

音楽&ロック依存症の私ですがこれからもよろしくお願いいたします。

でわお体に気を付けて、早く元気になって退院できたらいいですね。

2013年05月18日 (土) 13:51

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2013年05月18日 (土) 21:17

孝ちゃんのパパ

ワイルドで行こう・・・・・・・イージーライダー
僕がアメリカ南西部へ行ったのもこの映画とルート66の影響が大でした。
あの時はイージーライダーのルートはわからなかったのですが
あとから調べたら少しはかすって(笑)いたみたいです。

詩集、今買ってきました。
ゆっくり、ゆっくり読んでいきます。

2013年05月19日 (日) 22:10

koh

コメントご訪問ありがとうございました。
この日の事は私も忘れません。
素敵な時間でした。
マムチちゃんがギターリストとは知らずに仲良くさせてもらっていたので、彼女のファンへの思いなど、新しい面を見れて、さらに彼女のファンになりました。

これからも応援していきたいと思っています。

動画アップ、ありがとうございました。

2013年05月23日 (木) 20:53

くわぁ

素晴らしい。

イカ天、懐かしいですねぇ。
あの歴史は確実に日本のサウンドをアップさせましたよね。
今のテレビは何をやってるんでしょう。
視聴率を追い求めるあまり何か勘違いしてるような気がします。

2013年08月03日 (土) 19:11

くわぁ

きのうの夜はNHKのSONGSでベンチャーズをやってました。
さすが歳はとってもテクは一緒ですね。
凄いです。

俊樹さんのこのページを開いて曲が流れだしたらジムグリガエルたちが鳴きだします。
共鳴するところがあるんでしょうか。
カエルの感性に妙にマッチするようです。
後は雀のような声で鳴くジムグリが居るんですが、彼も鳴きだしたら録音をしないとね。。
カエル合唱隊でしょうか?(笑)

2013年09月01日 (日) 00:25